今回の話では、あの子が決別し、あの方々が怒り、邪魔者が現れます。
それでは本編スタートです‼
聖斗大学前附属病院にある1つの病室
そこで永流は、眠っていた。
ゲムデウスを倒し、出血多量で倒れた永流は、聖都大学附属病院に運ばれ、飛彩の手術で一命をとりとめた。
だが、今だに永流は目覚めないでいた。
その永流が目覚めるのを願うように手を握る恋がいた。
「永流…………」
目覚めてほしいと願いながら、永流の名前を呼ぶ恋。
だが、永流は目を覚ます気配がない。
そこに、検査入院できた鈴と、永流と共にきた紘助、あとから病院に駆けつけた英志と猛が入ってきた。
「恋…………永流は?」
「……まだ目を覚まさないわ」
「そうか…………」
「ごめん…………あたしのせいで永流が……」
「鈴は悪くないわ…………」
「そうだ、鈴は悪くない。悪いのは、あの謎のロボットを送ってきた連中と、織斑だ」
「そういや英志、織斑は?」
「今は寮で監禁している。飯の時は、仲間2人をつけて食堂に行かせているがな」
「篠ノ之は?」
「奴は懲罰室で監禁してる。暴れられて大変らしい」
「そうか」
英志の話を聞いて、なんとか納得した紘助。
「とりあえず恋ちゃん、学園に戻ろう」
「…………でも、永流がまだ」
「永流のことは俺に任せろ」
「……飛彩さん」
猛たちが恋に学園に戻るよう言っていると、飛彩がやって来た。
そしてその後ろには、大我とスーツ姿の灰馬がいた。
「大我さん……灰馬院長……何故?」
「俺らは今から、猛や英志たちと共にIS学園へ、永流の件で抗議に行く」
「そのために恋くん、君の証言も必要なんだ。来てくれないだろうか?」
「…………分かりました。でも‼永流が目覚めたり、何かあったら、必ず連絡をください‼」
「分かった。必ず連絡する」
IS学園へ戻ることにした恋は立ちあがり、永流の顔に視線を向ける。
「戻ってきてね…………永流」
恋はそう言って、病室を後にし、大我と灰馬、猛に紘助、英志に鈴と共にIS学園へ向かった。
それから1時間後、恋たちはIS学園へ着いた。
「戻ってきたな」
「ああ」
「待っていたよ、鏡院長、花家先生、そしてライダーの諸君」
「ひ、日向審議官⁉」
「ゲンム……」
IS学園に着くと、学園の校門に恭太郎と黎斗がいた。
「日向審議官‼何故こちらに⁉」
「永流の件で、学園に抗議に来たんだ。その際に檀黎斗と鉢合わせになり、檀黎斗から君たちが来るのを聞いて待っていたんだ」
「そうでしたか」
「ゲンム、テメェには聞きたいことがある」
「言っておくが、今回の件に、私はまったく関わっていないよ、花家先生」
「……信用していいんだな?」
「愚問だね…………大事な息子を傷つける親がどこにいる?」
「…………そうだな」
恭太郎から話を聞いた灰馬は安心し、黎斗から話を聞いた大我は睨むのをやめた。
その時、恋が恭太郎に質問してきた。
「あの、もしかして衛生省の日向 恭太郎審議官ですか?」
「その通りだよ」
「はじめまして、葛葉 恋と言います。永流から話は伺っています」
「弟の葛葉 紘助です。よろしくお願いします」
「よろしく。君たちのことは、永流から聞いてるよ。とりあえず君たち学生組は、一度部屋に戻ってシャワーを浴びてきなさい」
「分かりました。大我さん、鈴についていってもらえますか?」
「分かった」
恭太郎に言われた恋たちは、各々の部屋に向かった。
鈴side
大我と別れた鈴は、まっすぐ自分の部屋に向かっていた。
しばらくして、部屋の前に着いた鈴と大我。そして鈴が部屋に入ろうとしたその時
「鈴‼」
「ッ⁉…………一夏」
警察官に逃げられないよう、両脇を固められた一夏がきた。
「鈴‼大丈夫か?怪我はないか⁉」
「大丈夫よ…………あんた、部屋に監禁されていたんじゃないの?」
「あれ?知ってたのか?そうなんだよ。俺も被害者なのにさ」
「……………そう」
織斑の言葉を聞いた鈴は、拳を握る。
「それはそうと、悪かったな鈴」
「えっ?」
「本当なら、俺が助けてやれたのに……宝生がでしゃばって目だとうしたから、鈴を早く助けられなかった…………すまない鈴‼」
