冬空家の長男さん   作:ナナシΩ

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なんとか書いてみました。
それとミゾレについて少し説明を。

冬空ミゾレ:
歳は20歳過ぎ、身長180以上、主な服装は黒のTシャツにジーパン、髪型はコガラシとは違い短髪で後ろにツンツンと流れている感じ。

みたいな感じで想像してくださればありがたいです。
それとコガラシの声に関してはお好きな女性声優さんを当ててご覧ください。




♨︎1:ゆらぎ荘の住人

「にしても上下水道、エアコン完備で温泉入り放題。それでたったの月千円とはなぁ・・・」

 

俺らが寝泊まりする四号室に着き、そこでコガラシは自分の荷物を畳に広げながら呟いた。

 

「いくら霊が出るからつっても、破格すぎだと思わねぇか兄貴?」

 

「んー?まぁそんなもんなんだろうよ。俺らは慣れてるからいいけど、他の奴らからしたら霊が出るってだけで行きたがる奴なんざ早々いねぇしな」

 

「ふーん、なるほどなぁ・・・うしっ荷物の整理完了!」

 

「ん、じゃあ先に一風呂浴びてこい。俺は後で入るからよ」

 

そう言って俺は畳の上に寝っ転がる。

ここまでの旅路でまぁまぁ疲労も残ってるから今は少しでも休みたい気分だった。

 

「えー、兄貴も一緒に入ろうぜー」

 

「アホか、オメェ今年で高校入学する歳だろ。いい加減兄離れってやつをしていかなきゃいけねぇんだぞ」

 

「あ、それは多分というか絶対無理だから」

 

「なに真面目な顔して言ってやがる・・・」

 

手を横に振って否定する我が妹に俺は呆れる。

 

「いいからさっさと行ってこいって・・・俺はどっちかっつうと1人で風呂に入るのが好きなんだよ」

 

「むぅ・・・冷てぇ兄貴だぜ・・・」

 

そう言いつつも諦めたのか、トボトボと部屋を出ようとするコガラシ。

 

「あっ、別に兄貴になら着替え覗かれてもいいから!むしろ大歓迎!!」

 

「バカなこと言ってねぇでさっさといけ!!」

 

俺は枕替わりにしていたクッションをぶん投げる。

コガラシは「ワー!」と楽しそうな声を上げながらそれを難なく避け、やっと部屋を出ていった。

 

「ったく・・・どこで育て方間違えたんだ・・・?」

 

俺は投げたクッションを拾い、もう1度寝転がる。

コガラシは今年で15~16になる。世間で言うところの女子高生に当たる年頃だ。

普段は男物の服装を好んで着るが、第三者の目から言わせてもらえば顔も可愛いしスタイルはいい方だと思う。普通に男子から告られても不思議じゃないくらいには。

だが、アイツは所謂"ブラコン"ってやつらしい。

兄貴であり、両親の代わりをしてきただけの俺だったが、何故ここまで過度な好意を寄せられているのかはよくわからない。嫌われるよりかは断然マシだが。

 

「・・・・・はぁ~、どうか立派に巣立っていって欲しいわ」

 

俺はそう呟き、妹が風呂からあがるのを待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ"ぁ"ぁ"ぁ~・・・・・・最っっっ高」

 

湯気の上がる広い湯船、見上げれば満点の星が輝く夜空。

湯加減も丁度よく、日々の疲れが一気に抜けていく感覚に酔いしれる。

 

「こういう贅沢は温泉でしかできねぇからなぁ・・・これを毎日出来るってのは嬉しい限りだ」

 

体全体を伸ばし、完全にリラックス出来るこの環境は中々手に入らない。今回この話を受けて正解だった。

 

(しっかし、ここに出てくる幽霊ってのはどういう奴なんだろうな・・・)

 

俺はふとあの時の依頼主の言葉を思い出した。

この温泉宿が格安で止まれてしまう原因である、自殺した学生の幽霊。

確かに拳一発ぶつければ除霊出来ちまうが、全部が全部そんな悪い幽霊だけではないのが事実だ。

仲には話のわかる奴もいるし、意気投合できる幽霊も複数いる。

俺はそんな奴らに拳を振るおうとは勿論思わない。

その場合はそいつらが化けて出てくる理由である"未練"を解決して成仏させている。

 

