のんびり天使は水の中   作:猫犬

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今回は二期の一話の内容です。
とくに改変はなくて、アニメどおりです。


ネクストステップ1

「second seasonのstartでーす」

「second seasonって?」

「二学期ってことでしょ」

 

夏休みが終わり、今日から二学期に入っての全校集会中。そして、二学期からは一人で起きると意気込んでいた千歌ちゃんは寝坊して遅刻……先行き不安ね。

壇上に上がった鞠莉さんは高らかに宣言したけど、こういう時ぐらい中途半端に英語を混ぜる喋り方はやめて欲しいかも。

 

「それにしても千歌ちゃん来ないね」

「ええ。たぶん寝坊ね」

「あはは……」

 

曜ちゃんも千歌ちゃんの事を心配してそんなことを言っていた。というか、教室でもこの会話をしたような?

 

「ライブのことは残念でしたが、今日新たな発表がありました」

「次のラブライブの開催が決定しました」

 

すると、理事長挨拶が終わると思ったらなんでかそんな話が始まった。あのー、今全校集会で、その話は違うんじゃ?他の先生が注意しちゃうんじゃないの?

話が逸れ始めたからそんな心配をするけど、何故か他の先生は注意に動かなかった。その表情は“またか”みたいなあきらめの表情。鞠莉さん、何やらかしたの?

 

「やろう!私は出たいよ!」

 

すると、後ろの扉が開いて、千歌ちゃんは入って来るなりそう言った。千歌ちゃん、なんで遅刻したのに、そんなに堂々としてるの?先生が注意しちゃうんじゃ?

 

「too lateよ。ちかっち」

「千歌、やるんだね」

「千歌ちゃん!」

 

でも、何故か注意の雰囲気にはならずに流れた。いや、そこはちゃんとした方がいいんじゃ?注)後で先生に遅刻したことを怒られていました。

それから時間は流れて、私たち九人は屋上に集まって練習をした。

そこで、もうすぐ学校説明会と言う訳で、説明会でライブをしようという計画を立て、少しでもいいライブにして興味を持ってもらいたかった。そんなわけで、いつも通りストレッチをして、ダンス練習をすると、だいぶ日が暮れてきたから、今日は解散ということになった。

そして、この場に沙漓ちゃんはいない……。

 

「とりあえず、私たちにできることをちゃんとやろう!」

「うん。そうしないとだよね」

 

私たちはライブに向けての曲とラブライブの予選に向けての曲の二曲を作るのと同時に練習を進めるという、いつも通りの日常が流れる。違うことと言えば……

 

「あっ、秋になるから終バスの時間早くなっちゃうんだ」

「そうだね。そうなると、練習時間減っちゃうね」

「となると、朝早めに来て練習するしかないのかしら」

「それいいかも……」

 

日の出ている時間が短くなるから、練習時間が短くなるということだった。ただでさえ、頑張ろうって思ってるところなのに。

善子ちゃんが首を傾げながら朝早くに始める案を口にすると、果南さんがそれに乗っかり、みんなを見回す。

 

「じゃぁ、二時間くらい早く来て始めよっか」

「いや、早すぎでしょ!」

「あっ。もしかしたら沼津の方だったら、遅くまでできない?」

「なるほど。確かに仕事帰りの人がいるからもう少し遅い時間まであるかも」

 

危うく、二時間早く始める案にまとまりかけたけど、千歌ちゃんはそう言えばみたいな感じでそう口にした。すると、沼津に住んでいる曜ちゃんはバスが夜まであることを知っているからかそう言った。

じゃぁ、沼津の方に行けば練習時間を確保できるかも。

 

「マルは賛成!」

「わたくしもそれでいいと思いますわ。鞠莉さんは?」

「……」

「鞠莉さん?」

「……あ。うん、私もそれでいいと思うわ」

 

この場にいる全員満場一致で賛成となり、とりあえず明日から場所探しをすることになったのだった。鞠莉さん、どうかしたのかな?

 

 

~果~

 

 

「で、何があったの?」

「何とは?なんにもないわよ」

 

その日の夜。私はいつもの場所で、いつもの合図を送るとすぐに鞠莉が来てくれた。夕方からどこか心ここにあらずといった感じだったから、気がかりだった。だからこそ、会いに来たのに鞠莉は何も無いという。明らかになんかあった感じだよね。

 

「嘘だね。何か隠してる」

「そう……仕方ないわね。少し体重が増えてブルーになってたのよ」

「そっか。じゃぁ、鞠莉には沙漓ちゃんお手製の地獄のダイエットメニューを受けてもらわないとね」

「えーと、それは……」

 