「…………アンタ、本気で言ってるの?」
「本気もなにも、あいつが邪魔しなけりゃ、俺の零落白夜で『パンッ』ッ⁉…………り、鈴?」
「ふざけんじゃないわよ‼」
永流のせいにする織斑に、鈴は頬を引っ叩きどなりだした。
「ふざけんじゃないわよアンタ‼永流はあたしの命を守るために、体を張ってくれたのよ‼それをアンタは、邪魔されたからって悪く言うなんて最低よ‼」
「お、落ちつけよ鈴?」
「うるさい‼だいたいアンタ、あたしがあの状態で、本気の零落白夜で斬られたらどうなるか、分からなかった訳⁉」
「だ、大丈夫だと思ったから……現に鈴は無事なんだし」
「それは結果論でしかないでしょ‼もし斬られてたら、あたし死んでたかもしれないのよ⁉そうなったらアンタ責任とれるの⁉」
「そ、それは…………」
「それにね‼相手がどんな奴で、人質みたいになっていたあたしがどんな状態なのか調べるのが普通なのに、それを確かめもせずに人を殺せる力を最大出力でやって…………アンタ、あたしが死んでもいいってこと⁉」
「ち、違う⁉」
「アンタのやってることは、そうだとしかいえないのよ‼」
「……………………」
鈴の言葉に、なにも言えなくなる織斑。
そんな織斑に、鈴は続けて話した。
「この際だから言うけど、アンタのその無神経な言葉や行動で、アンタは色んな女子を傷つけてきたのよ」
「えっ?…………俺が女子を傷つけてきた?」
「そうよ…………アンタ、中学生の時、別のクラスの女子に『付き合ってください』って言われたことあるでしょ」
「あ、ああ」
「アレね、愛の告白だったのよ」
「あ、愛の告白⁉」
「そうよ…………その告白にアンタは躊躇なく、買い物だなんだに付き合うって、ろくに考えもせず言って、女子たちを傷つけてきたのよ」
「そ、そんな…………」
鈴の言葉を聞いて、目を見開き驚く織斑。
その織斑に、鈴はまだ話を続ける。
「それと、アンタにこの前、約束覚えてるか聞いたわよね?」
「えっ?…えっと、『毎日酢豚を食べてくれる?』ってやつだよな?」
「アレね、あたしなりの、日本でいう『毎日私の作った味噌汁を食べてくれる』っていう、あたしなりにアレンジした、愛の告白だったのよ」
「なっ⁉愛の告白⁉鈴が俺に⁉」
またも鈴の言葉を聞いて驚く織斑。
だがその顔は、鈴の次の顔で絶望した顔となる。
「でもね、もういいの」
「えっ?」
「私……もうアンタなんてどうとも思わなくなったから」
「ど、どういう意味だよ?」
「分からない?もうアンタなんか嫌いだって言ってるのよ」
「ま、待ってくれ鈴‼俺は‼」
「近づかないで‼」
「ッ⁉」
「あたしを殺そうとした奴と、馴れ合いしたくないのよ‼」
「そ、そんな…………」
鈴の言葉を聞いて、絶望したような顔になり、廊下に力尽きたかのように膝をつく織斑。
対して鈴は、その織斑に冷たい視線を向け、部屋へと入っていった。
鈴sideend
部屋でシャワーを浴び、着替えた恋たちは、恭太郎たちと合流し、学園長室にいた。
学園長室には恋たち以外に、生徒会メンバーである楯無、簪、虚、本音、亜夢、マドカの7人と、避難誘導を手伝っていた珠美、セシリア、ユリシアの3人、管制室にいた千冬と真耶の2人に、命令や避難指示に従わなかった織斑と篠ノ之の2人、十蔵と江梨子の2人がいた。
「では更識くん、アリーナでの被害報告を、お願いします」
「はい…………まずアリーナの被害状況ですが、グラウンド内の壁や照明などが破損、生徒を避難させるために壊したドアくらいです」
「被害者の数は?」
「篠ノ之さんによる暴行で怪我をした教師と生徒が合計で5人と、織斑くんの攻撃で傷ついた永流がいます。教師と生徒の5人は軽傷で、命に別状はありません。大我さん、永流は?」
「かなりの重傷だったが、なんとか命をとりとめた。だが、いまだに目を覚まさない」
「そう……ですか」
大我の言葉を聞いて、永流を大切に思うメンバーは暗い顔をする。
「では、織斑先生、あのロボットについて何か分かりましたか?」
「はい。アレは、無人機のISでした。しかも、登録されてないコアで動いていたISでした」
