ポケモンの世界に転生したと思ったら元の世界に帰って来た! 作:みかん@
「美味しい~!」
「どんどん食べな。娘を助けてくれた恩人だし、いい食べっぷりにこっちは嬉しいさ」
「本当によく食べますね...」
どうも。山人を助けたらお礼にと、実家の定食屋さんでご飯をごちになっているイオリさんです。
助けた山人こと泉理夏ちゃんは、ラミリスに選ばれた一人だそうで、無謀にもアチャモ一体であの山にいたらしい。Lv上げも兼ねて仲間探ししていたらスピアー達に襲われて、私が助けたのだ。
「それで、リカちゃんはどんなポケモンを捕まえたかったの?」
「えっと、ひこうタイプのポケモンか番犬が出来るポケモンを探してました」
「番犬?」
「はい。このお店には私しかポケモンを持ってません。ですので、私が出かけている間にお店を守ってくれるポケモンが欲しかったのです」
なるほど。この子は優しくて残念な子なんだ。
確かに、ポケモン一匹いれば野生のポケモンを追い払ってくれるだろう。
でも、もしトレーナーが襲って来たら?ポケモンを持ってない強盗が襲って来たら?
前者はリカちゃんの指示が無い分、野生と変わらない戦いになるだろう。
後者もリカちゃんがいなかったら、下手したら相手が死ぬまで攻撃するかも知れない。
ポケモンは賢くって純粋だ。だからこそトレーナーはポケモンの手綱を握んなきゃいけない。白にも黒にも染まるからだ。
気軽に番犬と言うが、ガーディでもウインディでも普通の人間には過剰なのだから。
私はその事をリカちゃんに伝える。
ちゃんと責任を持てるのか?と。
「.........」
「今すぐに自覚を持て、とは言わない。けど覚えていて。貴女はトレーナーなのだから」
リカちゃんは俯きながら私の話を聞く。
私は今まで、無責任なトレーナーを見てきた。
弱いから捨てるトレーナー。ポケモンがやった事に責任を持たないトレーナー等々。悪事するトレーナーより嫌いだ。あいつらはまだポケモンを大事にする。
「店の事もいいけど、ポケモンの事も考えなさいね」
「えっと、イオリさん?すまないけどそこまでにしてくれるかしら。本当は私達、親が言わなければいけないことなんだから」
「あー、その方が良いですね。私も少しカッとなりすぎました」
私は相変わらずだ。ポケモンの事、考えすぎて周りに言い過ぎてしまう。
自己嫌悪に浸っているとリカちゃんは私に目を合わした。
「…ごめんなさい。私、まだ解ってなかった。ニュースでも死亡情報が流れているのに…」
「その辺はおいおい責任持てばいいわ。私もあなた達がポケモンのこと詳しくない事を忘れていたわ」
その事を伝えるとリカちゃんは思案するように私を見つめていた。
「そう言えば、イオリさんはどうしてポケモンに詳しいのですか?」
「?」
「私も思ったわ。まだポケモンが現れて一週間程しかたってないのにまるで経験談みたいに話すもの」
そうだった。ここって別世界なんだった。
「私が住んでいたところはホウエン地方のカイナシティってところよ」
「へ?!」
「えっと、どこなのかしら?」
「もともとポケモンと暮らしている世界」
「「えええええええええええええええええええ!?」」