のんびり天使は水の中   作:猫犬

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以前書いた2、3話を一つにまとめました。


散策

昨日会ったあと、善子ちゃんも無事?僕のことを思い出したようで、マンションの前で少し喋り、それから何かの買い物に行こうとしていたことを思い出して別れた。別れる際にチャットとメールのアドレスを交換したけど、使うことあるのかな?そもそも善子ちゃんは浦女なのかな?沼津にも高校はあるけど。

 

翌日。

ほとんど記憶の無い街なので、一日かけて散策することにしていた。と言っても全てを見るのは難しそうなので範囲は絞りたいところだけどぉ。

 

「迷った……ここ何処?」

 

午前十時から始めた沼津散策は、始めて数時間で飽きたというか、良く行きそうな場所を回り終え、日用品やゲーマズなどの場所は把握できた。時間が十分あったので、そう言えば学校の場所知らないなぁ、と思って内浦の方に足を延ばした。散策が目的だからバスを途中で降りて、音楽を聴きながらのんびり歩いて、その結果、自分が今どの辺にいるのか分からなくなった。

塀に腰を下ろしてスマホのマップを起動して現在地を確認する。そうして、居場所を確認し終えてスマホをポケットに仕舞って歩き出そうとすると、

 

「君一人?よかったら、俺と遊ばない?」

 

そこにはチャラそうな大学生が一人おり、いわゆるナンパが起きた。見た感じ遊びに沼津の方に来た感じだった。向こうに居た頃はナンパなんてされたことが無かったので、こういう時どうすればいいのか分からない。全く興味はないし、どうでもいいけど。でも、耳かけイヤホンの片方を外して会話をすることにする。一応両耳しながら会話するのは失礼だから。それに、無視しても面倒そうだから。

 

「いえ、用事があるので遠慮しておきます」

「いやいや、そう言わずに遊ぼうよ。用事なんて今じゃなくても平気でしょ?」

 

なんで、この人が勝手に決めるんだろ?そもそも、用事の内容が何かもわからないのに、なんで平気って決めつけるんだろ?まぁ、散策が目的だから、時間的な制約はそんなにないけどぉ。

 

「いえ、平気って訳じゃないので、失礼します」

「まぁまぁ、そう言わず」

 

話を打ち切ってイヤホンを耳に付け直して、その場を後にしようとすると、ナンパ男は僕の腕を掴んでそう言った。大音量って訳ではないので、ナンパ男の声は聞こえている。腕をぶんぶん振って振り解こうとするも、一向に振り解けない。

そうして、格闘していると、横の道を私服姿の善子ちゃんが通りかかった。見間違いかとも思ったけど、昨日会ったばかりだったので気のせいだとは思えなかった。善子ちゃんは一瞬こっちを見て何かを呟いて、そのまま素通りして行ってしまう。

あれ?素通り?助けてはくれない感じ?そうだよねぇ……自分が大事だからわざわざ自分から関わりになんて来ないよねぇ。はぁー。あの頃の善子ちゃんは優しかったなぁ。時間は人を変えちゃうんだねぇ。

善子ちゃんに見捨てられ、気分が悪い方向に行き、その間も腕を振って解きにかかるけどやっぱり無理。

 

「もう、諦めて一緒に遊ぼうよ」

 

ナンパ男はだんだん腕が疲れてきたのかそう言う。僕的にはまだまだ体力的に問題ないので、相手が疲れて放すまで続けることにする。或いは、この人を海に落とそうかな?別にいいよね?それくらい。ちょっと今の時期に海に入るのは寒いかもだけど、それは仕方ない。

考えがダークな方に向かっていると、唐突にイヤホンの音楽が止まり“ピロンッ”と何かの通知音が聞こえてきて音楽が再開される。何だろと思いながら、右手をぶんぶん振りつつ左手で画面を見ると、さっき通り過ぎていった善子ちゃんから『今すぐ、海に向かって飛びこんでっ!』とチャットの通知に書かれていた。

