マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

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OP:明日へのキズナ/HIMEKA


STAGE13 宙 の 魔女

先のブリタニア軍の基地攻撃編隊の壊滅により、エンデバルド宙域のブリタニア軍勢力は一時的な弱体化を余儀なくされる。

これを好機と捉えたセフィーラ軍は、エンデバルド各方面に散らばった友軍と合流し、エンデバルド衛星軌道にあるブリタニア軍の基地を攻撃する作戦を立案する。

 

 

 

***

 

 

 

「先の迎撃作戦は成功し周辺の敵戦力は一時弱体化。我が軍はこれを最大の好機と捉え全軍での反攻作戦開始を決定した。エンデバルド衛星軌道のアステロイドには、エンデバルドにおけるブリタニア軍戦力が終結。破棄された反統合勢力の基地を利用し強固な防空態勢を整えている。本作戦はセフィーラ新統合軍のデストロイド部隊による攻撃により基地の防御力を低下。その後航空戦力により敵基地を攻撃する。必ず作戦を成功させろ。他の惑星で決死の抵抗を続けている友軍にとって、勝利こそが支援になる!」

 

 

 

***

 

 

 

衛星軌道のアステロイドに潜むブリタニア軍は、破棄された反統合勢力の基地を強化しそこを根城としている。

そしてそこに迫る為に大気圏を突破してくるセフィーラ新統合軍の機体。今回の作戦の要となる「VB-6 ケーニッヒモンスター」とそれらを護衛するアーマードパック装備のVF-171。

そしてその編隊の中で異彩を放っているのは2機。共に尾翼には足から羽根が伸びた女性のマークが描かれている。

 

「アリス、機体の調子はどうだ?」

 

「問題ありませんマスター。バッチリです!」

 

トシキのVF-0Xの左後方を飛行するのはアリスが乗る機体、前進翼が特徴の「VF-19EF カリバーン」だ。

これは同系列の「VF-19E エクスカリバー」のモンキーモデルではあるが前進翼故の高機動は健在だ。

アリスのVF-19EFは白地に黒いラインと黄色のワンポイントが入っている。そしてVF-0XとVF-19EFは宇宙戦である為ファストパックを装備している。

 

《こちら第31航空隊のライーサ・ペットゲン、敵はこちらに気づいたようです。皆さんはデストロイドの護衛をお願いします!》

 

《こちらレッド1了解。RVF、後ろからちゃんと見ててくれよ》

 

ブリタニア軍が動き出しセフィーラ新統合軍も迎撃すべく散開する。

 

「よしアリス、行くぞ!」

 

「はい!」

 

《セイレーン1、作戦行動中に名前は出さないでください!》

 

「あ、すみません・・・」

 

ライーサ管制官に注意されつい萎縮してしまう。そんなトシキにアリスのクスクスと笑う声が聞こえる。

 

「あ、アリ・・・セイレーン2、笑うなよ!」

 

「あっ、ごめんなさい!」

 

だがこのやり取りで無駄な緊張も解けた。

ブリーフィングで言われた通り自分達はブリタニアの護衛機を食い止めるだけだ。

2人は自分達の機体を加速させ戦線に加わる。

 

ブリタニア軍の戦闘機はスーパーパック装備のVF-11BやVF-171もいる。

 

《クソ!ディアバーン4が墜ちた!》

 

《宇宙に放り出されたくないが、死ぬよりマシか!クロノフォス2脱出する!》

 

ブリタニア軍の何機かが撃破されるもセフィーラ新統合軍も無傷ではない。

放たれたミサイルを回避しきれなかった何機かが撃墜かベイルアウトを余儀なくされた。

 

《各機へ、デストロイドを先に!?》

 

「やらせるかよ!」

 

ブリタニアのVF-171がセフィーラのVB-6に迫ろうとするが、先にトシキのVF-0Xにエンジンを撃たれ撃墜される。

 

《ナイスキル、助かった!》

 

「間に合ってよかった!」

 

「さすがですマスター!」

 

すぐに機体を翻してブリタニア機の迎撃に向かう。

既に混戦状態ではあるがIFFでしっかりと識別できている。

 

