とらドラ!腐った目の物語   作:手乗りタイガー

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沢山の御気に入りありがとうございます。評価もしてもらい嬉しいです。

書き溜めが少しあるので暫くは1日更新で出していきます。


2話「逢坂大河」

 

翌日。

俺は両親の話を聞いてからまだ16時間程しか経過していない事を理解できないでいる。

 

なんせ今俺は三重にいるからだ。

 

というか金あるとか言ったわりに借りたマンションが汚い!狭い!危ない!の三拍子揃ってそうなマンションだった。

 

しかも隣にどどーん。と効果音が鳴り響きそうに立っている高級マンションのせいで陽当たりは最悪でカビルンルンパラダイスなのだ。

 

こんな不健全な場所で小町が病気にでもなったらどうするつもりだったのか....親父に問いただすと。

 

「急いでて近くに空いてるマンションここしか無かったんだよ。まっ暫くしたら普通のマンションに引っ越そうと思ってるからそれまで我慢してくれ」だそうだ。

 

そして今日からさっそく仕事ということで小町と一緒に家の大掃除が始まった。

 

マスクよーし!水泳ゴーグルよーし!手袋よーし!よし始めるか。

 

にしても部屋は酷いものだった。

 

床は腐ってはいないが彼方此方にカビが繁殖しており胞子が出ている。

 

正直⚪ウシカの世界かよとか突っ込みたくなったほどだ。

 

最先端の技術を試用した、カビバスターや洗剤を使って部屋を隅々まで綺麗にした。

 

部屋じたいが狭いので小町と二人でも夕方には終われそうだ。

 

時刻は昼を過ぎたのか小腹が空いてきた。

小町を見ると目で訴えて来ているのが分かる。

 

「なんか外に食いにでも行くか?」

 

「おっほー!お兄ちゃん分かってるぅ!今のは小町的にポイント高いよ!」

 

「はいはい」

 

俺と小町は手を洗い適当に着替えて近くのサイゼリアまで歩いて来た。

 

店の中に入るとお客さんはかなりおり、後は店の入り口付近のテーブルが1つしか空いていなかった。

 

「ギリギリセーフだったねーお兄ちゃん」

 

「ああ、そうだな。後少しでコンビニ弁当になるとこだった」

 

「うへーそれは嫌だなぁ」

 

小町は本当に嫌そうな顔をしながらメニュー表の一番後ろを開く。

 

何故女の子はデザートから選ぶ人が多いんだ?

いや、小町以外の例なんて知らないけどさ。

 

「んーとそれじゃあ」

 

ウィィィンと店の入り口が開く音がして目を向けると小さな女の子が空いている場所を探しているのかキョロキョロしていた。

 

身長は見る限り150㎝ないくらいだろう、中学1年生くらいかな?ふんわりとした長い髪でかなり可愛い顔立ちをしている。

 

店の人が気付いたのか女の子の元に行き話をしている。

 

「申し訳ございません。ただいま席は埋まってしまっておりまして....」

 

「そうですか......分かりました」

 

女の子は肩を落として後ろを振り返り店から出ようとする。

 

俺はあまり気にせず目の前でメニュー表を見ていた小町に決まったかと聞こうとしたがいつの間にか小町の姿は無かった。

 

「ま、待ってくださーい」

 

え?まさかと思い店の入り口を見ると小町が先程の女の子を止めていた。

 

「何?あんた誰よ....」

 

「私は比企谷小町と言います。それでもし良ければなんですが一緒に食べませんか?席二人じゃ広いですし、一人くらい増えても構わないので」

 

あの子なに言ってるのん?てか女の子とおもいっきり目が合っちゃったんだけど....直ぐに目そらしたけどな。

 

あー俺の人生は終わったのかもしれない。

 

「ブクシュン.....じゃあ遠慮なく」

 

いやそこは遠慮しろよ。今完全に俺と目があって気まずい雰囲気になったでしょ?(主に俺が!)