よくわからぬまま、困惑すると、それで頭が冷静になる。結果として今更ではあるが、善子ちゃんが呟いた言葉がなんだったのか分かった気がしたから。

だから、ポケットにスマホを仕舞い、さっきよりも勢いよく腕を振る。すると、ナンパ男の腕が滑ったのか手が離れる。直後、僕は身体を九十度回転させて塀に手をつき、

 

「よっとぉ!」

「うがっ!」

 

そのまま勢いよく塀を乗り越えて、海の方に飛び込んだ。なんか後ろの方で声が聞こえた気がするけど気にしない。決して、僕のポニーテールが顔に当たったなんてことは無いはず。

注)当たっています。

あっ、今気づいたけど、海に潜ったらスマホとイヤホン壊れちゃうなぁ。防水性だけど、あれって、雨に濡れても平気ってだけで水没はアウトな訳だしぃ。

飛び込んだ先の海には、何故かちょうど着地点にゴムボートがあり、そのままゴムボートに足が付くとそのまま受け身を取って衝撃を和らげる。数メートル程度だったので、着地の衝撃は受け身と下が海だったことで完全に緩和されて怪我は無かった。

 

「あの子が言った通り、本当に女の子が降って来たや。っと、のんびりしている場合じゃなさそうだね」

 

ゴムボートにはロープが付いており、もう一方は水上バイクについていた。その水上バイクにはダイビングスーツを着て、青と黒の混ざった髪をポニーテールにした年上のお姉さんがいた。お姉さんはこっちを見て頬を掻くと、少し上を見て前を見てバイクのグリップを握る。

 

「あれ?この人もだぁ」

「ちゃんと捕まってなよ」

「は、はい」

 

昨日に続いてこの人も特殊だということに驚いた。

お姉さんは僕が降って来ることをあらかじめ知っていたこと、お姉さんが言う“あの子”が誰なのか?といった疑問に考えを巡らせていたら、お姉さんがそう言ったので、若干反応が遅れてしまった。

そして、バイクが動き出して引っ張られるようにゴムボートも動き出す。言われたとはいえ、ゴムボートに掴めそうな場所が特にないので、中央辺りに座って何とか耐えていると、その直後“バシャーンッ”と何かが海に突っ込んだ音が後ろから響いた。後ろを見るとそこには、さっきのナンパ男が浮いており、どうやら追いかけようとして飛び込んだらしかった。ゴムボートが動き出していたから、乗るのには失敗してたけど。というか、まだ四月だから寒そう。

ゴムボートの上で体勢を安定させていると、船着き場の前に差し掛かかったところで、唐突にバイクが止まり、意識が別の方に向いていたことで、慣性に負けて僕は前向きに倒れ込む。なんで、止まったんだろ?と思うと、誰かが走って来る音が響き、

 

「とぉー……あたっ」

 

そのまま、ゴムボートに飛び込んで、ゴムボートは大きく揺れる。そして、飛び込んできた主は着地に失敗して転倒していた。

転倒しているのは、髪の右側を団子に纏めた少女。

 

「えーと、善子ちゃん。大丈夫?」

「えぇ、大丈夫、よっ!」

 

転倒していたのは、善子ちゃんなのだけど、なんでここに?メッセージが飛んできたから、善子ちゃんが関与してるのはわかるけど、ここに飛び込んでくる必要は?

そんなことを思いながら、鳴りっぱなしになっていた音楽を止めて両耳のイヤホンを外す。

身体を起こして善子ちゃんが喋っている途中で、またゴムボートが動き出した。そして、起こした身体が勢いに負けて二人とも後ろに倒れ込む。

 

「追われるかもだから、ほとぼりが冷めるまで淡島に来る?」

「気のせいでなければ、もう向かっている気がしますけど。でも、助かりました。ありがとうございます。よければお願いします」

「りょうかーい。まぁ、のんびり行くから」

 

倒れた状態のまま、そう返事をし、予定外ではあるけど、淡島に行くことになりました。まぁ、淡島にも行ってみたいし、ちょうどいいかな?

