イナズマイレブン ~『必殺技』に憧れて~   作:@ドラゴン

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誤字探しで前話を読み返して、後書き物足りん……と思い、結局技の解説付け足しました。

興味ある方はどうぞ。

これで世宇子戦は決着……ここまで3カ月、意外と掛かったなぁ……。

突っ込みどころ満載でいつも通りの駄文ですが……どうぞ!



第30話 神を超えて

激昂するアフロディから溢れ出るそのオーラを、目を瞑っていても分かる圧倒的な力の奔流を――――――間違える筈がない。

 

 

 

《《アレは、化身の力だ》》

 

 

 

反応は様々だった。

 

待ち受ける未来に備え気を引き締めて直す者

 

強者が手にした新たな力の兆しから身を竦める者

 

更なる高みへ昇らんとする仲間の姿に瞠目する者

 

 

―――そして

 

 

一切の逡巡すら無く突撃する者

 

 

 

化身の脅威を身を知っている俺()は、それを止めんとアフロディの元へ駆け出す。

 

「天願、やはりあれは………!」

 

「まだだ!まだ、モノには出来てねぇ!」

 

「なら、化身が完全に発現する前に叩くまでだ!」

 

 

そう、アフロディはまだオーラを出しているだけ。

 

俺の化身技を受けた時に力の一端を掴んだのだろうが、それなら力の扱い方までは知らない筈。

 

完全に化身へ目覚める前に……!

 

鬼道・豪炎寺の3人係りでボールを奪いに行く。

 

 

「邪魔だ―――――どけぇ!!!」

 

 

怒号を発するアフロディと俺達の蹴りは全く同じタイミングでボールにぶつかり動きが止まる、それは宛ら鍔迫り合いの様な光景だった。

 

一見互角にも見えるその鬩ぎ合いだが―――

 

「ッ!?勘弁してくれねぇかな……。」

 

「これで本当に化身が発現していないのか!?」

 

「なんてパワーだ、一瞬でも気を抜けば直ぐに……!」

 

――3vs1であるにも関わらず、俺達は圧されていた。

 

そして、アフロディの力は徐々に強まり、今この瞬間にも力の引き出し方(化身の扱い)が上達しているのが分かる。

 

 

 

………ったく、鬼道に豪炎寺といい、俺が長い時間掛けてモノにした化身をこうも容易く………自信無くすぜ。

 

 

アフロディの成長は留まる事なく、やがて拮抗が崩れ大きく後退させられる。

 

だが吹き飛ばされた訳じゃない、再度突貫を試みようと態勢を整え直している最中………

 

 

 

―――遂に、その時は訪れた。

 

 

「ここまでやられるとは思っていなかった………だけど、今はそれに感謝すらしているよ。

この戦いで、()はより高次の存在へと昇華する!

来たれ我が化身………【The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナス)】!」

 

アフロディの背後から眩いばかりの強烈な光が放たれ、思わず目を瞑る。

 

光が収まり、漸く目を開けるとそこには―――

 

 

背には2対の巨大な純白の翼、黄金に光輝く鎧に身を包み、同じく黄金の錫杖を手にした、神・天使どちらにも見える華麗なる姿の化身が佇んでいた。

 

 

 

「これがアフロディの化身………。

(あっるぇー!?なんでアイツがアレ使って………?)」

 

「止められなかったか……!」

 

「ならば此方も化身で「―――させるとでも?」

 

「「「ぐああああ!!!」」」

 

化身の羽ばたき、ただそれだけなのに俺達は成す術もなく吹き飛ばされる。

 

「さて、一息に終わらせよう。」

 

アフロディがそう言うと、【VENUS】が翼をはためかせて巻き起こした風は

 

「「「うわああああああっ!!!」」」

 

凄まじい勢いで吹き荒れる、まさに天災というべき暴威により、仲間達は成す術もなくやられてしまう。

 

 

「みっ…………皆ぁ!」

 

「この試合、君と同じく僕もまた強くなった、再びどちらが上か、この勝負ではっきりさせよう。

『ホーリー・フェザー・シャワー』!」

 

天高く錫杖を掲げた【VENUS】の頭上から無数の穢れなき純白の羽根が雨の如く降り注ぐ、しかしそれらは1つとして地に落ちる事なくボールを覆い隠す様に包み込む。

 

それをアフロディがオーバーヘッドで蹴り抜き、瞬間、一斉に羽根は舞い散り、夢か現か、この世の物とは思えない程の幻想的な光景が広がると同時に、輝かしい神聖な光を宿したボールが一直線にゴールへ突き進んで行く。

 

 

「負けない……!

