オリ主は空に舞う   作:自由の魔弾

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「グハッ!・・・じ、自由の魔弾です。いよいよ僕の命運もここまでのようだ。せめて・・・せめて感想があれば・・・何でもいいので、書いてくれると助か・・・る・・・」


NO.37 再びその場所へ

屋上での出来事から時は過ぎ、現在は放課後だ。

 

(明日から箒さんの指導を始めるとして、今日は僕が顧問を担当する生徒会のメンバーと初顔合わせをするはずだ。一体どんな人たちなんだろうか?)

 

そんな事を考えながら、僕は生徒会室へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「今日から生徒会の顧問を担当することになった、金森運命です。よろしくお願いします」

 

僕は今、生徒会室にて自己紹介をしている最中です。やはり自己紹介は何回やっても慣れないですね。正直、苦手です。

 

「何か分からないことがあったら、虚ちゃんに聞くといいわ。って言っても、運命くんなら大丈夫だと思うけどね♪」

 

そう言って微笑む楯無会長。なんかこの学園の人たちは、ずいぶんと僕の事を高く評価しすぎではないだろうか?

 

「じゃあ自己紹介も済んだことだし、私は行くわね。虚ちゃん、あとよろしくね」

 

楯無会長はいい頃合いだと言わんばかりに手を鳴らし、生徒会室を出た。それに虚さんが鋭く返した。

 

「心配しなくても、今日の分の仕事は明日にまわるので御安心を」

 

ドアの向こうで楯無会長がずっこけた音が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

物音一つしないこの静寂の中。一人が心地よいと言うならば、もう一人は息苦しいと言うだろう。少なくとも、僕はそう思う。

 

(ん〜・・・なんだろう?僕が思っていた生徒会の空気と違うな。いや、違いすぎるな。楯無会長があんな感じだからもっと緩いと思っていたのに、みんなバリバリ仕事してんじゃん!)

 

個人的に言うと、こういう活動はみんなで楽しく和気藹々としたいと思うのだけど、おそらく他のみんなは逆なんだろう。虚さんは見た目通りに真面目なのはいいとして、問題は一年生組だ。たしか、更識簪さんと布仏本音さんだったよな。何でか知らないけど二人とも目が座っている気がする。言わずとも、おそらく原因は僕だろう。元々あまり人に好かれるタイプではなかったし・・・・・あれ?僕はいつの話をしているんだっけ?なんか引っかかるんだよなぁ。知ってるんだけど思い出せない感じ?

 

「金森くん?どうかしましたか?」

 

「ッ!いえ、何でもないです。すみません」

 

「そうですか。何かあったら言って下さいね?」

 

あ、危ない危ない。一人時間旅行していたら、虚さんに話しかけられてしまった。気づいてるかどうか知らないけど、虚さんって地味に距離感が近いんだよな。主に顔の距離が。僕の正面の席という関係で、僕の持っている書類を覗き込むと自然と強調されるんだ。何かは言わなくてもわかるよね?

 

「えっと、次の書類はっと・・・」

 

手に持っていた書類を片付けて次の書類を探す。少し探すとすぐに見つかった。が、場所が悪かった。何故ならそれがある場所は・・・・・

 

「・・・・・・・・・」

 

今最も注意すべき人物である更識簪さんの手元だからだ。

 

(よりにもよって何であんな所に・・・・・正直、あまり好かれてなさそうだから関わりたくないなぁ。でも、仕事だから・・・)

 

僕は意を決して、簪さんに話しかけた。

 

「あ、あの・・・簪さん。ちょっとそこにある書類をとって貰えますか?」

 

「・・・・・・・・・」

 

あ、あれ?スルーですか?違うよね?

 

「か、簪さん・・・その書類を・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

・・・・・仕事に集中してるだけだ。そうに違いない、というかそうじゃないと困る。

自分にそう言い聞かせ、最後のチャンスとして聞いてみた。

 

「すみません・・・書類をとって下さい」

 

「・・・・・はい、本音」

 

「は〜い、かんちゃんの仕事おしま〜い」

 

「うわあぁぁぁぁぁああ!?!?」

 

僕は遂に耐えられなくなって、すぐさま生徒会室を飛び出た。

 

 

 

 

 

 

「簪様、少しやり過ぎたのではないのですか?あれでは金森くんが可哀想な気が・・・」

 

「分かってます・・・でもこうでもしないと抑えられないんです。運命に会えなかった夏休みの期間が耐えられなくて・・・本当だったら今すぐにでも運命と一緒にいたい。運命と話したい。運命を側で感じていたい!でも、そうして運命に甘えていた結果が今の状況です。運命の苦しみに気づいてあげられなかった私の・・・・・せめてもの償いです」

 

「そうですか・・・・・そこまで言うのなら、私から言うことはありません。本音もいいわね?」

 

「う〜ん。わかったよ〜お姉ちゃん」

 

なんだかんだ言って、この二人はいつも助けてくれる。それが“家”としてなのかそれ以外かどうかは分からないけど・・・。

 

「すみません、今日は先に失礼します」

 

私は二人に挨拶をして、生徒会室の扉に手を掛けた。その時、不意に声が聞こえた。

 

「今日はとても気分がいい。そんな日は独り言を話してしまいます。金森くんは強い。同時にとても脆い。どちらも彼の持つ純粋さからくるもの。純粋ゆえに傷つきやすい。純粋ゆえに汚れやすい。それが分かれば、どうするべきかは自ずと答えは出るはず」

 

「えっ・・・」

 

振り返ると虚さんは視線をそらし、本音は二ヒヒ〜と笑っていた。二人なりの応援に思わず笑みがこぼれた。

 

「二人とも・・・私、頑張る!」

 

私は二人の応援を背に受け、生徒会室を出た。

 

(弱い自分はもういらない。運命を孤独にはしない。強くなって、運命を護る!)

 

そこにはもう弱い少女の姿は無く、真の強さを求める少女の気高き姿があった。

 

 

 

 

 




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