この二人ならたぶん平気だから。たぶん。きっと。だったら、いいなぁ。

 

 

~☆~

 

 

時は進み、なんだかんだで淡島に着いた。

お姉さんの家はダイビングショップらしくて、今はその前にあるテラスの椅子に二人とも座っています。

 

「それにしても、ナンパに遭うなんて災難だね。はい、お茶とタオルだよ」

「はぁ、そうですね。あっ、ありがとうございます」

「ありがとうございます」

 

ダイビングスーツから普段着に着替えたお姉さんはコップ三つとタオルを持ってきて、テーブルに置きながらそう言う。お礼を言ってタオルで服を叩いて水を飛ばしていると、お姉さんも椅子に座る。

 

「私は松浦果南。見ての通り、ここに住んでる浦女の三年だよ」

「私は園田沙漓です。助けていただきありがとうございました。今年から浦女の一年になります」

「私は津島善子です。同じく一年になります」

「沙漓ちゃんに善子ちゃんね。うん、よろしく。それで今更だけど、なんであんなことに?あと、沙漓ちゃんはこの辺の子じゃないよね?」

 

自己紹介をすると、松浦先輩は僕がこの辺にいない子だと気づいてそう聞いてきた。たしかにそうだけど、なんでわかったんだろ?

 

「昨日こっちに引っ越してきたので、そうですね。なんで、分かったんですか?」

「ん?まぁ、この辺りのコミュニティーは狭いからさ。だから、この辺に住んでる人かに関してはなんとなくわかるんだ」

「なるほど?ところで、なんで私を助けてくれたんですか?関わったら危険があるかもしれないのに……」

 

疑問を口にすると、二人は「あぁ」と口にする。善子ちゃんはあの時のことを思い出し、何か言い辛いことがあるのかそっぽを向く。それを見て、松浦先輩が話し出す。

 

「いや、私も最初は知らなかったんだけど、善子ちゃんが慌てた様子で船着き場を走っていたのが海から見えたから、何かあったのかと思ってね。で、近づいてきた私とゴムボートを見て、ゴムボートを塀の近くに寄せてってお願いされてね。で、沙漓ちゃんが降って来たって訳」

「つまり、善子ちゃんに頼まれたからですか。でも、二人は初対面だったんじゃ?」

「うん、初対面だよ。でも、すんごい慌てようだったからね」

 

善子ちゃんの方を途中で見て、松浦先輩がそう言うと、善子ちゃんは顔を真っ赤にする。たぶん、恥ずかしくなったんだと思う。

 

「そういえば、善子ちゃんは私がいなかったらどうする気だったの?」

「それは……海に飛び込んでもらって、それを引き上げて逃げるつもりで」

「良かった。松浦先輩がいてくれて。危うくずぶ濡れになるところでした」

「まぁ、バイクの水飛沫で濡れちゃったけどね」

 

善子ちゃんだけでなく、松浦先輩がいたことを安堵する。結局、濡れていることに苦笑いを浮かべると、善子ちゃんも疑問があったのか、口を開く。

 

「そう言えば、なんで沙漓は私の言葉を信じてくれたの?はたから見れば、完全に素通りしていったのに」

「だって、善子ちゃん“待ってて”って言ったから」

「まぁ、確かに言ったけど……昨日久しぶりに再会した人の言葉を信じられるの?」

「まぁ、半信半疑ではあったよ。でも、よくよく考えれば善子ちゃんは優しいから。だから、信じたの」

「半信半疑ではあったんだ」

 

善子ちゃんの言葉に対してそう答えると、善子ちゃんは呆れた表情をする。

 

「まぁ、もしも何も無ければカナヅチの私は海に沈んで行ったんだけど……その時は、あの人と善子ちゃんをずっと呪うことにしていたから」

「怖っ!」

「随分な賭けをしたんだね。それと、勇気があるよね。普通はあの高さは躊躇しそうなものなのに」

「あっ、それに関しては飛び降りるまではどれくらいの高さかわかっていませんでしたよ。割と低くて助かりました」

 

結構な無茶していたことを知って、善子ちゃんは呪いの件で怖がり、松浦先輩は無茶していたことに呆れていた。

 