マジン・ザ・ハンドォォォ!―――――ッ!?」

 

マジン・ザ・ハンドで対抗する円堂だが、突き出した手は少しずつ押し戻され………

 

「グゥッ!………うぅ、うわああああ!!!」

 

魔神は消し飛び、円堂諸ともシュートはゴールネットを揺らした………。

 

<や…………破ったあああ!!!

アフロディ、化身に覚醒!?

あのゴッドノウズを容易く止めたマジン・ザ・ハンドをものともしない強烈なシュートで世宇子が再びリード!

消耗の激しい雷門にこの一撃は重い!!>

 

 

「ハァ………ハァ……これが化身………まさか、これ程とはね………!

(恐るべき力だ………神のアクアがあって尚、息が乱れる、か。)

だがこの勝負は僕の勝ち―――」

 

荒い呼吸になりながらも、アフロディが勝利を確信したその時

 

「まだ!………負けちゃいない!

俺達は最後まで絶対に諦めない!」

 

ふらつきながら、それでも確りと円堂が立ち上がる。

 

 

 

「ああ、そうだ………!」

 

それにに合わせて

 

「最後まで諦めない……それが!」

 

倒れていた仲間達もまた立ち上がり

 

「「「俺達のサッカーだ!!!」」」

 

熱い闘志を漲らせ、強い気迫をもって立ち向かう。

 

 

 

「あれだけの差を見せつけられ……頼みの綱のマジン・ザ・ハンドを破られて……それでも立ち上がる、とはね。

 

面白い………化身に覚醒した(あの瞬間の)様に、君達に打ち勝って僕は更なる高みへ登り詰めよう!」

 

一瞬、気圧されたアフロディだがそれも束の間、歓喜ともとれる表情を浮かべ奮い立つ。

 

「来い……!

お前が強くなるんなら、俺達はもっと……もっと強くなって勝ってみせる!」

 

 

 

 

雷門のキックオフから始まった―――その時

 

「終わらせよう

The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナス)】!」

 

<な、なんと―――!?

アフロディ!いきなり化身!?ここで追加点を決め、一気に勝負をつけるつもりかぁーー!?>

 

 

ボールを持った豪炎寺に向かって、全速力で進んで行く。

 

「なら、此方も化身で対抗だ……!

【琰魔竜 レッド・デーモン】!」

 

<そして豪炎寺も化身を………こ、これは――!?>

 

【レッド・デーモン】の炎を纏った拳が、【VENUS】の振るう錫杖が、激しくぶつかり膠着状態に陥る。

 

<私は夢でも見ているのか………美神と魔竜の戦い、まさに神話の如き光景……2体の化身による一進一退の攻防、姿は違えどその力は互角だぁぁぁ!!!>

 

確かに、()()()()()()()、だがその使用者は……。

 

積み重なったダメージで豪炎寺がふらつく、時間にして1秒と無い僅かな隙、化身の力が緩むその一瞬をアフロディは見逃さなかった。

 

「ここで……押し切る――――

「させないっす!『ザ・ウォール』!」――何!?」

 

突如として【VENUS】から【レッド・デーモン】を守る様に巨大な壁が迫り上がる。

 

「壁山!?」「俺だけじゃないっす!」

 

「「『サンダーシクリオン』!!」」

 

動きが止まった【VENUS】を雷鳴響く竜巻が囲い込んだ。

 

「一之瀬に風丸……!」

 

「1人じゃ無理でも……!」

 

「俺達………皆の力を合わせれば!」

 

「お前達……行くぞ!これで止める!」

 

壁を飛び越え、上空から押し潰す様に【レッド・デーモン】が襲い掛かる。

 

その一撃をなんとか錫杖で受け止める【VENUS】だが、竜巻で身動きが制限された上、迸る雷を受け本来の力を発揮出来ないでいる。

 

「いっけぇぇぇぇ!!!」

 

