旅人なる赤龍帝の兄   作:アザトク

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今回は閑話的なお話です。


キーア×読書×過保護

 

 

「はぁ……」

あのオークションから数日、私はヴァーリー達の下に戻ってから溜め息が増えた

 

うぅ、旅人〜

 

幾らなんでもアレは反則よ

 

それに久しぶりに会ったっていうのに気絶させることないじゃない

 

でもそんなことよりも―――

 

「―――旅人が生きてたぁ」

 

その事実が私の中で満ちる

 

てっきり死んだと思ってたから自暴自棄になってヴァーリーや赤龍帝に子作りとか求め

 

ちゃったけど旅人がいるならどうでも良いにゃん。

 

今度会ったらなにしてもらおうかな〜?

 

 

 

 

 

「旅人〜、今日は仕事に行かないの〜?」

 

「おう、今日は一日休みだから一緒だぞ」

 

「やったぁぁぁあああ!!」

 

そんな喜ばれちまうとこっちもなんだか嬉しいぜ

 

「あぅ〜、羨ましいですお兄ちゃんは」

 

「まったくね、キーアにも一番懐かれてるし」

 

「ふふふ、こうして見るとまるで仲が良い、歳の離れた兄妹ですわ」

 

「でも私としてはキーアの方が羨ましいです」

 

「激しく同意だな」

 

女性陣はこんな感じ

 

「義兄さん……子供にモテるんだね」

 

「凄く懐かれてますね」

 

「きっと精神年齢が同じぐら……ゴホン、兄貴は純粋だからじゃないか?」

 

これが男性陣の反応

 

アザゼルはあれでも一応は教師なので先に家を出てる

 

てか、あいつは家に来てない。

 

「ほら、お前ら。早く行かないと遅刻するぞ?」

 

「そうね……みんな行きましょう」

 

リアスの号令の下、それぞれが挨拶をして外に出ていく

 

「行ってらっしゃーい!」

 

みんなを見送るキーア

 

その姿にリアス達全員が頬を緩ませる

 

まだ家に来て一週間が経ってないのに好かれてるな、とても良いことだ。

 

さて、みんなが行ったことだし俺はキーアに勉強させるかな。

 

あっ、勉強って言っても学校とかで習う勉強じゃなくて遊びとか生活面についての方の勉強ね。

 

「旅人、本読もう!」

 

キーアは本が好きみたいで、よく俺と一緒に図書館とかから本を借りては読んでいる。

 

本が好きだと発覚した理由はつい二日目にまで遡る。

 

その日は珍しく、キーアと俺とリアスだけしか家に居なかった。

 

しかも俺達は家の中で一番キーアを可愛がっている二人で、その日もキーアに癒されていた。

 

「ねぇ、旅人」

 

「なんだよ?」

 

「キーアってば可愛いわね」

 

「可愛いな」

 

「お持ち帰りしたいわ」

 

「ここは俺達の家だけどもな、気持ちはわかるぜ」

 

俺達はこっそりと二人でリビングの入り口から隠れて中を覗いていた。

 

 

「ん〜、取れない〜」

 

冷蔵庫の上の方にあるプリンを取ろうと背伸びをしているのだが背が届かず、取れないキーア

 

その後ろ姿に俺達は『萌え』を感じていた。

 

「あ、そうだ!」

 

 

なにかに気付いたようで、キーアは椅子を持ってきてその上に乗っかった。

 

「取れたぁ!!」

 

「「おぉ〜!(ボソッ」」

 

やっぱり賢いな、キーアは

 

プリンを食べれて幸せそうにするキーアも見れたし、そろそろ俺達も出て行くかな。

 

「あ、旅人にリアス、おはよう」

 

「おはよう、キーア」

 

「美味しそうなもの食べてるわね」

 

「うん、とってもおいしいよ!!」

 

にこっ、と笑うキーア

 

「「くっ!!」」

 

俺とリアスが仰け反る

 

駄目だ、破壊力があり過ぎる!!

 

「もう駄目、我慢できない!!」

 

 

リアスが我慢できずにキーアに抱きつく

 

あの豊満な胸に挟まれたキーアは苦しそうにジタバタしている。

 

「これこれリアスさんや、気持ちは分かるがキーアが死にかけてるから」

 

 

ジタバタする力が弱くなってきてグッタリし始めてるし

 

「ご、ごめんなさい」

 

まったく羨ましいなキーアめ

 

「ねぇねぇ、旅人」

 

解放されたキーアが俺に近づいてきて話し掛けてきた

 

「どうした?」

 

「んとね、机の上にある本に出てきたんだけど本当に妖精さんっているのかな?」

 

おぉ、なんという輝いた目をしているんだ

 

「居るぞ、きっと可愛い奴らなんだろうな」

 

「ええ、そうよ」

 

なぜかは知らんがリアスの言葉に凄い説得力がある。

 

「そっかぁ、でも本に出てきた妖精さんは可愛いって感じじゃなかったよ?」

それはまた珍しい

 

「キーアは本が読めるんだな」

 

「うん、好きだよ……ふぁ〜」

 

おっと、どうやらお腹いっぱいになって眠くなったようだな。

 

「ほら、キーア」

 

俺はキーアを抱き上げるとすぐに俺の腕の中で丸まって寝てしまった。

 

しかし、机の上にある本?

 

何の本だろうか?

 

「ねぇ、旅人……これって」

 

俺がキーアを膝枕するためにソファに座るとリアスが横に座ってきて本を見せてきた。

 

「……おいおい、マジかよ?」

 

リアスが見せてきた本、それはシェークスピアの『真夏の夜の夢』だった

 

「妖精って『妖精の女王』のことかよ、それなら確かに可愛いって印象は受けないな

 

リアスも苦笑いしている、こんな難しい本を読んだのかよキーアは

 

「下手したら一誠よりも頭が良いんじゃないか?」

 

「少なくとも内容とかは理解しているみたいだから、そう言う点では一誠よりも上よね」

 

この眠っているお姫様は俺達の予想よりも賢いようだ。

 

ってなことがありまして、現在

 

難しすぎるのは俺が参ってしまうので軽めの物を読んであげた

 

その後に、キーアを昼寝させて起きたらテレビを見るという平和な日だった。

 

「ただいま〜」

 

「お帰りなさ〜い」

 

帰って来たオカルト部連中

 

木場とギャスパーは帰り道の途中で家に帰ったらしく居ない。

 

アザゼルは残業だそうだ。

 

「今日は部活動は良いのか?」

 

「今日は休みなんだよ」

 

てっきり今日もイッセーが学校でハーレムを楽しんでくるのかと思ったら違ったみたいだ。

 

そんなこんなな一日だった。

 

そしてこれが、全てが始まる前の最後の日であったのだった。

 

 




次回、あのストーカー現る。
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