マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

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OP:明日へのキズナ/HIMEKA


STAGE22 ベルファン 強襲 ACT1

「敵ゴースト及び巡航ミサイルは、各々機能的に密な関係を持つ敵の機密兵器だという解析結果が出た。採取したミサイル及びゴーストのサンプル、その他レーダー記録等を解析した結果は次の通りだ。第1段階として自律稼働、又は遠隔操作されたゴーストが破壊対象に接近。第2段階としてゴーストが目標に誘導レーザーを照射、ミサイルを誘導する。最終段階ではゴーストに誘導された巡航ミサイルが目標に着弾。攻撃目標を破壊する。これが敵巡航ミサイルシステムの全容だ。ゴーストと巡航ミサイルは敵強襲母艦より射出され、射出後は強襲母艦からリモート操作されている。この解析結果を受け参謀本部は敵ミサイルシステム壊滅作戦の決行を決めた。これより我々は惑星ベルファンのブリタニア軍基地を強襲。これを奪取しそこに敵ミサイルシステム破壊の最前線を築く。敵は陸空に大規模展開。我々も総力を持ちこれに挑む。この作戦の成否が戦争全体に影響する可能性を秘めている。心して向かえ!」

 

 

 

***

 

 

 

あれから1週間が経ち懲罰房から開放されたトシキは、ユーノ達と共に機体のチェックをしている。

その中にもう1人。自分の機体のチェックを行っている人影が。

 

「何で私が貴方たちと組む事になんて・・・」

 

「除隊扱いで俺達に預けられる事になっちまったんだろ、服部シズカ()軍曹さん?」

 

それは惑星スーシアでトシキ達に救出されたシズカであった。

あの後、シズカは名誉除隊という扱いで軍から除名されアンドレアスの計らいで今はセイレーン4人目のメンバーとして参加している。

シズカのVF-19Fもセイレーン異動に伴い、アンドレアスの計らいとトシキが自費を出し予算を賄った事で強化改修が施され「VF-19F/X」となった。

 

この機体は外観はVF-19Fそのままだが、エンジンをVF-25と同じFF-30001Aと高機動バーニアスラスターHMM-9、脱出用パワードスーツ“EX-ギア”等が装備されている。

 

「でも今回は他の新統合軍の部隊が先行して戦ってるんだよね?」

 

「新統合軍みたいなデカい組織になると色々あるってアンドレアスさんが言ってたぜ?上手くいくって思ってないんじゃないのか?」

 

そう、トシキとユーノが話している通り今回は別方面の新統合軍部隊も参加している。

しかし新統合軍程の巨大な組織となれば一筋縄ではいかないのが常という物。実際軍内部でも確執やトラブルが起こっている話を耳にしている。

 

「ま、うまくやるつもりさ」

 

「その根拠のない自信はどこからくるんですか・・・」

 

シズカがトシキの自信にツッコミをいれた時、艦内に出撃のベルが鳴り響く。

それを受けトシキ達も身構える。

 

「仕事の時間だ。チーム・セイレーン、行くぜ!」

 

『はい(了解)!』

 

「りょ、了解・・・!」

 

アリスとユーノはいつも通り。シズカは躊躇いはあるものの返事をし各々の機体に乗り込む。

 

 

 

***

 

 

 

 

惑星ベルファンのブリタニア基地上空。

ブリタニア軍の防衛部隊と新統合軍の攻撃部隊が大規模戦闘を行っているが新統合軍が劣勢だ。このままでは全滅も時間の問題だろう。

そこへセフィーラ軍が合流し新統合軍に加勢。トシキ達セイレーンが先行し敵部隊をかき回す。

 

「行くぜ皆、新統合軍に加勢するぞ!」

 

『はい(了解)!』

 

《君がセイレーン隊長の宮本トシキ君か?》

 

「・・・そうだが、あんたは?」

 

女性の声が聞こえ、新統合軍のロゴが入った1機のVF-171がトシキの2時方向につける。

 

《リヴィ・コレット特務少尉だ。今回はよろしく頼む》

 

挨拶をした後リヴィのVF-171はすぐに戦闘に戻る。その態度がどこかアリスには面白くなかった。

 

「何なんでしょうあの人。マスターを悪く思ってるのでしょうか?」

 

「義勇兵だしな、仕方ないさ。俺たちも行くぞ!」

 

トシキ達は散開し各々自由戦闘に入る。

ブリタニア軍の主力はVF-171やVF-11B等だが中にはVF-19Fの高性能機もある。

ユーノは前線からは少し離れ、敵と味方の識別に専念する。

 

「トシキ、10時方向に2機。味方が狙われてるよ!」

 