(今回の霊もその未練さえ分かってしまえばそっちで片付けるのも考えとかねぇとな・・・とりあえず相手の出方を伺うか)

 

俺はそう結論づけ、目を閉じて天を仰ぎながらぐだーっと風呂に浸かっていると。

 

 

ちゃぷ ちゃぷ

 

 

(・・・噂をすれば、か)

 

突然俺以外いない筈の風呂から、明らかに不自然な水音がすぐ近くから聞こえた。

俺は相手を確認する為に目を開け、音のする方を見ると・・・

 

 

 

 

 

 

全裸の女の幽霊が湯に指を入れて、湯加減を確かめていた。

 

(・・・・・そう来たかぁ)

 

俺は静かに目元を片手で多い、また天を仰ぐ。

こういう場合は敢えてそれに気付かぬ素振りをするのが一番だろう。

 

「はぁ~・・・うん!いいお湯加減です~・・・♪」

 

女の霊はそんな俺のことなど露知らず、呑気に俺の隣で湯に浸かっていた。

なんともまぁ害のなさそうな幽霊だと、俺はチラッと霊を見て思う。

今まで色んな霊と対峙してきたが、ここまで怨念などの負の気配を感じない奴はそういなかった。

 

(・・・こりゃあぶん殴る気も失せるわな。女を好き好んで殴る趣味もねぇし)

 

俺は女の霊に対しての考えを纏め上げ、そろそろ頃合かと立ち上がった。(ちゃんと腰にタオルは巻いている)

そんな俺に気にする素振りもせず風呂を楽しむ幽霊。

ってか幽霊って普通に風呂入れるんだな、そこに驚きだ俺は。

 

(・・・少し仕掛けるか)

 

大事な癒しの時間を邪魔されたのもあり、少しイタズラ心が芽生えた俺は去り際、女の霊に背中を向けながら一言声をかけた。

 

「・・・いくら見えねぇ人が大勢いるつっても、中には幽霊の姿をはっきり見える奴だっているんだぜ」

 

「へっ?」

 

俺の言葉に幽霊が反応したのを聞き取り、更に続ける。

 

「それに先に男がくつろいでる所へ丸裸で来るってのは・・・ちぃっとばかし自意識に欠けてるんじゃねぇか?幽霊の嬢ちゃんよ」

 

そう言って俺は「じゃあな」と手をヒラヒラと小さく振りながら温泉を後にした。

 

 

 

「・・・・・~~~~っ!!!!/////」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は~、しっかしいい湯だったわぁ・・・にしても充実してるなここは」

 

浴衣に着替えた俺は風呂場を後にし、温泉宿を探索していた。

手入れもしてあるのかどこを見ても清潔に保たれているし、卓球台といった温泉宿といえばこれ!といった娯楽物も置かれていた。

空の星や自然に囲まれたこの環境も相まって、窓から覗ける夜景はとてもいいものだ。

 

「ここに住んでる物好きな人達がいるつってたけど、ここまで良いところは早々ねぇからなぁ・・・なんともまぁ過ごしやすい場所だなここは」

 

「ふふっ、お気に召したようで良かったです」

 

1人で勝手に感心していると、突然足元から声が聞こえた。

ふと目を向けると、小学生くらいの歳の女の子がニコニコと満面の笑みをこちらに向けていた。

 

(いや、にしては妖異に似た気配もするな・・・だが邪気なんか一切感じない所を見ると、座敷童子ってとこか?)

