マクロス Infinity Rumble   作:天羽々矢

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OP:DAYBLAKE'S BELL/L'Arc~en~Ciel


STAGE8 新調 と 失意

金髪青眼の少女、アリスが目覚めてから1週間が経った。

最初は感情表現が乏しかったが、トシキやハイデマリー達と過ごしていく内に凄まじい早さで感情表現や日常での生活を覚えた。

 

今日はハイデマリーとシズカはジンとエイカの任務に参加する為に不在。トシキとアリス2人でセフィーラの首都ハイドシティに来ている。

アリスの格好は一時期に人気を博したらしい女子用スクール水着のような白いボディスーツ。いつまでもその格好ではマズいのではと思ったトシキの計らいで来たのだ。

 

2人はハイドシティのショッピングモールに着き、その中の女性服店に寄る。

アリスは目を輝かせ店内の服を見る。恐らく普段見る機会がなかったのだろう。

 

「アリスはどれがいい?」

 

「私は、マスターの選んでくれた物でしたら何でもいいですよ」

 

その返答にトシキは困る。

自分が女子の服を見繕う事などないと思っていた為、そういった知識がない。

過去に呼んだ小説の記憶を頼りに、女子がどのような服を好むかを考える。

結果選んだのは、彼女の金髪に合いそうな白いワンピースと黒いボレロショール。

 

「わぁ・・・素敵です!」

 

「なら、そこで着れるから着てこいよ」

 

取った服をアリスに渡し、トシキはアリスが試着室から出るのを待つ。

少し経ち、試着室のカーテンが開く。

その奥の光景に、トシキは思わず言葉を失う。

 

「ど、どうでしょうか・・・?」

 

少し恥ずかしそうにモジモジするアリスが、より雰囲気を引き立てている。

白いワンピースからスラッと伸びる白い足。丈は膝より少し上で太ももが僅かに見える。

その上から黒いショールを羽織っている。

 

「綺麗・・・」

 

無意識にそんな言葉が出ていた。

 

「ま、マスター・・・?」

 

「あ、悪い・・・、あんまり綺麗なもんで・・・」

 

「そ、そうですか・・・?」

 

2人とも顔を赤く染め、お互いに顔を反らす。

トシキは首を振り意識を改める。

 

「他に何か見繕ってくるよ」

 

「あ、いえっマスターにそんな・・・」

 

「女の子が大して服持ってないなんて、同年代じゃ笑われるぞ?センスは無いけど何着かは持っておけよ」

 

そう言いトシキは店の奥に消える。

 

(なんか、彼女に服をプレゼントする彼氏みたいだな・・・)

 

心のどこかでそう思いながら、店内を物色するトシキ。

それからまた数分が経った。

 

「悪い、待たせた!」

 

何やら色々と持ってトシキが戻ってきた。

ノースリーブ、青のスカート、前開きの白いアウトスカート、黒の編上げショートブーツ等といった物。

 

「こ、こんなにたくさん・・・私の為に・・・、ありがとうございます!」

 

「お礼は買うもの決めてからにしようぜ?」

 

持ってきた服と靴をアリスに渡し、再び試着室のカーテンが閉まる。

 

「えへへ・・・」

 

カーテンが開き、着替えたアリスが現れる。

今度は白いノースリーブのトップスに青のスカート、丈は膝より少し上だ。

更に前開きの白いアウトスカートを黒いベルトで留めている。

足にはトシキが選んだ黒い編上げのショートブーツ。

 

嬉しくなったアリスはアウトスカートをつまみ上げ、その場で1回転する。

アリスはトシキを見て。トシキは笑顔を浮かべ軽く拍手。アリスもトシキに笑顔を返す。

結果、後に試着したノースリーブとスカートのセットをそのまま着て帰る事とし、支払いはトシキが済ませる。代金はそれなりに高くついたが、普段使うような機会のないトシキは小遣いを貯金していた為支払えた。

 

「マスター、今日はありがとうございました!」

 

「いいって。一応主人なんだから多少の面倒見くらいはな」

 

帰り道、荷物を持つトシキにアリスがお礼を言う。途中で統合軍の艦隊が戻ってきた為トシキはジン達に労いの言葉でもかけようと思い軍の基地に寄る事にした。当然アリスも同行する。

軍は既にトシキの活躍を知っている為、特に怪しまれずに通してくれた。

格納庫でハイデマリー達を見つけたが、どういう訳か全員浮かない表情だ。エイカに至っては目元に影がかかっている。

 

「トシキさん・・・」

 

ハイデマリーがトシキに気づくが、やはりどこか暗い。

 

「どうしたんだ?何かあったのか?」

 

「・・・本来はトシキさんには話せないのですが・・・」

 

ハイデマリーがゆっくりと真実を告げる。

 

「・・・作戦行動中に所属不明の軍と交戦し、私達を撤退させるためにジン中佐が殿に・・・。撃墜、されました・・・」

 

「・・・なんだって・・・!?オヤジが・・・?」

 

告げられた真実を飲み込む事ができず混乱、持っていた袋を取り落とす。

トシキはハイデマリーの両肩を握り詰め寄る。

 

「どういうことだ!?なんでそんな事に!?」

 

「落ち着いてくれ、トシキ君」

 

トシキとハイデマリーの間に割って入った金髪の初老の男性、統合軍艦長マリク・シザースが止める。

 

「すまないが軍規があるので詳しくは話せない。しかし宮本中佐、君の父は勇敢だった。気をしっかり持ってくれ」

 

マリクがトシキに慰めのような言葉をかけるが、それでもトシキは俯いたままだ。

 

(オヤジが・・・負けた・・・)




ED:Waiting for the rain/坂本 真綾
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