ダンジョンに出会いはある・・・?   作:ろとまる

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ヘファイストスのしゃべり方が情緒不安定だったので修正致しました。
ご指摘ありがとうございます。

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誤字・脱字報告ありがとうございました。

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修正しました。

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修正しました。


白兎借金を返す。

「あの、これ、足りるかどうかわからないんですけどお返しさせて下さい!」

 

ベルは昨日ダンジョンに潜って換金した、魔石分のお金をミアに渡していた。

 

「そうかい。それで?ファミリアには入れたんだね?」

 

「はいっ!ありがとうございました。その、ほんとに何から何まで・・・」

 

「男が女々しいこといってんじゃないよ!それに、こんなお金じゃ足りやしないよ!」

 

「そ、そうですよね!今は禁止されてますけど、またダンジョンに潜ったときに稼いできたら払いにきます!」

 

「そん時はちゃんと営業時間においで!わかったかい!」

 

「はい!」

 

ベルはミアとのやり取りを終えてお世話になった従業員一人一人に挨拶をして回った。

 

「そっか、でもよかったね!」

 

「また、もどってくるにゃ!!」

 

「ああああ、私の潤いがおあしすがぁぁぁぁぁ」

 

などなど三者三様だったが。

 

「ベルさん?ファッションかえたんですか?」

 

「いや、これはそのぅ・・・なんといいますか。」

 

シルとリューにことの顛末を教えるベル。

シルは少し怒ったように、リューはかなり呆れぎみに

 

「「あなたというひとは・・・」」

 

と、苦言を呈す。

 

「クラネルさんもこれで立派な冒険者ですね。・・・また、いつでもお越しください。」

 

「と、いうか、すぐにきてくれてもいいんですよ?」

 

「はい!でも、ファミリアのルールでなかなかこれないかもしれないんですけど・・・。できるだけ!」

 

「それに、リューとの特訓もまだ終わってないですよ」

 

「・・・シル。それはクラネルさんに失礼だ。もう彼は一人前の冒険者だ。そんな彼に私が教えることなどもうありません。」

 

「い、いえ!ぼく、もっと強くなりたいんです!リューさんさえ良ければまた、お願いします!」

 

去っていくベルの背中を見ながらリューは思う。いままで、リューはベルのことを根気はあるが少し頼りないと思っていたが、今の彼にはほんの数日前までにはなかった光が宿っていた。

 

「・・・・クラネルさん・・・。なにか見つけられたのですね。」

 

「リュー?うれしそうじゃないですか?」

 

「・・・シルほどではない」

 

そういって二人は夜の仕込みに戻っていく。白兎がまたここに戻ってこれるように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ホーム~

「ほんで?なんのようやねんな。」

 

あたまをボリボリかきながら思いがけない来客・・・来神を前にめんどくさそうにしゃべるロキ。

 

(こいつ、ほんま何の用や?ベル坊のスキルがばれたとしてこいつがそんなことに興味あるとは思われへんし・・・。)

 

「率直にきくわね。ロキ、あなた最近ゼウスにあったんじゃないかしら?」

 

「は?あのおっさん今は行方不明ちゃうんか?なんぞ、用でもあったんか?ヘファイストス?」

 

「特に用があった訳・・・ないわけでもないんだけれど。昔、彼に頼まれて武器を打ったことがあったのよ。その武器の波動を感じたのが、あなたのホームの中だったのよ。」

 

「おっさんのちゅうか、おっさんの子どもらに打った武器があるっちゅーんか?」

 

ヘファイストスはコクリと頷く。

 

「だから、ここ最近入った子どもとか、あなたに心当たりがないか聞きにきたのよ。」

 

(まぁ。ベル坊のことやろ。けどそんな凄い武器なんてもって・・・。)

「・・・あ。」

 

「なんなのよ、その「あ」は。」

 

(そういえば、おじいちゃんのナイフです~えへへってなんか見せられたことあるなぁ?あれのことか?)