鞠莉は何がなんでも言いたくないみたいでそんな嘘を付く。明らかに体重が増えてるようには見えないけど。

だから、私はある行動に動く。

 

「よっと」

「うわっ!」

 

鞠莉に近づくと流れるようにお姫様抱っこをしてみる。うーん、あまり変わった感じはないかな?というか、鞠莉は少し軽いくらいの気もするし。

 

「うん。体重は変わってないよね?で、何があったの?」

「……」

「鞠莉!」

「それは……うぅ、私だってどうしたらいいか」

 

抱っこしていることで鞠莉との距離が物理的に近いこともあって、鞠莉は観念したように話し出す。

学校説明会が中止になり、生徒募集を止めるというものだった。

そんなことになってるなんて思ってもみなかった。だから、暗かったんだ……。

 

「そっか。でも、鞠莉一人で抱え込まないで。私たちにも相談してよね?」

「でも」

「“でも”でも。確かに私じゃ何もできないかもだけど、一緒に背負うことくらいはできるからさ」

「果南……」

 

あの時私が一人で抱え込んだから、二年も無駄にした。だから、あの時を繰り返さない為に、私は鞠莉にちゃんと伝えた。それに、一人で抱え込んで辛そうな鞠莉は見たくない!

 

「さて、みんなにも伝えないとだよね」

「待って!まだ……明日もパパに掛け合ってみる!少しでも可能性があるのなら、諦めたくないわ!」

「鞠莉……わかった。まだ、諦める時じゃないよね?」

 

鞠莉の目はまだ説明会を諦めた様子はなく、決意に満ちていた。だからこそ、私は止めるんじゃなくて背中を押す。私だって諦めたくないし、みんなだってきっと。

 

翌日。部室に集まった私たちは練習場所の案を出していた。そんな中、鞠莉の携帯が鳴り、鞠莉が席を外した。私はそれについていく。まだ、知らない千歌たちには伝えられないしね。

理事長室に行くと、鞠莉はお父さんたちに電話をかけていく。しかし、話をしても決定事項だからと取りあってもらえない現状が続く。たぶん、もう無理なのだと思う。

 

「……」

「ダメだったんだね」

「いえ、まだよ!」

 

しかし、鞠莉は諦めた様子はなく、電話を続けようとする。だから、私はそれを止める。これ以上無理を言い続けたら鞠莉の立場も危うくなってしまう。それに、もう無理。これ以上は見ていられなかった。

 

「でも……」

「ダイヤは知ってるの?」

「いいえ。言えるわけないわ」

 

このことを知っているのは先生たちと私たちだけ。確かにダイヤにも言い辛いよね……。

 

「でしたら、もう少しうまく隠しなさい」

「ダイヤ……」

「まったく、ぶっぶーですわ」

 

理事長室に入って来たダイヤは、なんとなく私たちが何か隠していることを察していたみたいだった。さすが、幼馴染ってところなのかな?ばれた以上、これ以上は隠し通せず、ダイヤにも伝えるとダイヤは悲しそうな顔をした。

 

「そういうことでしたか」

「ごめん、黙ってて」

「私も隠しててごめん」

「いいえ。同じ立場ならわたくしも同じことをしましたわ」

 

隠していたことをダイヤは怒らず、私たちのことを肯定してくれた。てっきり、小言の一つでも言われると思ってた。

 

「さて、これからどうしましょうか?」

「伝えるしかないよね?」

「ええ。だから、明日朝に集会を開いて伝えるわ」

「うん。そうなるよね。みんなにはどうする?説明会のライブができなくなったわけだから、早く伝えないと……」

「となると、この後言うしかないか」

「それしかありませんね」

 

私たちはそう決めた。これ以上秘密にはできないし、仕方ないことだよね。

そして、私たちは曜のお父さんの知り合いの伝手でなんとか確保できた市街地の練習場所に集まっていた。みんな新しい練習場所に喜び、期待に満ちていた。

こんな空気の中、それでもちゃんと伝えないといけないよね?

 

「みんな。話があるの」

 

 

~ル~

 

 

学校説明会が中止になったこと、来年統廃合が決定したことが伝えられ、千歌ちゃんがアメリカに行こうとしたり、鞠莉ちゃんが無理して作った笑顔で止めたりと、色んなことがあった。

みんなそのことに動揺して、私も何が何やら。せっかく、統廃合阻止のために動き出したのにこんなことになるなんて……。

そして、翌朝。全校生徒に向けても同じことが伝えられた。そこでも動揺が広がった。

今日の練習はみんなの心の整理の為に無くなった。それに加えて、鞠莉ちゃんとお姉ちゃんもバタバタしていたから仕方ないのだと思う。

 

