銀河機攻隊マジェスティックプリンス 悪魔を操縦する者   作:ザルバ

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 戦術銃レーザーが満足なチャージもされないまま報道陣が見守る中発射されたころ、ゴディニオンのゴールド4専用ピット艦ではスルガが文句を垂れていた。

「せっかくカッコイイトコ見せようと思ったのに総予備ってどういうことだよ!通常並装に大型対艦誘導弾、高軌道誘導弾ラック4、軌道爆雷4、中距離インパクトキャノンにっと・・・・・」

「結局、ウルガってなんなのら?」

 突然のことにタマキがパッドを操作しながらウルガルについて問う。

「ウルガじゃなくてウルガル。」

 タマキの間違いをケイが訂正する。

「なんでもいいんじゃない?なんだろうと敵なんだし殺せばいいんだし。」

「良くないのら!あたしが知りたいのは正体!やっぱぐちょぐちょーっとしてて、触手がうにゅにゅーってしている?」

「へへ、やっぱ宇宙生物っつったら怪獣だよな。男のロマンっていうやつ。」

「ケイ素生物かも。」

「戦ってるあのままの姿じゃないの?宇宙って広いんだから空気無くても生きていける奴だったりとか。」

「イズルうるさい!」

 アサギ以外がしゃべっているとブルー1のコックピットで胃を押さえているアサギがイズルを注意する。

「そこ俺だけ?」

 イズルは理不尽に感じた。

 その時アラートが鳴り響いた。

「まだ作戦開始時間じゃないのに!」

「よくあるよ、こういうの。オルガも予定外の敵の奇襲の時は機転を利かせてたけど・・・・・・ここの軍とあのつぶシューは使えないだろうね。」

 イズルの予感は当たっていた。

 

 戦術銃レーザーが作戦目標に対しレーザーを照射。目標に直撃はしたが破壊に至るまでの威力には程遠かった。藪にいる蛇を突くように潜伏していたウルガル兵が出現、第一次防衛線にいる艦隊を次々と破壊していく。まともに戦いしかできないGDF軍は行動も遅く、緊張感が全くなかった。

「こっちに来るのも時間も問題だな。MS隊の準備はどうだおやっさん!」

『こっちはいつでも大丈夫だ。他の奴らもあのアホ共に呆れてやがる。』

「そうか。ユージン、そっちはどうだ?」

『俺は副団長だぞ!とっくに待機させている。ついでに武器の換装や補助チェックも今してる。いざって時に動けねぇんじゃ話になんねぇからな。』

「そいつは助かる。」

 イサリビにいるオルガは安心するとゴディニオンに繋いだ。

「スズカゼ艦長、イズルたちをいつでも出撃できるようにしてくれ。それと何機かそっちに助っ人で送る。」

『協力に感謝するわ。あなたたちも気を付けて。』

 ゴディニオンからピット艦が発進、それと同時にイサリビとホタルビも並走する。

「イズル、こっちでも補給できるから弾がなくなったらこっちにこい。」

「わかった。」

 イズルとオルガが通信する中、チームドーベルマンも出撃していた。

「やっと俺たちの出番か。」

「貴様の手綱を握るのもいい加減疲れた。」

「誰が握ってくれと頼んだ!」

 ランディはチャドに怒る。

「それより皆さん、出撃しましょう。」

 パトリックが言うとチャドが言った。

「チームドーベルマン、出る!」

「あっ!おい!それ俺のセリフ!」

 出撃のガッカリなチームであった。

 

 第二次防衛線。そこにいる艦隊は頭上から迫りくるウルガル軍に気づかなかった。襲撃に反応が遅れた分損害を受ける第二次防衛線の艦隊。そこへいち早く辿り着いたのはチームドーベルマンであった。

