「カルタはお前に恋い焦がれていたんだぞ!マクギリス!」
「……」
「答えろマクギリス!俺やカルタを利用し……まさかアルミリアも」
「安心したまえ。彼女の幸せはわたしが保証しよう」
「う、うわぁぁっ!マクギリスゥ!!」
マクギリスのグリムゲルデが、ガエリオのキマリスの装甲を貫き、沈黙させた。
「すまないね、ハサウェイくん。このような戦いを見せてしまって」
「……あなたは、こんな事をして悔いはないのですか?」
ハサウェイは、マクギリスの声のトーンが落ちているのを気にしながら訊ねた。
「……もとよりこれが目的さ。わたしは地球軍の、ギャラルホルンの改革を進めるために戦っているのだから。今さらだが改めて、君も賛同してくれるだろうか?」
「あなたのやり方は好きではない。だけど、目的の為ならそれを否定するつもりはない。」
「つまり?」
「暫くは力を貸します」
ハサウェイはマクギリスと共にアークエンジェルに向かった。
時を同じくして、市街戦を繰り広げるクロムクロ。目の前にはオーガ、二機のアレイオン。
「トムさん!どうしてこんな事」
「俺達は軍人だ。命令があればそれを遂行する」
「トム殿!お主に剣を向けたくはない!」
「この期に及んで何を日寄ってやがる。だが折角お嬢ちゃんと一緒になれたんだ。あの世で好きにイチャつきやがれ!」
クロムクロはアレイオンの銃撃を回避しながらオーガの触手による斬撃を受け流す。
次の瞬間。
死角からの攻撃を受けてクロムクロがビルに叩き付けられる。
「……っ!嘘でしょ、なんでロックヘッドが」
由希奈は目の前のロックヘッドを見て驚愕する。つまりオーガには別のエフィドルグ製機体が入っている事になる。
「油断大敵」
「この声。シェンミーさん!」
四対一。アスランとシンの応答は無く、援護は期待できない。二人はアレイオンの電磁ネットにより意識を失ったようだ。
「……投降しろ由希奈、ケン」
シェンミーは二人を捕縛する気でいた。
「ど、どうしよう剣之介……」
「時間を稼ぐ。上にいるキラとムウ殿にも通信が届いていないなら、気づいてもらうよう派手に暴れるまで」
常に背後を取ろうとする二機のアレイオン。正面をとらずに左右に転回するオーガとロックヘッド。
「参る!」
急速に振り返り、背後のアレイオンの鞠戸機に槍を投げ付ける。
しかし致命傷にはならずに僅かな損傷しか与えられない。
直ぐ様上空へ飛び上がるも、制空権はオーガに取られて落下させられる。
反射的にクロムクロは立上がり走りながら刀を掴むも、ロックヘッドの振動杭をぶつけられ体制を崩す。
距離を取ろうとするも、ロックヘッドの方が素速く移動している。
「剣之介!後ろ!」
「間に合わない!」
電磁ネットを射出され、クロムクロを被う。
しかし、電撃は機能せずに何もダメージは無かった。
「射ち出された瞬間に電磁ネットのコードを切り落とされた?」
界塚ユキは’そんな神業が出きる人物‘に心当たりがあった。
「た、助かったの?」
「あぁ……」
しかし剣之介は目の前の援軍を見て、自らの目を疑った。
「やぁ……いいタイミングだったかな?」
オレンジ色のスレイプニール。
界塚小隊が戦線に復帰したのだった。