そしてお気に入り登録をしてくださった方に感謝です!
今回こそ完結を目指しますのでよろしくお願いいたします!
今回ですが改造作品『紋章のビラク』のネタが多分に含まれています。
原作キャラ(特にマルス)のイメージからかけ離れた描写が一部にありますので苦手な方は回れ右を推奨しておきます。
注意しているのに閲覧して批判かかれても困るのでお止めくださいませ
それではどうぞ。
マルス王子率いるアリティア宮廷騎士団の面々はタリス領からグリーングリーンズ地域の玄関口、ガルダの港にやってきた。
ガルダの港についた途端に海賊が襲いかかってきたが所詮は寄せ集め。首領ゴメス含め全員がマルスたちの敵ではなかった。
マルス王子の前に一人の男がやって来たのは、まさにその戦いが終わった後の話である。
「私は僧侶リフ。戦いは出来ませんが治療の杖が使えます。タリスよりやって来てようやく話す機会が出来ました、どうかお供させてください。」
男はリフであった。
きずぐすりがないマルス王子の軍において彼を必要としないという意見などありはしなかった。
「もちろんだよリフ、今日からよろしく。」
マルス王子もやはりリフを快く迎え入れた。
そうしてやってきたグリーングリーンズ地域。
グリーングリーンズ地域は草原が広がる豊かな土地である。
また、自然公園のような木で出来た建物などが見受けられ住人の憩いの場にもなっていた。
マルス王子たちはガルダの港を出て草原を進軍していく。
「これよりグリーングリーンズ地域です。族はアカネイア領のMt.アカネイアの宮殿……通称アカネイアパレスに陣取っております。ここからはオレルアン領を抜け、キャッスルアドリアを越えてフロートアイランド地域、バブリークラウズ地域を経てアカネイアパレスに到着となります。長旅ですがご容赦を。」
マルス王子にそう説明をしたのは軍師モロドフである。
ここはグリーングリーンズの入口。
そこに布陣したマルス王子はジェイガンとモロドフと3人で食料を取り戻し賊を制圧するためにアカネイアパレスへの道を模索していたのだ。
そしてマルス王子は進軍を再開した。
そして先に進むと一人の騎士がいた。
「やらないか」
ベンチに座った一人の騎士はそうマルス王子たちに告げた。
武装などは見受けられずただ鎧を着ているのと近くには馬がありそこに槍が立て掛けられていることから『ソシアルナイト』の職であることが手に取るようにわかる。
髪はオールバックでありまるでとある漫画のキャラクターのような出で立ちである。
「えーっと……何をやるんだい?」
マルス王子も流石に戸惑いを見せながらそれでも会話を繋げるべく会話を試みる。
「あんた、食料を取り戻しにいくんだろ?男は度胸!何でもやってみるもんさ」
どうやら、男はマルス王子のことを把握しているようだった。
「君は……?」
マルス王子はそう質問した。
「俺はオレルアンのビラク、ハーディン様に仕える狼騎士団の一員だ。ここは居心地がいいから普段からよくここにいるが、今回はハーディン様の命令により王子を待っていた。王子が望むならハーディン様のところまで案内しよう。」
ビラクはそう言って立ち上がる。
ビラクたち狼騎士団は、マルス王子が立ち上がったことを既に把握していたのだ。
マルス王子は新たな仲間を喜んで出迎えた。
「ありがとう……えーっと、ビガロ。案内をお願いするね」
マルス王子は何故かビラクの名前を覚えられず色々勘違いしてしまった。
ビラクも仕方ないと割り切り、ハーディンはこの先にある森にいると告げる。
マルス王子は軍を率いてビラク先導の元、森に入っていった。
ハーディン率いる狼騎士団は森林の中で戦っていた。
ビラクがあそこにいたのはマルス王子への伝言係を任されていたからであったのだ。
「ハーディン様、マルス王子のアリティア軍がグリーングリーンズ地域に到着したようです」
馬に乗り、白いターバンを着けたまさに『草原の民』という出で立ちの騎士であるハーディンに報告をしたのは狼騎士団隊長のウルフである。
賊との戦いで消耗し狼騎士団自体もまた数を少し減らしていたところへのアリティア宮廷騎士団の到着はハーディンの顔を笑顔にするには充分であった。
「よし、では出撃するぞ。敵は部族戦隊サムシアン、あの賊共をマルス王子と共に撃破しこのグリーングリーンズを解放するのだ。」
そう言ってハーディンはウルフ隊長やその副官であるザガロ、そしてビラクと同じ部隊のロシェを始めとした騎士団全員に出撃を命じた。
そしてハーディン自身もまた、出撃するべく支度を始めたところに美しい姫君が現れた。
「あぁ、ついにこの日が来たのですね」
そう呟いたこの姫君こそアカネイア領最後の王族、ニーナ姫である。
ニーナ姫はパレスが賊に制圧される際にグルニア領の黒騎士カミュに助け出されグリーングリーンズ地域オレルアン領まで逃げ延びていたのだ。
「ニーナ様はこちらで待機していてください。ビラクがマルス王子を連れてくるのも時間の問題でしょう。戦いは我々に任せてニーナ様はこちらで待機していてください。」
ハーディンはそう言うと馬に乗り出撃していった。