 

小町は女の子の手を引きながら戻ってきて俺の前に座る。

 

「えーと....」

 

「あ、お兄ちゃん、一緒に食べることになったけど良いよね?名前は....あ、名前まだ聞いてなかった」

 

「私の名前は逢坂 大河、よろしくね」

 

意外と素直に自己紹介を始める逢坂さん。

 

「俺は比企谷八幡だ」

 

「ふーん...兄弟なんだ。似てないわね」

 

ほっとけよ!悪かったな妹は可愛くても俺はこんな顔で!俺だって目が腐ってさえなければ他はわりと良いはずなんだよ。

 

「兄弟って言っても双子じゃないんだ、別に良いだろ」

 

「悪いなんて言ってない。ただそう思っただけ」

 

「そうかよ...」

 

てか睨むなよ....怖いだろ。

小さいくせにやたら迫力あるんだよ。

 

「小町これにきーめた!大河さんはどうしますか?」

 

小町がメニュー表を逢坂に渡そうとするが決まってるから大丈夫と言ってのを聞くと小町は呼び出しのボタンを押した。

 

あれ?小町ちゃん?お兄ちゃんまだメニュー表見てないんだけど?いや毎回どうせこれ頼むんでしょ?みたいな感じになってるけどさ聞かれないってなると寂しいんだけど?

 

「小町のお兄さんは良いの?」

 

逢坂、意外と良いやつなんじゃないのか?...やばい目から汁が出てきた。

 

「あーいつも同じなんで良いんですよー。それより大河さんは何を頼むんですか?お兄ちゃんはミラノ風ドリアですけど」

 

ふふふ、我が妹よ甘いな!今回は違うんだよ!別に聞いてくれなくて態々変えたとかそういうのじゃないから!

 

「「チーズドリアだ(にしようかなって)」」

 

...........。

 

やっちまったぁああああ!!

 

なにやってんの俺!気まずいことしてんじゃねーよ!いつも通りミラノ風ドリアで良いじゃねーか!ばーかばーか!

 

「およよ、お兄ちゃん珍しいね。大河さんもチーズドリアと」

 

「何?」

 

俺と頼んでしまった物が同じとか下手すりゃ泣かれると思って逢坂を見ると、なんでもないように首を傾けてきた。

 

「い、いや別に...」

 

俺の反応が面白かったのか小町はお腹を抱えて笑っている。

家に帰ったら覚えとけよ....。

 

そのあと数分でチーズドリアと小町が頼んだジャンボパフェがきて食べ始めた。

てか小町はパフェだけ頼んだのか.....。

 

余談だが50㎝程の巨大なパフェを目をキラキラ輝かせながら完食した小町を見て俺は引いて逢坂は食べたそうにしていた。

 

「逢坂も食べたいなら注文していいぞ?」

 

「べ、別に食べたくなんてない」

 

メニュー表を見つめながら言われても今一説得力がない。

 

「それに...今月はもう節約しないとだから」

 

節約?

 

「なあ逢坂の両親とかってどうしてるんだ?」

 

「私は独り暮らしだから仕送りで暮らしてる。それに一人でも困らないし」

 

そう言った逢坂からは哀愁が漂いどこか俺と重なって見えてしまう。

 

「まっ、家族なんて最も近い他人みたいなもんだからな」

 

「もう!お兄ちゃんはすぐそういうこと言うんだから。大河さん気にしないでね?」

 

「ううん。私もそう思うし」

 

やっぱりだ。今の顔も俺には見覚えがあった。

 

何度目かの虐めをされた時、俺は初めて皆から虐められている事を自覚した。

 

俺だけは虐めの中には入らないだろうと幼い頃から思っていた俺だが、いざ自分が虐めを受けると自分自身が自覚したくないのか自分は虐められていない。自分が虐められる筈がないと思うようになっていた。

 

だから先生に虐めに関して聞かれても虐められてませんと答えるし、自分から虐められてます、という意思表示をしない。だって虐められていると思っていないのだから当然だ。

 

だが一度虐めを自覚してしまうと軽い虐めでも意識してしまい、大きな虐めも小さな虐めもあまり変わらなく心に突き刺さる。

 