「ターリーホー!騎兵隊到着!」

「お前が余計なことをしなければもっと早くに付けたんだがな。」

「なんだよ!俺のせいかよ!」

「こちらチームドーベルマン。これより貴官射線に入ります!」

「ああ、パトリック!お前がいいとこ取るな!」

「すみません先輩。」

 そんなやり取りを見て艦隊の責任者は言った。

「マンザイ3だ・・・」

 そして遅れてチームラビッツも到着した。

「みんな、死なないように戦って。」

「わかってる!」

「イズルがそれ言わないで。」

「俺はまだ死にたくねーからな!」

「アタシもアタシも!」

 チームラビッツも戦闘に加わる。

「流星隊、気合入れていくぞ!」

「筋肉隊、俺に続け!」

「雷電隊、イズルさんの援護に回るぞ!」

 鉄華団も後から続く。

 次々とウルガル軍を倒していく中、スルガが気付く。

「敵の母艦だ!」

「ちっ・・・・・厄介なシールドの奴か。」

 イズルが舌打ちすると一機の獅電がイズルに近づく。

「イズルさん、これ使ってください。これだったら多分通じます。」

「わかった。借りるよ。」

 イズルは右腕部の200mm砲をパージし獅電に預けると大型レールガンを装備する。

「ちょっと反動がデカいんだ、これ。だったらスラスターで次撃つときの体制を補助してもらえばいいか。」

 バルバトスルプスは大型レールガンを構える。エイハブリアクターからのエネルギーによりリアクターが回転し十分なエネルギーが蓄えられる。砲身が伸び、ウルガル小型母艦へ照準を合わせる。

「みんな、撃つから俺の前に立たないで。」

 イズルの言葉で射線にいた見方は退く。

「喰らえ。」

 そう言い放った途端、レールガンは発射され、小型ウルガル母艦へ直撃する。電磁シールドが一時的に足を止めるがイズルはすかさず同じところにレールガンを放った。

 電磁シールドは突破され、小型ウルガル母艦を貫通、そして小型ウルガル母艦は爆発した。

「弾はチタンを使っているから磁気シールドは効果が薄い。大型の船を落とすときはこれ使ってやればいいよ。」

「わかりました。」

「それと戦う時は1対1じゃない方がいいよ。アイツ等意外とやるから。」

「了解っす!」

 バルバトスルプスは獅電に大型レールガンを返し、200mm砲を取り付けなおしウルガル兵へ向けスラスターを吹かす。

「あんまウロチョロされるの嫌だから、さっさと死んで。」

 バルバトスルプスはソードメイスをウルガル兵に投げつけると両腕部の200mm砲で小型ウルガル機を落とす。

「よっと!」

 バルバトスは大型メイスの塚頭に足を置くように蹴りを繰り出す。ソードメイスはウルガル兵を貫く。バルバトスルプスはソードメイスを持つと振り回した。振り回されたことによって突き刺さっていたウルガル兵は抜け、他のウルガル兵を巻き込みながらぶつかるとバルバトスルプスは左腕部200mm砲を放ち撃ち落とした。

