マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

14 / 41
OP:明日へのキズナ/HIMEKA


STAGE14 ニューナイル 攻防戦 ACT1

エンデバルドからブリタニア軍が撤退して1週間。

遂にセフィーラ軍は反攻に転じる事を決定した。

まずはエリュシオン進攻から撤退し惑星クラストラニアに籠城しているセフィーラ軍との合流を決定した上層部はクラストラニアへのフォールド航法の準備を通達する。

 

 

 

***

 

 

 

惑星クラストラニアに向けフォールド準備の艦内で、トシキとアリスはアンドレアスから自分達の部隊の正式名の話を聞いてていた。

資料の記載欄に書かれているのは、「義勇独立遊撃戦隊 セイレーン」。

 

「部隊名はトシキ君のコールサインから使わせてもらった。本当であれば“VF-R"とも入れようと思ったんだが、私の副官カーチスに止められてな」

 

「VF-R?」

 

「そうだ。Rはローグの頭文字。ならず者という意味だ」

 

「ならず者って・・・」

 

「心配しなくていい。君たちはならず者どころかセフィーラ奪還に貢献してくれている功労者だ」

 

アンドレアスの話にトシキとアリスは苦笑いを浮かべる。

 

《フォールド開始まであと10秒!》

 

艦内に放送が響き、セフィーラ軍は気を引き締める。

 

《5、4、3、2、1、フォールド!!》

 

 

 

***

 

 

 

「クラストラニアのニューナイル一帯では、エリュシオン進攻から撤退し退路を断たれた友軍の大規模部隊が籠城。包囲されたまま全滅の危機に瀕している。籠城する友軍部隊との合流が実現すれば、我々にとって多大な戦力強化となる。今回の諸君の任務は、敵に包囲された友軍部隊を救出しニューナイル一帯に広がるブリタニア軍を殲滅する事にある。一刻を争う状況だ、直ちに出撃せよ!」

 

 

 

***

 

 

 

クラストラニア宙域にデフォールドしたセフィーラ艦隊から可変戦闘機部隊が発進。

次々と大気圏に突入しニューナイルへ向かう。

 

《全機へ、友軍部隊が広域に渡り包囲されています!》

 

「急がないと、皆さんが危険です!」

 

《その通りです。部隊はギリギリで守り続けています!一刻も早く救援に向かってください!》

 

アリスとライーサの言葉を受け、救援を急ぐべくセフィーラ軍機は速度を上げる。

遂にブリタニア軍とセフィーラ軍籠城部隊の前線が見えた。

 

《こちら航空管制官のフランです。全機交戦開始!手当たり次第にお願いします!》

 

「行くぜアリス!突っ込むぞ!」

 

「はい!」

 

トシキとアリスは機体を更に加速させ、それを皮切りに他のセフィーラ軍機も加速する。

 

《新統合軍のロゴ・・・友軍機だ!》

 

《来た!来たぞ!全軍に知らせろ、援軍だ!》

 

《天使のお帰りだ!!》

 

セフィーラ軍の戦闘機部隊が来た事で地上部隊から歓声が上がる。

 

《レッド1よりセイレーン、おっ始めるぞ》

 

「ああ!」

 

《セイレーンと言うのか!頼むぞ!》

 

地上からの応援を受けトシキも気合を入れる。

今回の装備は主翼下に対地戦用のミサイルとミサイルポッドを搭載。そしてガンポッド装備。

大気圏内の為ファストパックは装備していないが地上戦を行うには十分だろう。

 

最初に標的にしたのは地上のデストロイド・シャイアンⅡ部隊を攻撃しているブリタニアのVA-3編隊。

 

《こちら“ポーラー”デストロイド大隊、敵に囲まれている。助けてくれ、完全包囲だ!》

 

「了解、待ってろ!」

 

救援を受け駆け付ける。

地上ではバトロイドに変形したブリタニアのVA-3がシャイアンⅡに攻撃している。

それらをロックし主翼下のハードポイントに搭載されている対地ミサイルを発射する。

地上のVA-3は気が付きミサイルを撃ち落とそうと試みるが遅かった。飛来するミサイルはVA-3に突っ込み木っ端微塵にした。

 

「まだ上にいるな」

 

トシキは一旦上昇し、上空からポーラー大隊を狙っているVF-171に狙いを定める。

照準がVF-171のエンジン部に合いトリガーを引く。ガンポッドから弾が吐き出されVF-171のエンジン部に直撃、パイロットを排出し爆散した。

他のVF-171はその様子を見て先にトシキを仕留めようとしたか、3機がVF-0Xに群がる。

しかしトシキは兵装をマイクロミサイルに変え3機のVF-171をロック、ミサイルを発射。

VF-171は回避を試みるもミサイルを引き剝がす事はできず3機とも撃墜された。

 

《航空部隊に告ぐ。ポーラーデストロイド大隊は無事後方へ移動した、感謝する》

 

《俺達にかかれば朝飯前だ、なぁセイレーン?》

 

「これが終わったら昼だろ?昼飯前の間違いじゃないか?」

 

《はは、クロノフォスに真面目にツッコミ入れる奴ぁ初めてだ》

 

