イース逆行!プリキュアのいない世界!?   作:せまし

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本作はフレッシュプリキュア視聴済読者向け作品ですので
ネタバレと描写不足が多々あります。ご注意ください。



イース逆行!プリキュアのいない世界!?05

 

 

 

「おまたせ~っ」

今日は、買い物に来て偶然美希たんとブッキー、

そしてせつなと会ったけれど、あたしの真の目的は別にある。

「今、クローバータウンストリートでは福引をやっているの。

お買い物をするとコインが貰えて、それで福引が1回できるのよ」

美希たんがせつなに説明する。

「ラブはそれがやりたいのね」

「うん!今日が最終日なの!

今日こそ絶対、大当りをゲットするんだ!」

「大当りは『幸せの素』なんですって」

「幸せの素…」

 

「よーし!いっくぞ~っ!」

いざ!尋常に勝負!

3人が見守るなか、あたしはUFOキャッチャーにコインを入れる。

さて…どれを狙おうか…

……

………

「どれにしよう…」

だあぁっとズッコケる3人。

「決めてなかったの?」

「とりあえず、取れそうなのを取ってみたら?」

呆れた様子の美希たんとブッキー。

せつなも苦笑いだ。うーん…あ!

「そうだ!せつなの占いで大当りを占ってみよう!」

 

 

 

ラブが突然無茶ぶりをふってきた。

「おもしろそうね」

「わたし、せつなちゃんなら当てられるって信じてる!」

便乗する二人。なんでよ!

「ちょっと皆!わたしの占いをなんだと思ってるの!」

わたしの占いは結局人生相談みたいなものだ。

超能力なんかではないのだ。

「ね、せつな。ここはせつなの凄さを

美希たんやブッキーに知らしめる良いチャンスだよ!」

「「「お願~い」」」

3人が懇願する。

 

「まったく…」

なんて言いながら、わたしはほくそ笑む。

なぜならば、わたしは正解を知っているから。

だてに過去に戻ってきているわけではない。

「ちょっと待ってて」

わたしは目を閉じて瞑想する…ふりをする。

ごくり…とその様子を見守るラブ達3人。

わたしは勿体ぶってゆっくりと目を開ける。

「…わかったわ。あ…」

 

「お!イー…せつな!お前なにやってんだ?」

 

突然声をかけられた。この声は…

「ウエ…隼人。」

コイツ。良いところを邪魔しやがって…。というか、不味い。

ラブと一緒にいるところをウエスターに見られたら…

「えーっ!?せつな!この人誰!?」

「せつなちゃんのお知り合い?」

「ちょっと!どーいう関係よ!」

想像以上に食い付くわね!あなた達!

「えーと…彼は…」

「おう!俺はせつなの同僚のウ…西隼人だ。」

自分で答えるウエスター。

あれ?彼ってもしかしてラブの顔忘れてる?

「せつなの同僚?」

「ということは、西さんも占い師なんですか?」

「お!よく知ってるな!それと、隼人でいいぞ!」

美希とブッキーの質問に答えるウエスター。

それにしても…彼ホントにラブのこと

忘れてそう…ならあの時…

遊園地で慌てる必要もなかったか…

 

「もしかして、大輔が言ってた占い館のおにーさん?」

「大輔?…あ!あの中坊トリオの事か?」

あれ?ラブとウエスターの会話に、なんだか悪い予感が…

「やっぱりそうなんだ!

…ねぇせつな、せつなって最近遊園地に行った?」

 

…不味い。

「わたしは…」

「お!俺と二人で行ったぞ!面白いな、あそこは!」

…ウエスターの、バカめ。

「緊急会議!美希たん!ブッキー!」

「ええ!」

「うん!」

すごい勢いの3人に福引会場の裏手に引きずり連れ去れた。

 

なんでよーーっ!!

 

 

 

「…なんだ今のは…」

イースが連れてかれちまった。

「あのーお兄さん」

「む、なんだ?」

何かの店員だろうか。

なにやら困ったように俺に話しかけてきた。

「お兄さんさっきの娘達の知り合いだよね?

なら代わりに福引選んでくれないかな?