いや、心当たりあるんやけど、もしその武器があったとしたらどないするんや?盗るんか?」

 

「いいえ。打ち直してあげたいのよ。あの武器間に合わせで作ってしまったから。・・・・それに・・。」

 

「?」

 

「私が・・・私が下界に来る前に少し打ってるから、加護とかがちょっときつめなのよね。それもあって打ち直したいのよ。」

 

「はぁ?それ、まじか?天界で打った武器とか持ってきたらあかんやろが。」

 

「ちゃんと聞きなさいよ。少しっていってるでしょう?・・・・材質は天界のものよ。」

 

「・・・・それ、魔剣とかのレベルちゃうやん。」

 

「ええ。だから、ゼウス・ファミリアなら大丈夫かな、と思って渡したのよ。」

 

「信頼して預けたゼウスがおらんのに、自分が打った武器の波動だけを感じるのはおかしい・・・と。」

 

「そう。だから、教えてほしいの。少なくとも私にはそうする責任があるわ。」

 

「・・・・わかった。その代り細かいことを聞くんわ無しって条件つけさせてもらうわ。」

 

「ええ。わかったわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~食堂~

 

(少し早めにきちゃったな・・・。)

「あの・・・なにか手伝うことありますか?」

 

「え?・・・あ、ああ。じゃな、そこの果物の皮むきをお願いしていいかい?」

 

「はい!」

(皮むきとは縁があるな・・・・。)

 

「おーーーい!ベル坊おるかぁぁぁっ!」

 

「神様っ?!」

 

「あいつや。あの白頭。」

 

「そう・・・・きみが・・・・。」

 

「へ?」

 

「その果物剥いてるのは・・・。」

 

「え?ああ、これ、おじいちゃんがなんでもよく切れるんだぞーっていってた自慢のナイフです!」

 

「・・・・・・・・・・・。」

(私の・・・私の短剣が果物ナイフ・・・。)

 

「おーい!ヘファイストス?起きとるかぁ?」

 

「だ、大丈夫よ。それ、少し貸してもらえないかしら?」

 

「は、はい。どうぞ」

 

「間違いないわね。・・・それによく手入れされているわ。・・・・ナイフとしてだけど。」

 

 

「えへへへ。ありがとうございます!おじいちゃんが大切にしろっていうから、

ずっと大切にしていたんです。初めてダンジョンに潜ったときもこのナイフで・・・」

 

ヘファイストスはかつて自分が打った短剣をじっくりと観察する。柄の部分に見たことのない模様が刻まれている。

 

(これは・・・。封印されてるのかしら?)

 

ヘファイストスが模様を指でなぞると、短剣はかつての色と形を取り戻す。

 

「なるほど、・・・・そういうことなのね。」

 

「お、おじいちゃんのナイフがぁぁぁっぁ・・・・。」

 

「あ、ごめんなさいね。白頭くん。なら、弁償として、私が君にこの短剣を打ち直してあげるわ?それで、どうかしら?」

 

「え?」

 

「ベル坊かて、名前くらいは聞いたことあるやろ?この麗しのお方は武器のことならなんでもござれヘファイストス・ファミリアの主神!!ヘファイストス様やで?!」

 

「ロキ、その言い方はひどく恥ずかしい気がするから止めてちょうだい。・・・それで?どうしようかしら、白頭くん?」

 

「・・・はっ?!そ、それはお願いしたいのですが・・・その、弁償としては・・あまりにももうしわけなくて・・・」

 

ベルとて、一度はショーウィンドウに飾られたヘファイストス・ファミリア

の武器を文字通り穴が開くほど見ている。そして、金額の0が見たことのない数であることも知っている。

 

「君が申し訳なく思うのは勝手なんだけれど、これは弁償よ。

・・・価値観というのは、個人で違うのだから。他の人からみれば只のナイフでしか

ないでしょうけど、きみにとっては祖父の大切なナイフだし、私にしてみればそんな

大切なナイフを勝手に変質させてしまった訳だから。そのことに対して、私が後悔するよりは、良いと思ったから申しださてもらったのよ。」

 