「二人はどう?」

「マルはなんだか寂しいずら」

「私もよ。せっかく、練習時間を増やし始めた矢先に」

 

二人もまだ整理が付いていないようで寂しそうな顔をしていた。やっぱり、すぐには整理が付かないよね?普通に考えたら。

 

「うーん。でも、ルビィは諦めたくないよ」

「それはマルだって」

「私だってそうよ。それに、ラブライブだってあるじゃない」

 

私たちはまだ諦めの気持ちは無かった。ここで諦めたら今までの努力も無駄になっちゃう。そんなの寂しいよ。

そうして時間が流れていく。

 

「よし!少し練習していきましょ?」

「え?でも……」

 

すると、善子ちゃんは急にそう言った。私も花丸ちゃんもまさか善子ちゃんからそんな提案が出るなんて思ってなかった。

でも……。

 

「私もやりたい!皆と比べたらまだまだだから、練習しないと!」

「マルも!もっとうまくならないと、皆に迷惑かけちゃう!」

 

私たちは善子ちゃんの提案に乗ると、早速練習をする為に屋上に上がる。お姉ちゃんたちは生徒会と理事長の仕事で忙しそうだし、千歌ちゃんたち二年生は気持ちの整理で帰っていったからこの場にはいない。

とりあえず、ストレッチから初めてステップ練習を始める。時々、電動ドリルの音や木を切るような音が響いていたけど、私たちは気にせず続け、終バスの時間まで続けて家に帰った。

 

「じゃっ、明日もこの調子で朝早くからやるわよ!」

「うん。頑張ろうね!」

「ずら!」

 

そして、明日も練習しようという約束をして別れたのだった。

 

 

~千~

 

 

学校の皆にも説明会が中止になったことが伝えられた日。私は気持ちがぐちゃぐちゃだったらと早く家に帰った。そして、ベッドに横になって考えていた。

結局、私たちのやってきたことは無駄だったのかな?私たちじゃµ’sみたいに学校を救うのなんて夢のような話だったのかな?チカには穂乃果さんみたいにやることはできないのかな?

でも……。

 

地区予選の時私たちは一つになっていた。学校の統廃合が決まって鞠莉ちゃんは諦めてなんかいなかった。

私たちの輝きは……まだ、終わってなんてない!

そもそも、私たちは私たちの輝きはあるんだった。諦めるなんて、最後までやり切ってもいないのにできるわけがない!

 

だから、私はどうすればいいのか見えた気がした。

 

翌朝。私は朝早くから学校に向かった。

 

「がおぉぉー!!」

 

校庭にたどり着くと、力いっぱい私は叫んだ。今はとにかくこの気持ちを一度吐き出したかった。一歩踏み出すために。

 

「起こしてみせる!奇跡を!それまで絶対泣くもんか!」

 

私は決めた。絶対に諦めたくなんかない!最後まで頑張って足掻く。そうすることが今できる私の全てなんだと思う。

 

「やっぱり来たんだね。千歌ちゃん」

「え!曜ちゃん?どうして?」

「よくわかんないけど、行かなきゃいけない気がして。ほら、みんなも」

 

声をかけられて振り向くと、そこには曜ちゃんが居て、いつの間にかみんなもいた。

 

「みんな……」

「気持ちはわかるよ」

「ええ。私もそうだよ。千歌ちゃんもでしょ?」

「うん。諦めたくない……私たちの輝きを見つけたい!……みんなはどう?」

 

みんなも同じ気持ちなんだ。だから、私は輝きを見つけたい。

 

「そうだね。私もそう思う」

「ですね。やるからには奇跡を!」

「ええ。起こしましょ。奇跡を!」

「うん!」

 

そして、日が昇ると、辺り一面が輝き出す。きっと、私たちなら……

 

「よっ!」

「わんっ!」

『『『え?』』』

 

私は鉄棒で逆上がりをした。今ならきっとできる気がしたから。

 

「起こそう!奇跡を!私たちならきっとできる!……あれ?」

 

私がはっきりと口にしたら、皆は皆で、なんでかポカーンとしていた。鉄棒のそばにはしいたけがいた。あっ、そう言えば家出た時、ついて来てたっけ。

鉄棒から降りて皆に聞いたら、逆上がりをしたことでスカートの中が覗こうとした直後、何処からか現れたしいたけが私の前を飛び、奇跡的なタイミングによってスカートの中を誰も見ることは無かったとか。

おお、奇跡が起きたのかな?というか、スカートだったんだった。危なかった。

すると、私たち以外の新たな声が響く。

 

「あれ?皆こんな時間に何してるの?朝練……にしては早いような?」




次は何をやるかは未定です。続きか日常か。それとも打ち切りか。
では、ノシ
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