スーパーロボット大戦Re・disk2   作:jupi

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祝福編
1話-未来の為に


 

 なんの前触れもなく上空に現れた絶対的脅威に対して、動きを見るしかない状況になる。

 

「お前達がナデシコの地上部隊だろう?それと鉄華団だったか……働きは見させてもらった。実に悪くない」

 

 全ての機体だけではなく、何故か通信機を持っていない人間にまで響く声。

 

「この先の旅路に協力してやろうと来てやった……ただまぁ、何も無しで対価も無くこの冥王の力を借りようなど笑止千万だよなぁ」

 

「お前!さっきから何を言ってやがる!」

 

 声を荒げたのはオルガだった。

 

「何者だか知らねえが、いきなり出てきて上から目線とは気に入らねぇ!降りてこい!」

 

 オルガが言い終えた途端にバルバトスが彼を隠すように立つ。

 

「やっちまえっ!ミカァッ!」

 

「……駄目だオルガ……鉄華団じゃこいつとは戦えない。戦いにならない」

 

「なっ……」

 

 初めて聞く三日月からの警告に、オルガは改めて相手の姿をみた。

 グレートゼオライマーを前にして、三日月は本能で察する。

 バルバトスでは一矢報いる事すら出来そうにない。

 

 黙っていた伊奈帆が口を開く。

 

「……鉄華団は先を急いで下さい。彼とは僕らで話をします」

 

「お前ら……」

 

 オルガはクーデリアをちらっと見てから伊奈帆達を見る。

 

「すまねぇ。感謝する」

 

 列車が動き出すが、グレートゼオライマーは見向きもしない。

 バルバトスもそれに追随。

 

「それで冥王。対価とは?」

 

 伊奈帆がグレートゼオライマー、木原マサキに。

 

「俺を楽しませろ。お前達の力を示してこの機体の足を地に着けさせて見るんだ。無理だろうが、奮闘してくれれば認めてやるし、今後協力してやろう」

 

 話をしながら伊奈帆は左目での解析を始めた。

 しかし左目と頭が痛み出す。

 解析処理できるレベルの相手ではない、それが答だった。

 

 一触即発の空気のなか、ゼオライマーの背後からボソンジャンプ反応が。

 

「ナデシコ!」

 

 月での戦闘中にジャンプしたナデシコが合流したのだ。

 

「何……この状況……」

 

「ユリカさん。鉄華団は伊奈帆さん達を置いて離れていってます」

 

「万丈さんがいない!それに」

 

 目の前にはエルトリウムで警告を受けたゼオライマーの存在が。

 ナデシコのブリッジだけではなく機体格納庫でも動揺が走る。

 

「……準備が整うまで待ってやろう」

 

 ゼオライマーはナデシコから距離を取る。

 

 

 その隙に地上部隊がナデシコに着艦。補給や状況説明を済ませる。

 

 

 

「どんなに強くてもスーパーロボット一機だ。総力を駆使した頭脳戦で勝負をつけよう」

 

「……」

 

 スーパーロボットの相手に慣れている伊奈帆の台詞に押し黙るエルエルフ。

 

「どうしました?」

 

「いや」

 

 エルエルフは考えた。

 恐らくヴァルヴレイヴ二号機を使わなくてはならない。

 そしてそれは、ファフナー隊の総士も同じく限られた戦力を使うか否かを迫られていた。

 

「あれは手加減が許される相手ではない」

 

 騎士ユニコーンがブリッジに顔を出す。

 

「あの機体から発せられる底知れぬ何かを感じた。恐らくわたしに近い力を持ち合わせている可能性がある」

 

「それは何ですか?」

 

「うまくは説明出来ないが、時空を超える能力かも知れない」

 

 騎士ユニコーンはエルエルフに対して。

 

「カードをきるタイミングは君に預けるぞ、エルエルフ」

 

「聖竜騎士のカードか……」

 

 騎士ユニコーンが持つ戦略兵器。五枚の内二枚は使用済み。さらに二枚は行方不明。

 使えるものは一枚だけ。

 エルエルフは少し考え。

 

「いや……界塚に頼む。俺は時縞ハルトの所にいく」

 

「わかりました」

 

 エルエルフが退室するのを見送る。

 

「ファフナー隊はどうしますか?」

 

「出る。ただお前はいいのか?スレインと話すことがあるんじゃないのか」

 

「勝てばゆっくり話せますから」

 

 モニターに映るグレートゼオライマーを見つめてから伊奈帆は。

 

「作戦を伝えます」

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