ISと無気力な救世主 作:憲彦
バジンにしがみつきながら空を飛んでいる一夏。あの怪我の影響で完全に体力が戻った訳ではない。時間が経つに連れて徐々に顔色が悪くなっていく。
「少し休むか?」
「大丈夫だ。もっと速く出来るか?できるだけ飛ばしてくれ」
少しの無理があっても、止まるわけには行かない。一刻も速く木場を助ける。その気持ちだけが一夏を前へと突き進ませていた。相棒であるバジンも、出来る限りの事をやろうとしている。これだけを見ると、気持ちだけが先走ってる様にも見えるが、当人たちはそんなこと微塵も思っていないだろう。
「ん?……了解した。伝えておく」
「どうした?」
「村上からの連絡だ。今回の黒幕はコアナンバー0。束が最初に作り、危険すぎる故に封印した物。全ISを洗脳して今回の戦争を仕掛けたそうだ。後、IS適性の高い人間が拐われて量子化されてる。コアの拡張領域に入れて、時間をかけてコアの一部にしようとしてる」
「……急ぐぞ」
「了解」
村上からの連絡を聞いて、バジンにスピードを上げるように指示。更に急いで木場の指定した場所へと向かっていく。傷口が開かないかが心配な所だ。
「ここだな」
「あぁ。ここだ。バジン、木場の相手は俺がする。邪魔が入らないようにしてくれ」
「分かった。だが良いのか?」
「?何がだ?」
ここまでの一夏の行動。一夏の言葉。それらを繋げてバジンなりの考察。それは恐らく当たっているだろう。一夏は死ぬ気だと言うことが。だが、それは止めることは出来ない。それは分かりきっている。バジンが聞きたいのは死ぬ気かどうかではない。あの言葉の事だ。
「以前、この世界に仮面ライダーディケイド、門矢士がこの世界に来たとき、士がお前に言ったはずだ。死んでも良いではなく、生きるために戦え。死ぬ気でと。覚えてるか?」
「……勿論だ。でも、俺は生きるために戦うのは向いてねーみたいだ。だから、俺は生かす為に戦う。例え死んでもな。それが俺のやり方だ。行くぞ」
バジンの言葉に自分のやり方を答えると、バジンの胸を軽く叩いて目の前にある巨大な倉庫へと入っていく。時間が経った為に風化してはいるが、まだ形はしっかりと残っている。千冬が入ってきた時の天井の穴もな。特に何かの感情を抱く訳ではない。大人しく正面の扉から中に入っていく。扉は開いている。人が1人通れるスペース分だけだけど。中に入ると、中央に木場が立っていた。そしてその奥には、見たことのないISがいる。恐らく0だろう。全体的に灰色っぽく、バッタ人間と言う感じがする。他にも5機程ISがいる。量産型だが、見慣れない武装を着けてる。倉持のフォトンブラッドが奪われたと言う話は聞いている。フォトンブラッドを使うための武装と言うことは簡単に予想ができる。
「木場、なんだってこんな場所に呼んだよ。後ろに妙なヤツも連れてるみたいだな」
「ここが始まりの場所だからだ。君がライダーズギアを使い、俺と出会った場所。始まりの場所で全てを終わらせる。よくある話だろ?0の事は気にするな」
「あっそ。なら、とっとと始めようぜ」
『555 ENTER』
『Standingby』
「あぁ。そのつもりだ」
『000 ENTER』
『Standingby』
「「変身」」
『『COMPLETE』』
お互いにコードを打ち込み、ENTERキーを押して待機音をならす。そして同時にベルトに差し込み、一夏はファイズに、木場はオーガに変身した。
「バジン。周りのISの相手をしろ。コアが残ってれば破壊しても構わない」
「分かった」
いつものバトルモードの姿に変わると、一夏に自分のハンドルを渡してIS達の元へと歩いていった。一夏は渡されたハンドルに、ミッションメモリーを差し込んでフォトンブラッドの刃を形成。いつでも木場の攻撃に対応出来るように構える。
