長かった夏休みも終わり、このIS学園も今日から二学期になりました。同時に、僕の教師初デビューの日でもあります。僕の今日の仕事は、朝の全校集会とその後の全クラスの授業の補佐くらいですね。
「・・・よし!スーツOK、髪型OK、スマイルOK!準備は整ったな。そろそろ行くかな」
僕は体育館に向かうべく部屋を出た。すぐ側に神原さんを従えながら・・・
・・・っていうか、なんで神原さんいるの?
「やぁ、私が生徒会長の更織楯無よ。忙しくて、ろくに挨拶もーーーー」
只今、楯無会長が絶賛スピーチ中です。大勢の人の前にも関わらず、堂々とした態度でハキハキとスピーチする姿に感動してます。拍手の一つでも贈りたいところです、気持ち的には。因みに、僕は今どこに居るかと言うと、ステージ正面から見て右側の暗幕の裏にて待機しているところです。隣には当たり前のように神原さんが・・・・・やっぱりおかしいよね?なんで神原さんはここにいるの?
「ん〜っとね、それは運命くんを助けるためだよ」
僕の心の中を見透かすように簡単に答えたのは、もちろん神原さんだ。
「助けるためって・・・答えが抽象的過ぎて全然分からないですよ。一体、僕は何に襲われるんですか?」
「・・・それは言えない。でも、それは運命くんがISを使えなくなった事と関係してるのは間違いないの。それだけは忘れないでね・・・」
そう言って、悲しそうに俯く神原さん。そんな顔されちゃ、無下には出来ないじゃないか。本当に女の子は苦手だ。
「・・・仮に君が夢の中で出会った女の子なら、全て分かった上で僕を助けようとしている。そのために『こちら側』に来た・・・と考えて間違えないね?」
僕の意味深な言葉にも不思議がる事なく、神原さんは小さく頷いた。状況はだいたい把握してるって事でいいんだよな・・・。
「だったら良いさ。不安要素がない以上、神原さんを疑う理由は無いからね。でも、裏切ったりしないでね?僕は神原さんを信じてるんだから」
僕はそう言って、右手を差し出した。神原さんはなんの事か分からなかったのか、僕の手をまじまじと見つめている。その様子を見て、僕はとっさに説明を始める。
「あぁ、ごめん。これは握手の合図だよ。お互いに手を握り合うんだよ。もしかして、握手した事なかった?」
神原さんは小さく頷きながら、言葉を返す。
「向こうでも一人だったし、流石に一人でそんなことするほど、私変な子じゃないよ」
「だったら、これは僕と神原さんとの友好の印。お互いを尊重し合うだけではなく、真の意味で分かり合える良い関係が築けますように・・・ね?」
「・・・うん!」
お互いにがっちりと握る。この時、一つの関係が生まれた。護るものと護られるものという奇妙な協力関係が。
「じゃ、私もう行くね。何かあったら言ってね?」
握手が終わると、神原さんはさっきまでの悲しい表情がまるで無かったかのように、踵を返して行った。
「うん、分かった。神原さんも何かあったら相談するんだぞ」
僕は神原さんの後ろ姿が見えなくなるまで、ずっと佇んでいた。そして、見えなくなったと同時に、自分に気合を入れ直した。
「いつまでもしょぼくれた顔はしてられないな・・・ウシッ!こんな僕でも期待してくれてる人がいるんだ。なんとか頑張らないと!」
気合を入れ終えたと同時に、僕の出番が来たようだ。新任の教師ーーーつまり僕の紹介が今から始まるんだ。自分を信じれば大丈夫だ。
「最後に今日からこちらに赴任してきた先生を紹介します。それでは、どうぞ」
どうやらお呼ばれされたようだ。それでは皆さん、逝ってきます!
「え〜、生徒の皆さん、おはようございます。知ってる人もいると思いますが、改めて自己紹介させて頂きます。僕の名前は金森運命です。諸事情により、今日から生徒ではなく教師として頑張りたいと思います。一応、この学園の全クラスの担任補佐を務めさせて頂きます。授業で分からないところ等があったら、僕が『個人的』に教えますので、どんどん頼ってくださいね?それでは、長い挨拶もこれくらいにして、後は教室にて承りたいと思います。これからよろしくお願いします」ニコッ
本日の被害報告
IS学園女生徒、八割方卒倒。原因は金森運命だと思われるが、それ以外は不明。本当に彼は不思議な少年だ。
「後半戦突入でございます。今日はもうテンションとかは全然上がりませんね。話のネタも特にはありませんし。あるのは放送出来ないようなものだけですからね〜。それでもいいならお話させて頂きますよ?一応、保険のために締めの言葉をいれておきますね?
次回の魔弾の部屋にlet'sエスケープ!
で、話の続きなんですけどーーーーー」
(自主規制)