「やるじゃねぇか。俺たちも負けてられねぇな。」

 その戦いを見ていたランディがそうつぶやくと鉄華団の一人が怒った。

「なにやってんだよ!ここでボーっとしてるくらいならさっさと帰れ!イズルさんがあんなに戦ってるのに俺たちが何もしないんじゃ邪魔なだけだ!」

 獅電のパイロットはそう言うと他の2機と共に迎撃に当たった。

「手ひどく言われたな。」

「でも仕方ないですね。僕たちも行動に移りましょう。」

 チャドとパトリックはすぐに迎撃に移る。

「オラオラ!特別版流星号のお通りだ!殺されてぇ奴から前に出てきな!」

 ショートバレルキャノンを装備している流星号はアサルトナイフで近づく敵を叩き伏せながらアサルトライフルとレールガンを放つ。

「喰らいやがれ!」

 グシオンリベイクフルシティ―の四つの腕によるロングレンジライフルが火を噴き、次々とウルガル機を落としていく。

「うぉおおおおおおおおおお!」

 雷電号が持ち味の高機動と両腕に備え付けられているハンマーチョッパーを活かして、ライフルを撃ちながら次々とウルガル機を落としていく。

「俺たちもやるぞ!」

「お、おう!」

「わかったのら!」

「全力でサポートするわ。」

 ケイが敵の位置を探索しタマキがかく乱、アサギが近くのウルガル機を切り落とし、スルガが遠くの敵を撃ち落とす。

「結構な数だな。」

「相手も総戦力って言ったところか。」

「これじゃあ第二次防衛線も簡単に突破されるわ。私たちだけでどうこうできる話じゃない!」

「でもここで引いたらダメなのら!がんばるのら!」

 ラビッツも鉄華団もドーベルマンも奮闘するがそれでも対峙しているのは敵のごく一部なのである。

「ちぃ・・・・こんだけ倒してもキリがない!」

 バルバトスルプスは腕部200mm砲を外すことなく当てる。

「アイツどんだけバトルスキル高いんだよ・・・・・」

「我々よりも過酷な戦場に立っていたという報告は受けているが・・・・」

「予想以上ですね。」

 チームド-ベルマンはイズルの戦闘スキルの高さに驚く。

 一機のウルガル機がバルバトスの後ろから迫ってくる。

「ん?」

 バルバトスルプスはパックパックのサブアームを展開し抑え込むと腕部200mm砲を反転させ砲撃する。

「よし、次・・・・・・・・・ん?」

 そこでイズルは違和感に気づいた。阿頼耶識のいいところはMSと一つになるような感覚を持つこととMSに送られてくる情報が直接脳に来ることだ。

 イズルはバルバトスルプスの両腕部を見ると200mm砲の方針が曲げられ、使い物にならなくなっていた。

「これじゃぁマズい・・・・・・オルガ、聞こえる?」

『ああ、わかってる。それとこっちに向かって早い奴が来てる。お前のでっかい獲物じゃ捉えられねぇ。こっちにお前用に用意した武器がある。補給に入れ。』

「わかった。じゃあみんな、悪いんだけど俺一旦戻って別行動になるから。アサギ、指揮を頼んだよ。」

「お、おう・・・・」

 イズルはイサリビへ補給に向かった。

 イサリビのハッチからバルバトスが入ると両腕部の200mm砲が外され、ロケットランチャーが装備され始める。バックパックに装備しているソードメイスは大型ブレードへ換装される。

 換装にかかる時間と補給の時間、そして各部の応急処置。それらの時間を考えると20分はかかるのだ。

 バルバトスルプスのコックピットの繋がるダクトが延ばされるとそこからアトラが食事をもってやって来た。

「はいこれ。さっき温めたからおいしいよ。」

「ありがと、アトラ。」

 イズルは食べれるときに口へ運ぶ。もぐもぐ食べるイズルを見てアトラは思った。

(なんだか小動物みたい。でも・・・・・・・小動物の割にはよく食べるよね。)

 イズルのおなかへ次々と食べ物が入っていく。どういう身体をしているのか知りたいと思う人も多い。

「全行程完了しました。アトラさん、離れてください。」

「はーい。じゃあイズル、頑張ってね。」

「うん、アトラもね。」

 イズルはイサリビから発進すると別動隊の方へと進路を取った。

「結構早く動くな・・・・・・・・この前の奴か?」

 イズルは監視衛星の時に襲ってきた白いウルガル機を思い出した。

 

 バルバトスは暗礁宙域に到達すると急に止まった。

「・・・・・・・・・ずいぶん殺したいって感じだね。いいよ、相手してあげる。」

 バルバトスルプスは大型ブレードを手にし、構える。そして一気に急上昇する。バルバトスがいたすぐ目の前の小惑星を貫いてレーザー襲い掛かってきた。そして小惑星が割れるとあの時の白いウルガル機バルバトスルプスに向かい襲い掛かってくる。

「っ!」

 襲い掛かってくる白いウルガル機を大型ブレードの地肌で受け流し攻撃を回避する。

「この距離なら・・・・」

 バルバトスルプスは左腕のロケットランチャーを白いウルガル機に向けるとロケットを放った。しかしロケットは当たることなく小惑星に直撃した。

「やっぱ速い・・・・・・・・俺が得意な武器だと大きすぎて的になるな。」

 イズルは戦いながら冷静に分析する。直線委旋回し、急接近してくるウルガル機。左右の刀を振り、蹴りを食らわせようとするがバルバトスルプスは腰部のサブスラスターで交代、そして宙返りをして回避する。

「貰った!」

 両腕部のロケットランチャーを白いウルガル機に向け放つがそれも回避される。

「ヤバいな・・・・・・ロックを少し外さないとマズい・・・・・・」

 イズルは制限されているロックを一段階外す操作を始めた。

 阿頼耶識のロックは一段階ごとの負荷がとてつもなく大きい。それゆえ許容量を超える負荷は最悪死に至る。

 高軌道回避行動を行いながらのロック解除は高度なスキルと経験が寝ければできないものである。その作業をしながらも通信越しにラビッツの乱れは聞こえてくる。

「アサギ、大丈夫?」

『イズル?当然だ。俺が指揮しているんだからな・・・・・』

 イズルの問いにアサギが答えた。

「そっか。こっちの奴、あの白いのだから結構手こずってる。アサギがリーダーだから俺は安心してこいつを殺せる。頼んだよ。」

 イズルが通信を切ると同時にロックが一段階解除された。

「っ!?」

 ロックを解除したことにより脳への負荷が一段階さらに重くなる。

「じゃぁ・・・・・・・・殺し合おうか!」

 バルバトスルプスは全スラスターを吹かし一気に白いウルガル機へ距離を詰めると八の字を横に描くように大型ブレードを振るう。突然の攻めと動きがよくなったことに白いウルガル機は戸惑いを見せていた。

