マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

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OP:DAYBLAKE'S BELL/L'Arc en~Ciel


STAGE6 ファースト・フライト ACT2

大気圏に突入しセフィーラ基地へ降下していくVF-0XとVF-19F。

トシキとシズカ、両者の目が合い2機はすれ違う。それが勝負開始の合図となった。

 

セフィーラ基地を襲撃していたのはVF-171 ナイトメアプラスが10数機。中にはミサイルの代わりに爆弾を搭載した爆撃仕様の「VB-171」もいた。

 

「敵性勢力機に爆撃仕様の機体も・・・やらせるか!」

 

VB-171を識別するや否や、シズカはVF-19Fを加速させる。

その中で、トシキのVF-0Xにはハイデマリーからの通信が来ていた。

 

「トシキさん、敵性機の中には爆装している機の存在もあります。彼らの目的は恐らく基地自体の破壊です」

 

「目的が分かってるならやりやすい、爆撃機からやる!」

 

「分かりました。背後は私に任せてください」

 

ハイデマリーの言葉に?マークが浮かぶトシキだが、キャノピーの上を見て納得した。

ジンの青いVF-19Sを先頭に発艦した部隊が次々と降下してきている。

当然その中には、ハイデマリーのVF-22もあった。

 

「分かった、背中は任せるぞマリー!」

 

「了解」

 

ハイデマリーのVF-22がVF-0Xのバックアップに入る。

まずは地上に降り攻撃しているバトロイド形態のVF-171。トシキは機体をバトロイドに変形させ、VF-25から流用したGU-17A 58mmガンポッドを撃ちながら降下。敵バトロイドのガンポッドと両手を撃ち抜き勢いそのまま脚部にピンポイント・バリアを展開。敵バトロイドに突撃しかかと落としを食らわせ行動不能にする。

 

「無茶苦茶ね・・・。ジンにそっくり」

 

「心外だなエイカ。私もあんな無茶をするか?」

 

ジンのVF-19Sに並走するエイカの黄色く塗装されたVF-19S。ジンとエイカはこの状況でありながら夫婦のやりとりをしていた。そんな中でも的確に敵機を息の合った連携で着実に撃墜していく。

 

「すごいですね」

 

「ああ・・・、自慢のオヤジと母さんだよ」

 

ハイデマリーと簡単なやりとりをしているトシキは、気合を入れ直す。

 

「よし、負けてられるか!マリー!」

 

「はい」

 

トシキとハイデマリーは機体をガウォークへ変形。空に戻る。が、上空のVB-171が基地に向け爆弾を投下した。

 

「マズい!」

 

「トシキさん!」

 

トシキは機体をファイターへ変形。投下された爆弾に向かう。

 

「間に合えぇぇぇっ!!」

 

ファイターの状態で腕を出し、投下された爆弾を回収。すぐさまガウォークへ変形させ爆弾を基地のない方上空へ投げる。

直ぐに爆発が起きトシキは僅かに煽られるが、直ぐに立て直す。

すると近くのVB-171がガウォークへ変形し、トシキにガンポッドを向けるがトシキが先にVB-171のガンポッドを破壊。敵はファイターに変形し逃走。すかさずトシキもファイターに変形し追撃する。

 

 

 

 

「あいつ・・・私だって・・・!」

 

シズカはトシキに触発され追撃しようとするが、

 

「くぅ・・・!」

 

機内に衝撃が奔る。見れば左主翼から煙が出ている。

後方からシズカを仕留めんとばかりにVF-171が3機接近してくる。

 

 

 

 

「見失った・・・!」

 

トシキは辺りを見回し、逃したVB-171を探す。

その時、通信が入る。

 

「メーデー!メーデー!!」

 

「救難・・・!?っ、あいつ!!」

 

トシキは3機のVF-171に追い詰められているシズカのVF-19Fを発見する。

ガンポッドを壊され、余裕を見せるVF-171のうち1機が別方へ行く。

 

「バカにして・・・!!」

 

何とか反撃しようとするが、武装もなく相手は2機。逃げられる訳もなくシズカは2機から集中攻撃を受ける。

両腕にピンポイント・バリアを展開し防いでいるも、機体エネルギーも徐々に低下。これ以上は持ち堪えられない。

 

「やらせるかぁぁぁっ!!」

 

トシキが駆け付けガンポッドをVF-171に向け乱射するが、それ故に見えてしまった。

弾丸の大半は敵機に命中し敵パイロットが脱出するが、間に合わず機体の爆発に巻き込まれた。

 

「・・・!!」

 

見ていたもう1機のVF-171は貯まらずファイターに変形し逃走を図るが、追いついたハイデマリーのVF-22に右主翼を撃ち抜かれ地上へ落下していく。

 

その後残った敵機は基地破壊を断念し撤退していく。

 

「逃げたか・・・」

 

「ええ、これでひと段落ね」

 

「どうかな・・・」

 

「え?」

 

ジンの返答に疑問を感じるエイカだったが、ジンのガウォーク形態のVF-19Sが指さす。

その先にはトシキのVF-0Xがあり、それでエイカは納得した。いや、してしまったの方が正しいだろう。

この日、トシキは生まれて初めて、人を殺したのだ。

 

 

 

 

戦闘終結後、トシキが撃墜した機体の真下は落下した残骸で2次被害が発生していたが、その被害は小さな物だった為お咎め無しだったが、

 

「・・・ぅっ!!」

 

その現場を目の当たりにしたトシキは、急に気分が悪くなり口元に手を当てるが、堪えきれず胃の中の物を戻してしまった。

 

その様子をシズカは遠くから見ていた。

 

「礼は言わないのか?」

 

「中佐・・・」

 

隣にジンがやってくる。あの場にいたジンも分かっていた。トシキが人を殺した代わりにシズカは助けられた事を。

 

「覚悟もないのにしゃしゃり出て、いざ戦った後はあの様ですか。呆れますね・・・」

 

「そうでもない。トシキも覚悟こそしていたが、思いの外きたんだろう」

 

「え・・・?」

 

「君は、トシキの事を少し誤解しているという事だ」

 

その後ジンは、トシキの事を話した。

2059年、はぐれゼントラーディのセフィーラ襲撃事件でトシキが心を痛め、民間人でありながら救助作業を手伝った事。ジンに頼み可変戦闘機の操縦技術を学んだ事。

その事を聞いたシズカは呆然としていた。

 

「すぐにとは言わない。少しずつ、あいつの事を分かってやって欲しい」

 

シズカにそう告げジンは立ち去る。

その時彼女には、トシキを見ている事しかできなかった。




劇中曲:First Flight/ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR

ED:Waiting for the rain/坂本 真綾
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