SCP財団で職員をしている   作:ゼノモフ

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SCP-682

『よおジン〜、会いたかったぜぇ〜?』

 

ガラスの蓋を叩き割って塩酸の中から出てきて、うざったく絡んでくるSCP-682こと、不死身の爬虫類。

お前はトカゲだろうが! 犬じゃねえはずだ!

 

「ええい! やめろ鬱陶しい! ってか塩酸ついてるから溶けるんだよやめろ! 白衣の着替え用意してねえんだよ!」

 

『いいじゃねえかよジン〜、遊ぼうぜ〜?』

 

「だぁぁ、もう!」

 

一層絡んでくる682の尾を掴み、塩酸風呂の中に落とす。

 

-ジャバァァァン!-

 

音とともに、塩酸が辺りに巻き散らかされる。

SCP-682が浮上する前に、収容室の扉が開いて武装した職員達が駆け込んでくる。

 

「…あれ、ジンさんじゃないですか。 おーい、皆んな、撤収だ。 ジンさんなら大丈夫だ。」

 

「おう、任せとけよマック。」

 

武装した職員… マックは拍子抜けといった表情をした後に周りの職員を率いて扉から出て行った。

その際に周りの職員も「なんだよジンさんか…」だの「絶対手懐けるマン」だの言いながら帰っていく。

 

…てかあいつら、SCP-682の迎撃とかほぼ死に確なんだが。

 

『ジ〜ン〜、なんで左手がねえんだぁ〜?』

 

「今更? 今更かこの野郎? さっき106に差し出したんだよ! そんで帰ろうと思ったらポケットディメンションでここに送り込まれたんだ!」

 

『おぉ、爺さんナイスだなぁ〜、ジン、礼言っといてくれぇ〜。』

 

「意地でも断る!」

 

這い出してくる682の頭を引っ叩き、左手を生やす。

 

『でもよぉ〜ジンさぁん。 俺はわかってんだぜぇ〜?』

 

「あぁ? 何がだよ。」

 

『あんたぁ、喜んでるだろぉ〜? 嬉しいんだろぉ〜? 俺たちに必要とされんのがよぉ〜。』

 

「チッ! んなわけが…」

 

『知ってんだぜぇ〜? あんたがここに来る以前どんな奴だったかぁ〜。』

 

「ッ!」

 

挑発するように言った682を蹴り飛ばす。

 

『あんたぁ、相変わらず精神は弱えなぁ〜。 まぁ、そんなところも含めて大好きだぜぇ〜? 愛してるぜぇ〜?』

 

「…うるせえよクソトカゲ。」

 

『誰にも必要とされなかったあんたがぁ、ここじゃあ最高に人気者だぁ〜。 嬉しいだろぉ? 楽しいだろぉ?』

 

「…へいへい、そうだな682。」

 

這いずって来る682の頭を抱き寄せる。

 

「いいか? お前が何を持ってそれを知ったのかは追求しない。 でもな、それを必要以上に言いふらすんなら… 俺にはお前を破壊することができるぞ?」

 

『あんたに殺されるならぁ、本望だぁ〜。 にしても、抱きしめるなんて嬉しいなぁ〜。』

 

ふざけたことを抜かす682の頭を強く締める。 ミシミシという音が俺の耳にも聞こえてきた。

 

『あぁ〜、ストップぅ〜! よしてくれぇ〜!』

 

途中で力を緩め、682を地面に置いたところでマックがまた入ってきた。

 

「あ、ジンさん。 そこの塩酸プール直るまでの間そのクソトカゲ預かっといてくれませんか?」

 

それは… 俺にとっては地獄の宣言だった…

 

『やったぜぇ〜。 ジンさんと一緒だぁ〜。』

 

うるせえだまれ!

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