ISと無気力な救世主   作:憲彦

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こっちではお久し振りです。

10月31日だからってこのネタは安易?……だからどうした!?私は神だ!!ヴァハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!

↑だからどうしたよ。

あ、バジンは彼女とデート中で一音は学園です。つまり今回は出てきません。


短編集 その4
ハロウィン


10月31日、ハロウィン。この日はトリック オア トリートの名目で、子供たちが大人から菓子を強奪することが許された日だ。この日が近付くと、町中どこもかしこもハロウィン一色だ。化け物達が街を横行し、店先や玄関の前などには顔のパーツを彫られたカボチャが鎮座している。そして、町ぐるみでイベントをするときもある。一夏の店も例外ではない。

 

「「「トリック オア トリート!お菓子をくれないと悪戯するぞ!!」」」

 

「はーい!これ持っていってね~!人数分ちゃんとあるから慌てないで並んでね~!!」

 

店の前でミイラにコスプレした一夏が、子供達にお菓子を配っていた。キャラに無いことをしているため、かなり疲れているように見える。

 

「ん?おじさん!これなに?」

 

「のど飴だね」

 

「えぇ~!やだ~!」

 

「我が儘言うんじゃ……ヴン!ちょっと待っててね~。今別のもの持ってくるから~」

 

のど飴を拒絶する子供を前に、素の部分が出そうになったが何とか保った。店の中に別の菓子を取りに行くと、山積みに用意された菓子の中から適当に1つ取ってきた。その顔は、子供に見せられない感じにイラついている。今回のイベントは、一夏にとっては相当なストレスのようだ。来年からは参加を断念するだろうな。

 

「いっちー!手作りのお菓子出来たよ~!」

 

「じゃあ袋につめて持ってきてくれ!」

 

顔に巻かれている包帯を1回ほどいて、さっきよりも顔が隠れるように巻き付けると、替えの菓子を持って店を出ていった。顔を見られると子供を泣かせてしまうかもしれないからな。細心の注意を払っている。

 

「はーい!別のお菓子を持ってきたよー!(早く終われよマジで)」

 

笑顔を保っているが、フとした切っ掛けでイラついた顔が出てしまうかもしれない。

 

「ありがとー!!」

 

一夏にとって苦痛であるこの作業が、これから3時間後の午後8時に終了した。だが、町ぐるみのイベントはこれで終わりだが、一夏の仕事はまだ終わらない。何故なら

 

「「トリック オア トリート!お菓子をくれないと悪戯するぞ!!」」

 

「お前らが言うと冗談に聞こえねーよ……」

 

草加と千冬が娘と息子を連れてやって来た。そう、でっかい子供達が残っているのだ。目の前に居るのは第1号。まだ2号が残っているのだ。

 

「姉貴と草加はバンパイアの仮装で、子供達は……ミニ○ン?」

 

「一夏。これはバンパイアじゃなくてトゥルーバンパイアだ。見分けが付かないか?」

 

「能力的には変わるかもしれんが見た目は大差無いだろ。下らん事にこだわるな」

 

まぁ、確かに大差は無い。絶対に。本人達は楽しそうにしているが、こう言ったイベントや子供が苦手な一夏からしたら楽しむ余裕はない。

 

「まぁどうでも良いけど、悪戯されるか?菓子を渡すか?早く決めた方が身のためだぞ?」

 

もはや脅迫だ。そこまでして一夏の菓子が欲しいかね。千冬さんや。

 

「はぁ……持っていけ」

 

溜め息を吐くと、菓子の大量に入ったバスケットを突き出した。全部一夏の手作りの様で、どれも旨そうだ。ここ以外では見ることは出来ないだろう。

 

「今年も悪いな。こんなに貰って」

 

「悪いと思うなら来年から来るな」

 

「ハッハッハ。じゃあ来年も頼んだ」

 

シレッと来年の予約も入れて、帰っていった。来年はグランインパクトがおまけで1発付くだろうな。そして再来年はクリムゾンスマッシュ。その次はバジンとのコンビネーションアタックが貰えるかもな。

 

そしてその数時間後、次は木場夫婦だ。今年娘が出来たようで、一緒に来ている。

 

「「トリック オア トリート!」」

 

「木場。お前のそれは仮装か?」

 

真耶はちゃんと仮装しているのだが、何故か木場はオーガの姿で来ている。

 

「一緒の仮装にしましょうって言ったんですが、勇治さん恥ずかしがっちゃって」

 

「いや、アンタのしてる格好なら恥ずかしがって当然だろ。木場に女装させるつもりか?」

 

「はい!少し露出が多くてエッチな服を勇治さんに着せたいんです!勇治さん筋肉はあるけど、目立つほどではないし、体は細いですから絶対に似合う筈なんです!!でも着てくれなくて……」

 

「お前も苦労してんな……」

 

「もう慣れたよ」

 

仮面ごしだが、死んだ魚の様な目をしていることは容易に想像できる。だって絶望のオーラ出してるもん。

 

「実は家で1回着たんだよね~。何か身の危険を感じたけど……」

 

木場、お前の判断は正しいぞ。真耶に公衆の面前で身ぐるみ剥がされる可能性も合ったからな。その格好で来たことは間違いじゃない。大正解だ。

 

「じゃあこれやるよ。早く持っていけ」

 

草加達に渡したのと同じ菓子を渡した。

 

「あ、じゃあ貰いますね」

 

木場が手を出したが、何かを思い付いたようで横から真耶が受け取った。そして、木場が取れない位地でそれを持つと、

 

「勇治さん!トリック オア トリート!お菓子をくれないと悪戯します!」

 

「ゲ!?このタイミングで!?」

 

「ほ~ら~。お菓子くれないと、悪戯しますよ~?」

 

慌てて体中を探すが、当然だ。この日に菓子を持ち歩いている訳ではない。黙って悪戯を受ける以外に道は残っていない。

 

「3秒以内に出さないと~、悪戯ですよ?」

 

「え!?ちょ!待っ!!」

 

「はい。時間切れです。悪戯しますね!」

 

楽しそうにしながら、オーガギアに手を伸ばしている。そして、オーガフォンを取ろうとした。が、

 

「お前ら、店で何やろうとしてんだ?」

 

「そ、そうだよ!ここは一夏の店だしさ!」

 

「ここじゃあ迷惑だから、家でやってくれ」

 

「え?」

 

「そうですね!じゃあ今日はこれで。勇治さん、行きますよ」

 

「……」

 

帝王のベルトの力でも、彼女の前では無意味な様だ。全く勝てる気がしない。木場達が帰ると、一夏は椅子に座ってくつろいだ。慣れないことをしたので疲れたのだろう。

 

「いっちー!トリック オア トリート!私にもお菓子ちょうだ~い!」

 

「ん?ほら。お前の分」

 

ポケットから手作りのチョコレートを取り出して、本音にあげた。

 

「ヒャッホーイ!!」

 

恐らく、菓子を貰った人の中で、彼女が1番喜んでいるだろう。現に飛び跳ねて喜んでいる。

 

「じゃあ、私からはこれ。さっき焼いたんだ~。味は保証するよ?」

 

「おぉ。サンキュー」

 

クッキーだ。空いた時間で焼いていたようだ。非常に出来が良い。いつも通りドライな受け取りであるが、確かに嬉しそうだ。




は~い。ハロウィンネタでした。インフィニット・ネクサスを書いてると、何故か疲れちゃうので、ここで息抜きです。いや~日常物って楽。

次回もお楽しみに!感想と評価もよろしくお願いします!!

あ、草加と木場の子供達の名前、募集しています。お気軽にどうぞ。報告は絶対にしないでね。
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