ニーナの傍らには僅かな手勢が護衛として配備されてはいるが数は少なく最低限の守備という様子であった。
「……退け。俺に斬られたくなければな……」
場所は代わりマルス王子の軍。
こちらは後少しというところでサムシアンの一部と戦いを繰り広げていた。
傭兵であり紅の剣士とまで言われる剣士ナバールによってマルス王子は苦戦を強いられていたのだ
「流石は紅の剣士ナバール……噂に違わぬ実力だ」
遂には最前線で戦っていたアリティア騎士ドーガすら撤退に追い込まれてしまった。
だが、そこに一人の天馬騎士が現れた。
タリスの王女、シーダである。
「傭兵ナバール、戦いをやめて!」
シーダは命を懸けてナバールの前に立ちはだかる。
ナバールもこれには流石に動揺したのか構えが解ける。
「……!女が戦場に立つんじゃない!死にたくなければ帰れ!」
ナバールもこれにはたまらず帰るよう叫んでしまう。
シーダはそれでもナバールの説得を続ける。
「あなたはこんなところにいていい人じゃないわ。山賊に味方するのはやめて私たちに力を貸して。もしそれでもダメなら、その剣で私を好きにして。」
シーダは涙ながらにそう口にした。
「……女を斬る剣など持たぬ。望むなら力を貸してやろう。」
ナバールはそう言うと近くにいた賊の仲間を即座に斬り捨てた。
思わぬ強者の加入に軍の士気も高まっていく。
「今だ、突撃ーー!!!」
マルス王子のその指示に全員が応え森の奥へと突き進んでいく。
「ハーディン様、マルス王子率いるアリティア軍がやって来ました。ビラクも前線に立っており、程なく合流できるでしょう。」
マルス王子たちが目指す森の奥にて交戦中のハーディンたち狼騎士団。
隊長のウルフがハーディンに現状を報告した。
「うむ、わかった」
そう一言ウルフに告げると高らかに軍の方針を叫んだ。
「これより狼騎士団はアリティア軍に合流!サムシアンのボス、ハイマンの元に向かいこれを撃破する!出撃ぃ!!!!!」
ハーディンの高らかな号令に応えた騎士たちは守備に徹していた状況から一気に攻勢に転じ森の奥まで突き進んでいく。
それからまもなくしてアリティア軍と狼騎士団は合流、ハイマンのいる森の出口に通じる木の建築物に侵入した。
中は一本道だがサムシアンの残る全軍がここに待機しており乱戦になっていった。
「敵は目の前だ、かかれーーー!!!!」
マルス王子もまた今回は前線に立ち指揮を執っている。
「ビラク、ザガロ!マルス王子と先に行けぃ!ウルフとロシェはここで賊を食い止めるぞ!」
ハーディンたちはビラクとザガロにマルス王子を託し決死の覚悟で道を切り開いていく。
マルス王子は少数でビラクとザガロの案内で突き進んでいく。
その後破竹の快進撃でマルス王子たちはハイマンの間に突入したのであった。
ハイマンの間は建築物の最上階から一気に下まで下った先にいる。
下まで先陣をきって辿り着いたのはマルス王子、カイン、アベル、シーダ、ナバール、ビラク、ザガロであった。
「ちぃ、奴らしくじりやがったな。こうなりゃ俺が相手だ!!!」
ハイマンと護衛の賊とマルス王子たちの戦いがここに始まった。
「ウルフには負けねぇ!」
ザガロの放つ矢が真っ先に護衛の一人の眉間に命中した。
護衛の陣形はザガロの矢により崩れ去った。
「ウホッ、いい山賊……」
ビラクは槍で男たちを突いていく。
ハイマンの護衛は一人、また一人と倒れていく。
「ちくしょう、こうなりゃ俺自らドタマかちわってやらぁ!」
ハイマンも自ら斧を振りかぶり襲いかかる。
「負けるか!」
マルス王子のレイピアとハイマンの斧が激突する。
レイピアでは分が悪いかマルス王子も少し後退する。
「邪魔だ、王子。」
ナバールが素早くハイマンの背中を切り裂く。
「き、貴様ナバール……!?この裏切り者が……」
ハイマンの言葉はナバールが首を斬り落としたことでそれ以上紡がれることはなかった。
「よし、勝った!」
マルス王子たちが喜ぶ中、ハーディンたちもハイマンの間に入ってきた。
グリーングリーンズ地域は解放されたのだ。
兵士たちは喜びにうち震え、また涙する騎士もいた。
マルス王子に会いに来た女性が現れたのはその時であった。
「あなたが、マルス王子ですね?私はニーナ、アカネイアの姫です。」
ニーナ王女が自己紹介した。
マルス王子も同じように挨拶をする。
「マルス王子、賊に立ち向かうあなたにこれを授けます。アカネイア王家に伝わる炎の紋章、ファイアーエムブレムです。これがあれば宝箱の中身を取り出したり出来ます。」
マルス王子は恭しく紋章の盾を受け取った。
紋章の盾は、マルス王子にとても似合っていた。
「ここから先はキャッスルアドリアになります。キャッスルアドリアはアドリア峠の城。気を付けてください。」
ニーナ王女はそう言うと静かに立ち去った。
ハーディンが自らニーナを護衛していった。
「ハーディン様……」
ビラクはそれを、静かに見守るのであった。
グリーングリーンズ編、完結
次回は暗黒竜から離れ紋章の謎のネタになります。
次回『悪の巣』
みんな大好きビラクの次はあの名言が飛び出す……