クロノフォス戦闘機隊のメンバーと軽口を叩き合うトシキ。その時再び通信機から悲鳴が聞こえる。

 

《こちらメガロドン機甲大隊、聞こえるか!支援を頼む!》

 

《戦闘機隊、我々だけでは歯が立たない。支援を頼む!》

 

メガロドン機甲大隊からさほど離れていないデストロイド大隊からも救援要請。

そちらにはブリタニアのバトロイド形態のVF-171が前衛で牽制し長距離砲撃型デストロイドが砲撃を行っている。

 

《コンドロックビーツだな。長距離デストロイドと前衛のバトロイド、どちらを先に叩くか・・・》

 

トシキ一先ず上空を軽く旋回し戦況を見る。

メガロドン機甲大隊とコンドロックビーツにはブリタニアの砲撃が飛んできている。あれでは前進した瞬間撃破されるだろう。

そう判断したトシキは砲撃支援を行っているデストロイド・モンスターを狙う。

モンスターは重武装で火力は随一だが、その重量故に機動性は劣悪な物となっている。

そんな中で機動性に優れる可変戦闘機に接近でもされた暁には、射線変更が間に合わない。

 

トシキはモンスター部隊のほぼ中央上空で機体をバトロイドに変形させ降下。

それに気づいたモンスターは撃ち落とそうとするが、旋回が遅く狙いをつけられない。

その隙にトシキのVF-0Xが懐に飛び込み、脚部にガンポッドを斉射。脚を撃ち抜かれたモンスターは起き上がる事も出来ず伏せっているしかない。

他の7機のモンスターも同様に攻撃し、機体を破壊せずに無力化に成功した。

 

《やるなセイレーン!長距離デストロイドの無力化を確認。これでイーブンだ!》

 

砲撃支援がなくなった事で、セフィーラ軍の地上部隊が前進を開始。

勢いに押され後退、数も減らされる。

 

《片付いてきたぞ》

 

「マスター、セフィーラの皆さんが巻き返してきましたよ!」

 

「油断するなよアリス。まだブリタニアは諦めてないぞ」

 

《戦闘機隊聞こえるか!?敵地上部隊が迫っている、支援を頼む!》

 

再び援護要請。今度は更に東側の大部隊がブリタニアの攻撃にさらされているようだ。

しかし他の機は航空優勢を確保すべく大半が上空制圧に行ってしまっている。

 

《誰か、〝カイマン”ゼントラーディ大隊の支援に行ける機はありませんか!?》

 

「こちらセイレーン。フラン管制官、カイマン大隊の位置情報をくれ!支援に向かう!」

 

《宮本さん!?・・・分かりました、カイマンゼントラーディ大隊の情報を転送します!》

 

フランからカイマン大隊の位置を受け取り、その方向へ機首を向け向かわせる。

カイマン大隊のリガード、グラージの部隊に向かうブリタニアの攻撃部隊の中には、撃破した物と同型のデストロイド・モンスターもいた。

 

《敵の長距離デストロイドを確認。あんなもんで砲撃されたらひとたまりもないぞ!空から頼む!》

 

「任せろ!」

 

上空からモンスターを確認したトシキは、まずは周囲の護衛であるバトロイド形態のVF-11B4機をロックし、マイクロミサイルを放つ。

VF-11Bは回避する為ファイターに変形。ミサイルは曲がり切れず地面に激突するが上がった事に関してはトシキにとって都合が良かった。

すかさず上がったVF-11Bの背後を取りエンジン部にガンポッドを斉射、両エンジン部に命中しパイロットは脱出。

そのトシキの背後から別のVF-11Bが接近するが、アリスのVF-19EFがVF-11Bの主翼を撃ち抜き落下する。

 

「大丈夫ですかマスター!?」

 

「ああ、助かった!」

 

アリスに感謝を述べ、後は2人で連携し残った2機のVF-11Bをパイロットを殺さずに撃墜。

あとは地上を進むモンスター2機だけ。トシキはすかさず2機をロックし残っている4発の対地ミサイル全弾を投下。モンスターはミサイルが向かっている事を知り、何とか回避しようと速度を上げる。しかしそれでも鈍重なモンスターに回避などできるはずもなく、ミサイルが突き刺さり爆散した。

 

「カイマン大隊、長距離デストロイドは無力化した!」

 

《こちらからも確認した、ありがとよ!》

 

長距離デストロイドが消えた事でカイマンゼントラーディ大隊は勢いを取り戻し、ブリタニアのシャイアンⅡを撃破していく。

残っていた支援機らしきVB-171がカイマン大隊に迫るが、それはセフィーラ軍のVF-171に阻まれる。

 

《当エリアの敵勢力はほとんど排除。戦闘機隊、支援感謝する》

 

どうやら無事カイマンゼントラーディ大隊は無事に後退できたようだ。

 

《セイレーン、俺達って中々いいチームじゃないか!?》

 

《ディアバーン2、調子に乗るなよ》

 

「ああ、まだブリタニアは持ち堪えてる。これからだ!」

 

これで残るは上空のブリタニア軍の戦闘機隊だけだ。

まだ援護が必要な部隊は多数いる。




劇中曲:Rush/ACE COMBAT ASSAULT HORIZON

ED:吹雪/西沢 幸奏
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。