ISと無気力な救世主   作:憲彦

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ようやく更新……自動車学校がダルい……


弾は苦労する笑

「鈴!早く起きろ!朝飯できてんぞ」

 

「ん~……もう朝?あと5分寝かせて……」

 

「この前そんなこと言って10分も寝たあげく、遅刻しかけたのは誰だ?」

 

「ングッ……」

 

そう言われ、大人しくベッドから降りた。洗面所に向かって顔を洗うと、寝癖を直さずに椅子に座って朝食を食べ始めた。トーストと目玉焼き、軽い野菜類。そして牛乳と、時間の無い朝には最適の朝食だろう。活発に動く人間には昼まで持つかは疑問だがな。

 

「寝癖くらい直せよ……」

 

「ん~。ありがとう」

 

苦虫を噛み潰した様。とまでは行かないが、少し苦い顔をしながら櫛を使って髪の毛を解き始めた。鈴は食事を食べながら大人しく受ける。まだ少し眠いのか、目が半分閉じている。

 

「そう言えば、弾はどこに行くことになるの?」

 

「この前研修終わったばっかだぞ。まだ分からねーよ」

 

「ふ~ん。現国の教師だっけ?」

 

「あぁ。ようやくだけどな。高校でポカやらなかったらお前と対してタイミング変わらなかったし、和馬とも同じタイミングで卒業出来たのによ……」

 

この赤髪でバンダナを巻いているこの青年。五反田弾。彼は高校3年生の時に、いじめられていた友人を助けるために、いじめの現場に乗り込んだのだが、正直言ってコイツはお世辞にも気が長いとは言えない。むしろ短気ですぐに頭に血が上る。その為相手と喧嘩に発展。相手を骨折させたり何なりで、無期限の出席停止。更に悪いことに、いじめをしていたグループのリーダーが女で、弾と喧嘩をした男はソイツの彼氏。そう言うことで、いじめは発覚した物の大怪我を負わせた罪で長期間の出席停止。

 

その後何があったかは分からないが、大学に行き教師になることにした。因みに、こんな事があった上での進学だったが、現在も五反田家の事実的権力を握っている五反田厳さんは

 

「男が一本道を決めて進んでんだ。文句は言わん。好きにやれ。夢を叶えると決めたら絶対に叶えろ」

 

と言う感じで、背中を押してくれた。学校の費用やマンションの部屋、部屋代(数年前まで)、その他の根回しはほとんど彼がやってくれた。因みに

 

「夢を叶えれば金は返す必要は無い」

 

と言っていた。この言葉を聞いた時から、よりいっそう熱が入り、2回浪人したものの無事大学に入り、大学は1発で卒業できた。そこからは順調に教育者になるためのスキルを身に付けてきた。そして最近になってようやく研修の課程を修了したのだ。

 

「現国かぁ~。もしかしたら、IS学園に来たりして」

 

「いや。それはネーだろ」

 

「でもウチの学校、この前現国の教師が1人結婚したのを期に寿退社しちゃったから、多分欲しがってると思うよ?共学になったんだし、弾でもやり易いんじゃない」

 

「俺でもってなんだよ。俺でもって」

 

「さぁ~てと。歯磨いてこよ~」

 

深く追及されないように、さっさと食事を終わらせて歯を磨きに退散した。弾も深く聞くのは止めておいた。時間も無いわけだしたな。

 

「ほら。今日の弁当」

 

「サンキュー。……セロリは入ってないでしょうね?」

 

「入れてねーよ。お前嫌いだろ?」

 

それを聞くと、満足した様に鈴は出勤していった。弾はこのあとは部屋の掃除などだ。

 

「…………何かおかしくね?」

 

ん?何がだ?

 

「なんで俺、鈴と同棲してんだ?」

 

そんなことか。では、何故2人が同棲生活を始めたか。それを説明するために2年程前に遡ろう。……と言うか、何故2年間も同棲しておいて、今になって疑問に思ったのだろうか?