化身の力が次第に弱まっていき、アフロディ自身も膝を付いた、その時

 

「そんな………僕が負け―――「『メガクエイク』!」

―――この技は……………!」

 

【VENUS】を打ち倒せる後一歩、という所で急に大地に亀裂が走る。

 

それは竜巻の発生源(一之瀬と風丸)を抑え、岩壁(ザ・ウォール)を砕き、ゴール迄の道を作る。

 

「キャプテン!決めてくれぇ!」

 

アフロディが周囲を見渡すと、今の攻防に居なかった雷門イレブンを世宇子イレブンが止めているのが見える。

 

「この試合に勝ちたい、それはボク達も同じだ!」

 

「だから、立ち上ってくれ……キャプテン!」

 

「「「キャプテン!!!」」」

 

目を閉じたアフロディが静かに立ち上がり、ゆっくりと瞼を上げたその瞳に一切の揺らぎはなく、強い光を湛えていた。

 

豪炎寺とアフロディの視線がぶつかり、それまでの空気が嘘だったように静寂が訪れる。

 

 

 

 

――――まるで、嵐の前の静けさの様に

 

「勝負だ、豪炎寺修也!」「来い、アフロディ!」

 

「【The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナス)】!!!」

 

「【琰魔竜 レッド・デーモン】!!!」

 

 

 

化身の力を引き出しながら、2人は示し合わせたかの如く、同時に動き出し―――

 

「「うおおおおおお!!!!」」

 

――――その余波だけで周りの者の動きが阻害される程の勢いで、激しくぶつかり合う。

 

「「負けるかああああ!!!!」」

 

 

どれ程の時間が経ったのだろう、否、もしかすると一瞬にも満たない出来事だったのかも知れない、この試合を見る者全てがずっと見ていたいと思える光景は―――

 

 

 

<凄まじい化身の衝突!これを制したのは―――――

 

 

アフロディだあああ!!!>

 

 

――燦然と輝く神を前に、獄炎の魔竜がその身を光の粒子と変える事で、終わりを告げた。

 

 

 

そのまま真っ直ぐに駆け抜けるアフロディだが、ゴール直前に辿り着いた瞬間―――化身の姿が消えていく。

 

<こ、これは………まさかアフロディ、絶好のシュートチャンスを前にスタミナ切れかぁ!?>

 

 

 

「………仲間達から託されたのに………こんな所で、終わる訳には…………!」

 

よろめくアフロディの後ろから

 

「「ボールを!!」」

 

「お前達………!?」

 

デメテルとヘラが駆け上がってくる。

 

「『リフレクトバスター』」「『ディバインアロー』」

 

アフロディからボールを受け取るとデメテルの『リフレクトバスター』により浮かび上がった土塊に向けて、ヘラが『ディバインアロー』を放つ、それは反射を繰り返す程に威力を増し―――

 

「「キャプテン、今だ!!」」

 

「そういう、事か!

『ゴッドノウズ』!!!」

 

そこへ更にアフロディの『ゴッドノウズ』が炸裂する!

 

「これ以上、点はやらない……!

マジン・ザ・ハンドォォォ!!!!」

 

円堂のマジン・ザ・ハンドと世宇子の全てが籠ったシュートがぶつかる。

 

「な、なんて………パワーなんだ……!?」

 

「勝つのは………僕達だぁぁぁ!!!」

 

「ぐぅぅぅぅ!!!ここで、点を取られる訳には……そんなっ!?」

 

世宇子のシュートはマジン・ザ・ハンドを打ち破り………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――よぉ円堂、梃摺ってるみてぇだな、手ぇ貸すぜ!」

 

 

 

「な、何故お前がそこにいる……!?」

 

 

 

 

「――――天願!?」「――――天願 想叶ァ!」

 

 

 

 

「さあ来い!【スターダスト・ドラゴン】!」

 

星の様に煌めく光を溢れさせながら白き竜が顕れる。

 

「その化身は帝国との試合に出した………!」

 

 

 

「止めるぜ【スターダスト】!

『ヴィクテム・サンクチュアリ』!」

 

俺の声に応じる様に嘶くと、その身体を光の粒子に変えていく。

 

それは、世宇子のシュートを覆い隠し――――俺の前にボールが来るとその光は霧散、ボールへ籠められていた全ての力は消え去っていた。

 

<と、止めたーーー!!!

