それでは本編スタートです‼
Stage16:異世界から訪れるライダー
クラス代表が決定したその日、1人の青年―――鬼崎陽太郎(きざきようたろう)が、永流が務める聖都大学附属病院に来ていた。
「久しぶりだな~、聖都大学附属病院。永流先生元気かな?」
陽太郎は永流が元気かどうか考えながら、病院の中へと入っていく。
しかし
「えっ⁉永流先生いないんですか⁉」
「はい。宝生先生は訳あって、今は病院を休んでいます」
「その訳とは、何ですか?」
「すみません、お答えできません」
「(どういうことだ?訳が言えないようなことにあってるのか?だとしたら……)あの、鏡医師は?」
「只今オペの最中です」
「な、なら、花家医師は?」
「本日は休みで、おりません。奥様とデートだとか」
「じ、じゃあ九条医師は?」
「先程出ていかれました。何処に行ったのかは分かりません」
「そ、そんな……」
受付に永流や飛彩たちがいない事を聞き、ショックで肩を落とす陽太郎。
陽太郎は周りから見ても明らかに、落ち込んでると分かるほど、黒いオーラを出しながら外へと出ていく。
「はぁ……せっかく来たのに、永流先生に会えないだなんて」
更に落ち込む陽太郎。
これからどうしようかと陽太郎が考えていると
「あれ?君は……鬼崎くんじゃないかい?」
「えっ?か、鏡院長?」
コンビニの袋を片手に歩いてきた灰馬が、ショックを受けてる陽太郎に声をかけた。
「どうしたんだね?そんなショックを受けたような顔をして?」
「いえ、せっかく永流先生に会いに来たのに、永流先生訳あって今はいないと聞かされたもので」
「ああ、なるほど。それでかね?」
「……はい」
「永流は今、IS学園にいるよ」
「えっ?IS学園?」
「そう。文字通り、ISについて学ぶ学園に、今通っていてね。火曜日と木曜日の放課後になってからじゃないと、病院へは来ないんだ」
「そうですか。灰馬院長、教えてくださりありがとうございます‼それじゃあ‼」
すると、陽太郎の背後に、陽太郎が使用する列車【幽霊列車】が走ってきて、陽太郎を乗せてIS学園へと向かった。
そして
「えっ⁉あっ……えっ?えぇええ⁉鬼崎くんが消えた⁉」
残された灰馬、陽太郎が一瞬で消えたことに、パニックした。
その頃、IS学園にいる永流は
「ですから、今日は私が永流さんとご一緒にお茶をするのです‼」
「いいえ、今日は私が永流と一緒にショッピングするの‼」
「悪いけど、永流は私と2人きりで特訓するのよ?」
「お嬢様、寝言は寝てから仰ってください。永流さんは今日、私と一緒に外でお茶するんです」
「違うよ虚さん。永流は今日、私と一緒にアニメを見るんです」
「エルルン♪一緒にお菓子食べよ~♪」
(あ~、誰か助けてくれ~)
(御愁傷様、永流くん)
女子たち(永流に惚れてる組)の、修羅場に巻き込まれていた。
事の発端はクラス代表が決まった後だった。休み時間になり、ゲームをしようとした永流の元に、飛彩から電話がかかってきた。
内容は簡単、飛彩は『昨日あんなことがあったんだ。今日は病院を休み、体調を万全にしておけ。もし来た場合、今後医療に関わらせないからな』と言われてしまったのだ。
その電話を聞いていたセシリアにユリシアに本音、そして永流を覗きに来ていた楯無に虚に簪は、放課後になった途端に永流を誘いに来たのだが、タイミングが全員被り、誰が永流と行動するのか言い争っていた。
どうしたものかと永流が考えていると、千冬が教室にやって来た。
「宝生、まだいてくれたか」
「織斑先生?どうかしましたか?」
「実はお前に客が来ていてな」
「客?」
「今廊下にいるんだが、入れても大丈夫か?」
「いいですよ」
「分かった。入ってくれ」
千冬がそう言うと、1人の青年が教室に入ってきた。
その人物は
「よ、陽太郎くん⁉」
「お久しぶりです、永流先生‼」
先程、幽霊列車に乗ってIS学園へと向かった陽太郎であった。
永流は席を立ち、陽太郎に近づく。
「久しぶりだね陽太郎くん‼体の方はそれからどう?なんともないかい?」
「ええ、おかげさまで、なんともなく毎日過ごしてます」
「良かった~」
「ほぅ、宝生の知り合いか?」
「はい。彼とは以前、医者と患者という形で知り合ったんです」
「そうか…………なら宝生、鬼崎に学園を案内してやれ」
「「えっ?」」
突然の千冬の提案に、一時思考が停止する2人。
すぐに思考が動きだし、永流が千冬に聞く。
「い、いいんですか?」
「構わん。お前には借りがあるしな。特別に許可する。行ってこい」
「分かりました。行こう陽太郎くん」
「はい‼ありがとうございます、織斑教論」
「気にするな」
千冬にお礼を言った陽太郎は、永流と共に廊下へと出ていった。
だがその時
「ッ‼な、なんだこの寒気は?」
突然、千冬が寒気を感じた。
そして少なからず、殺気を向けられていた。
千冬は恐る恐る後ろを振り返ると、先程まで言い争っていた楯無たちが、黒いオーラを出しながら千冬を見ていた。
「な、なんだお前たち⁉」
「織斑先生…………少しお話しませんか?」
「は、話だと?」