「まっ、結果的に無事に事が済んだし、良かったよ」

「そうよ。このヨハネに感謝しなさい」

「松浦先輩がいなかったら僕が大惨事だったからねぇ。だから、善子ちゃん一人の力じゃないからねぇ」

「私がいなかったら気づいてもらえなかったでしょ!だから、私のおかげよ!」

「それに関しては善子ちゃんのおかげだけどぉ。ほとんど松浦先輩のおかげだよぉ!」

 

何故か、善子ちゃん一人のおかげみたいな口ぶりだったからツッコんで、そこから言い合いになる。そんな僕たちを見て松浦先輩が笑みを浮かべる。なんで、ここで笑うのか分からず、善子ちゃんも分からないようで二人して首を傾げると、松浦先輩がハッとする。

 

「ごめん。二人を見てたら、ちょっと昔のことを思い出しちゃってね。それにしても、沙漓ちゃんずっと硬かったけど、やっと柔らかくなったし、一人称“僕”だったんだね」

「あっ……変ですよね。一人称が僕なんて」

 

松浦先輩に言われて、今気づいた。お姉ちゃんか一人の時にしか使わない言葉遣いと一人称になってたぁ……。

緊張がほぐれていたからついつい出ちゃったぁ。

この一人称は基本的に外では使わないことにしていた。小学校の時にこの一人称で冷やかされ、中学でも笑われたことがあったから。下手に出せば笑いものにされてしまう。だから、二人もバカにすると思い身構える。

 

「一人称が僕だからって今更態度を変えたりしないわよ。私だって、時々堕天使でちゃうし。だから平気よ」

「堕天使?まぁいいや。一人称が僕だからって別にバカにしたりしないよ。流石に我とか我輩とかだったら反応に困るけど……」

 

しかし、二人ともそんなことを気にしている様子がなく、バカにすることも笑うこともなかった。松浦先輩は嘘を付いている感じはなく、善子ちゃんに関しては言わずもがな。

 

「それに、この世界はそんなにつまらないものじゃないわよ」

「何の話?まぁ、気にしないのならそれでいいんだけど」

「これで悩みは解決?あっ、仕事残ってるんだった。」

 

松浦先輩はハッとして、時計を見て仕事を思い出したようで椅子から立ち上がる。そして、松浦先輩はこっちに振り返る。

 

「私は店の仕事に戻るから、二人はどうする?ここに居ても構わないけど」

「僕はそろそろ行きますね。多分あの人ももういなくなってると思いますし。今日はありがとうございました。松浦先輩」

「うん、どういたしまして。あっ、そうだ。どうせなら、名字じゃなくて名前でいいよ。なんか距離感じるし」

「……わかりました。これからは果南さんって呼びますね」

 

果南さんの方からそう提案してくれたので、提案に乗る。ここで拒否するのは失礼な気がするしねぇ。

 

「うん、よろしく。何かあれば来てくれて構わないからね。沙漓ちゃん、善子ちゃんも。じゃっ、そのうちまた会おうね」

「「はい。さようなら」」

 

そう言って、果南さんはお店に戻って行った。結局、果南さんは僕の事を否定することは無かったし、善子ちゃんのあれも気にしてなかったなぁ。

 

「さてと、僕は淡島をぐるっと回るけど、善子ちゃんはどうするの?」

「あんなことがあって、まだ外を歩き回るんだ。普通はさっさか帰るわよ」

「僕が普通に見える?」

「あっ、そう言うことね。まぁ、普通じゃないわね。それと、口調はもっと気楽にしていいわよ」

 

“僕が普通なのか”を聞いたら、何故か善子ちゃんは否定しなかった。あれ?ここは否定するところなんじゃぁ?僕が普通なのかに関してはどうでもいいけどぉ。

それと、さっきの口調がばれてるっぽいなぁ。てっきり、一人称の方に気がいって、こっちは気にしないと思ってたのにぃ。これだと、果南さんも気付いてるんだろうなぁ。

 