ヘファイストスの諭すような話しかけにベルもそれならとナイフの修繕を

お願いした。その間、ロキは・・・ひたすらニヤニヤしていた。

 

~ホーム入口~

 

「・・・なにかしら。」

 

「なーんも。」

 

「・・・・なら、いいけど。じゃあ、預かるわね。完成したら持ってくるから。」

 

「“持ってくる”な。ほな、まっとるわ。」

 

「・・・・だから、なんなのよ。」

 

「せやから、なーんもあらへんて。」

(こいつ、自分がどんな顔してベル坊と話しとったんか自覚ないんか。今もやけど、

普通、取りに来させるやろ。なんで神がわざわざもってくんねん。)

 

ロキのなにか含みのある言い方にヘファイストスは、呆れながらもロキ・ファミリアを後にする。

 

 

 

 

 

 

~食堂~

 

「ちゃんといた。」

 

ご満悦のアイズの手には再びリードが持たれていた。ベルは、アイズたちに今日あったことをたどたどしく話しながら、食事を終えるのだった。

 

夕食後、リヴェリアがアイズにさすがにリードはもういいだろうと持ちかけてくれ、ベルからようやくリードがなくなった。

・・・首輪は・・・戒めだそうだ。(二回目)

 

「リヴェリア様!!あの、お願いがあるんですけど・・・」

 

「なんだ?昼間聞きそびれたことがあるのか?」

 

「あ、いえ・・・その。外出をしたいんです・・・けど・・」

 

「まだ、リードは必要だったか?」

 

「ええええええっ!ダ、ダンジョンには決して行きません。その・・・。

訓練する約束をしてるんです。」

 

「ほう・・?うちのファミリア内なら訓練する相手に困ることはないと思うが?」

 

「えっと・・・見られたくないんです・・・。」

 

「ふふふふっ・・・はははっははっ!なるほどなベル、君も立派な男の子だった

ようだな。よかろう。だが、一人ではまだ駄目だ。監視として・・・・おい、ティオナ。」

 

「ほへぇ?」

(食べものを口いっぱい頬張っている)

 

「ベルの散歩に付き合ってやってくれないか?」

 

「ふぃふぃほぉ~」

(食べものをほっぺたにためていってる)

 

「なら、いってくるといい。・・・・あと、アイズにはうまいこといっておいてやる。」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

「なに、そう思うなら強くなってくるのだな。」

 

「よし!行こうか!!・・・・・ん!」

 

口の中のものを消費しベルに左手を差し出すティオナ。

 

「えっと?」

 

「え?リードは?」

 

「もしかして、食事中の会話まったく聞いてなかったんですか?!」

 

かなりの近場までではあるが、前途多難なベルとティオナの夜のお散歩が不安なまま開始された・・・。

 

 

~ヘファイストス自室~

 

先ほど、ロキ・ファミリアから持ってきた短剣を専用の器具で材質などを調べる。やはり、何を調べてもかつて自分が打った武器そのものだった。

 

(今になって出てくるなんて・・・。)

 

この短剣に使われていた材質・・・。

かつて、ゼウスが纏いていた雷を粒子上に分解して物質へ変質させたものだという

ことは誰にも口外できないと、ひとつ溜息をつく。実は先ほどヘファイストスが、

ロキのホームで模様をなぞってから放電という言い方が正しいのかは定かでは

ないが、ずっと彼女の手の中でビリビリしていたのである。

 

(あの、模様の細工はおそらくあの、白頭の子の為のようね・・・。)

 

模様の下から出てきた神聖文字を改めて読み直すヘファイストス。

 

≪重ねて、無理を言うのは承知だが、使えるようにしてやってほしい。≫

 

重ねて・・・ていうのは、この短剣を打ち直した時のことか、はたまた別の

ときのことか。無茶な老人であったことを思い出しながらヘファイストスは

作業にとりかかった。

 

 

 




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