スーパーロボット大戦Re・disk2   作:jupi

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11話-軍神の帰還

 

 界塚小隊が現れた事により、クロムクロは窮地を脱した。

 

「スレイン。韻子。二人はアスラン達を救助。アークエンジェルから戻った後に合流してほしい」

 

「……大丈夫なのか?お前まだ」

 

「二人を守りながらの戦いはキツい。迅速に頼む」

 

「なら、僕がこの場を」

 

「僕が適任だ」

 

 伊奈帆はユキのアレイオンを見ながら。

 

「頼む」

 

「わかった」

 

 スレインと韻子は伊奈帆を信じて、その場を後にする。

 

 敵はオーガ、ロックヘッド、アレイオン二機。

 自軍の戦力はスレイプニール改とクロムクロ。

 一見すれば戦力差は敵に分がある。

 

「……そこのスレイプニール。お前、まさか界塚弟か?」

 

「お察しの通りです鞠戸大尉。それと、ユキ姉」

 

「ナオくん。お願い投降して。今のあなた達は地球軍にとって反逆者扱いなの」

 

 それを聞いた伊奈帆は秘匿回線をユキに繋げる。

 

「ユキ姉。今の地球軍はエフィドルグの影響を受けすぎた。アセイラム姫も」

 

「わかっているわ。それでも私たちは地球軍として市民を守る義務があるの。大義名分や筋が通らなくても、守るべきモノのために戦うのが仕事なの」

 

「それが今、僕らの部隊と戦う事?悪いけど押し通るよ?」

 

「考え直してナオくん……もっと大局をみて」

 

「今のユキ姉よりは視野が広いと思うけど。アセイラム姫の事も打開策を見付けているんだ。居場所を教えて」

 

 ユキのアレイオンが銃を構え直す。

 

「警告はしたわよ。投降しなさい」

 

「……今の僕はあまり余裕がないんだ。全力で相手をする」

 

 スレイプニール改は武器を構えず、右手をユキのアレイオンに向けた。

 

「逃げろ界塚っ!」

 

「手遅れだ」

 

 何かを察した鞠戸の警告に反応が遅れるユキ。

 次の瞬間ユキのアレイオンは動けなくなり、直立できずに地に伏せる。

 

「それは……デューカリオンの、あの火星カタフラクトの能力だな」

 

「流石鞠戸大尉。敵対したことがあればわかりますね」

 

「へっ。戦艦からアルドノアが抜かれてお前さんの機体に装備されていたのはデータに残っていたからな」

 

「話は済んだか!?」

 

 トム・ボーデンのオーガが触手状のブレードを伊奈帆に振り抜いた。

 

「なっ!?」

 

 触手はスレイプニール改の装甲に弾かれる。

 

「リアクティブアーマー。炸薬入りの装甲でブレードの威力を無力化する。そして」

 

 グレネードでオーガを牽制。

 スレイプニール改の背後についてシェンミーのロックヘッドが杭をぶつけようと、急加速でこれに近づこうとする。

 

「エフィドルグのグロングルが発する重力シールドは、アルドノアで中和出きる」

 

 ロックヘッドが突っ込む瞬間に、足をビームライフルで撃ち抜く。

 ストライクフリーダムの武装の予備を初手で使いこなした。

 

「ロックヘッドの加速についての情報はある。真っ直ぐしか加速出来ないのなら、初動に合わせて攻撃するだけでいい」

 

 呆気に取られた剣之介も、伊奈帆の動きに開いた口が塞がらない。

 

「僕はアルドノアを利用することを何処か躊躇っていた。空を飛ぶこと以外にも、やれることは多かったのに」

 

「界塚……」

 

「て言うか伊奈帆さん。怪我は?絶対安静だったはずじゃ」

 

 由希奈の質問に僅かに間をおいてから。

 

「アナリティカルエンジンに脳神経の一部を譲渡して怪我の痛みや不具合を補っている。韻子には泣かれたけど」

 

「……そりゃあ泣かれる」

 

「界塚。動けるのだな?」

 

「みての通り」

 

 確認してから、再び敵と相対する。

 

 辛うじて重力波から逃げたユキ、それに手を貸す鞠戸。

 ビルに手をついて立ち上がるロックヘッドと悠然と伊奈帆達の前に立ち塞がるオーガ。

 

「剣之介。僕はユキ姉と鞠戸大尉に攻撃する瞬間に動きが鈍る」

 

「俺達もトム殿とシェンミー殿には攻撃したくはない」

 

「お互いの相手を交換するんだね?それにしても」

 

 クスクスと由希奈が笑う。

 

「何?」

 

「なんか、ユキ姉って呼び方がウチの妹と同じなんだもん」

 

 何となく恥ずかしい思いをする伊奈帆だった。

 

 

 

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