 

 そのころゴディニオンではジークフリートとジュリアーノがスズカゼに状況を説明していた。

「艦隊が後退を始めました。」

「バルバトス5、暗礁宙域の敵を食い止めています。」

「何とかなったわね。」

「ゴールド4の弾薬がほぼありません。他はまだ戦闘継続可能です。」

「そう・・・・ゴールド4に―――」

『こちらゴールド4。戦況は近中距離戦に移行。メインアーム重レーザー、サブアーム単距離拡散粒子砲と多弾頭独立迎撃ランチャー、拡散インパクトカノンを用意して!』

「こちら親鳥、了解した。さっさと帰っておいで。」

 レイカが応対するとジュリアーノがつぶやいた。

「彼らもやっと自分たちの機体をわかって来たみたいですね。」

「ま、ゴールド4は兵器だけは詳しいから。」

 

『イズル、こっちは第三次防衛線まで後退した。リーダってのは大変だな。』

「じゃあこっちもがんばらないとね。」

 イズルが見る目の前には白いウルガル機が剣を構えていた。

 バルバトスルプスは全スラスターを吹かし一気に距離を詰め大型ブレードを振り上げるが白いウルガル機は爆宙をするように回避すると一気に接近し突く。バルバトスルプスはそれをきりもみ回転させながら回避し、その遠心力を利用して大型ブレードを振るうが白いウルガル機はもう片方の剣を構え受け止める。

「まだ足りないか・・・・・もっと速く・・・・!」

 バルバトスのツインアイが光った。

 

 そのころゴールド4のピット艦ではヒデユキたちがスルガの頼んだ武装をすべて用意して待っていた。

「ビンゴ!」

「すべて準備した。う~ん!お前も筋肉の教えが分かってきたようだな!」

「俺たちの筋肉にかかれば換装など一瞬だ!」

「いや、いい加減筋肉は勘弁してください・・・・・」

「「「馬鹿野郎!世界は武器と筋肉でできているんだ!」」」

 ゴールド4の換装が着々とされる中、ヒデユキがスルガにプロテインを渡す。

「プロテインだ。」

「いや・・・・・ほんと勘弁してください・・・・・」

 そしてすべての換装が完了する。

「換装完了!」

「補給完了!」

「すべて完了!」

『ブラストオフ!』

「了解!」

 通信越しに発進指示が出されるとゴールド4は再出撃をする。

 

「戦況は?」

「現在、残存戦力の74%が第三次防衛線に集結、再編成中です。」

「ベラロシアと大中華の艦隊が戦線から離脱しました。」

「損害が大きかったの?」

「それほどでも・・・・今後のことも考えて兵力を温存するつもりでしょう。」

 ゴディニオンで鈴鹿善が二人に戦況を聞いていた。

「あそこ、バルバトス5を拡大して。」

「了解。」

 モニターにイズルとウルガル機の信号が表記される。

「どうなってるの?」

「すごいことになってるわ。ジュリアシステムと阿頼耶識がフル稼働してる。機体にかかる過負荷がとんでもないわ。」

「バルバトス5全データを表記して。」

「了解。メインスクリーンに出します。」

 ジュリアーノがメインスクリーンにバルバトスルプスの戦いを映す。

「格闘戦?なんで銃を使わないの!」

「相手が速すぎる・・・・・・・・そんな!」

「どうかしたの?」

「阿頼耶識のロックが一段階解除されてる!イズル君がやったんだわ!」

「なんですって!そこまでの相手なの?」

「ええ・・・・・相当の強敵。対応を考える必要があるわ。」

 