「そうですわ…………乙女の恋路を邪魔した事についての」
「こ、恋路?……はっ‼」
「どうやら…………気がついたみたいですね」
「ま、待て‼私は知らなかったんだ‼」
「知らなかったら…………許されるとでも?」
「か、風文字‼助けてくれ‼」
余りの負のプレッシャーにヤバいと感じた千冬は、猛に救いの手を求めた。
しかし
「え……えっと…………お、俺、永流くんの護衛してきます‼」
「風文字ーーーーー‼」
猛は千冬を見捨て、永流の元に向かって走り去っていった。
そして数秒後には、学園内に千冬の叫び声が響き渡った。
話は変わり、何故永流と陽太郎が知り合いなのかというと、それは数年前に遡る。
ある日、転生者狩りのために永流の世界へと訪れた陽太郎、転生者との戦いが勃発。
苦闘の末、なんとか勝利した陽太郎であったが、深傷を負いその場に倒れてしまった。
そこをたまたま帰宅途中だった永流が発見し、自分が救急車を呼んで自分が務める聖都大学附属病院へと運び、オペをして陽太郎を救った。
それから退院するまでの間、永流は陽太郎と話をして意気投合し、仲良くなったのである。
その事を、先程教室から脱出してきた猛に話していた。
「なるほど、それで2人は知り合ったのか」
「その通りです、風文字氏。あの時、永流先生に救ってもらわなかったら、今の僕はありませんでした。永流先生、あの時は本当にありがとうございました」
「そんな、陽太郎くんの生きたいって気持ちがあったから、俺は君を救えたんだ。だから、改めてお礼を言う必要はないよ」
「それでも言わせてください。ありがとうございました」
「……どういたしまして」
陽太郎からお礼の言葉を、受け止める永流。
その時であった
「お兄ちゃーーん‼」
「ゲブラッ⁉」
「「永流くん(先生)⁉」」
突然、永流の妹である亜夢が、永流の腹目掛けて突進してきた。
突進された永流は余りの衝撃に仰向けに倒れてしまい、猛と陽太郎が駆け寄る。
「あ、亜夢……毎度のことだけど、いい加減その突進はやめてくれ」
「えへへ♪」
「笑ってごまかすな」
「それよりお兄ちゃん‼貴利矢さん来てるよ‼」
「えっ?貴利矢さんが?」
「亜夢~‼」
すると、廊下の奥からマドカと貴利矢が走ってきた。
「マドちゃん、貴利矢さん遅いよ~‼」
「お前が速すぎるんだ‼」
「おじさん歳なんだから、もう少しゆっくりしてくれよ」
「えへへ♪」
「お前は反省しろ」
「はぅ‼」
笑ってごまかす亜夢の頭を永流が叩き、亜夢はしゃがんで頭をおさえる。
「うぅ、お兄ちゃんがぶった~‼」
「はいはい、亜夢は黙ってようね?貴利矢さん、今日はどうしたんですか?」
「実は社長さんから頼まれて、新しいガシャットを届けにきたんだよ。ほれ」
永流は貴利矢から、2つのガシャットを受けとる。
「セシリアが使っていた【ブルーティアーズ】のガシャットと、ユリシアが使っていた【クロス】のガシャット。もう完成したんですね」
「ああ。昨日あの後、社長さんとあの人が作業に取りかかって、すぐに作っちまったよ。あと、コレも渡しておくわ」
そう言って貴利矢は、1つのガシャットを取り出して永流に渡した。
「このガシャットは?」
「社長が新しく作った新作ガシャットだ。今までのガシャットと違って、そのガシャットは経験を積むことによってレベルが上がるってよ」
「へ~」
永流は渡されたガシャットを見続ける。
すると、陽太郎が永流の前に立ち、貴利矢に挨拶する。
「お久しぶりです、九条医師」
「おっ?鬼崎じゃん‼元気にしてたか?」
「はい、おかげさまで」
「き、貴利矢さん……こ、この人は?」
貴利矢と陽太郎が話していると、マドカがモジモジしながら聞いてきた。
「ん?こいつは鬼崎陽太郎。永流が助けた1人で、別の世界から来た仮面ライダーだよ」
「へ~、別の世界から来た仮面ライダーなんだ~」
「お、驚かないの?」
「だって、つい昨日驚く事があったから。あっ‼私は宝生亜夢。永流お兄ちゃんの妹だよ。あっ、私の事は亜夢でいいよ?」
「い、義妹の宝生マドカです。私もマドカでいいです」
「鬼崎陽太郎です。よろしくね、亜夢ちゃん、マドカちゃん」
「それで、お兄ちゃんたちは何してたの?」
「ん?俺は陽太郎くんに学園を案内してたんだ。亜夢たちも一緒に来るか?いいよね陽太郎くん?」
「別にいいですよ」
「だってさ」
「行く行く‼」
「わ、私も行く」
「じゃあ自分はこの辺で」
「貴利矢さんも一緒にどうですか?」
「えっ?いいの?」
「いいですよ。むしろ大歓迎です。皆もいいよな?」
「「「「ああ(はい/もち‼)」」」」
「ということです」
「なら、一緒に行くかな」
こうして、永流は新たに貴利矢と亜夢とマドカの3人を連れ、陽太郎と貴利矢に学園を案内した。
しかしこの後、大きな事件が起きるとは、誰も知るよしはなかった。
to be next stage
と、いうことで
悪維持さんが書く『煉獄の義姉弟』から鬼崎陽太郎くんとコラボしました‼
次回は陽太郎くんがあいつとバトります。
そして、最後の方に奴等が現れますよ‼
次回も是非読んでください‼