「もらいました!」

 

後ろでアリスのVF-19EFがブリタニアのVF-171のエンジンにガンポッドを直撃させる。パイロットは脱出。

 

「やるな、アリス!」

 

「負けられませんから!」

 

お互いに敵機を撃墜。

他の味方機もブリタニア機を着実に墜としていく。

 

《こちらコング1!全機、砲撃予定ポイントに到達!待たせたな、敵基地への砲撃を開始する!》

 

《コング1了解!デストロイド全機へデータリンクを開始します!》

 

セフィーラのデストロイドがポイントとなるアステロイドに着地からすべく、シャトルからガウォークへ変形。

その大柄な機体をアステロイドの地表に降ろす。

基地への砲撃が始まり、中にいたブリタニアの勢力が発進。

ほとんどは迎撃に向かうも一部には離脱を行う者もいた。

 

《!!全機へ、高速で接近する機影を4機確認!警戒してください!!》

 

ライーサからの報告を受け、トシキ達セフィーラ軍は警戒する。

 

 

 

***

 

 

 

味方からの救援要請を受け、彼女達はその宙域へ向かっている。

VF-11B、MAXL、VF-17D、VF-19Fがすべて1機ずつ。それらの尾翼には、箒で形作られた1つの星のマークが描かれている。

 

「確認するぞ。今回の任務はエンデバルド基地を攻撃しているセフィーラ軍の迎撃だ。用意はいいな!」

 

「「は、はい!」」

 

「準備できてますわ、少佐!」

 

戦闘の緑カラーのVF-11MAXLのパイロットである黒髪の女性が列機に向け吠える。

返答に聞こえたのは少女達の声。

 

「よし、私に続け!」

 

「「「はい(了解)!!」」」

 

4機はそのまま戦域へ突入する。

 

 

 

***

 

 

 

「こちらセイレーン1、敵増援と思しき編隊を視認!」

 

《了解、デストロイド部隊への接近を阻止してください!》

 

「了解!」

 

「一緒に行きます、マスター!」

 

例の4機を確認したトシキは接近を阻止すべく加速。アリスもそれに続く。

4機編隊を真正面に捉え、ガンポッドを斉射するが敵は機体を傾ける事で回避。そのまま両者はすれ違う。

だがトシキは、すれ違いざまに4機の尾翼のマークを見た。

 

「箒でできた星のマーク!こいつらセフィーラを襲った奴らだ!!」

 

《たった4機だ、今ならやれるぞ!》

 

セフィーラ軍のVF-171が4機に群がり撃墜を試みる。

だがガンポッドはことごとくかわされ、ミサイルもフレアを投下され回避される。

 

《何!?》

 

《速い!》

 

回避後、すぐに敵のVF-11MAXLがレッド1のVF-171の背後につく。

 

《クソ、ケツに付かれた!》

 

「待ってろ、すぐ行く!」

 

「マスター!」

 

トシキはVF-0Xを加速させレッド1の援護に行く。

レッド1は右往左往しVF-11MAXLを振り切ろうとしているができない。

何とかトシキがVF-11MAXLの背後を取る。

 

「やらせるか・・・!」

 

狙いを定めトリガーを引こうとした瞬間、VF-11MAXLがバトロイドに変形。

上下反転しVF-0Xのコクピットにガンポッドを向ける。

 

「やべっ!!」

 

自分と同じ手を使われたトシキは寸でのところで脚部を展開して急減速し上昇、ガンポッドを回避する。

しかしこれで攻守逆転。VF-11MAXLはファイターへ変形しVF-0Xを追撃する。

 

「待っててくださいマスター!今行きます!」

 

アリスがトシキの援護に向かおうとするが、突然上方からのグレー迷彩VF-19Fのガンポッド斉射を受け回避を余儀なくされる。

 

《少佐はやらせませんわ!!》

 

「もう少しなのに・・・!」

 

あと一歩で援護に行けない事を悔やみながらもVF-19Fとの戦闘を余儀なくされるアリス。

他のセフィーラ軍機も奮戦している中、突然セフィーラ軍のVF-171の1機がパイロットを排出した後に爆散した。

 

