IS~大噓憑きの妹と破壊の龍帝~   作:キツネ

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 甘さの練習をしていきます。


プロローグ

 大空をインフィニット・ストラトスという兵器に乗って飛び回ることのできる世界、インフィニット・ストラトス。本来の目的とはかけ離れたそれは存在を世界に現した瞬間から宇宙で活動するためのパワードスーツではなく、どんな現代兵器も敵わない最強の兵器として見られるようになった。

 インフィニット・ストラトスというものがどのようなものなのか、それを世界に見せるそのやり方ひとつでこんなことにもならなかっただろう。まぁ、そんなものは今となってはどうでもいい話だ。別にどこぞの誰かが勝手に死のうが俺には関係のないことだからな。

 さて、自己紹介がまだだったな。俺の名は兵藤一誠。本来であればハイスクールD×Dの世界にいる兵藤一誠に憑依する形で転生するはずだったのだが、神のミスでインフィニット・ストラトスの世界に兵藤一誠という名の人物として転生することになった。その神の話ではこの世界にはすでに何人かの転生者を送っているらしく、なんか変なことを起こしたら殺してくれという依頼ももらってる。

 

「お兄ちゃん、いい加減私にかまってくれないかな?」

「あぁ、悪い悪い。それにしてももう中学二年生か。早いもんだな」

「そうだね。まぁ、私はお兄ちゃんが行く学校に一緒に行くだけだからね。私の見ていない場所で誰かと話すなんてユルサナイ」

 

 俺の太ももに頭を乗せ、寝転がる少女。俺のこの世界の家族が引き取ってきた義理の妹、兵藤禊。旧姓は球磨川禊だったとか。もう、この時点で察したよな。ちなみに、こいつも俺と同じように転生者。『大嘘憑き(オールフィクション)』と『虚数大嘘憑き(ノンフィクション)』をもらってこの世界に転生したらしい。で、過負荷(マイナス)のスキルをもらった代償なのか、他人からしてみれば不幸と呼ばれる出来事に悉く襲われたらしい。

 この兵藤家に引き取られ、俺の両親が死んでからは不幸と呼ばれるような出来事は起こらなくなった。体に完全にスキルが馴染んだからなのか、それとも別の理由があるのか。それについては全くわからない。そしてもう一つ、いつの間にか禊は微ヤミになっていた。…ほんと、いつからこうなったのやら。現在も光のない目で俺のことを見つめてるし…まぁ、かわいいけどな。

 

「俺がお前以外の奴と話すわけないだろ?それくらいは信じろよ」

「ごめんね。今までが今までだったからさ、私の前から消えないでほしいんだよね。お兄ちゃんは私のもので、私はお兄ちゃんのものなんだから」

「うん、そうだね。禊は誰にも渡さないし、触れさせない。何かしらの事件に巻き込まれたとしても、元凶も何もかも壊しちゃえばいいだけだからな」

 

 のそのそと起き上がり、俺の太ももに座る禊。後ろから抱き着く。…やっぱりこうしてる時が一番落ち着いていられる。俺の異常は常時発動だから何の問題もないが、問題は過負荷のほう。少しでも精神が揺らげば、世界が簡単に崩れちゃう。一番揺らいだ時はあれだな。禊が泣いてた時だな。うん、本当にあの時はやばかった。南極大陸、地図から消えちゃったからね。

 さて、こうして精神が落ち着いているうちに、俺がもらった特典の内容を説明しておくとするか。俺がもらった能力はちょっと多めに五つ。『兵藤一誠の容姿+赤龍帝の籠手』、『異常のスキル一つ』、『過負荷のスキル一つ』、『東方の能力一つ』、『fateの宝具一つ』という風にした。最初の一つ以外は完全にランダムなのだが、結果こんな風になった。ちょっと下に書いていく。…一体誰に言ってるのやら。

 異常:超閃者(ライト・オブ・エンペラー)

 過負荷:遠走高飛(アゴニー・エスケープ)

 東方:ありとあらゆるものを破壊する程度の能力

 fate:己が栄光の為でなく(フォー・サムワンズ・グロウリー)

 これに赤龍帝の籠手を合わせたものが俺の特典。ま、今回はあくまでもプロローグだし、この辺でいいかな。とりあえず、本編は次回からってわけで、それじゃあまた次回。

 

「お兄ちゃん撫でて撫でて」

「ごめんね、禊。うりうりうり」

「くすぐったいよ。でも、いやじゃない」

 

 今回は甘みを含む小説にしていきたいからね。頑張って、俺たちもやっていくとするよ。


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