小説を書くのはこれが初めてですのでどうか暖かい目でみてやってください・・・
俺は、昔からとにかく霊感が強かった。
数え切れない程の霊を見続けてきたおかげで、その手の類に関してはもう驚くことが出来ないくらいだ。
霊の種類は多種多様。はるか昔に死んだ人間は勿論、現代を生きてきた数々の職種を持った人の霊も数多くいた。
それは妖異の類も含まれており、京都に行くと必ず妖怪に喧嘩を売られちまう。
だが霊感が強すぎるためか、霊を見ることが出来るだけでは留まらなかった。
俺は霊と会話も出来るし、"ぶん殴ること"も出来てしまう。
ぶん殴ることってのは勿論物理でだ。
なにか特殊な術式を拳に施したとかじゃなく、生まれた時から霊に触れることが出来たんだ。
更に酷いことに、俺は霊を引き寄せてしまう体質らしい。
それも稀にじゃなく、頻繁にやってくるんだ。
おかげで何度も取り憑かれそうになったりしたが、幼少から鍛え上げてきた精神力と肉体言語で解決していき、逆にその霊が生前に持っていた技術なんかを教わり、自分のものなんかにもした。
こんな面倒な体質のせいで家族や知り合いに迷惑をかけちまうかもしれないと思った俺は、国中を旅して回ろうと考えた。
それを決めた当時の俺はまだ中学生だったせいで周りは反対したが、俺は意思を曲げることはなかった。
確かに急すぎる話だったが、もし自分のせいで大事な人達が酷い目に合あったらって考えると恐ろしいし、俺自身がそんなこと許すことが出来なかった。
それにこの体質を活かして霊に困ってる人々を助けれるんじゃねぇかって考えもあった。
旅の資金も株で大成功を収めたらしいデイトレーダーの霊から教わった技術で株に手を出し、不自由にはならないくらいには稼いだのを使ったし、住処が見つからない時はサバイバルを生き甲斐としていた霊から教わったサバイバル術を使って凌いだりもした。
最終的に周りは渋々ながら納得してくれ、俺は旅を始めた。
それから数年後、俺は肉体派霊能力者として日本全土を回っていき、霊の存在に脅かされている人々を救っていった。
ネットやテレビじゃ『幽霊をぶん殴る前代未聞の男』みたいな感じで有名になったりしてるが、俺はあんま気にしなかった。
そんな俺が旅を続けていると、突然親父から電話が来た。
『言い忘れてたけどお前に妹が出来たんだが、その子もお前みたく霊感が強いんだ。どうか見てやってくれないか?』
『ついでに顔も見せに来い』と言って電話は切られたが、そんなことよりも俺は耳を疑った。
"妹"だぁ!?あの2人まだハッスル(意味深)できる元気あったのかよ!ってか妊娠してたんなら言ってくれよなんだよ忘れてたって!突然すぎるぜおい!!
等々と思わず叫んでしまったが、俺は思考を切り替え実家に帰った。
久々の我が家に帰ってきて早速俺を待っていたのは、霊に取り憑かれそうになっている我が妹の姿だった。ポルターガイストで宙に浮いているというおまけ付。
俺は即座に妹に纒わり付く霊を"一撃必殺成仏拳"(ただの正拳突き)で消し飛ばし、救出した。
妹は幼稚園にいけるくらいには成長しており、宙に浮いていた妹を抱き抱えると妹は泣きながら俺にしがみついた。
「怖かったよなぁ、もう大丈夫だからよ」と声をかけながら安心させる。その時の両親のなにか生暖かい視線に文句を言いたかったがこっちはそれどころじゃなかったんで無視することにした。
それから妹も泣き止んで新たなメンバーを迎えての家族会議。
内容は、妹も俺と同じように霊感が強すぎるため、あのような事態になってしまうことがこれから多発するかもしれない。
このまま両親が育てても妹が無事に成長するか心配で、両親の方にも被害が出るかもしれない。
そこで、一端の霊能力者である俺が妹の面倒を見てくれないかというものだった。
一応俺は今年で高校を卒業している歳だが、学校には勿論通わず旅をしながら己を磨き続ける生活を送ってきた。
そんな俺に幼い子供を育てるってのは不安もあったし、何より妹がそれに関してどう思うのかが気になった。
だが、「本当に情けない母親でごめんね・・・」と泣きそうな顔をしてそう零した母さんを見てしまい、俺は覚悟を決めた。
『俺が責任を持って、コイツを守る』
俺の言葉に両親は笑みを浮かべ、2人は妹にわかりやすく事の説明をした。
妹は意味を理解すると、両親から離れてしまうことに対して寂しさから泣いてしまう。まだ幼い妹にとって親から離れるってのは酷なものだ。
