マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

37 / 41
OP:Frist Pain/石川 智晶


STAGE37 惑星 を 懸ける 歌声 ACT1

バローダ3198XE第4惑星へ突入したユーノ達。

そこでは既に銀の怪物であるトシキとブリタニア軍、更にセフィーラ新統合軍も交え三つ巴の戦いになっていた。

 

《全機へ、フォールド・サウンド・ステージの準備ができた。フォル・ブランニルへの敵機おより敵艦の接近を許すな!》

 

『了解!』

 

マリクからセフィーラ・S.M.S混合軍全機に通信が放たれる。

ジン達からすればここからが勝負だ。

 

《結城ユウナ、ハイデマリー・W・シュナウファー両名、スタンバイ!》

 

フォル・ブランニル上のステージには、衣装に身を包んだユウナとハイデマリーがマイクを持ち準備している。

そして曲のイントロが流れ出し、2人のステージが始まる。

 

“静けき森の中 いま目覚めた花たちよ”

 

“この世に何を思い 何を感じてる”

 

ユウナとハイデマリーによるデュエット。

そして歌うはトシキもよく聞いていた曲。

唯トシキに届けと想うだけだ。

 

“ああ 真実ほど人を魅了するものはないけど”

 

その想いが通じたが、トシキが衛星軌道上のフォル・ブランニルを見た途端に再び様子がおかしくなり始める。

 

“ああ 真実ほど人に残酷なものもないのだろう”

 

だが、ジン達はブリタニアや新統合軍とは違い、トシキを攻撃しようとはしない。

目的は捕獲ではなく、歌によるコミュニケーションなのだがら。

 

“咲き誇れ 想いのままに”

 

“この瞬間 全てを賭けて”

 

だがそれを良しとしない者もいる。ブリタニア軍だ。

 

「またお前たちか!いつもいつも!」

 

「邪魔はさせない!今度こそトシキを助ける!!」

 

ナオトのSV-51λとユーノのRVF-25が交戦に入る。

 

“無限の星すらも霞むように”

 

“勇気 心に溢れ”

 

“いかなる時も 生きて”

 

ユーノに続き他の機体も交戦を開始。

 

《全機交戦開始!トシキとフォル・ブランニルには弾1発も当てるな!》

 

《了解!貴方とまた飛べるなんてね》

 

ジンはブランクこそあれど、エイカとの息の合った連携は健在なようだ。

 

《ウィッチーズは降下中の新統合軍を攻撃!レッド、イエローはアイネアス1の援護を!》

 

『了解!!』

 

管制官からの指示でルビーとヤンがウィッチーズと入れ替わりナオトの援護へ。

ナオトを追い回すユーノのRVF-25の背後に回る。

 

『ナオト(君)の邪魔はさせないよ!』

 

「ニュー・エイジアにいた・・・!」

 

流石に2機に追われてはたまらない。ユーノはナオトの追撃を諦め回避行動を取るが当然ながらルビーとヤンはそれに追従。

 

“花びらひとひらに 情熱宿し始めた”

 

“瞬くその瞳 何を映してる”

 

《セイレーン3!》

 

そこへ上空からガンポッド射撃が放たれ、ルビーとヤンはこれを回避。

回避した2機をジンのVF-19S/AとエイカのVF-19Sが個別に追う。

 

「エイカさん!ジンさん!」

 

《トシキは世話の焼ける友人を持って幸せだな》

 

《そんな言い方ないでしょ、ジン?》

 

ジンとエイカがルビーとヤンを追撃。状況は2対2だ。

 

“ああ 土に埋めた小さな種 密やかに割れて”

 

“ああ 芽を出したらやがて空と向かい合っていくのだろう”

 

《こんな時に、もう!》

 

《ごめんナオト!》

 

離脱を余儀なくされルビーとヤンはナオトに謝罪。

だがナオトのSV-51λが見当たらず、辺りを探していると上方からガンポッド斉射が降り注ぐ。

 

「上!?」

 

ユーノはすかさず回避するが、上空から急降下してきたナオトのSV-51λに背後を許す事になった。

 

「今度こそ!」

 

「く・・・!」

 

ユーノのRVF-25にしっかり追従してくるナオト。

 

“輝けよ 眩い程に”

 

“一瞬に 思いを込めて”

 

だがここで2人にとっても予想外な事が起こる。

 

「なっ!?」

 

「くっ!」

 