 

「おう、そこらじゃ中々見れねぇくらいにいい場所だと思ってたけど、アンタみたいな幸運の象徴みてぇなのが住んでりゃ納得だな」

 

「あ、やっぱり気づいちゃいました?」

 

「まぁな、一応妖異に対して長年通じてきたからよ。これでも一応霊能力者だしな」

 

「よく噂をお聞きしてました。なんでも幽霊相手に拳で除霊をする破天荒な霊能力者がいるって」

 

「ハハッ、破天荒か。確かにその通りかもしれねぇな」

 

今までそんな感じの2つ名を色々とつけられてきたしよ。

ネットで見かけた「ゴースト・バスター(物理)」とかが1番気に入ってるな。

 

「あっ、これから新しい住人への挨拶と親睦会を兼ねての顔合わせを予定しているんですけど。大丈夫ですか?」

 

「あぁ、荷物も整理して一風呂浴びたしな。時間なら空いてる」

 

「良かった!お部屋はこちらです!!」

 

座敷童子の少女は小さな手で俺の手を取り、歩き出した。

 

「あっ自己紹介が遅れました。わたくし、ここの中居を務めさせていただいております。中居ちとせ・・・と申します」

 

「俺は冬空ミゾレ、しがない霊能力者だ。あと俺には妹もいるんだが、ソイツにも良くしてやってくれ」

 

「もちろんです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ兄貴も来たか」

 

ちとせに案内された部屋に入ると、中は広い畳の敷かれた部屋で机が一つ置かれていた。

そこに浴衣を来たコガラシが座っている。

 

「おう、もう呼ばれてたんだな」

 

「部屋で兄貴を待ってたらちとせちゃんが来てな。なんでも顔合わせをするとかって」

 

俺はコガラシの横にあぐらをかいて座る。

 

「でもどんな人達なんだろうなぁ・・・仲良く出来るかな俺」

 

「いつも通りのお前で接しりゃ直ぐに打ち解けるだろうから心配すんな。俺もフォローしてやるからよ」

 

「兄貴のコミュ力は物凄いからなぁ、旅の中でどんだけそれに救われたか」

 

コミュ力って言われても、人見知りをしない性格なだけなんだけどな。

そんな感じでコガラシと駄弁っていると、部屋の襖が開いて数人入ってきた。

 

「ミゾレさん、コガラシさんお待たせしました!」

 

ちとせが相変わらず満面の笑みを浮かべながらこちらにやって来る。

それに続いてここの住人であろう3人も続く。

 

「皆さん、こちらがこの度ゆらぎ荘に住むことになった冬空ミゾレさん、コガラシさんご兄妹です」

 

ちとせの紹介に俺らは軽く会釈する。

 

「お~!キミ達が新しいご近所さんかぁ!お近づきにキミ達も一杯どーお?」

 

手に一升瓶を持ちながら顔を赤らめてこちらに近づく服の乱れた女性。

 

「うわぁ・・・スッゲェスタイル良いなぁ・・・」

 

コガラシがボソッと小さく呟いたのに、俺は心の中で同意する。

こういうのをグラマラスというのか、酒で酔った赤い顔や乱れたセーターから覗く下着で物凄い色気を放っている。しかもそんな状態でしゃがむもんだからもう色々と・・・・・・これ以上はもう言わねぇぞ。

 

「って、それ鬼殺しか」

 

が、そんなことよりも俺は彼女の持つ一升瓶に書かれた名前が気になっていた。

 

「んー?あーこれー??そのとーりー!私このおさけ大好きなんだー」

 

「へぇ、奇遇だな。俺もその酒気に入ってるんだよ」

 

「おー!じゃー飲もー飲もー!あ、私荒覇吐 呑子(あらはばき のんこ)!よろしくぅ!!」

 

「さっきちとせが言ってくれたが、冬空ミゾレだ。よろしく頼む」

 

互いに自己紹介をしながら彼女、呑子から一升瓶を受け取りそのまま飲む。

 

「んっんっ・・・・・ぷはぁっ!くぅ~久々に体に入れる酒、それも鬼殺しってのが最高だぁ。このキツイくらいの辛さが最高に美味ぇんだよなぁ」

 

「わかるわかるぅ!体にド直球で来る刺激が気持ちいいのよねぇ。私も飲みたくなっちゃったわぁ!」

 

「んっ、ほれ」

 

呑子に一升瓶を渡すと、彼女も瓶を傾けて飲み始めた。

 

「ぷはぁ~!おいしー♪にしてもこれでやっと飲み仲間が出来たと思うと嬉しいわ~。またゆっくり飲みましょ!!」

 