世宇子のシュート技を1つにした強烈な一撃を、円堂とゴール前まで下がっていた天願の2人で、止めて見せたーーー!!!>

 

「とはいえ間一髪、流石に肝が冷えたぜ……。」

 

アフロディ達は驚愕に目を見開いて此方を見ている。

 

否、此方ってのは正しくないな

 

正確には――――――俺の背後か。

 

 

 

「……僕らの目を掻い潜ってゴール前まで戻ってシュートを止めたのはまだ良い……。

だが―――技を使ったスターダスト(化身)が顕在なのは何故だ!?」

 

「悪ぃな、そりゃ企業秘密って奴だ。

 

さて、次は此方の番(反撃開始)!『《シューティング・ソニック》』!」

 

「シュートだと?一体何を考えている!?」

 

 

【スターダスト】から放たれたシュートは一直線にゴールへと向かって飛んで行き―――

 

 

<なんと天願、そのままシュート!

幾ら化身技が強力だとしても、この距離では―――いや違う!これは、シュートチェインだーー!!!>

 

 

「豪炎寺、鬼道!見せてやれ、もう1つの新必殺技………!」

 

「フッ……相変わらず、無茶振りが激しいな。」

 

「人使いの荒いヤツだ………!」

 

豪炎寺と鬼道がボールを中心に向き合い回転する、その度にボールから放たれる光が増幅し、輝きが最大に達した時、2人が蹴り抜く!

 

「「『プライムレジェンド』!!」」

 

 

「『ギガントウォール』………ぐああっ!」

 

光の粒子を溢れさせ、碧い輝きを放つシュートはポセイドンの技でも勢いを全く衰えず、そのままゴールに突き刺さった。

 

 

 

<決まったぁーーー!!!

雷門、絶体絶命のピンチを切り抜け、更には両ゴール間を突き抜けるミラクルシュートで息をも吐かせぬ反撃!!!

そして3vs3、時間はもう残り少ないぞ!?

勝利の女神は、一体どちらに微笑むのかーー!!>

 

 

 

 

チッ………そろそろ不味いか……。

 

「――天願!?お前、大丈夫なのか……?」

 

片膝を付いた俺に皆が駆け寄ってくる。

 

「ハハ……流石に化身を使い過ぎた。

多分、今ので最後だ。走れはしても化身どころか必殺技も使えねぇだろうな……。」

 

「天願………そうだな、この試合で4回も化身を使ったんだ………寧ろ良く持った方、か。」

 

「なら、豪炎寺さんの化身「――――それは無理だ。」

……ええっ!?どうしてっすか!?」

 

「壁山、化身どころか必殺技でも消耗のヤバい俺しか使って無かったから、分かり辛かったかもしれんが、化身ってのは本当に消耗が凄まじいんだ。

 

……俺としちゃ、修得したばかりなのにあんだけ使って、それでも立ってられる豪炎寺に吃驚なんだが。

 

それよりも、次は世宇子からのキックオフだ。

 

先ずはそれをどうにかして凌がねぇとな……。」

 

 

 

「そうだな……皆!

 

泣いても笑ってもこれが最後!

 

それに今までのピンチも何とかなったんだ!最後まで全力を出しきって――――勝とうぜ!!!」

 

 

「「「おお(はい)っ!!!」」」

 

 

 

 

<さあ、残り時間も後僅か!

恐らくこれが最後のプレーになることでしょう!

この激戦を制するのは雷門か、世宇子か………世宇子からのキックオフで、試合開始だーー!!!>

 

 

ボールが蹴り出された直後、全員で一気に上がり、パスを織り交ぜて着実にゴールへ接近してくる。

 

「FW陣を集中的に抑え込め!

あの連携技は何としても出させるな!」

 

「MF,DFはFWのフォローだ!

焦るな、時間を十分に使っていくんだ!」

 

 

鬼道とアフロディの采配で、戦況は目まぐるしく移ろっていく。

 

そして―――「『ダッシュストーム』!」

 

デメテルの必殺技によって、DFが突破される。

 

デメテル(ヤツ)に注意だ!