「0、約束は守ってくれるんだろうな?」
『それはお前の働き次第だ。守ってほしかったらファイズを倒せ』
「……行くぞ。一夏」
『Reaey』
オーガストランザーにミッションメモリーを差し込むと、短剣状だった物が大剣サイズへと伸びる。
「ハァァア!!ディヤ!」
「グッ!ハァア!!ォラア!」
木場の重たい一撃を受け止め、自分の攻撃を叩き込みに行く。だが一夏の動きが鈍い。怪我の影響かベルトの影響かは分からない。しかしそれでも木場の動きにかじりついて行く。
「(どこだ。どこにいる?!)グワッ!」
「どうした?!そんな物じゃないだろ!ファイズ!!」
何かを探しながら戦っている一夏は、木場との戦いに集中しきれないでいた。ファイズエッジを弾かれてアーマーに拳を叩き込まれる。プロトタイプの全体的に出力が高いベルトを使っているにも関わらず、木場の拳を正面から受けて後方の壁に吹っ飛ばされてしまった。
「いってぇ……あぁ……」
壁にめり込んだが、そこから抜け出て肩を回しながら木場に向かって歩いていく。
『ENTER』
『Exceed Charge』
「はぁ!」
「っ!?」
「ハアアアアアア!ハァ!ウラァ!!」
フォトンブラッドの波で木場を拘束。動きを止めてる間に全力で斬撃を木場に入れる。これにより木場も吹っ飛ばされる。が、一夏程ではない。空中で体勢を立て直し、平然と立っている。
「マジか……どんなベルトだよ」
「リミッターを外してフォトンブラッドを増やしただけだ」
「なんつ~逝かれた改造してんだよ……」
そう言いながら怨めしそうに0を睨み付ける。だがそんなことをしても意味はない。すぐに木場へと視線を戻す。オーガストランザーを構えてジリジリと迫ってきている。
「はぁぁぁぁ……ゼヤァァァ!!」
「っ!?」
「ハァ!」
「ングッ!」
『Reaey ENTER』
『Exceed Charge』
木場は一夏の斬撃を受け止めたが、受け止められたのが分かるとすぐに蹴りを入れる。木場を蹴飛ばすと、メモリーをファイズエッジから抜き取りファイズショットへ差し込む。
「ハァ!」
「チッ!デヤァ!!」
一夏がグランインパクトで木場を殴ろうとすると、木場もそれに合わせて一夏に拳を放つ。
「ッ!?ウワァ!」
「アァ!グッ!」
威力が同じだったのだろうか、お互いに吹っ飛んでしまった。
「あぁ……あり得ねーだろ……ッ!?」
いや。威力は同じでは無かった。木場の拳の方が強かった。一夏の手に付けられたファイズショットは木場の拳の衝撃に耐えることが出来ず、破壊されている。仰向けになりながら呟くと、オーガストランザーを大上段に構えた木場が飛び付いてきて、空中から降り下ろそうとした。それを間一髪の所でバジンが助けてくれたのだ。
「助かった。他のISは?」
『見ての通りだ。→』
バトルモードの状態では喋れないようだ。久し振りにプラカードで一夏と会話している。矢印の方向に目を向けると、バラバラになったIS達がいた。そしてバジンの手にはコアが5つ乗せられている。完全に回収したのだろう。
「中に山田先生と柚木の分はあるか?」
『いや。見当たらない』
「となると……」
『COMPLETE Startup』
アクセルフォームに変身すると、高速で木場に接近。スピードを乗せた拳を浴びせて少し怯ませる。ファイズエッジを拾い上げ、再びミッションメモリーを挿入。フォトンブラッドの刃を作り上げ、次に0へと向かって行く。
「ハァ!ッ!?」
0を斬ろうとしたが、木場の方向からフォトンブラッドの光弾が飛んできた。目を一瞬向けると、オーガストランザーを銃の状態にして構えてる木場がいた。だがそれには構わず尚も0に近付こうとする。
(あと5秒!間に合ってくれ!!)
