ISと無気力な救世主 作:憲彦
※短いです。
学校が午前中で終わったこの日。普段なら部活や委員会、生徒会活動などがあるのだが、この日は教員全員に関わる用事があるので、この日は午前で終了。その後の活動も今日はない。暇をもて余した生徒は、街へと出て遊んでいる。巧もその1人だが、態々街に行くような事はしない。居候先である啓太郎の家の部屋でグタグダしている。が、何故か草加も一緒にいる。
「最近、マンガを読むんだが……」
急に草加がマンガを読むと言う話をしてきた。何故かは全く分からないけどな。まぁ心底どうでも良い話だが、巧はそれに耳を傾けた。
「どのマンガでも、俺達とそう歳の変わらない若者が、みんな血みどろになって何かに打ち込んでるんだよ。俺らはどう?な~んにもやってなくね?」
途中まで話を聞いていたが、だんだんどうでも良くなってきたので、携帯に視線を戻した。だが、草加の話はまだ終らない。
「と言うわけでマンガを描いてみた。読んでくれ」
そう言って、原稿用紙を20枚程わたしてきた。何故と言うわけでと言う理由で20ページのマンガを描けるのだろうかと言う疑問が残るが、取り敢えず目を通してみた。
「お前さぁ~。こう言うネタ本当に好きだよな。大体お前はさぁ~」
「イヤ。俺個人への攻撃は良いから、マンガの感想を頼む」
そう言われて、巧は再び草加の描いたマンガへと視線を戻す。が、
「イヤ~。感想とか言われても……俺正直こう言うジャンル好みじゃねーし」
「それは分かるけど、そこを何とか」
何故か執拗に感想を求める。まぁ、自分の描いたものの感想を聞きたいのは分かるが、急かすものではないだろ。もう少し待ってからでも遅くはないぞ。絶対に。
「ん~……と言うか意味わかんねーし」
「その一言で片付けないで。もっと具体的に」
「……このツッコミ入れるシーンだけど、明かに顔面にグーパン入れてるよな~?これ普通に警察沙汰だよな?可笑しくね?」
「いやマンガだから……」
「イヤでも可笑しいだろ!絶対可笑しい」
「うるせぇぇぇ!!!」
「ブヂャパァ!!」
その叫びと共に、強烈な平手打ちを食らった。しかもそれだけではなく、
「テメーなんかに俺のマンガは理解出来ないんだよ!」
「ググゥォ……」
顔面に膝蹴りを食らい、倒れてしまった。
「帰る!!」
感想を求めたのに、素直に言ったら怒られ、顔面に強烈な攻撃を2回も食らい、何か不運な一時を送っていた。だが、鼻血を拭いながら起き上がると、草加の居なくなった部屋で、
「頑張れ草加。応援してるぞ……!」
彼の聞こえないところで応援していた。そして次の日から、互いにマンガに意見しながら描いているが、お互い顔面の原型が分からなくなるほどにボコボコになっている。殴り合いながら描いたのだろうか……?
本日はここまで!次回もお楽しみに!感想と評価もよろしくお願いします!!