ヘラとアフロディのマークも外すんじゃないぞ!」

 

「この機を逃すな!

全力で駆け上がるんだ!」

 

 

「これ以上ゴールに近付けさせないっす!

『ザ・ウォール』!」

 

「貰ったぁ!『キラースライド』!」

 

壁山がデメテルを止めたその瞬間、土門がスライディングでボールを弾く。

 

弾かれたボールはアテナが奪取する。

 

デメテルとヘラには確りとマークが付いているこれなら―――!?

 

アテナはボールを天高く蹴り上げた、まさか、ここに来て新たなシュートか!?

 

違う!ボールを空中で受け止ったのは―――アフロディ、あれはパスか!

 

「この瞬間を…………待っていた!!!」

 

嘘……だろ……!まだ、化身を使えるってのか!?

 

「【【The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナスゥゥゥ)】!!!】」

 

空中で化身を顕現させたアフロディは、そのままシュートへ……!

 

「『ホーリー・フェザー・シャワー(これで………終わりだあああ)』!!!!」

 

光輝くシュートが円堂に迫りゆく。

 

「絶対に…………絶対に守り抜く!!!

 

ここで、止めるんだああああ!!!!」

 

円堂の雄叫びが響き渡る………そして――

 

「あ……あの光は………!」

 

「まさか………君は、一体どこまで!?」

 

 

 

 

 

 

 

あの化身は………!

 

 

かつて、雷門に入学直後にあった試合が終わった時、フェイと名乗る少年から、円堂は歴史の修正力を受けてその時に使えた技は恐らく使えなくなる、そう言っていた。

 

未来において、俺が使った化身を円堂が使えていた事はあったらしい、しかしその中に"例の魔神"は存在していないそうで、仮に化身を使えても、あの時の化身は出せないだろう、とも。

 

事実、彼らが帰ってから暫くすると、化身はおろか『ゴッドハンド』すら使えなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう見る事は無いと思ってたんだがな……。

 

「円堂、見せつけてやれ!お前の化身を!!!」

 

マジン・ザ・ハンドの時に顕れる時よりも、荘厳で、荒々しさを増した、魔神の真なる姿を見せる。

 

「【魔神 グレイト】

 

グレイト・ザ・ハンド(これが……俺の化身だぁぁぁ)』!!!」

 

 

こりゃあ、俺も負けてらんねぇな………。

 

 

<と、と、止めたぁぁぁぁぁ!!!

この土壇場で円堂も化身に覚醒!

そして………アフロディの化身シュートを受け止めたぁぁぁぁ!!!>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アフロディside

 

 

 

僕のシュートは、進化した魔神によって止められてしまった………だが、止まってなどいられない!

 

まだ、試合は続いている、この窮地を乗り越えれば勝利への道は………!

 

 

「皆ぁ!行くぞぉ!」

 

今度は雷門全員での攻撃、ボールを持った者を中心に囲い、基本的には外側の面子で抑え、強引に内側へ来られれば誰かへパス、受け取った者をまた全員で囲い直す………これを繰り返してチーム一丸となって駆け上がって来る。

 

そこへ………

 

「此処から先へは、通すものかぁ!

メガクエイクゥゥゥ!!!」

 

立ちはだかったディオが必殺技を繰り出し、遂に雷門を止めるが――――

 

「まだまだぁ!」「な、何だと!?」

 

技を受けた時にボールを持っていた鬼道は吹き飛ばされながらも、ボールを一之瀬へと繋げる。

 

「さぁ、フィナーレだ!行くよ!」「「おう!!」」

 

ボールを受け取って直ぐに、円堂・土門の3人で―――

 

「「「『ザ・フェニックス』!!!」」」

 

あれは………既にポセイドンが止めきった技だ、そんな技を何の策も無しに撃ち込んで来る筈がない!

 

「『ファイアトルネード』!」

 

ボールを蹴り抜いたのは豪炎寺、炎の不死鳥の身体は、更に勢き良く燃え盛り、ゴールへ迫り来る。

 

このままなら、幾らポセイドンであっても止められないだろう―――そう、()()()()()()

 

「キャプテン!」

 

「な………!アフロディ!?」

 

「一体何をする気だ………!?」

 

 

「僕1人では止められずとも、威力を削ぎ落とせば……!