木場のフォトンブラッド光弾を避けながら、0へと攻撃していく。だが性能が高いためか攻撃は全て避けられてしまう。アクセルフォームのスピードを以ってしてもだ。
「チッ!ハアアアアアアア!!!!!ハッ!?」
0に連続で攻撃を仕掛けている中、1つの箇所だけ守っていることに気付いた。
「見つけた!!ハァア!!」
『グッ!?』
『Timeout』
両腕の手首と肘の中心辺りにあるコア。それを守っていることに気付いた一夏は、ファイズエッジの出力をアルティメットレベルにして腕を切り取った。すると中からコアが2つ転がってきた。
「ファイズゥゥゥ!!!」
「邪魔だ!!!」
「ウワァァァァ!!!」
木場がオーガストランザーで斬りかかって来るが、それを肩で受け止めてアルティメットレベルのまま木場を斬り飛ばした。流石に0距離でアルティメットレベルの斬撃は受けきれなかったのか、ベルトが外れて変身が解除されてしまった。
『どうだ?』
「……当たりだ。早く村上に届けてくれ」
『分かった』
コアを一夏から受け取り、すぐに村上の元へ飛ぼうとしたときだ。今まで動きを見せなかった0が腕を復元し光弾を放ったのだ。それが一夏の背中に直撃した。それは余りにも強力な光弾で、一撃で変身を解除させた。
「グッ……!アァ!」
立っていることが難しくなったのか、膝を着いてしまった。それを好機と見たのか、また光弾を放って一夏にトドメを刺そうとする。
「ッ!?」
反射的に目を瞑ってしまい、死を覚悟した。だが、いつまで経っても光弾の衝撃や熱は全く来ない。ゆっくりと目を開くと、バジンが盾となって一夏の代わりに攻撃を受けたのだ。
「バジン?バジン!!おい!!」
「いってぇ~」
攻撃を受けたとき、システムが異常をきたしたのか人間態になって倒れていく。
「何で庇ったんだよ……」
「お前はいい加減、俺のキャラを理解しろ。……全く、正義の味方って、めんどくせー……」
その言葉を最後に、バジンは動かなくなってしまった。回収したコアも腕から転がり落ちて、全て0の元へと転がっていった。
『少し時間がかかったが、まぁ良い』
拾い上げたコアを自分の体へと取り込んでいく。1つ取り込むごとに体の形がしっかりした物へと変わっていく。斬られた腕の繋ぎ目も無くなってくる。
「0……お前……!!」
憎しみを込めた目で0を睨む。だが当の0はそんなのどこ吹く風。この倉庫を出ていこうと歩いている。木場は何かに絶望したかのように、脚から力が抜けて座り込んでいる。
「待ってろ。後でスマートブレインに運んでやる……木場、立て。早く全員助け出すぞ!」
「無理だ。そんなの。助け出せる筈がない」
「馬鹿な事言うな!まだ時間はある。良いのか?山田先生と柚木がコアの一部になっても」
「…………」
「さっさと来いよ」
『555 ENTER』
『Startupby AWAKENING』
ファイズブラスターにコードを入力。ファイズフォンをさしてブラスターフォームへと変身する。すかさずファイズブラスターをフォトンブレイカーに変えて、0に攻撃する。
「ディヤアァァァァァ!!!」
『……フン!』
だが0が手をかざすだけで一夏の動きが止まってしまう。目に見えないシールドの様な物に攻撃を防がれ、AICよりも強力な何かに縛り付けられたかの様に体が動かなくなる。
「グッ!ッ!!!ダァアアアアア!!!グワァッ!?」
体全体に力を込めて、無理矢理拘束を外す。だがその直後に光弾を受けて吹っ飛ばされる。だが負けじと再び0に食らい付く。
『ハァッ!』
「グワァ!チッ!デヤァ!!!」
再び放たれた光弾を弾き返そうとするが、弾き返すことが出来ずにファイズブラスターが手から離れてしまった。しかし拾いに行く素振りを見せずに0に掴みかかろうとする。拳や蹴りを打ち出すも、それは全て受け止められてしまう。
『フン』
「グッ!!」
『ハァ!』
「グアアアアアアアアアア!!!あぁ……」
