愛side
どうも、ちゃんと挨拶するのは初めてかな?私は神原愛です。そうですよ、運命くん(前)から“ロリ神”なんてふざけた名前を命名されちゃった、あの神原愛ちゃんですよぉ!全くもって運命くんは失礼極まりない人です!私は結構、根に持つタイプなんですからね!見た目だけであんな変な名前をつけられては、堪ったもんじゃありませんよ、ぷんぷん!っと、大分話が脱線してしまいましたね・・・・・え〜っと、なんで話の冒頭から、私の愚痴から始まっているの?ということを話すことになってたはず・・・・・。まぁ、特に深い理由があるわけでは無いのですよ。ただ、運命くんの代理ってことで、私がオープニングを任されているだけなんですよ。前回の話を見た人はもう分かってると思いますが、現在の運命くんの状態は非常に危険な状態なんです。それこそ、ISどころか日常生活にも支障が出てもおかしくない状態までに、運命くんは心身ともに傷付いてしまっているのです・・・・・・・・此処だけの話、枯野以外にも原因があるんです。それは、運命くんの中の奥底に眠る“本心”が予想以上に、運命くんを追い込んでしまっているのです。いくら記憶を無くしたといっても、人間の本心というものは中々消えるようなものではない。それが、無意識のうちに芽生えた感情ならば尚更です。彼自身も気付かないうちに芽生えた感情・・・・・言うなれば“愛”が、運命くんを必要以上に苦しめているのです。私も詳しくは知らないけど、それが運命くんの重荷となって苦しめていることは事実。なので私は、ある強行手段に出ることにしました。
今からここに記される事は、今の話を考慮した上で聞いてくれる事を願います。
さて、前置きもこれくらいにして、さっさと本編に移っちゃいましょう!あっ、さっきの愚痴については、私と読者様の秘密という事にしておいて下さいね!んじゃ、今日の仕事お終〜い!運命く〜ん!今日のおやつ何〜?
「運命くん、私はいったん此処を離れるわ」
私はこれからのために、IS学園から桜野銀河くんの下に移動する事を運命くんに伝えた。運命くんは一瞬、何を言ってるのか分からなかった様だったので、慌てて事細かく説明した。
「なるほど・・・・・その桜野銀河さんも僕たちに協力してくれるのですか。もしかすると、僕と桜野さんは面識があるのですか?」
私は衝撃を受けた。今まで運命くんが記憶喪失以前のことを、僅かながらも口にした事など無かったからだ。
「運命くん!もしかして桜野くんのこと、憶えてるの?」
「はっきりとした記憶じゃないですけど・・・・・・多分、そうです。前に一度だけ、会ったことがある気がしてならないんです」
「まぁ、何はともあれ一歩前進ね。一週間ほど時間をくれないかな?それだけあれば、こっちも万全の状態で迎えることが出来ると思うから。あっ、そうだ。もしも、何かあった時のためにこれを渡しておくね」
そう言って、私は運命くんに通信機と“あるもの”を手渡した。
「神原さん、通信機は分かりますけど・・・・・これってISなのでは?」
そう。私が手渡したのは、紛れもない本物のコアを使ったISだ。まぁ、桜野くんから渡すように言われただけなんだけど。
「そうみたいだね。私も詳しくは知らないけど、運命くんが作るよう頼んだらしいよ?なんでも、あげたい人がいるとか」
私がそう言うと、運命くんは少し考え込んだ。どうやら思い当たる節があるようだ。追求はしないけど。運命くんが信じられると思った人なら問題ないはず。
色々な話に区切りがついたので、私は当初の目的を果たすことにした。
「じゃあ、運命くん。ちょっと右手をだしてくれるかな?」
「え?はい、いいですけど・・・・・」
運命くんが差し出したのを確認して、私は自分の右手にオーラを発生させた。オーラはまっすぐ運命くんの右手を伝わり、次第に運命くん全体を包み込んだ。
「あの、神原さん?これは一体なんですか?」
「それで、一応ISが使えるようになったはずだよ。でも、人目のつく場所では絶対に使わないで。特に生徒会長と織斑教諭の前ではね」
私の言葉を受けて、驚きを隠せない運命くんだったが、私の後の言葉に引っかかったようだ。
「なんでそこに楯無会長と織斑さんの名前が出てくるのですか?少なくとも、二人は信頼できる人物だと、僕は思っていますよ」
確かに運命くんの言う通り、二人は権力も実力も備わっていて、味方としてはこれ程までに心強いことは無いだろう。味方としてはだが。
「此処だけの話、二人には不審な点が多いの。まず、生徒会長は日本政府と何かしらの契約が結ばれてたそうなの。生徒会長個人というよりも、主に更識家としてらしいけど。契約の内容までは分からなかったけど、警戒するに越したことはないと思う。次に、織斑教諭は主に篠ノ之束関係ね。篠ノ之束はパンドラの箱だからね、むやみやたらに手は出せないよ。いくら運命くんといえど、今の状態じゃ負けは絶対だからね」
私が言い終わると、項垂れる運命くん。流石にショックが大きかったようだ。本当に悪いことをしてしまった。
「じゃあ、私はもう行くね。一週間後にまた来るから。それまでに運命くんは出来ることをやるんだよ?それが運命くんの力になるから・・・」
私がそう言って、ドアに手を掛けた時運命くんが呟いた。
「神原さん・・・・・こんな事は早く終わらせたいですね」
その言葉を聞いて、私は振り返りそうになったが、自力で堪え、振り向かずに返した。
「本当にね。私もそう思うよ・・・」
私はそう言って、部屋を出るのだった。