 

ポセイドン、後は任せる!」

 

 

 

強く頷き返すポセイドンを見て、『ゴッドノウズ』の構えを取り―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――――『世界(ザ・ワールド)』」

 

 

突如、世界は停止した。

 

 

 

 

「………なん……だと…………!?」

 

時間を、世界を停める、そんな真似が出来るのは僕以外に1人しかいない。

 

その姿は見えないが……そんな事は関係ない!

 

ただ全力で蹴り返すだけだ!

 

だから、頼む………動け、動いてくれ!

 

 

「動けぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

身体が、動く……!これなら――――!?

 

停止した筈の世界で動ける様になった身体に目を落とした時、自分の身体が黒く染まっている事に気付いた。

 

いや、これは…………影……?

 

ハッとして上を見上げると―――

 

 

円堂(アイツ)世界の修正力に打ち勝った(限界を超えた)んだ、そんなアイツと肩並べるんなら、俺だって限界位を超えて見せねぇとな………!

 

行くぜ、アフロディ。最終ラウンドだ!」

 

 

時を停めたであろう張本人の姿と―――その横に

 

三角形のマスクを被ったような顔、手の甲にある時計を思わせるマーク、背中にあるタンクの様な物体、【星の白金(スタープラチナ)】を思い起こさせる逞しい身体を金色に彩る化身が、大質量の()()()を持ち上げて此方を睨み付けていた。

 

 

 

真っ白になった思考に………そういえば、戦国伊賀島中との試合でバイクを出現させていたな、なんて呑気な考えが浮かぶ。

 

 

ゆっくりとその影を生み出している()()を此方に向ける。

 

重力に身を任せ、始めは緩やかに、しかし、加速度的に落下スピードが速くなる。

 

その時になって、漸く我に返る―――

 

 

「『ロードローラーだッ!!!!!』」

 

「『ゴッドノウズゥゥゥ!!!!!』」

 

 

先に僕の蹴りがボールに触れ………その直ぐ後、車両(ロードローラー)が降って来た。

 

「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

僕ごとゴールに押し込むつもりなのか?と思える程の質量攻撃に、負けじと押し返す力を強めると

 

 

「『無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!』」

 

 

―――その上で、化身による目にも留まらぬ殴打の連撃が更なる過重を掛けて来る。

 

「「勝つのは………()だぁぁぁ!!!」」

 

単に自分の錯覚なのか、それとも本当にそれだけの時間が流れたのか、気が遠く感じられた力の応酬は、遂に終わりを迎えた。

 

 

ボールのあった中心部からひしゃげ、亀裂が入り、砕けて飛散した部品が霞みの様に消えて行く。

 

同時に灰色に染まっていた世界は色を取り戻し、動き始めた。

 

シュートの威力は、当初の予定程は抑えられていないが、それでも十分だろう。

 

 

 

――――押し勝ったのは………僕だ!

 

 

 

 

Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

エネルギーか、気か、何らかの力で創り出した車両(ロードローラー)がその要素であろう、光の粒子になって霧散していくのを、落ちていきながら眺める。

 

ハッ…………限界超え(スタミナ切れ)で、漸く出せた化身の力を全開にして、それでこのザマ………。

 

気付けば化身の姿は見当たらず、それ以前に身体は指先すら動かせず、真っ逆さまに落下する、その時

 

 

「この勝負……僕の勝ちだ!」

 

アフロディの勝利宣言が耳に届いた。

 

 

「………そうだな、この勝負は俺の負けだ。

 

 

 

 

―――そしてこの試合、()()()()()()()()!」

 

 

「何を………言って……!?」

 

 

 

「梃摺ってるみたいだな、天願!」

 

 

「円堂、後は頼んだ……!」「ああ、任せろ!」

 

円堂はボールを両足で踏み付ける様な状態で力を溜め

 

「『ゴッドォォォ―――

 

 

「そんな………僕達が、負け………。」

 

 

―――キャノン!!!』」

 

全力で突き飛ばす事で放たれたシュートは黄金に輝きながら、真っ直ぐにゴールへと突き進み―――

 

 

 

 

<ゴーーーール!!!

更にここで、試合終了のホイッスル!