首を掴まれると、そのまま持ち上げられてしまい、強力な電撃を流された。変身は解除されなかった物の、一夏の悲鳴からかなりのダメージを受けたことが伺える。
「一夏……ッ!変身!!」
『COMPLETE』
一夏を見て戦う気になったのか、木場はオーガに変身して一夏の助けに向かう。オーガストランザーを大剣にしてファイズブラスターを拾い上げる。その2つを構えて0へと斬りかかる。
「グッ!」
『裏切るのか?私には人質がいるのだぞ?』
「ウワッ!!……助けられるなら、助け出す!!ウオオオオオオ!!!」
ファイズブラスターを槍投げの様にして0に投げ飛ばすと、0はそれをAICの様な物で止める。だがその直後に木場が死角からオーガストランザーで斬撃を入れる。
『ウッ!ハァァ!!』
「ウワァ!」
意識外からの攻撃は効果があるようだ。0にダメージを負わせることが出来た。一夏も立ち上り、2人で0を攻撃する。2人での連携攻撃が有効と分り、片方が正面、片方が死角と言うようにする。だがそれも徐々に効果が薄くなっていく。あっという間に対応されてしまったのだ。
「「ウワァ!!」」
「……木場、全力で叩き込むぞ。チャンスは1回だけだ」
「分かった。拘束やシールドを正面から破るぞ」
一夏は飛び上がって脚にフォトンブラッドを集中させ、ブラスタークリムゾンスマッシュを0に放つ。
『ENTER』
『Exceed Charge』
「「ハァァァァァ!!ゼヤァァァ!!!!」」
それに合わせて、木場はオーガ・ストラッシュでフォトンブラッドの刃を0に突き立てる。
『ハァア!!』
「グッ!!……負けるかァァァァ!!!!」
「ハァァァァァ!!!!」
一夏は動きを止められ、木場はシールドの様な物に攻撃を阻まれる。だがそれでも諦めずに攻撃を叩き込む。次第に0が後ろへと下がっていく。それを見ると更に力を込める。すると一夏も動きだし、木場の攻撃もシールドを突き破る様な感覚が出てきた。
「「ハアアアアアアア!!!!!アァ!!」」
『グッ!……ガァァ!!』
ついにシールドも拘束も2人を止めることが出来なくなり、見事0に直撃。コアを残して体は全て灰となった。
「よし。これで……んあ?」
帰ろうと木場の方を振り返ったのだが、変身したまま倒れていた。力が抜けたのか疲れが出たのか。はたまた無理な改造をしたベルトの影響か。それは定かではないが、取り敢えず今の木場に意識はない。
「はぁ……」
『5246 ENTER』
『Faiz Blaster Take Off』
バジンと木場、そして回収したコアを持ってスマートブレインまで飛んでいった。少し重たそうだ。
「着いた……」
「一夏?」
「一夏!!」
「いっちー!!」
スマートブレインに到着すると、すぐに草加達が声をかけてきて、本音が抱き付いてきた。
「おっと。大丈夫だったか?本音」
「うん。皆が戦ってくれたから」
「そうか。なら良かった」
短い会話を終わらせると、本音から少し離れて、村上にバジンと回収したコアを渡す。
「コアは中に人が入ってる。何とかして取り出してくれ。あと、バジンを直して欲しい。俺を庇ってこんなっちまった……」
「分かりました。すぐに作業に取り掛かります」
村上はバジンとコアを抱えて作業部屋へと走っていく。あれは多分最低でも1週間は出てこないだろう。そんな勢いだった。
「さてと。おい木場。起きろ。スマートブレインに着いたぞ」
「うっ……あぁ……一夏。みんな……」
巻かれているベルトを外して変身を解除させると、草加と千冬が木場の肩を持って立たせてくれた。
「ごめん。みんな。裏切るような真似して……」
「気にすんな。全員理由は知ってるから」
「あぁ。むしろお前の行動は正しかったよ」
謝る木場だが、一夏と草加がこの様な言葉を投げ掛ける。周りにいた一音も本音も千冬も2人の言葉に納得するように頷いている。誰も木場を咎めるつもりはないようだ。
「ふぅ。これで―」
『ERROR』
「おっと。時間みたいだな」
「え?」
