今日は女子バレーワールドグランプリで日本代表が先週ストレート負けを喫したセルビアに勝利しました!公式戦では実に3年ぶりなんだとか。東京五輪に希望が持てますね!
では、本編スタートです!
妖精の世界での一件が解決し、世界には春が訪れようとしていた。それからおよそ一週間後の3月25日早朝、パパスの元へ一通の書簡が届いた。
"親愛なるサンタローズのパパス殿
ラインハット城に来て欲しい。頼みがある。用件だけ伝えるから2、3日でいい。私の頼み受けるか受けないかは一旦持ち帰ってもらった後で十分だ。できるだけ早く頼む。
ラインハット王 エドワード"
「旦那さま、どういったお手紙でしょう?」
「ふむ、2、3日の間ラインハットにリュカを連れて行ってくる。エドワードからの頼みだ。」
「左様でございますか。今ラインハットの情勢は何やらきな臭い様子。用心だけは怠りませんよう。」
「そうだな。」
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「………というわけでリュカと私は2、3日家を空ける。」
「はい………ゲホッゲホッ。」
「カリン、あまり無理をするでないぞ。とにかくゆっくり寝ていなさい。」
「お手数おかけします………」
カリンは前日から風邪を引いてベッドで寝込んでいた。
「本来ならお前も連れて行きたかったのだが……」
「ウチだってついて行きたかったです………」
「…………まあ、ことの運びによってはまた行けるかもしれんがな。」
「一つ聞いていいですか?」
「何なりと。」
「ラインハットの王に呼びつけられるとかあんた一体何もんなんですか?」
「………いずれ時間があれば話そう。」
「わかりました。必ず………」
「うむ、大事にな。」
パパスは部屋を出た。カリンはモモに話しかける。
「あんたも行ってき。」
"カリンと一緒にいたいねんけど〜"
「一応飼い主はリュカやねんからついて行くのが道理やろ。」
"ま、それもそうか。"
「リュカのこと、頼むで。」
"うん。"
「そうや、リュカにウチのお金と売れるやつ入った袋渡しといて。ま、念のためってやつや。」
朝食を取ってすぐ、パパスとリュカとモモはサンタローズを出発した。暇になったカリンは、妖精の世界でポワンからもらった桜の苗に水をやるため、ガウンを着て外へ出る。すると、スコットの父であり、夜の見張りを担当しているマルティンと出会った。
「マルティンさん、こんちは。」
「おお、カリンか。パパスさんが村から出たようだが、何か聞いているか?」
「何でも用事ができてラインハットに行ったみたいです。そういうあなたは?」
「いや、ただ散歩しているだけだ。カリンは水やりかな?」
「はい。」
「うむ、いい心がけだ。それにしても東の空が暗く感じるな。別に曇っているわけではないのだが……」
「何事もなければいいのですけど………」
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その日の夕方、リュカとモモはは防具屋にいた。リュカがカリンから預かったお金と売れるものとカリンの値切り術を駆使して買い物をしているところだ。武器屋で鉄の杖とブーメランと石の牙を売って自分のチェーンクロスとモモの鉄の爪を買い、防具屋で毛皮のフードと鱗の鎧を売ってモモに鉄兜を、自分に鉄の鎧を買う。そこで資金が尽きた。
(くそ、何でこんなことになったんや!?)
モモはリュカに鉄兜を被せられながらこのラインハットに着いてからの出来事を頭の中で整理してみる。
・パパスがサンタローズとラインハットの間を流れる川の地下道を逆流しかけるというボケをかますも、無事にラインハット到着。
・一行、国王と謁見、パパスがラインハット王エドワードにこの国の第一王子ヘンリー(緑髪、7歳)の教育係を要請される。国王の病気による衰弱が原因と思われる。なお、ヘンリーの性格はワガママでイタズラ好き(カエル嫌いの男の布団にカエルを入れる、スカートめくりなど)。だが、それらは母親がおらず、父親が構ってくれないことに対する甘えから来ており、根は素直らしい。(城内の者談)
・城を探索中に第二王子デール(ヘンリーの異母兄弟、金髪
、5歳)と、その母カタリナと会う。デールの性格は臆病だが誠実な模様。カタリナはデールを王位に就けたい。
・上記二点より、ラインハットの現在の状況は"お家騒動勃発前夜"と言える。
・リュカ、ヘンリーの友となるため二階のヘンリーの部屋(ちなみに、ラインハット城は北側の玉座のある塔のみ四階建、他は二階建でロの字型をしている。ヘンリーの部屋は東側に位置している。)でヘンリーと面会。しかしヘンリーはリュカに別室へ"子分の証"なるもの(実在しない)を取りに行かせる間に隠し階段で一階に降りて隠れておくなどのイタズラを行う。