「了解!」

 

ユーノの情報を受けトシキはその方へ機体を向ける。見れば2機のVF-11Bが新統合軍のVF-171を追い回している。

すかさずVF-11B2機の内の1機をロックしガンポッドを発射。エンジン部を撃ち抜きパイロットは脱出。

残りのVF-11Bは標的をトシキに変えたか反転し向かってくる。トシキは下へ回避しすれ違う瞬間にバトロイドに変形させVF-11Bを下から撃つ。これもエンジン部に命中し推力を失くしたVF-11Bは黒煙を上げながら落下していく。

 

「敵戦闘機、1機撃墜!」

 

「私も1機やりました!」

 

シズカとアリスも1機ずつ撃墜。セフィーラ軍が加勢した事で多少は巻き返せそうだ。

 

「アリスさん、背中に付かれるよ!」

 

「え!?」

 

ユーノから連絡が入りアリスの背後にVF-171が回り込む。振り切ろうと加速させようとした瞬間VF-171にガンポッドが撃たれパイロット排出後爆散する。

 

「チェックシックスだ、油断大敵だぞ」

 

「マスター!」

 

爆煙から出たのはトシキのVF-25F。アリスの援護が間に合ったようだ。

エイカを始めセフィーラ軍のエース達も加勢し徐々に新統合軍が巻き返してきた。

だがそううまくは行かない。

 

《全機警戒!敵基地に動きがある》

 

新統合軍全機に向けリヴィ特務少尉が通信を放つ。

その報告通り、基地のゲートが開いていく。

 

「何だ?」

 

敵の行動に若干困惑したがすぐに答えは出る。

開放したゲートから次々と敵の可変戦闘機が発進してくる。

 

「そんな!?」

 

「増援!!」

 

基地から飛び立ったブリタニア軍の戦闘機は前線に加わり、戦況は混乱状態になっている。

 

「これじゃどれが敵か味方か分かりません!」

 

「待って、識別が追いつかないよ!」

 

ユーノのRVF-25の性能を持ってしても識別が追いつけていない。

その間に新統合軍・セフィーラ軍機が次々と落ちていく。

 

「マスター、どうしましょう!?」

 

「どうするったって・・・!」

 

何とか状況を打開せねば。トシキ必死に思案。

その時閉じていく敵基地の発進ゲートが見え、それによりトシキの機転がきいた。

 

「そうだ、今回は基地の制圧・・・なら!アリス、ユーノ、服部!ゲートが開いたらお前たちは突入するんだ!」

 

「マスターはどうするんですか!?」

 

「ええ!?でも、味方の識別が・・・」

 

「いいから行け!」

 

「わ、分かった!」

 

「は、はい!」

 

「了解!」

 

トシキの気迫に押されたか2人は戸惑いながらも返答。シズカは目的が分かっていてトシキの判断が最善と思ったかしっかり返答する。

ゲートを開かせるにはある程度敵機を減らす必要がある。

その考えに至ったトシキはブリタニアの戦闘機を自分で識別し撃墜に向かう。

丁度リヴィ特務少尉のVF-171がブリタニア軍のVF-1713機に追われている。トシキはそれに狙いを定めミサイルロック。主翼下のミサイルを発射し3機を撃墜する。

 

《君か、助かった》

 

「貸しにしとくよ」

 

《ふっ、ではいつか返さなくてはな》

 

リヴィ特務少尉と簡単な会話をした時、基地のゲートが開いたのを確認する。

 

「ゲートが開いた、皆行け!援護する!」

 

ゴーサインを受けユーノ達がゲートに向け加速。

それを目撃したブリタニア軍の戦闘機が阻止しようと向かうがそれをトシキは許さない。

接近してくる敵機をガンポッドで攻撃し墜としていく。

 

そしてユーノ達を見ればゲート突入に成功したようだ。

 

「後は頼んだぜ」

 

トシキは静かに呟く。

 

 

 

***

 

 

 

アリス、ユーノ、シズカは基地内部への侵入に成功。

これからどうするかだ。

 

「どうするの?トシキに頼まれて突入したけど・・・」

 

「今回の任務は基地の制圧です。でしたら後続の為に進路を確保すべきだと思います」

 

軍人であるシズカは比較的落ち着いているか、冷静に判断する。

その後はシズカの判断通り、他の部隊が突入できるようゲートを開放する管制しつを目指す。

だが・・・、

 

「ここは・・・スクライアさん。基地の見取り図は合ってるんですか?」

 

「やってるけど、電波が悪くて読み取りにくくて・・・」

 