 

FF決勝戦、4vs3でこの激戦を制したのは

 

――――雷門だぁーーー!!!>

 




悩んだ……アフロディに他原作の化身を何の切欠もなく使わせるか………マジで悩みました。

そんな事を執筆仲間や友人に相談した結果

「うるせー馬鹿」

この一言をリアルで貰うとは思わんかった……。

なんやかんやで吹っ切れ、結局出す事に。

Q.どうしてアフロディが他原作の物を?

と、考えた方には

A.細けぇ事ぁ良いんだよ!

と最低な返事を返す事になり、すみません、いや、ホントごめんなさい。



さて、今回アフロディが使った
The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナス)】ですが

最初はアフロディーテをどっかから持って来ようと思ったのですが、全く見つからず………。

調べる内にアフロディーテと同一視されてるVENUS(ウェヌス)という存在を知り、これだ!と思い最初に考えた化身が







――――ウェヌスモン







無理。









ピースとかラブとか、今のアフロディに全く合わない要素しかねぇ!

――そんでエロ過ぎぃ!


という事で、VENUS(ヴィーナス)の方向で調べて見つけ…………という経緯です。

これは金星の意味だから、神の方じゃねーから、という質問は無しでお願いします………。

私もこのモンスターの別名が『華麗なる金星』って知った上で使っていますので………。



という訳で(どういう訳だ)
これからも、他原作の技等を主人公と接点の無いキャラが出ても………寛容な心で見逃して下さい。


―――――――――――――――――――――――――――

化身

The splendid VENUS(ザ・スプレンディッド・ヴィーナス)

引用「遊戯王」

使用者「レジー・マッケンジー」


背には2対の巨大な純白の翼、全身に黄金に光輝く鎧に身を包み左手に錫杖を持つ化身。


化身技

『ホーリー・フェザー・シャワー』

【VENUS】が天高く錫杖を掲げると、その上空から降り落ちる無数の羽根がボールを覆い、それをオーバーヘッドで蹴り抜く技。

余談だが、蹴り抜いたその時の、花弁が散る様に羽根は舞い散るその瞬間が非常に美しく、GO世代(後世)において、その映像は相当な高値が付いていたり。

―――――――――――――――――――――――――――

『ヴィクテム・サンクチュアリ』

引用「遊戯王」

使用者(?)「スターダスト・ドラゴン」

化身【スターダスト・ドラゴン】のシュートブロック技。

【スターダスト】がその身体を光の粒子へ変換、ボールを覆い隠し籠められていた力を奪い去る技。

最大の特徴は、この技でシュートを止める事に成功した場合、【スターダスト】が直ぐに復帰する点。

これにより、シューティング・ソニック(シュート技)で撃ち返す時より、そのまま化身で突破、シュートの方向を精密にシュートチェインを狙える、と選べる選択肢が豊富になる。

勿論、化身をそのまま消す事も可能。

―――――――――――――――――――――――――――

化身

世界(ザ・ワールド)

引用「ジョジョの奇妙な冒険」

使用者「DIO」


三角形のマスクを被ったような顔、手の甲には時計を思わせるマーク、背中にあるタンクの様な物体、金色に彩られた逞い身体が特徴の化身。

化身技

世界(ザ・ワールド)

星の白金(スタープラチナ)】同様、時間を停める技。

【スタープラチナ】に比べ、自発的に時を停める際の消耗が控えめで、その時間も僅かながら長い。

(時間停止中に限り)地味に空中移動など、物理法則を無視した動きが出来る、という長所もある。


相手が時属性技を後出しで使って来た場合に弱く、そのまま停められてしまうという欠点がある。





先制・奇襲に有利で(スタープラチナに比べれば)使い易い
世界(ザ・ワールド)

カウンター等の限定的状況においては絶対的な力を誇る
星の白金(スタープラチナ)



と、使い分ける。


『ロードローラーだッ!』

謎の力で無からロードローラーを創り出し、相手を押し潰す技。

【ザ・ワールド】が車両の上からラッシュを掛けて後押し出来る。

本来ならブロック技なのだが、今回は豪炎寺が(ファイアトルネードで)上からシュートを落とした事を利用し、後押しとして使った。

この技が破られる=ロードローラーの破壊、となっている。





エイリア編、何も考えてねぇ!





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