ユーノは機体に装備されている両翼のエンジンポッドを上へ向け急上昇。ナオトは機体を捻らせる。

すると先程まで2人のいた場所に重量子ビームが放たれる。

見ればトシキが左腕の突起物を構えていた。どうやらニュー・エイジアの時と同じように苦しんでいるようだ。

 

「トシキ!!」

 

“その願いが世界を導く”

 

“カラダに力満ちて”

 

ユーノが追撃を止めトシキへ接近。機体をガウォークへ変形させキャノピーを開けヘルメットを脱ぐ。

 

「トシキ、もう苦しまなくていいんだ!僕たちがいるよ!」

 

「オォォォォォォ!!!」

 

トシキは雄叫びを上げるだけだが、心なしか悲しんでいるように聞こえた。

 

“ヒカリまとって走れ”

 

「トシキ!」

 

「離れろよ!!」

 

ユーノが呼びかけていた時にナオトが戻ってきてガンポッドを斉射。

 

「くっ!こんな時に!」

 

直ぐにキャノピーを閉め一旦トシキから離れる。

ナオトのSV-51λが飛来し2人は再びドッグファイトへ移行。

 

「絶対に負けない!トシキを兵器になんてさせるもんか!!」

 

「今度こそ墜としてやる!!」

 

2機がすれ違いそれがドッグファイト開始の合図となった。

2人の意識が研ぎ澄まされていく。互いにバレルロールや宙返りといったマニューバでの後方の取り合いだ。

トシキと、セイレーンの仲間と共に戦ってきたユーノは今ではパイロットとして十分に成長している。だがそれはナオトも同じ。ウィッチーズやルビー達と数々の修羅場を抜けてきた。

 

だが、ユーノのトシキを皆でトシキを助けるという強い思いが何かを覚醒させた。

ユーノの腹部が一瞬僅かに光り、ユーノの瞳からハイライトが消える。

 

「この感覚・・・見える、相手の動きが・・・!」

 

SV-51λがRVF-25の上方を取りガンポッドを斉射するが、ユーノはロールし、更に機体を揺さぶってそれを回避。

 

「かわした!?」

 

その機動にナオトは驚くが、すぐに思考のギアを切り替え背後に回りガンポッドを斉射するが、そこでRVf-25がバトロイドに変形しバック転の要領で回転し回避、そのまま後方に回る。

 

「クソ、こいつ!!」

 

思わず悪態をつき背後に回ったRVF-25を見やる。

 

“咲き誇れ 思いのままに”

 

“この瞬間 全てを賭けて”

 

「速い!」

 

2人の高速ドッグファイトを見ていたシズカが思わず言葉を漏らす。

 

“無限の星すらも霞むように”

 

“勇気 心に溢れ”

 

ナオトとユーノは依然高速でのドッグファイトが続き、ここでユーノがガンポッドを発射。SV-51λの右主翼上部のエンジンポッドを射抜いた。

 

「ぐっ!?クソったれ!!」

 

ナオトは損傷した右エンジンポッドをパージしドッグファイト継続。

 

“輝けよ 眩いほどに”

 

“一瞬に 思いを込めて”

 

「しつこいな!・・・なら!!」

 

ナオトは操縦桿を思い切り手前に引き、機首を持ち上げると共に急上昇。

それと同じくユーノも機首を上げ上昇。同じ位置でガウォークへ変形。

 

『うおぉぉぉぉぉっ!!』

 

“その願いが世界を導く”

 

“カラダに力満ちて”

 

2人がほぼ同時にガンポッドを発射。

ナオトの弾丸がRVF-25機体上部のレドームを、ユーノの弾丸は残っている左主翼上部のエンジンポッドをそれぞれ撃ち抜いた。

そして損傷した左エンジンポッドはそのまま爆発。SV-51λのバランスを大きく崩した。

 

「くっ!!うあぁぁぁっ!!」

 

〝ヒカリまとって 走れ”

 

ユーノが雄叫びを上げ一心不乱にガンポッドを斉射。

放たれた弾丸は左脚部エンジンからコクピット至近距離にかけて射抜く。

 

「ぐあぁっ!!」

 

キャノピーが破れ強い衝撃と破片がナオトに襲い掛かりそのまま気を失う。

左エンジンと制御するパイロットを失ったSV-51λは体勢を崩し落下していく。




劇中曲:ホシトハナ/結城ユウナ(ICV:照井 春佳)、ハイデマリー・W・シュナウファー(ICV:植田 佳奈)

ED:Mirror/安田 レイ
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