《ディアバーン3が脱出!どこから撃たれた!?》

 

それはアステロイドに潜伏している、カーキ迷彩の塗装を施されたVF-17D。

その機体は通常のガンポッドではなく、VF-25のロングレンジパックに装備される「SSL-9B ドラグノフ・アンチ・マテリアル・スナイパーライフル」を装備している。

つまりはセフィーラ軍機のエンジン部を精密狙撃したのだ。

 

《今だ宮藤、突撃しろ!》

 

《は、はい!》

 

セフィーラ軍が苦戦を強いられる中、4機の内の1機、白い塗装でスーパーパック装備のVF-11Bがデストロイド部隊に向け加速する。

 

《敵機がデストロイド部隊に接近!誰か迎撃を!!》

 

オペレーターのライーサが悲鳴に似た声を上げるも、全機があの星マークの部隊に釘付けにされて迎撃に向かえない。

そんな中でトシキは主翼下のミサイルを投下。

しかしブースターには着火しない、つまりは投下ではなく投棄。

 

《ミサイルを捨て少しでも機体を軽くするつもりか。だが!》

 

VF-11MAXLのパイロットはアステロイドを踏み台に着実にVF-0Xに接近。

そして再びコクピットを照準に捉える。

パイロットの女性がトシキに止めを刺そうとトリガーを・・・

 

《うわあぁっ!?》

 

「!?宮藤っ!?」

 

列機の少女からの悲鳴が聞こえた。

その方には、トシキが投棄したはずのミサイルがVF-11Bに向けブースターを点火し機体上部のマイクロ・ミサイルランチャーを兼ねたブースターに命中。VF-11Bは上部ブースターをパージし離脱した。

 

つまりトシキは、意図的にミサイルの点火を遅らせていた事になる。

そして意識を取られた一瞬だった。

先程やられた事と同じようにバトロイドに変形し上下反転。さっきのようなシチュエーション程でないにしろVF-11MAXLのエンジン部に照準を合わせ発砲。

 

「くっ!!」

 

回避しきれず左エンジンに命中。速度が落ち始める。

 

《少佐っ!?》

 

アリスと交戦していたVF-19FがVF-11MAXLの被弾を受け離脱。

ファイター状態で左腕だけだし離脱を支援する。

 

《ご無事ですか少佐!?》

 

《少しぬかったか・・・!》

 

VF-11MAXLとVF-19Fの事実上の戦線離脱により流れも変わる。

 

《きゃあ!》

 

《見つけたぜスナイパー!》

 

セフィーラ軍がスナイパー装備のVF-17Dを発見。

パイロットは溜まらずファイターに変形し離脱。

 

《リーネちゃ、わぁ!?》

 

VF-11Bもセフィーラ軍の追撃にあっている

今の2機は逃げるので手一杯な状況であろう。

 

《やむを得んか、撤退だ!》

 

《撤退ですか!?》

 

《これ以上は消耗戦になる!》

 

VF-11MAXLのパイロットが撤退と口にした瞬間、基地のブリタニア軍も共に撤退を開始していく。

 

《こちらコング1、敵が撤退を開始。基地の防衛能力はほとんど奪った!》

 

《了解。全機、作戦成功です!》

 

作戦成功の方を受けセフィーラ軍から歓声が上がる。

トシキも強敵との戦闘を終え普段以上に疲れたか、大きな溜め息を一つ。

左後ろにアリスのVF-19EFが付く。

 

「やりましたね、マスター!」

 

「ああ。これでエンデバルドからブリタニアは追い出せたんだよな?」

 

《セイレーン1、その通りです。皆さん、ここからが勝負ですよ!》

 

オペレーターのライーサが言う通り。まずはエンデバルドからブリタニアを撤退させたに過ぎない。

セフィーラ奪還への道は、ここからは本番だ。




劇中曲1:EARTH/PSYVARIAR REASSEMBLE
   2:Skyburn/ACE COMBAT 3D CROSS RUMBLE

ED:吹雪/西沢 幸奏
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