多少の問題はあったが、なんとか放課後になった。
(まったく!クラスの女子達ときたら、教室に入った途端に質問攻めなんてひどい仕打ちだよ!おかげで全然休まらなかったよ!)
俺は朝から質問攻めにあい心身ともに疲れ切っていた。それだけならまだ良かったんだが、流石に3日も無断欠席してたため、千冬さんからありがたい「ご指導」を受けたのが1番キツかった。
(まぁ、あれだけで済んだだけまだマシか・・・ぐだぐだ言ってても仕方ない!もう放課後になったから第4アリーナに行かないと。既に簪が待っているはずだ!)
俺は第4アリーナに向かって走った。
しばらくして第4アリーナに着いた。
「ヤバイ!遅れちまった。早く行かないと・・・」
俺はすぐさま整備室に向かった。
整備室に入ると、既に簪が待っていた。よく見るとちょっと怒っているようだ。
「・・・運命・・・遅い(怒)・・・」
「・・・・・・・・・」
(ヤバイよ!!何でこんなに怒ってるの!?ちょっとどころじゃないよ!笑って誤魔化せるレベルじゃないよ、これ!!と、とりあえず謝らなきゃ!)
「何か言うことは?」
俺はすぐさま全力で土下座する。
「すみませんでした!!!」
「・・・うふふ。まぁ、いいけど」
よく見るといつもの簪に戻っていた。さっきまでの負のオーラはいつの間にか消えていた。
「そ、それじゃあ始めようか。今から展開するから待ってて」
俺は待機状態のフリーダムを呼び出した。すると、そこに鉄灰色の機体が現れた。
「うん!我ながら良い出来だ」
フリーダムを見ながら、自分でも驚く。簪も実際に見て、言葉を失っているようだ。
「・・・すごい・・・これが私のIS・・・」
「簪、装着してみて。すぐにデータを入力するから」
そう言われて簪はフリーダムを装着する。装着し終えると俺はすぐさま入力を始めた。
(ふむ・・・事前に簪のデータを入力しておいたから、結構早く終わるなぁ。しかし、よくここまで再現出来たよな。銀河の技術力は篠ノ之束以上か・・・?っと、よし。これで完了!)
「よし・・・簪!入力終わったからこれから練習してみるぞ」
「うん、分かった・・・」
そう言って俺たちはアリーナに出た。
「とりあえず、一次移行(ファーストシフト)するまで俺が相手になるから。全力で来てくれ!その方がはやく済む」
「うん、分かった・・・全力で行く!」
簪はビームライフルとビームシールドを展開する。
「行くぞ・・・来い、インパルス!」
俺はフォースインパルスを展開する。同時にビームライフルとビームシールドを展開した。
「準備完了だ。どんどん攻撃してくれ」
簪は十枚の翼を広げ、ビームライフルを撃ちながら舞い上がる。
すかさず俺はシールドで防御したが、衝撃が襲う。
(くっ!ファーストシフト前とはいえ、パワーがあるな。ガードできても衝撃が襲ってきやがる)
すかさず俺はビームライフルで反撃する。
「ふっ・・・!」
簪は重力や空気抵抗が存在するとは思えない動きで鮮やかに砲撃をかわし、再び俺に襲いかかる。
次の瞬間、フリーダムの五つの砲口が同時に火を噴いた。咄嗟にガードしたが、凄まじい衝撃が俺を襲って、壁まで吹き飛ばされる。
「やられるかァァァァァッ!」
俺はスラスターの向きをすばやく切り替え、機体をのけぞらせた。
本来なら壁に激突するはずのインパルスは、微妙なバランスを保ちながら、ほとんど陸を寝そべるような姿勢で滑空する。意外な形で攻撃を防がれたフリーダムもまた、突入の姿勢のまま機体を流す。
(ーーー今だ!)
俺はありえない体勢を保ったまま、ビームサーベルを抜き放った。が、すんでのところで簪はのけぞるように機体を引き起こし、ビームの刃は虚しくスラスターの巻き起こした突風のみを貫く。
(うん、補助OSがうまく機能しているみたいだな・・・)
その時、簪が光に包まれた。ファーストシフトだ。
「ようやくか・・・待たせやがって」
そこには、さっきまでとは違うフリーダムがいた。ボディは白く輝き、翼は青に染まっていた。
PS装甲が機能し始めたようで、バルカンを撃ってみたが全て無効化された。
「よし、こんなもんで良いだろ・・・簪!終わりにするから解除してくれ!」
「・・・分かった」
俺たちはピットにもどることにした。
俺はISを解除して、簪の所に行った。
「簪、お疲れ!どうだった「フリーダム」は?」
「うん、とっても凄い機体だった・・・」
「そうかぁ。喜んでくれて良かったよ」
(こんなに喜んでくれてこっちも頑張った甲斐があるってもんだ)
そんなことを考えていると、簪が「運命」と俺を呼んだ。とりあえず振り返る。
「ん?何、かんざ「チュッ」へ?」
一瞬、わけが分からなくなった。状況を整理してみる。
振り返ると簪の顔が俺の頬の所にあった。正確には簪の唇が俺の頬に当たっていた・・・って何ぃぃぃいいい!!!!
一瞬にして、俺の思考回路がフリーズした。と、とりあえず聞いてみよう・・・
「あ、あの・・・こ、これは、ど、どう言う事・・・?」
簪は頬を赤らめながら答えた。
「これは・・その・・お、お礼だよ・・・は、恥ずかしいから思い出させないで・・・!」////
そのまま俺は気絶してしまった。
悪いが俺が覚えているのはここまでなんだ。あの後、気を失ったらしく、気がついたら俺は自分の部屋で寝ていたみたいだ。おそらく、ISで戦った事までは本当なんだろうが、その後の事はどうなのかは謎である。一応、簪にも聞いてみたが答えてくれなかった。何か知っているな・・・あれは。
だが、これだけは言わせてもらう!簪のキスは本当であって欲しいということを。
運命に対して、簪さんが偏り過ぎたかな?楯無さんも活躍させなければ!
次回は生徒会室で活動です。多分、ギャグ回になると思います。