 

まず、職員も含めて寮で生活できるIS学園教師である鈴が、何故この部屋に来て生活をしているかだ。それに関しての理由は簡単だ。単純に寮の部屋が足りないからだ。

 

IS学園は、今やISだけ教わる訳ではない。ライダーズギア、ISとギアのメンテ、開発に関わる知識や技術。そして、宇宙開発に必要な技能を付けるための専門学校となっている。その為、生徒の数が急激に増えたのだ。主に男子生徒が。

 

その結果、部屋の数が足りなくなったのだ。現在も増築作業中で、完了するまでの間は一部の教師を除いては自宅からの通勤か、しばらくの間は宿で過ごすように言われている。鈴は今回弾が近くにいたので、そこで世話になっているのだ。

 

『しばらく一緒に住まわせて!』

 

『え?普通に嫌なんだけど』

 

『……家賃、半分払うか―』

 

『歯ブラシは持ってきたな?物置にしてる部屋があるから。そこ使ってくれ』

 

お前も了承の上での同棲じゃねーかよ。なに疑問を抱いてんだ?それからは鈴が家賃の半分を支払い、弾と共同生活をしている。端から見れば普通に夫婦だ。最近はよく後輩に結婚生活の秘訣を聞かれるが、全く分からないから教えてないし、結婚してないと言うとギョッとされることが何度かあった。

 

「俺も同意の上だった~……」

 

今更後悔かよ……家賃半分の勢いに任せてしまった結果だな。まぁ料理を含み家事は当番制になったし、人に食べさせる料理を作っているため、料理の腕も上がってきている。結果良いことづくしだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃IS学園では。

 

「今日も手作りのお弁当ですか?毎日スゴいですね~」

 

「ありがとうございます!同棲相手が毎日作ってくれるんですよ~。もう本当に助かってます!」

 

昼休みを迎えた為、職員室にて真耶と一緒に昼食を食べていた。いつも通り弁当を取り出して食べようとすると、真耶も自身の弁当箱を取り出す。

 

「今日は木場さんの手作りですか?」

 

「えぇ。と言うか、最近はずっと勇治さんに作って貰ってますけどね」

 

真耶も今日は作って貰った様だ。開けたら色々とデコられた弁当が姿を現した。勇治女子力高いな。しかも小さく「午後も頑張ってね」と海苔で文字が書いてある。

 

「相変わらずラブラブですね~。さぁ~てと。私も食~べようっ……!?」

 

弁当を開けた瞬間固まってしまい、箸が手から零れ落ちた。

 

「ん?どうしました?」

 

「なんで……なんで……おかずに焼きたら子が入ってるのよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

単に嫌いな物がおかずとして入っていた様だ。焼いたたら子が嫌いな事は、弾にも伝えてあるはずだが……忘れたのかな?

 

「こんな嫌がらせをするなんて……!……こうなったら!!」

 

そう言うと、無理矢理弁当の中に入っている全てを胃袋に押し込み、校長室まで行ってしまった。

 

「一体何をするつもりでしょうか?」

 

とか呟いているが、全く興味無さそうに木場の作った弁当を美味しそうに食べている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日。この日は正式に弾の赴任先の通知が来る日だ。ポストを確認すると、茶色い封筒が1つ入っていた。

 

「や、やっとこの日が……」

 

心臓の音がここまで聞こえる。どんだけ緊張してんだよ……。封筒の口を開き、中の物を静かに取り出す。そして、少し震えながら紙を広げた。

 

『五反田弾、IS学園現代国語担当教員としての採用を通知します』

 

「よっしゃぁぁぁ!……んあ?」

 

喜んだ物の、何故か急に頭の上に?を浮かべた。そしてすぐに読み直す。赴任先の名前を入念に確認しながら何度も読み直した。

 

「IS学園、現代国語担当……な、な、なんじゃこりゃあああああああああ!!!!」

 

この日、弾の叫びがご近所中に響き渡り、実家の方では弾の知らせを聞いた厳の嬉し泣きの声が響き渡った。ただほとんど対極の位置にあるがな。




教師の赴任の方法なんて知らねーよ。と言うわけで、この世界ではこんな感じです。

次回もお楽しみに!感想と評価、活動報告、その他作品もよろしくお願いします!!
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