「おう、楽しみにしとくわ」

 

と、同じ酒飲みとして気が合う知り合いが出来て俺も嬉しく思っていると。

 

 

 

 

ドスッ

 

 

 

 

「・・・・・・こっちはえらい歓迎だなぁおい」

 

突然飛来した苦無が俺の頬を掠め、畳に突き刺さる。

頬に鋭い痛みが走り、血も垂れているようだ。

 

「きっ貴様!何故呑子さんから受け取った酒をそのまま飲んだ!!そ、そんなことをすればかっ間接キッ・・・・・っ!」

 

苦無の持ち主に目を向けると、何やら顔を真っ赤にして狼狽えている少女がそこにいた。

 

((初心だなぁ))

 

なんか今呑子とシンクロした気がする。

 

「とっとにかく!もし貴様がこのゆらぎ荘の風紀を乱すような行いをした場合、この雨野狭霧が天誅を下す!覚えておけ!」

 

と、そんな感じで凄む彼女に俺は思わず苦笑した。

 

(とんだ挨拶だなぁおい・・・・・にしても雨野といやぁ、この子はあのばあさんの孫か)

 

昔に出会った1人の元気すぎる老婆のことを思い出していると、突然コガラシが立ち上がった。

 

「おいアンタ、俺の兄貴によくも手ぇ出してくれたな・・・」

 

イカン、コガラシの奴スイッチが入っちまってるらしいな。

コイツ俺のことになると見境なく攻撃的になるからなぁ。

 

「ふんっ、不埒なことをするソイツが悪いんだ。貴様もその男によく言い聞かせておくんだな」

 

「呑子さんは全然気にしてなかっただろうが。アンタが勝手にそれ見て照れてるだけじゃねぇかよ。八つ当たりも程々にしとけよ」

 

「なっなんだと!私は風紀を守るためにだな!!」

 

「風紀風紀ってうるせぇんだよ!当人が楽しんでたらそれでいいだろうが!一々口挟んでんじゃねぇよこの初心忍者野郎が!!」

 

「なっ・・!貴様のような男女に言われる筋合いはない!」

 

「んだとこらぁ!!」

 

・・・・・はぁ、そろそろ止めるか。

俺は少しだけ威圧を込めて口を開く。

 

 

 

『そこまでにしとけよお前ら』

 

 

 

「「っ!?」」

 

俺の言葉を聞くやいなや、2人して同時に言い合いを止めて体を強ばらす。

 

「せっかくこれから仲良くしていくようにってちとせがセッティングしてくれたのによ、そんな無駄な争いしちまったらちとせに申し訳ねぇと思わねぇか?俺のことなんざどうでもいいんだよ。だけどもっと視界広げて行動しろよお前ら」

 

「「うぐっ・・・」」

 

俺の言葉に2人は罰の悪そうに顔をしかめた。

 

「はぁ・・・コガラシちょっと来い」

 

コガラシがとぼとぼと歩いて俺の前で正座すると、俺は加減をしたチョップを頭に向けて振るった。

 

「あだっ」

 

コガラシは変な声をあげて叩かれた頭をさする。

 

「お前のやったことは兄ちゃんとしては嬉しいけどよ、それでもこれから世話になる人にそんな口の効き方はねぇだろ?こりゃただの切り傷だ。俺は別に気にしちゃいねぇよ。だから・・・何すべきかは言わなくてもわかるよな?」

 

「・・・・・・うん」

 

「うしっ、なら行ってこい」

 

俺が頭を撫でながらそう言うとコガラシは立ち上がって狭霧に顔を向け、頭を下げた。

 

「その、ごめん。俺、兄貴に何かあっちまうとついカッとしちまうんだ。だから、えと・・・キツく行っちまった。本当にごめん」

 

「うっ・・・」

 

コガラシの謝罪に狭霧は居心地悪そうにたじろ。

 

「ほらぁ狭霧ちゃん?コガラシちゃんが誤ってくれたんだしさ、ね?」

 

「そうですよ狭霧さん。仲直り、ちゃんとしてください」

 