エラーの電子音と共に、一夏の変身が解除される。そこから出てきた一夏の姿は、いつも通りと言うわけではなく、灰になりかけていた。村上の言った通りだったのだ。
「嘘だろ……一夏!」
「ねぇ!死なないよね!いっちー!!」
「ご覧の通りだ。……草加、いや兄貴。姉貴といつまでも仲良くな」
「おい!なんだよ!?その最後みたいな言い方は!!」
「姉貴、喧嘩するのは構わんが、町壊すなよ?後が面倒だからよ。一音、お前はやりたいようにやれ。そして言いたいことは必ず言え。木場みたいになるぞ」
草加が止めるような発言をするが、一夏はそれを無視して話を続ける。もう助からない。だから最後の言葉を。と言うのが一夏の心積りなのだろう。それを見たら、5人はなにも言えなくなる。涙を流しながらではあるが、一夏の言葉を聞くことにした。
「木場、俺の代わりに守ってくれよ。俺の大切な物を全部な。頼んだぞ」
「うん……!分かった!絶対、絶対に守りきってみせる!絶対に!」
「あぁ。頼んだ。……本音、ありがとうな。俺は先に逝って待ってるからよ。あっちで店開いてな。また一緒にやろうぜ」
「うん!頑張ってね。私も、頑張るから」
「あぁ。ただ、すぐに来るのだけは止めてくれよ?お前たちはまだこっちに居ろ。あぁ~そうだ。村上に伝えてくれ。散々無茶言って悪かったなって。じゃあな」
そして一夏は灰となって消えていった。だが、最後の表情は悲しみや苦しみに染まっては居なかった。むしろ嬉しさや希望がある笑った顔だった。とても、良い笑顔だった。
あれから半年。たった半年しか経っていないのに、日本の都市部はほとんど回復してきている。世界的に見ても回復速度は異常な程に速い。そんな風景を川原で見ながら、草加と木場が最近の話をしていた。
「ほとんど元の姿になったね。あの戦いが嘘みたいだ」
「コテンパンに潰されても壊されても、図太く生き残って以前より強く回復していく。それがこの国の強みだ」
麻痺していた政治機能は戦い終息後3日で回復。それを期に他の物もどんどん回復していったのだ。草加の言っていることは間違いではないだろう。因みにあれから色々とあり、ライダーズギアは完全に封印されて二度と日の目を見ないかもしれない。村上以外再び出す方法を知らないため、もう使われることは無いだろう。そしてISたち。完全破壊を唱える連中もいたが、当然そんなことをさせるわけがない。スマートブレイン全面協力の本、コアの人格たちをこことは別の世界で生活をしてもらうことにした。VR空間でだ。詳しい方法は誰にも伝えられていない為、どの様にして送ったかや、どうやったらリアルに戻ってこれるかは誰も知らない。そして、不用意にISの人格を現実に呼び起こし再び兵器として運用することを禁止した。やった場合は厳罰に処される。
「最近、スマートブレインはどうだ?」
「うん。こんな状況だから、スマートブレインの技術がいろんな場所で必要とされてるよ。だからみんな張り切って仕事してるよ。草加くんは?スマートブレイン出てからどうしてるの?」
「一夏の店だ。そこで働いてるよ。個性豊かな客が多くて毎日飽きない場所だ」
「そっか。楽しそうで何よりだよ。千冬さんは?」
「千花と真冬、クロエと毎日楽しく過ごしてるよ。真耶さん達は?」
「千花ちゃんと柚木の2人が描いたマンガ読んでるよ。俺受けの……」
「……ドンマイ」
因みに、千花と柚木の描いてるマンガは、木場の家の総収入の2割を占めている。
「おっと。そろそろ時間だな。昼休み終るから戻る。じゃ~な」
「うん。じゃあね」
バッシャーに乗って一夏の店へと戻っていった。それを見送ると、木場も立ち上りスマートブレインへと戻ろうとした。背伸びをすると、空を見上げた。
「……さて、この空を守ったのは一体誰なんでしょうか……なあ、一夏?」
今日で終わりですね。投稿してない期間も含めて、約10ヶ月。お気に入り登録者も435名を超え、アクセスも14万を突破しました!これも皆さんのお陰です。ありがとうございました!