だがこの頃には既に遅い。

 

周りの誰にも頼ることはできないのだ。

 

虐められるということは友達も離れていくということだ。俺と一緒にいれば自分が虐められるかもしれないと、皆離れていく。

 

本当人間は事故中心的で怠惰な生き物だ。

 

俺自身も同じだが。

 

一度虐めを否定すると先生や大人にも相談出来なくなってしまう。

心にまるで何かが引っ掛かっているように虐められていますという言葉が出なくなるのだ。

 

言ってしまうのが怖くて怖くて仕方ないのだ。

 

それは親に対しても同じだ。いやそれ以上かもしれない。

 

親に心配をかけたくないというのは子供心に抱く意地なのだろうか、それとも只自分でなんとか出来るという欺瞞なのだろうか。

 

そんな時の俺に逢坂は似ている。

 

親に頼れない、友達にも頼れない何かを抱えている。

 

だが他人が簡単に踏み込んで良い領域ではないことは分かる。実際に俺だったら踏み込んで来てほしくない。むしろ話しかけてほしくないまである。

 

だから何も聞けないし聞かない。

 

結局逢坂は、パフェを頼むことなく会計をして帰ることになった。

 

「あ、そう言えば大河さんって何処に住んでるんですか?この近くですか?」

 

小町が逢坂に詰め寄って聞いている。

ほんと小町ってコミュ力高いと思う。俺のコミュ力まで持っていったの?ってレベル。

 

「すぐ近くよ、この近くのマンション」

 

「この近くならうちとも近いかもしれませんね!途中まで一緒に帰りませんか?」

 

「いや流石にそれは」

 

「私は別に構わないわよ」

 

「では行きましょう!」

 

小町は逢坂が気に入ったようで笑顔で手を引いて帰路に向かう。

 

逢坂は戸惑いながらも嫌ではないのか小町の手を振り払おうとはしない。

 

こんな光景も---------------。

 

「悪くないな」

 

 




何故何!?小町ターイム!!のお時間です!

と言っても皆さん分からないと思うので小町から簡単な説明を!

このコーナーでは皆さんから寄せられた質問の中から特に気になるところをゲストを呼んで追求するコーナーですっ!

恐らくー小町がこれから本編に出にくくなるのを考慮しての配慮だと思います。お兄ちゃん!小町悲しいよ!

さてさてそれでは記念すべき第一回目のゲストはーー!!

小町「じゃらららららーじゃらん!お兄ちゃんでーす!」

八幡「....ども」

小町「お兄ちゃんキョドりすぎだって!ぶっちゃけキモいって!」

八幡「うっ....きもいとか言うなよ...てか何ここ?俺マッカン飲めるって聞いたから態々来たんだけど?」

小町「はい、それは嘘でーすっ!」

八幡「ねえ俺帰ってもいい?」

小町「さあ!盛り上がって来たところで質問コーナーです!」

八幡「.....」

小町「えーとペンネームは、まぁ良いよね!内容は何故三重県何ですか...だって!お兄ちゃん!」

八幡「え、ここで俺になげやり?」

小町「ほらほらお兄ちゃん!早く答えないと時間ないよ!」

八幡「お、おお。えーとだな....本来なら東京にしようと思ったらしいんだが千葉から東京だと距離が近すぎて引っ越す意味がないと言うことになり大橋高校がある三重になったらしいぞ」

小町「ふむふむ、そんな理由があったんだね!小町初めて知ったよ!」

八幡「んじゃ俺は帰るぞ」

小町「まだだよ!お兄ちゃん!どれだけ帰りたいの!?小町的にポイント低いよ!」

八幡「小町人生って言うのはな有限なんだよ。だから俺は帰ってプリキュアを見ながら寝る」

小町「うわーダメ発言きたー。てかお兄ちゃんに人生語られてもー」

八幡「お前は俺をなんだと思ってるんだ....」

小町「あっ!そろそろ時間なのでこの辺で!皆さんまた会いましょう!」

八幡「マッカン.....飲みてえな」
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