「・・・・わかっている」

 

呑子やちとせにもそう言われ、狭霧は観念したようだ。

 

「・・・私もその、悪かった。確かに私はその、いっ異性に慣れてなくてな・・・手が出てしまった。すまない」

 

狭霧もコガラシと同じように頭を下げた。

これで一件落着だな。

 

「しっかしいきなり苦無を投げられるとはなぁ、一切思ってなかったから避けれなかったわ」

 

「うっ・・・本当にすまない」

 

「さっきも言ったけど気にしちゃいねぇよ。いい腕だなって逆に感心しちまったくらいだ」

 

「・・・とっ当然だ!これでも私は誅魔忍の1人だからな!!」

 

「ほ~、誅魔忍か。何度かそいつらと仕事したことあったけど、なるほどなぁ。ならその腕前も納得だわ」

 

「む?きさ・・・う"んっ!あ、貴方も霊能力者か何かなのか?」

 

「一々直さなくても構わねぇよ。呼びやすい方で呼んでくれ。まぁそんな感じだ」

 

「ほぅ・・・ん?冬空、ミゾレ・・・・・・・・・あっ!!まっまさか貴方はあの『拳人ミゾレ』なのですか!?」

 

「あったなぁそんな二つ名・・・まだアイツらそれで呼んでんのか俺のこと」

 

「我ら誅魔忍からすれば貴方は伝説中の伝説ですよ!幾千もの妖異や誅魔忍が束になっても敵わないような上位種をその拳一撃で討伐してきたという。それで貴方に助けられた誅魔忍も数多く・・・・・・っっっ!!?わっわたしはそんな大恩人になんてことをっ!!」

 

「こんな小せぇ傷で気にしすぎだぜおい。それにそれは昔の話だ。今の俺はただの霊能力者だ。普通に接してくれよ」

 

「うぅ・・・本当に申し訳ない・・・・・・改めて、よろしく頼む」

 

「おう、よろしくな。狭霧」

 

さて、んじゃあと1人残ってたが・・・。

 

 

 

ペロッ

 

 

 

「なっ!?」

 

苦無で切れ、血を流していた頬を生暖かい何かが拭った。どうやらその1人に舐められたらしい。

それを見たコガラシが驚く。

 

「んっ、なにしてんだ?」

 

「・・・夜々が治してあげる」

 

猫耳のついたフードを被った少女、夜々がそう言うとまた舐め始めた。正直くすぐったいがその好意は嬉しいので頭を撫でてやる。

 

「ありがとよ」

 

「・・・・・♪」

 

撫でてやると夜々は気持ちよさそうに目を細め、自分の頬を俺の頬に擦り付ける。所謂頬ずりってやつだ。

 

「おー、夜々ちゃんが懐くなんて珍しいね~」

 

「やっ夜々!?ちっ近すぎるぞそれは!!」

 

まるで猫のような行動に俺は思わず笑顔になる。可愛いやつだなおい。

 

「いい加減兄貴から離れろ!」

 

「わー」

 

突然コガラシが夜々を力づくで離れさせる。

夜々は真顔で畳に転がる。楽しそうだなおい。

 

「あっ兄貴もなにされるがままになってんだよ!」

 

「いや、猫みたいで可愛いからつい」

 

「ぐぅ・・・!兄貴に可愛いって言われるなんて・・・うらやまじい!!」

 

おい泣くほどかそれは。

 

「あははは・・・でもこれから仲良くなれそうで良かったです。中居としても嬉しく思います」

 

ちとせのその言葉でお開きになるんだろうが、俺はふと気になったことを思い出した。

 

「そういやちとせ、まだあと"1人"残ってるんじゃねぇのか?」

 

そう言って俺は一つの襖に指を指す。

 

 

 

 

 

 

「例えばあそこで聞き耳立ててる幽霊の彼女とかよ」

 

 

 

 

 

♨︎つづく・・・




メッチャ書いた・・・(汗)
幽奈は次の回で出そうと思います。(書き方こんな感じでいいのかなぁ・・・)
それではまたいつか。

※感想ありがとうございますm(_ _)m
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