感想と評価、今後出すかもしれない新しい小説も、まだ完結していない小説もよろしくお願いします!!
織斑一夏
3代目仮面ライダーファイズにして現ファイズの正式使用者。過去の誘拐事件が切っ掛けで、ひたすらに強さを着けるように。実力はかなりの物で、スマートブレイン内でも1位2位を争う。ぶっきら棒で無愛想。だが細かいことに気付くし料理や家事の腕が良いため、女子のプライドを尽く粉々に砕いてきた。ある意味女の敵と言われている。学生時代の些細?なことな切っ掛けで本音と交際。学園卒業後しばらくして結婚。仲睦まじく生活を送っていた。お食事処織斑の店長。味が良いため評判はよろしい。今回の件を含めて2回世界を救っている。性格はあれだが、裏表が無い。その為周りからの信用は厚い。
このキャラの俺がしたかったのは、死への恐怖を乗り越えて大切なものを守る。と言うことですね。死への恐怖を克服しようとか言うのがいますが、そんな馬鹿な事できる筈がありません。ぶっちゃけ俺も死ぬのが怖いです。泣きたくなるくらいに。でも長生きしたくないと言うふざけた状態なんですけどね。でも一夏には、その恐怖をも超越した場所で仲間を助けるために戦ってほしい。そう言う気持ちで作っていたら、こんなキャラになりました。結局殺してしまったんですけどね。
…………認めない。認められるかぁぁぁぁぁ!!!死んだ存在がいつまでも見守ってくれるとか、死んだ人間の思いが自分達を守ってくれるとか、風になったり海になったり空になったりこの地球の一部になったり!そんなありそうで実際は無いがちょっとあり得そう。でも実際はあり得ないが心の支えとなる!そんな中途半端な場所にいるのを、神であるこの私が認めるかぁぁぁぁ!!!
一夏
「喧しいぃぃぃぃ!!!」
『Exceed Charge』
うおわぁぁぁ!!アァ……
GAME OVER
…フゥッ!残りライフ、83。……何をする一夏ぁ!後書きに登場してクリムゾンスマッシュを私に撃ち込むとは…一体どう言うつもりだぁぁ!!
一夏
「逆にお前は一体何をやるつもりだ?まさかまた短編で投稿する訳じゃないのな?俺を含め何人か死人が出ていると言うのに、また全員生きてる状態での日常をここで書くつもりか?それこそ認められるか」
黙れぇぇぇぇ!!自分の小説のキャラを生かして何が悪いと言うんだぁぁぁぁ!!!アァッ……
GAME OVER
一夏
「何で死んだよ……」
……少々、体力を使いすぎた様だ。残りライフ、82。もう疲れた……取り敢えずまだまだ更新するから。完結していない小説も新作も。お前達の日常、全部R18だけど、これ事に関してはまだまだ続くからな。やって良いの?じゃないの。やれるの。神だから。
一夏
「はぁ……みんな、まだまだ家の作者をよろしく頼んだ。じゃ、俺はこれで」
これからも、皆さんよろしくお願いします。あ、一夏が最期に使ってたベルトは、ファイズ本編の物です。今まで使ってた物はファイズ本編のライダーズギアの性能を大幅に下げたものです。