「なるほど……分かりました。では、篠ノ之さんの処分についてですが」
「待て‼私が何をしたと言うのだ⁉」
千冬から報告を受けた十蔵は、篠ノ之に処分を下そうとするが、篠ノ之がそれに反発した。
すると英志が前に出てきた。
「君のやったことは犯罪だ。作戦の妨害行為、放送席にいた教師と生徒たちを木刀で殴り、気絶させた暴行罪。他にもあるが、君は間違いなく犯罪を犯している」
「あれは一夏に喝をいれるためにやった正当な行動だ‼犯罪ではない‼」
「いいや君の行動は、ただ場を混乱させただけの無意味な行動だ。君はこのあと警察署に連行する。いいですね学園長?」
「はい……」
「待て‼納得でき「ふん‼」がっ⁉」
英志の言ったことに納得できなかった篠ノ之は、猛の手刀により気絶した。
「箒⁉」
「安心していい。気絶させただけだ」
「さて織斑、次は君の処分だ」
「お、俺も⁉️」
「当たり前だ。お前は命令無視しただけではあきたらず、勝手な行動して永流に重傷をおわせた。れっきとした、傷害罪に殺人未遂、銃刀法違反だ。お前も署に連行する」
「ま、待ってくれ‼アレは宝生が勝手に「ふざけないで‼」ッ⁉」
英志に反論しようとした織斑だったが、急に声をあげた恋に驚き、黙ってしまう。
「永流があの場でアンタの攻撃を受け止めておかなきゃ、アンタは鈴を殺していたのよ⁉殺人犯になってたのよ⁉そこを理解しなさいよ‼」
「…………でも」
「もう…………黙れ」
「がっ⁉」
織斑の態度に我慢の限界がきた紘助が、織斑の腹を殴り気絶させた。
「たく、男らしくねぇな」
「紘助…………」
「…………さて、話の続きしようや。学園長、続きを頼みます」
「は、はい…………では、鏡院長、日向審議官、今回来ていただいた理由を、お話しくださいませんか?」
「ええ。今回我々が来たのは、永流の件で抗議しにきたのです」
「……………………」
恭太郎の言葉に、何も言えない十蔵。
その時、灰馬が大声をあげた。
「あなた方は、何回永流を危険な目に合わせる気ですか⁉」
「ッ‼」
「鏡院長……」
「申し訳ありません審議官。ですが、永流は私にとって息子のような存在です。父親として、黙ってる訳にはいきません‼」
「鏡院長……」
「学園長‼あなたの生徒たちは、うちの永流を殺す気なのですか⁉」
「そ、そんなことは……」
「なら何故‼永流は重傷を負うですか⁉死にかけるんですか⁉理由を述べてください‼」
「……………………」
灰馬の言ったことに、何も言えない十蔵。
「鏡院長、そこまでにしてください」
「審議官…………分かりました」
「ありがとうございます……学園長、ここの防衛システムはどうなっているんですか?テロが二回起きているのにも関わらず、簡単に破られてしまうとはどういうことですか?危機感が足りないのではないですか?」
「…………返す言葉も……ありません」
「まさかとは思いますが、織斑先生を防衛システムの1つにしているのですか?」
「…………はい」
「だったらそれをやめるべきです。彼女がいようがいまいが、テロリストたちは襲ってくるんです。もはや織斑先生の名だけでは守れませんよ」
「…………はい」
恭太郎の言葉に、返事しかできない十蔵。
「今後の永流についてですが、我々としては、彼には学校をやめてもらい、病院に戻ってもらいたいのです。もし永流が病院に戻ると言った時は、退学を認めてもらえますね?」
「…………分かりました」
恭太郎の言ったことに、渋々了解する十蔵。
その時
―ドガァアアアアン―
「ッ⁉な、なに⁉」
「爆発⁉」
「どこからだ⁉」
突然爆発音が聞こえ驚く恋たち。
気になった恋たちはすぐに廊下に出る。
そして、廊下の窓から見えた物を見て目を見開いた。
「な、なによアレ⁉」
「緑色の…………怪人⁉」
窓から見えたのは、かつて【仮面ライダーカブト】が全滅させたはずの怪人【ワーム】が、大量に校門前に群がっている光景だった。
to be next stage
今回はここまでです‼
次回は、永流が不在のまま紘助たちが学園を守るために戦います。
そして‼まさかのあの人があのライダーになって戦います‼
次回も是非読んでください‼