・リュカ、隠し階段のトラックを看破。一階でヘンリーと対面も、その時に城内に人攫いが乱入。ヘンリーを攫って逃亡。
・リュカ、パパスに状況を知らせる。パパスは地図を見て敵のアジトはラインハット北東にある古代遺跡と断定。リュカを残し、追跡に向かう。
・居ても立っても居られなくなったリュカ、行動開始。
………真犯人はカタリナで間違いないだろう。しかし、まずはヘンリー救出が先である。リュカとモモは茶色のサボテンボール・ダンスニードル、オレンジ色のエビルプラント・笑い草、紫色のトンネラー・トンネラー、ギラを操る青いメラリザード・ベビーニュートらの魔物を苦戦しながらも蹴散らして夕陽に照らされながら北東の遺跡へ向かった。
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洞窟内の魔物は外にも増して手強かった。緑色の甲冑を纏い、槍を持った骸骨兵、何が入ってるかわからんがやらたニヤニヤしてる顔のついた水色の袋・笑い袋、茶色の遮光器土偶・土偶戦士、カパーラナーガ、天井に張り付き、触手を垂らした目の怪物・ダークアイなどがひしめき、リュカとモモに襲いかかる。しかし、途中でパパスと合流できたのは非常に幸運であった。回復は行ってくれるし、何よりものっそい強い。一転して楽勝ムードで洞窟探索を続けた結果、牢屋の中に監禁されているヘンリーを発見した。
「ぬっ!ぬおおおおおぉーーーっっ!」
いや、いくら怪力やからって体当たりで鉄格子吹っ飛びます?外れるんじゃないんですよ。飛ぶんですよ。リアルガチで。
「ふん!随分助けに来るのが遅かったじゃないか!まあいいや。どうせ俺はもうお城に戻るつもりはないからな。王位は弟が継ぐ。俺はいない方がいいんだ。」
あ〜、ヘンリー君、分かりやすくグレてますね〜。まあ、城の中の8割がデールを支持してるわけだし、間違ってはいないんだけれども……
「王子!」
はい。予想してました。パパスさんの平手、ヘンリーに直撃!いや〜、ええ音鳴るなあ〜。
「な、殴ったな!父上にも殴られたことないのに!」
いや、どこの○ムロやねん!
「王子!あなたは父上の気持ちを考えたことがあるのか?城のすべての人間がお前を必要としていなくとも、エドワードだけはそなたの味方だというのに!」
カリンも言ってたけど、国王呼び捨てとかマジこいつ何者?生き別れた兄弟?顔似てへんけど。
「そうだよ、ヘンリー。城の人達も言ってたよ。ヘンリーは甘えたいだけなんだって。本当は優しい子なんだって。今までお父さんにあんまり構ってもらえなかったのが寂しかったんだよね。もっとお父さんと遊びたかったんだよね。なら大丈夫だよ。お父さん、独り言でもっとヘンリーと遊んでやるべきだったって言ってたよ。だから、まだ間に合うよ。一緒にお城まで帰ろ。」
さすがリュカ!キメましたね!
「…………わ、分かったよ。父さんと一回話してみるよ。」
「では、戻るとしようか。」
しかし、その行く手を阻むように魔物が現れる。
「リュカ!モモとヘンリー王子を連れて先に行け!父さんもすぐに追いかける!」
リュカはヘンリーの手を引いて出口へ向かって走る。モモもその後を必死で追った。しかし、出口の前には紫色のローブに身を纏った、明らかに邪悪な気配を漂わせている人型の魔物が冷酷な笑みを浮かべ、リュカたちの行く手を阻むかのように佇んでいた。
「ほっほっほっほっ、ここから逃げ出そうとはいけない子供達ですねえ。この私がお仕置きをしてあげましょう。さあ、いらっしゃい!」
「やだ!急ぐからどいてよ!」
リュカはきっぱりと宣言する。その態度に魔物は驚いた表情をするが、また先ほどの冷酷な笑みを浮かべる。
「しかし、そうは言ってもここを通すことは出来ません。あなたたちが外へ出るには、私を倒してもらわないと。」
(どうしよう、こいつ、明らかに今までの魔物とは格が違うよ!それでも、ヘンリーだけでも逃がさないと!)
リュカはそう考えた。そして、それを実行に移すべく、チェーンクロスを構える。モモも同じ考えに思い至り、ヘンリーを庇うように鉄の爪を構えた。
こうして、リュカの戦闘史上最も絶望的な戦いが始まった。
先日、友人が大阪の塚本神社の暴れ太鼓を見てきたそうなんですが、非常にダイナミックでカッコよかったと言ってやたらプッシュしてきたのでYouTubeで調べて見て見たらなかなかカッコよくて面白かったです!7/19.20開催なので終わってしまってはいるのですが、皆さんも是非YouTubeで調べて見て下さい!
<次回予告>圧倒的な強さを誇るゲマと名乗る魔物になす術もなく防戦一方に追い込まれるリュカ。ゲマはリュカの激しい抵抗をついに退け、パパスと相対する。卑劣な手段でパパスに攻撃をさせないゲマをパパスとリュカは倒すことができるのか?
次回 第20話「漢、還らず」
賢者の歴史が、また1ページ