騎士と魔術師   作:朱莉

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基本、主人公は鎧を着ると変なスイッチが入り役割演技します

…とかいってないと主人公の性格がブレまくる気がする


使用した指輪等の効果は軽くですが後書きに書いておきます。効果が違う場合はなるべく書けるようにしたいな…

では八話です



八話

 

 

外の天気は快晴

寒いのは変わらないけど…

 

 

もうすぐクリスマスシーズンだけあって売られているのは何処もツリーの材料やケーキの予約ばかりだった

ビラ配りをしている人たちも似たような内容のものばかりだった

 

 

つまらない。そうは思っても家にいるよりは外にいた方がいい考えが浮かぶはずだ

私の観察眼は今はもうなにも見えない状態だった

今まで軽くでも霞がかかったように見えていた未来は黒く塗りつぶされていた

そして視界の隅が時折赤くなっている。わかるのはそんなよくわからない風景だけだった

私はこの先死んでいるのか、それとも無事なのか、それもまったくわからなかった

 

 

今までの蒐集は観察眼を頼りにしていたといっても過言ではない

あそこにいったら管理局が見回っている。ならば違う経路で

あそこには高濃度のリンカーコアがとれる。ならばそこに

あそこから管理局がやってくる。ならば相手の目眩ましを

 

 

そうやって今まで蒐集してきた

頼りすぎたツケがきてしまったのだ…この一大事にだ

 

 

作戦というわけではないが闇の書の「主を私に」偽装できないだろうか…

そうすれば、もし管理局に私たちが捕まったとしてもはやての罪は無くなるか、軽くなるか、そのどちらかになるのではないか?

だがヴォルケンリッター達と会話されたら嘘の付けなさそうな彼らでは無理だろう

正直者の彼らでは隠し通せる自身はない

 

 

こんなこと考えてるくらいなら散歩よりも訓練をしていたほうがよかったか…

やはり現状では良い考えは浮かばないようだった

 

そう考えていると、遠くから微かに聞き覚えのある声が聞こえた

 

 

「フェイトちゃーん!」

「なのはっ!」

 

 

あの魔術師二人組だった。制服ではなく私服で(これは関係ないだろうが)

隠れられそうな場所を探し横目で二人を視界に入れる

 

思えば遠くまで歩いてきた

散歩のつもりで家の周りを歩く程度で済まそうと思っていたが…いつの間にか人気のないところまできていたようだ

…しかしそのおかげであの二人を見つけることが出来たのだが。

 

合流した二人は周囲を確認すると森…というか木々の茂みの奥の方に入っていった

念のため懐に忍ばせておいた指輪(盗人、墓荒らし、静かに眠る竜印の指輪)を装備した

ある程度の距離が空いていれば私の姿は見えず、私の出す音は消える

あの二人がもし魔力探知ができたとしても私自体の魔力など雀の涙程だ

バレる心配はないだろう…

 

さて…あの二人の様子は…

 

暫く眺めていると二人は宝石(あれがデバイスだろうか…似たようなものをシグナム達が持っていた)を取り出して変身した

そして見えていないであろう私の方を向く

 

 

「そこにいるのはわかっているんです。出てきてくれませんか?」

 

 

私に言っているのか?…はて、なぜバレた?

 

 

「足元から魔力反応を感じます。抵抗はせず出てきてください」

 

 

あれか…静かに眠る竜印の指輪のせいか

確かにこれは音をなくすために足元に魔法陣が浮かぶ

流石にこれだけで気づくとは思わなかった…油断していた

 

 

いや今はそんなことどうでもいい。さてどうするか…暗銀で出るか…

杖を向けられたまま逃げるなんて真似をすればたちまち白い子に砲撃されてしまう。もしそうじゃなくとも黒い方が素早く接近するだろう…

 

だが私には逃げる時のあれがある。姿を見せても問題はないだろう

片手にそれを握り、見えないように手の中に篭める

私は暗銀一式を装備して、両手を上げ頭の後ろに組んで二人の前に姿を現した

 

 

「…さて、これでいいかな?」

「っ?!…あなたはあの時の…」

「なぜ闇の書を蒐集しているんですか!」

 

 

闇の書の名前を把握しているのか…管理局の情報網は凄いな

では…さて、どうするか…騙し騙しで偽装してみるか…?