ユーノが何とか基地のコンピュータに侵入し全体の見取り図を入手したのだが電波状態のせいで上手く表示できないようだ。そのせいで道に迷ってしまっている。

今いるのは何処かのドッグのようだ。

 

「あ、皆さん待ってください!」

 

突然アリスがユーノとシズカを止める。

アリスが自分の右を指さし、そこの金網越しに見えるのは・・・戦艦のような物。

艦橋の前に大きなレドームがあり、外観は馬が前後足を前後に広げたような形。

 

「これは・・・戦艦・・・?」

 

「時間を無駄にできないけど、調べる価値はあるかも」

 

ユーノの言葉にアリスは頷き、シズカも仕方なく同行する。

作業員は退避しているのか誰もいない。つまりこの艦はまだ未完成という事だろうか。

それが幸いし艦内に簡単に侵入できた。

感の見取り図も取れれば良かったろうが、ユーノが言ったように電波状態が悪く読み取れない。勘を頼りに進むしかない。

勘が鋭いのか偶々運が良かったか、迷わずに艦橋へ辿り着いた。

ユーノが艦のシステムを立ち上げる。

 

「大丈夫、動かせそうだよ」

 

「動かせそうって、この人数でですか?」

 

シズカのツッコミにユーノは言葉に詰まる。

が、アリスが恐る恐る手を挙げる。

 

「あの・・・もしかしたら私、この船の動かし方分かるかもしれません」

 

「・・・正気ですか?この人数でこれだけの艦を動かせるなんて・・・」

 

シズカがアリスの言葉を疑った時、アリスは艦橋中央の席に座る。

するとアリスの瞳から光が失われる。

 

「セントラルコンピュータにアクセス。・・・発進シーケンス開始。主動力オンライン、定格まで450秒」

 

「嘘・・・」

 

アリスの口から淡々と出てくる言葉にシズカは言葉を失う。

アリスは今、自分とこの艦を光学回路で接続し起動しようとしているのだ。

 

「基地とのコンジット接続を確認。出力をアキュムレーターに接続、定格まで20秒。CICオンライン。兵装システム正常、FCSコンタクト。艦性制御及び艦重力制御システム正常。主動力コンタクト、機関異常無し。・・・全システムオンライン。発進準備完了」

 

準備完了と同時に接続が解除されアリスは凄まじい疲労に襲われる。

 

「アリスさん!」

 

「はぁ・・・はぁ・・・どうですか?」

 

「凄いよ。1人で全部してくれたんだから。後は任せて休んでて」

 

「・・・」

 

ユーノが操舵席に座り、シズカはアリスに怪奇の視線を向けた後に席に座る。

 

「急いで外に出てトシキ達と合流しよう。ここを破れば他の部隊も入れるんだ!」

 

「分かってます!」

 

ユーノはコンソールを操作し艦の情報と兵装を調べる

 

「・・・艦首のこの重量子砲なら隔壁を破れそうだ・・・。行くよ、前進微速。機動戦艦イザナミ、発進!」

 

 

 

***

 

 

 

外ではまだ戦闘が続いている。

トシキがハイデマリーのVF-22の背後についているVF-1712機にミサイルを撃ちこむ。

 

《ごめんなさい、トシキさん・・・》

 

「でもさっきのでミサイルを使い切った・・・。ユーノ、アリス、服部、まだか・・・!?」

 

流石のトシキも疲弊してきている。残りの兵装はガンポッドしかない上に残弾も僅かだ。

このままでは撃墜されるのも時間の問題だろう。

 

 

 

***

 

 

 

微速でゆっくりと進む機動戦艦イザナミが隔壁へ近づいていく。

 

「重量子砲発射と同時に最大戦速。掴まっててよ!」

 

ユーノの声にアリスとシズカが座席に掴まる。

そしてチャージが完了した重量子砲がイザナミ艦首から放たれ隔壁を打ち破る。

 

 

 

***

 

 

 

突然だった。

地面の一部が大爆発を起こし付近にいたブリタニア軍の戦闘機を巻き込んだ。

 

「何だ!?」

 

トシキはおろか誰も驚きを隠せない。

そして爆煙から現れたのは白亜の戦艦。

それが見えたと同時にトシキに通信が入る。

 

「お待たせトシキ!ごめんね遅くなって」

 

「ユーノ!?じゃあその戦艦に乗ってるのか!?」

 

突如現れた戦艦にはユーノが乗艦しているようだ。

戦場は更に混乱を極める事になる。




劇中曲1:カタリナ/スターフォックス64
   2:Rules of Nature(Platinum Mix)/METAL GEAR RISING REVENGEANCE

ED:吹雪/西沢 幸奏
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