 その頃グシオンリベイクフルシティは内臓ロケットをウルガル機に向け放っていた。

「くそ!ロケットが切れた!他の奴の補給はどうなった?」

「まだ終わってねぇ奴が多い!てか俺の流星号もどっちとも弾切れ寸前だ!」

「俺の雷電号も同じっす!」

「ちぃ・・・・・・こうなったら格闘戦をするしかねぇな。」

 グシオンリベイクフルシティはシザース可変型リアアーマーを構えるとウルガル機を挟み、そして潰した。

「うぉらぁ!」

 グシオンリベイクフルシティはシザース可変型リアアーマー振り回す。

「でりゃ!」

 流星号はアサルトナイフをウルガル兵の頭に突き刺す。

「うぉおおおおおおおお!」

 雷電号はバルチザンをウルガル兵に突き刺した。

他の獅電も二人一組となってウルガル兵を一機ずつ倒していく。ランド・マンロディもサブマシンガンとハンマーチョッパーを使って倒していく。

 するとスルガとアサギから通信が入ってきた。

「こっちの補給は完了した。そっちも補給に行ってくれ!」

「助かる。んじゃお前ら、頼んだぞ。」

 鉄華団の約12機が補給に戻る。

「アイツ等にフォローされて俺たち補給に行けてる様なもんだよな。」

「それだけイズルの存在がデケーってことだろ?ならこっちも負けてられねぇな!」

 ラビッツは鉄華団が戻るまでの時間を稼ぐ。

 はっきり言ってラビッツとドーベルマン、そして鉄華団の存在は大きかった。

 GDF軍は確かに戦力としては圧倒してはいたが武器も通じず、ましてや人材も経験も不足している。その反面未経験でありながらも敵を倒しているラビッツ、経験豊富で上手く戦っているドーベルマン、そして本当の人間同士の殺し合いの中で強くなった鉄華団は他を圧倒するほどの実績を上げていた。

 そのおかげもあってか第三次防衛線までの後退と再編成が完了した。それと同時に重レーザーの再充填が完了した。

 銃レーザーが敵ウルガル基地に向け放たれ、直撃する。基地の破壊に皆が喜ぶのもつかの間、銃レーザー上空に赤いウルガル艦隊が攻め込んできた。

「ドックに入っているモビルスーツはそのまま待機!イサリビで援護の方に回る!昭弘、シノ、ライド!お前たちは先に行ってくれ!」

『了解!』

 ケイが5秒で算出したルートに従いラビッツとドーベルマン、そして三機は重レーザー護衛へと一直線に向かう。しかしその進路をふさぐように配置されたウルガル兵無しを取られてしまう一同。そうしている隙にも赤いウルガル艦隊は重レーザーに向け攻撃を仕掛け、銃レーザーは破壊された。

 そしてその光景に腹を立てたコミネ大佐の問題発言は世界中へ報道された。

 

 そのころイズルは白いウルガル機とつばぜり合いとなっていた。

「くぅ・・・・・・・・・おい、バルバトス。もっと力を出せよ!このままじゃ死んじまうだろうが!」

 バルバトスルプスのツインアイが光り、機体の出力が更に上がる。

「はぁあああああああああ!」

 白いウルガル機の高速の剣捌きに対応するようにバルバトスルプスも大型ブレードを振るう。時に互いに弾き、時に片一方を押す攻防が繰り広げられる。

 あとどれだけ続くのかイズルにもわからなかった。半永久機関のエイハブリアクターでもガスや燃料は消耗する。イズルもそこに危機感を覚えっていた。

 しかし変化が先に起こったのは白いウルガル機であった。突如青白く光っている部分が光を失うと不思議なくらいに機体の動きが悪くなった。

 攻め込んでくる白いウルガル機を避けバルバトスルプスは小惑星を足場にし、一気に蹴ると同時にメインスラスターを吹かし一気に距離を詰めると同時に大型ブレードを振り下ろした。その一撃は剣によって受け止められた。そして大型ブレードにヒビが入った。

 白いウルガル機はバルバトスを押し離すと両右手の剣を一気に振り下ろした。バルバトスルプスはそれに合わせるように大型ブレードを振るった。しかし大型ブレードは耐え切れず、折れてしまい白いウルガル機の剣がコックピットをかすめた。パイロットは無事ではあったがイズルの姿が白いウルガル機に見えるようになっていた。

 剣を降ろし、白いウルガル機は近づくとコックピットと思われる部位からパイロットが姿を現した。その容姿にイズルは驚いた。

 白髪の男性。人間と変わりない姿をしていた。そしてパイロットはイズルに何かを伝えるとその場から去って行った。

「・・・・・・・・・・・・なんだ、人間みたいな姿してただけか。前と変わらない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 邪魔になるなら、殺せばいいんだから。

 

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