それでも両親の必死の説得によって妹は泣きながらも受け入れ、俺に「よろしくおねがいします」と舌足らずながらも頭を下げてそう言った。
俺はただ「おう」とだけ返し、妹の頭を撫でた。
こうして、俺の旅に妹というパートナーが加わった。
そして、現在・・・・・・
「ったく、驚かすだけならまだいいけどよぉ。ちったぁ相手を選べってんだ。お年寄り相手にんなことしちまったらマジで心臓に悪いだろうが、あぁん?」
『スンマセン・・・スンマセン・・・』
日もとっくに暮れた夜のとある街で、俺は妖怪相手にに説教(とういう名の脅し)をしていた。
ある老夫婦に妖怪退治を依頼された俺は今、その古典的なイタズラ妖怪の"ムジナ"に正座をさせている。
「兄貴ー!こっちも捕まえてきたぞー!!」
と、向こうから他のムジナ2人を両腕でヘッドロックしながらやって来たのは学ランを着た俺の妹、"冬空コガラシ"。
あれからコガラシを鍛え上げた結果、今や俺と同じ肉体派霊能力者として活躍している。
男勝りな性格であまり女物の服を好まない所は俺もどうかとは思うが、それ以外は俺の妹には勿体ないぐらいよく出来た妹だ。
「おっしゃ、そんじゃあ仕上げとすっか」
「おう!」
『『『ひぃっ!?』』』
ムジナを一箇所に纏めると、俺とコガラシは同時に腕を引き絞る。
「「一撃必殺成仏拳!!(ただの正拳突き)」」
2人で放った拳は豪速で飛び出し、ムジナ達を一瞬にして消し飛ばした。
俺らはその後静かに両手を合わせ、黙祷をする。
「・・・うっし、依頼完了だな」
「なぁ兄貴!俺今回頑張ったよな!!」
「おう、よくやったな」
キラキラした目で見上げてくる我が妹の頭を優しく撫でる。
「へへへ・・・!」
コガラシは頬を指でかきながら照れくさそうに、しかし嬉しそうに笑った。
毎回依頼をこなした最後にコガラシは必ず俺に褒められに来る。
この妹、初めて出会ったあの時の出来事が原因なのかかなり俺に依存している節がある。
今では立派に成長したが、まだ一緒に同じ布団で寝たいと言ってくるんだ。
流石に俺も20歳を過ぎた大人だし、コガラシも女の子なんだからと断ろうとするが、上目遣い&涙目(どこで覚えたのか知らないが)をしてくるから思わず頷いてしまう始末。
まぁ本人は幸せそうだし、いいかなって諦めてる俺もいたりする。
「あ、あのぉ・・・」
そんな俺らに小さく声をかけてきたのは、依頼主である老夫婦だ。
「あぁすんません、依頼は完了しましたよ」
コガラシを撫でるのを中断し、老夫婦に向き合う。
その時コガラシの「あっ・・・」と寂しげな声が聞こえたが、今は仕事を優先する。
「ありがとうございました、これでここの人達も怯えずに済みます・・・しかし、流石は有名な霊能力者さんですな。あれほど凄まじいものを見たのは初めてでした。」
「それも本当に無償でやってもらえるなんて・・・本当に、お返しをしなくてもいいんでしょうか?」
「構いません。初めに言った通り、俺らは霊の類に困っている人々を助けるボランティアをしているようなもんですし、一応お金には困ってませんしね。それに、今回はちゃんと報酬もありますしね。ですよね?」
「おぉそうじゃった。安い家賃で住める部屋じゃったな。しかしお金に困ってないのなら何故安い部屋を・・・?」
「いやぁまぁ安いに越したことは無いですしね。少しでも節約して貯金とかしたいんで。」
「なるほどのぉ・・・しっかりした御仁じゃ。」
俺らは老夫婦と共に移動し、その激安で泊まれるという民宿を目指す。
事前に聞いたところ、そこはかつては温泉宿として賑わっていたが、露天風呂で学生の死体が発見されたという事件が発生。それ以来、その自殺した霊が出るという噂が広まっていった。
やがてその温泉宿は廃業し、今は激安物件として物好きな人が数人住んでいるだけなんだとか。
「だから困っておってのう・・・もしその霊を成仏してくれればタダで住まわせても良いがどうじゃ?」
「んー・・・一応善処はしますけど、もし困ってるんならその物件買取りましょうか?言い値で買いますけど」
「・・・・・・アンタ、本当に軽く言ってくれるのぅ」
「ハハハッ、冗談っすよ冗談」
そんな軽口を叩いていると、やがて不審なオーラを醸し出す大型の民宿前までやって来た。
「ここが元温泉旅館の激安下宿、ゆらぎ荘じゃ」
♨︎つづく・・・?♨︎
コガラシは原作同様男らしい性格ですが、ブラコン気質なところも増やしました。
とりあえず作ってみたこの小説、続けるかは決めてません。
見てくれる人がいてくれたら、続けるかもです。
それではまたいつか(´ω`)ノシ