幻想入りしたので普通に生活してみることにした   作:masakage

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その10

 幻想郷に住み始めて自分も結構馴染めていると思う。

 毎日が楽しく充実している。

 

 しかし、自分は馬鹿だった

 人でありながら人外のような力を持つ者、妖怪、吸血鬼、魔女

 漫画の世界のような力を持ったものが蔓延る幻想郷にいながら本当の意味の危険には遭遇せず

 自分はどこかでここを安全な場所とでも思っていたのだろう。

 今日も何も考えず魔理沙の家に遊びに行くことにした

 くだらないことを話しのんびり一日を過ごそうと思いながら魔理沙の家に到着

 いつも通りの日常が広がると思っていた

 

 もう一度言うが自分は馬鹿だった

 俺は今とある人物のせいで人生初めて命の危機にさらされている

 

「あなたが魔理沙の友達?男友達なんて必要ないわ…消えて」

 

 そう…アリス・マーガトロイドのせいで

 

 

 

 

 

  神は言っている…ここで死ぬ定めではないと…

 

  〜巻き戻し中〜

 

 

 

 

 

「マンダム!!何か未来で恐ろしいことが起こっていた気がする」

 

 魔理沙の自宅前なう。いつも通りドアをイーn…ノックしようと思ったが第六感が警鐘を鳴らしている

 フランの時とは違う純粋なる恐怖、それを今ビシビシと感じている

 今日は引き返して霊夢の所に行こうと思ったその時

 

「気配があった来たけどレンじゃねえか、家の前で突っ立ってどうしたんだ?」

 

「オゥ!ジーザス」

 

 何ということでしょう、魔理沙が出迎えてくれたよ

 

「どうした?顔色悪いけど…ってお前ガスマスク着け忘れてるぞ!

 それで体調悪いんだな、ちょっと家で休んでけ」

 

「ヱ?いやちょっと…家に誰か居たりします?」

 

「アリスがいるけど…まあ別にいいだろ、それよりゆっくりしたほうがいいぜ?

 魔法の森のキノコをあまり舐めない方がいい」

 

「魔理沙…お前が優しすぎて俺今日死んじゃうかも」

 

 何言ってんだと魔理沙は笑っているが俺はどこか表情がぎこちない

 そしてリビングにいたよ…俺が恐れていたヤンデレ彼女が…

 ていうかすでに睨まれている何故だろうと考えたがすぐ気付いた

 俺今さ、魔理沙に肩貸してもらってるんだ、つまり密着状態

 

 こ れ は や ば い

 

「魔理沙、もう大丈夫ありがとう」

 

「そうか?まあいいや、こいつはアリス・マーガトロイド、私と同じ魔法使いだな

 アリス、こいつが最近友達になった…」

 

「斎藤蓮ね、初めまして斎藤さん」

 

「ああ…初めましてマーガトロイドさん」

 

 目と目が合うー瞬間……殺されると思いました…

 やべえよ…あれ人殺している奴の目だよ…

 名前じゃなくて名字で呼んだのは我ながらファインプレーだと思う

 

「レン!本当に大丈夫か?顔色悪いだけじゃなくて震えてきたぞ」

 

 そう言って魔理沙は俺のデコに自分のデコをくっつけた

 ………アリスの方を見た、見なけりゃよかった。

 イカン、どんどん状況が悪化する気がする。デフレスパイラルな状態だ

 

「そっそうだ魔理沙、俺霊夢に用事があったんだ!だから急いでここを出なきゃ」

 

「ん?そうなのか、だったらいつもみたいに送ってやる、箒取ってくるぜ」

 

「いつもみたい…ね」

 

「ちょっ待って俺をこの空間に放置しないで!」

 

 魔理沙が戻ってくるまで一分も掛からなかったが俺は永久のように感じた

 この間発言はアリスがただ一言「プチンとしそう」と呟いただけである。

 そろそろ胃に風穴が開きそうだ

 

「よし、用意できた。じゃあレン私の腰に捕まれ」

 

「……プチン」

 

「あ、切れる音聞こえた」

 

 魔操<リターンイナニメトネス>

 

 テーレッテー

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局こうなるのか…」

 

「あなたは危険な存在だわ…私と魔理沙にとってね」

 

「…何でレンはアリスのスぺカを直撃してピンピンしてるんだよ…

 それからアリス、お前に何があった」

 

 魔理沙はそういってるが実際は満身創痍、ギャグ補正で見た目に反映されてないだけです

 つまり中身はヤバい、しかし…このまま……死ねるか!

 

「し…死ぬのは怖く無ェ…だが…俺は…誇り高きネタに生きる漢の一人だ…

 過去の漢達も己の命燃え尽きる寸前までネタに生きたというぜ…

 こんなこと、もはや人間じゃねぇ貴様なんぞに…しゃべっても理解できねぇだろうがなァ…

 だから俺だってなにかやらなくちゃあ、カッコ悪くてあの世にも行けねェぜ…

 俺が最期に残すのはネタに生きた漢の魂だ!!人間の魂だ!!

 

 ブン屋ーーーーッ!!俺の最期のネタだぜーーー受け取ってくれーッ!!」

 

「…ぉぉおお仰せのとおりにぃ!!!」

 

 まさに風の如き速さで駆けつけてくれた射命丸を見届け俺は意識を失った…

 

 

 

 

「待て待て待て!!妙にシリアスっぽかったから突っ込みづらかったけど…

 いやどこから突っ込めばいいんだ!!」

 

「射命丸、やっかいな奴を…どちらにせよあなたを行かせるわけにはいかないわ…

 何も知らないことにするのなら構わないけど」

 

「今は亡き友のため…このネタを持ちかえらせて貰います!」

 

「私は無視か!!って」

 

 

 

 咒詛「首吊り蓬莱人形」

 

 

 竜巻「天孫降臨の道しるべ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なあレン、起きてるんだろ?私ツッコミ疲れたからもう帰るぜ」

 

「それはマジ勘弁、収集つかなくて困ってるんだ」

 

 本日の教訓、悪ノリは程々に


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