杖は今も向けられたままだが、私の話を聞いてくれないわけではなさそうだろうし

 

 

「話してやろう。それを信じるかどうかは君たちに任せる」

「…?」

「とあるところに偽りの騎士と鳥篭の女がいた」

 

 

ならば曖昧に、尚且つ真実のように物語にして語ることにする

 

 

「騎士は自分の持つ本を女に渡した。その本が危険なものとも知らず」

 

 

偽りはこの会話に含んだ嘘に、騎士は私を、鳥篭は自由がないことを、女ははやてを示している

 

 

「鳥篭の女はその本を受け取った。そしてその本の魔力に当てられた」

 

 

兜のおかげで顔が見えないせいか、はたまた私が元々嘘つきなのか、

偽りの言葉が矢次早に言葉が出る

 

 

「女の身体は本の魔力により蝕まれ足が動かなくなった」

 

 

もしもそうならばこれが終わったらはやては自由になるだろう

 

 

「次第にそれは伸び、放っておけば全身を蝕み、やがては死に至るだろう」

 

 

これは彼らからきいたことだ

 

 

「だが、それを偽りの騎士は許さなかった」

 

 

なぜ主に選ばれたのは私ではないのか。そう悔やんだ

 

 

「自分の犯した過ちだ。騎士は少しでも可能性があるならば女を救いたかった」

 

 

言葉に重ねた嘘。だがしかし思いに偽りはなかった

 

 

「渡した時にあったはずの文字が本にはなく、魔力を注いだら文字が増えた」

 

 

あの本はいつからはやてに魔力を注いでいたのだろう

 

 

「もしかしたら本の魔力を満たしたら女は助かるのではないか…と」

 

 

なぜ…なぜ私は気付かなかったのだろう

 

 

「そう思った騎士は本に備えられた騎士達を使い魔力を集めた」

 

 

気付けば声が震えていた

 

 

「そしてそれは…」

 

 

涙が流れそうなのを堪え頭の後ろに組んだ手を下ろした

彼女たちは杖を握り直して私を深く注視する

 

 

「もうすぐ終わりを迎える」

 

 

手に篭めたものに祈りを注ぎ「反魔法領域」を発動させる

術者中心に魔法を封じる領域を発生させる奇跡だ

 

 

「なっ!?」

「ま、魔法が…!」

 

 

この領域に反応して魔法を使おうとしたのか効果に気付いたようだ

範囲内にいる間は魔法が使えなくなるが離れたら魔法は当然使える

所見で見破られる可能性は極めて低いが

 

 

「私は那由多という。君たちは?」

 

 

魔法を封じてから話すのは図々しいと思うが、自己紹介した

彼女たちも顔に焦りを見せながらではあったが応えてくれた

 

 

「…わたしは高町なのは」

「フェイト。フェイト・テスタロッサ」

 

 

二人の名前を噛み締めるように胸に刻み私は口を開く

感謝と…別れの言葉を言うために

 

 

「ありがとう。そして、さようなら」

 

 

私の言葉の後に私の手に持つ物体が光り二人は身構える 

だが私が発動させたのは「家路」読んで字のごとくである

奇跡は魔法ではなく反魔法領域には引っかからない

 

 

そこから消える寸前に私は二人に軽く会釈した

 

 






手に持っていたのはタリスマンです。お守りです。恋愛成就でも交通安全でもイケル

個人的に奇跡は好きです
デモンズだと愛用してました
ダクソだと呪術スキーですが…

一応、反魔法領域の領域範囲は極狭です。盗人の指輪の効果範囲にギリギリ届かない程度の
見えるところまで移動しているので効果範囲ってことですね

盗人の指輪と墓荒らしは使用者を認識をし難くする指輪
静かに眠る竜印の指輪は使用者の出す音を完全に消し足首辺りに魔法陣が出る

家路はゲームでは直前のチェックポイントに戻る物ですが自宅に戻るようになっています
帰還も同様にその効果が現れます


そんなお話

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