「そう?まぁ、いいやぁ。それで、さっきの善子ちゃんのことが信用出来た理由はねぇ。僕は時々善子ちゃんを見ていたからぁ」

「え?」

「でしょ?堕天使ヨハネ?」

「あっ……まさか」

「うん、よく見ているよぉ。生放送をねぇ」

 

前に偶然、生放送をしているのを見つけて、それから毎回見ていた。だから、善子ちゃんが昔と変わっていないんだと思えた。これが、あの時善子ちゃんを信じた理由の一つ。まぁ、生放送の時はキャラ作ってるから、本来の性格がどうなってるかわからないから、警戒はしちゃったけどぉ。

 

「ごめん」

 

だから、ふとその言葉を口にしていた。これに関してはちゃんと謝らないといけないから。

 

「ん?何がごめんなの?」

「いや、僕の横を通り過ぎた時、善子ちゃんが見捨てたと思っちゃったからぁ……本当は見捨ててなんかいなかったのに」

「はぁー、そういうこと。別にいいわよ。私だって、知らない人だったら何もしなかったと思うから」

 

疑ってしまっても、善子ちゃんは怒らずにそう言ってくれた。やっぱり、善子ちゃんは何年経っても根は優しいんだと思う。言って、善子ちゃんは気恥ずかしくなったのかそっぽを向く。

 

「そっか、うん。助けてくれてありがとねぇ。そう言えば、ちゃんとヨハネにお礼言ってなかったからね」

「はいはい、どういたしまして……って、なんで急にヨハネ呼びになってるのよ!」

 

急な呼び方の変更に困惑する善子ちゃん、もといヨハネ。そんなに気にすることは無いと思うけどぉ……。

 

「いいでしょ?友達ならあだ名で呼んだってぇ」

「ダメよ!私は高校生になったらもうこれを辞めるって決めてるんだから」

「あっ、あんなところにリバイアサンがぁ」

「えっ!?くっく、遂に現れたわね。我が下僕にしてくれるわ」

 

海の方を指差してそう言ったら、バッと海の方を見て、カッコ良さ気なポーズを取りながらそう言った。うん、即座に反応しちゃう辺り、脱中二は遠そう。

 

「はっ、しまった!」

「ところで、ヨハネはなんであんな場所歩いてたの?」

「あれ?無反応?あと、ヨハネって言わないで」

「えー、いいでしょぉ?」

 

ヨハネがハッとし、そう言えばなんでヨハネがあそこを通ったのか分からなかったから、僕は話を逸らした。あの辺は地図を見た限りでは何も無かった気がする。

 

「ああ、それは簡単なことよ。あの先に用があって、お金を浮かせようとしてただけよ」

「なるほどねぇ。確かに、バス停数個分は歩いたりするよねぇ。僕もよくやるしぃ」

 

ヨハネが歩いていた理由が分かり納得かな。でも、この辺ってバス停ごとの間隔が広かったような……。でも、そのおかげで助かった訳だからいいか。

 

「さぁ、行くわよ」

「ん?なんの話?」

 

ヨハネは唐突にそう言い、言葉の意味が分からずに首を傾げたら「はぁー」とため息をつかれ、ジト目を向けられた。

 

「さっき自分で聞いたでしょ?この後どうするのかって」

「あぁ、聞いたねぇ。話逸れたけど……でもいいの?用事があったんじゃ?」

「いいわよ。別れてすぐにまたナンパされてたら嫌だし」

 

ナンパがまた起きたらって、そんな頻繁に起きるものなのかな?そんなことを思っているうちに、ヨハネは歩き出してしまう。

 

「まぁ、別にいいわよ。そしたら、私は用事の方に行くだけだから」

「ごめんってぇ、一緒に行こうよぉ。ヨハネ~」

 

僕はそう言って、先に行ったヨハネを追いかけるのだった。

 

「だから、ヨハネ言うな!」




タイトルは沙漓が散策するから。安直だなぁ
善子(ヨハネ)は、高校生になるにあたって堕天使を封印しようとしているから、ヨハネ呼びを現段階では否定しています。なので、今後は否定しないかも?


では、ノシ
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