スーパーロボット大戦Re・disk2   作:jupi

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14話-次のステージへ

 負傷したアスランとシンに何人も見舞いが入れ違いで出入りするのを横目に、ベッドに横になった伊奈帆とそれに付き添ったスレイン。

 

「韻子は?」

 

「怒っている。君が無理を通して戦場に向かった事も、僕がそれを後押しした事も」

 

「……それは……」

 

「謝るなよ。むしろ僕の方からもあるんだ」

 

「この間から先延ばしにしていた相談事だな?」

 

「……僕は火星騎士の生き残りの為に力を貸したいと思っている」

 

「それはその服装も関わっているんだろ」

 

 スレインは、かつての火星騎士の伯爵服。

 

「……伯爵の地位に戻って彼らを率いていきたい」

 

 僅かに笑う伊奈帆。

 

「狙い通りというわけだ」

 

「……なんだと?」

 

「君の行動を時々左目でチェックしていた。元々エフィドルグ化する前のアセイラム姫と話があったんだ。今の火星騎士には統治が出来るものが少ないらしい。だから君にも動いてもらいたいと言っていた」

 

「……」

 

 複雑な顔をしているスレインに、伊奈帆は。

 

「僕は即答出来なかった。君の事を戦場でしか知らなかったし、何よりアセイラム姫を利用した経緯もあった」

 

 どう言葉を返したらいいかわからないスレインに、構わず伊奈帆は。

 

「君とナデシコに乗りたいと言い出したのも僕なんだ。人間性を知りたかったから。結果として、僕は君を月面に向かわせる算段を整えた」

 

「……全部お前の手の上だったという訳か……」

 

「そうさせたのは君だ。結果を作り出した。」

 

 苦笑いをしてから、スレインは真面目な顔に戻し。

 

「万が一、また僕が道を踏み外した場合だが」

 

「遠慮する義理はない」

 

「あぁ、ありがとう」

 

 いつもの淡々とした伊奈帆の口調に、何処か安心感を与えられたスレイン。

 すると、隣のベッドから咳払いが。

 

「すまない。聞くつもりは無かったのだが」

 

 アスランから謝られるも、二人は特に気にしなかった。

 

「それにしても、君達はどう言った仲なんだ?友人関係か」

 

「そう見えたのなら心外ですね」

 

 アスランが伊奈帆の台詞に気まずそうな顔になる。

 

「これから、なるんです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、クーデリアと蒔苗がエドモントンに残る事を皆に話してから鉄華団は部隊の大半を残すという方針を進めていた。そして義理を果す為にオルガと三日月、昭弘の三名が同行する。

 

 そんな中、竜宮島が沿岸部まで来ているという情報もありアークエンジェルから数人が降りた。

 

「もう戦いたくないので、出来るだけ戦線には出てこないでほしいですな」

 

「セバスチャン……ソフィーも、暫く会わない事を祈るぜ」

 

 トムとシェンミーを見送る茂澄とソフィー。しかしソフィーが笑う。

 

「いいえ、次に会うときは由希奈さんと剣之介の結婚式だと思います」

 

「黒部が約束の地になりそうです」

 

「クソが。呑気に……まぁ悪くねぇな」

 

 トムとシェンミーは損傷した機体まで歩いていった。

 

 

 一方の韻子は、ユキと鞠戸に対して顔を見せた。

 

「あの、ユキさん」

 

「……アセイラム姫の居場所だけど……確証がないの。ただ、可能性が高いのが」

 

 ユキが歯切れ悪く言い辛そうだったので、鞠戸が。

 

「さっきの侍達が目指そうとしてる場所だ」

 

「それって……」

 

「エフィドルグは自分達が敗北した地に執着している節がある。奴等が追い詰められて集結するなら……」

 

「た、確か地球に来た揚陸城は残り僅かですよね」

 

 韻子はソフィーとセバスチャンを見てから。

 

「伊奈帆に伝えておきます」

 

「韻子ちゃん達も気を付けて。それとスレインくんにナオくんを宜しくって」

 

 複雑な顔で、アークエンジェルに戻る韻子だった。

 

 

 

 さらにこれ等から少し距離を置いた場所では、オルガと三日月とアトラとマクギリス、クーデリアと蒔苗が。

 

「まさか君まで見送りに来るとはな、マクギリス・ファリド」

 

「ただの気紛れです。まぁ貴方とも見知り置いておきたかったと言うのもありますが」

 

 蒔苗は鼻で笑う。

 

「お主の謀略で子供等が犠牲になるような事だけはするでないぞ」

 

「えぇ、心得ております」

 

 二人を横目に、アトラは気にせずにクーデリアへと抱き着く。

 

「やっぱり一緒には行けないんだよね」

 

「そうですね……アトラ、三日月を頼みます」

 

「うん。任せておいて。無茶するようなら団長さんに言い付けちゃうんだから」

 

「だ、そうだぞ?ミカ。すっかり首輪掛けられちまったな」

 

「アトラがいいならそれでいい。でも、ここにいるメンバーのためなら無茶でも何でもやるよ」

 

「それでは団長さん、三日月。あなた達が恩を返した頃にまた」

 

「あぁ。あいつらの戦いの手助けが終わり次第、またここに迎えに来る」

 

「クーデリアも気を付けて。敵は人間だけじゃないらしいから」

 

「えぇ。それでは」

 

 クーデリアは三日月達がアークエンジェルに乗り込む背を見つめ続けた。

 

 

 

 

 

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