魔法少女育成計画とかどうでもいいから平凡に暮らしたい 作:ちあさ
これからは僕の時代。
妖怪水着女を無傷でパーフェクトゲームした後は怒涛の活躍で絡みたいさんや森の妖精さん、ついでに謎生物を蹴散らして最強の魔法少女として未来永劫語り継がれることになる。
そう思っていた時期が僕にもありました。
今日のテーマは土下座です。
すがるような目つきで一気に後ろへと5歩下がり、地面へと思いっきり頭を叩きつけるアレです。
怒髪天を衝くというのを体現したような怒りのオーラを発するトップなんとかさん。
箒の上で器用にガイナ立ちして見下ろしてくるトップなんとかさんはマジで怖かったです。
思わず新しい扉を開きそうになったよ。
結論から言うとどうやら色々と黙っていたことがバレてしまったようです。
いきなり組事務所の窓をぶち破って現れた時は絡みたいさんや森の妖精さんの襲撃かと思って思わず便器に頭突っ込んで隠れちゃったじゃないですか。
でも付き合いの長いトップなんとかさんの目を欺くことはできず、便器に隠れた僕のケツを月まで蹴り上げてお説教モード。
最終的に今まで隠し撮りしていたデータとか暗躍する水着さんや森の妖精さんのことなど知っていることを洗いざらい説明させられました。
事の発端は白いのが先日渡したVHSを再生できずトップなんとかさんに相談したこと。
なんでも最近のTU○AYAではもうVHSを取り扱っていないそうで、再生機器もレンタルできなかったのだとか。
しかもVHSとか今の10代とかはまず知らない遺物になってるってマジか。
うそーん、だって普通に組事務所の倉庫にあったよ、ダビング編集できるダブルデッキ。
え?AVをダビング販売のしのぎ用だって?
組員曰くそれももう古くて使ってなかったやつだそうです。
今のしのぎはエロDVDの時代だとか。
そういえば僕の家もDVDや古いアニメ視聴用のLDはあったけどVHSなんて見たことなかったな。
あっれー、んじゃ僕ってどこでVHSの使い方なんて覚えたんだ?
でも確かにダビングや編集するならVHSっしょ、昔取った杵柄の編集技術を開帳してやるぜって具合にサクサクっと操作していたよね僕。
僕の前人格さんの謎の技術ですね。
それはともあれ、VHSの事を知ってるってトップなんとかさんって結構お歳を、とスケッチブックに書いたところで天井まで蹴り上げられました。
なんでもまだピチピチの19歳だそうです。
VHSは旦那の実家の部屋でいかがわしい内容のVHSを見つけたことがあって知ってたそうです。
トップなんとかさんご結婚されていたのですね。
ッチ、リア充とか爆発すればいいのに。
話を戻すと、トップなんとかさんは旦那の実家からVHS再生機器を持ってきて白いのと一緒に見たそうです。
そして事故だと思っていたナイト様の死の真相を知り、このキャンディ集めの裏で起こっている殺し合いに気づいたと。
僕がコソコソと何かを調べていたのは気づいていたけど、こんな大事になっていることを黙っていたのが許せないのだとか。
いや、だってあなたに喋ったら直情的になって直接止めに行っちゃうでしょうが。
絡みたいさん相手だってかなり綱渡りだったのに、完全にイッちまってるバトルジャンキーな森の妖精さんに話し通じるわけないじゃないですか。
それに水着女の方も何考えてるか分からないサイコさんだしさ。
これでも僕、なんだかんだとあなたのこと結構気に入ってるんですよ。
トップ何とかさんの魔法だと逃げるのならともかく正面から止めに行くとかマジで無理くさいですよ。
それこそ逃げないのなら最弱クラスの僕の魔法でもいい勝負できちゃうでしょ。
だからわざわざ死にに行くような真似とか、トップなんとかさんにはさせたくないんですよ。
そう伝えると、あと半年は死ぬ気はないから無茶はしない、ただ襲われてるやつをさらって逃げるぐらいならなんとかなるから相談してくれって言われました。
あと半年って、そうですよね、あと半年もたてば俺ガ○ルの最終巻でるかもしれないですしね。
涼宮ハ○ヒやH×○の新刊の方は期待できないですけど。
そう言ったら微妙な顔されました。
何ていうか言い訳すると、仕事って大変ですよね。
花金とかの時代に生まれ変わりたい。
中途半端な内容でゴメンナサイ。