他のお客さんもいることだし…」

「? よくわからんが、いいぞ」

 

__________________

 

 

「被告人、東せつなよ。前に」

クローバータウンストリートの福引会場の裏手。

そこでわたしは、ラブ、美希、ブッキーの3人に囲まれていた。

 

「なぜ、あなたがこの法廷に

呼ばれたのか、あなたに心当たりはありますか?」

正面の美希がわたしに聞く。

「いえ…わかりません…」

隣でラブがスッと手を挙げた。

「なんですか桃園検事」

「裁判長!被告人東せつなは、最近遊園地に、男性…西隼人氏と

二人で遊びに行った、と報告されています。

これは、西隼人氏本人も認めており、

まごうことなき事実であると判断します」

美希がブッキーに目線を向ける。

「山吹弁護士、これに対して異議はありますか?」

「ありません」

なんでよ。

「異議あり!」

「被告人の異議を、却下します」

「裁判長、目撃者である知念大輔氏によりますと、

西隼人氏は同行していた女性、即ち被告人を『自分の彼女』と

呼称していたそうです」

「山吹弁護士、これに対して異議はありますか?」

「ありません」

仕事しろ弁護士!

「異議あり!」

「被告人の異議を、却下します」

 

「さぁ~てせつな?」

「詳しく聞かせて」

「貰おうかしら♪」

実に楽しそうに、3人が詰め寄る。

いやわたしも、皆とこんな話をするのは楽しいのだけども。

言いがかりにも程がある。

「ほ、ホントになんでもないのよ。

勘違いというか妙な誤解があるようだけど…」

 

 

「大当たり~~~!!」

その時、福引会場から鐘の音と拍手が上がった。

「え!?」

「うそ!?」

「誰が!?」

「ああああ!忘れてたぁぁぁぁ!!」

 

 

急いで会場に戻ると、困惑した顔のウエスターが一人イース達を待っていた。

「あ、遅かったじゃないか」

「隼人さん!大当たりが出たんですよね!」

涙目のラブがウエスターに詰め寄る。

「ちょ、落ち着けっ!」

「隼人、誰が当たったか…

いえ、大当たりはどんなものだったか、見た?」

当然わたしは大当たりがどんなものか知っている。

ラッキークローバー…四つ葉のペンダント。

過去ではわたしがラブから受け取り、

そしてイースとして彼女の前に正体を晒した時に、壊してしまったものだ。

まさか、手に入らないなんてことになるとは。

残念ではあるが…

わたしは、それよりも素晴らしいものを今日手に入れていた。

 

「あー…どんなものだったのかは見てみたかったのになぁ」

「どんまい、ラブ」

「次の機会を待ちましょう」

美希とブッキーがラブを慰める。

「なんだ?大当たりなら、ほれ」

ウエスターが手に持っていた

グリーンに光るラッキークローバーのペンダントをラブの前に出す。

 

「「「「え?」」」」

「お前達が福引をほっぽってどこかにいっちまったからな。

店員に頼まれて俺が引いといたぞ」

 

__________________

 

 

「すごーーーい!」

「これが[幸せの素]なんだぁ」

「ラッキークローバーかぁ、なるほどねぇ」

「何が嬉しいのかはわからんが、これは元々お前達の物だ。

俺は引いただけだからな」

そう言ってウエスターはペンダントをラブに差し出した。

どうやらウエスターにとって、

このペンダントは特に興味の対象ではないらしい。

…食べ物ならこんなにすんなりと渡してくれないだろう。

 

「ありがとう!隼人さん!でも、

あたしはもう幸せゲットしてるし…

大当りがなんなのか知りたかっただけだしなぁ…そうだ!」

ラブがウエスターの手を取ると、そのままわたしの前に誘導した。

「ほら!恋人のせつなにあげちゃいなよ!」

「なっ!?何を言ってるのよ!ラブ! 」

「素敵~」

「ナイスラブ!」

ちょっとそこの外野!

 

「? 恋人?せつながか?」

えっ と固まる3人。

「か…彼女じゃないんですか?」

恐る恐る美希が聞く。

「? せつなは彼女だろう?

というか、女性は『彼女』と呼ぶんだろう?俺は『彼』だな!」

「「「あっ…(察し」 」 」

「だがまぁ確かに、これはせつなが持っていた方が良さそうだ」

そう言ってウエスターは、スッとわたしの首にペンダントをかけた。

「あ、ありがとう、ウ…隼人」

皆の前でさらりととんでもない事をする奴だ。

耳が熱い。

「それよりせつな!俺は今日、用事があったのだった!

ここで失礼する!」

全然気にせずウエスターは、足早に去っていった。

 

「「「……」」」

「…ラブ?」

「はいっ!?」

「…美希?」

「うっ…」

「…ブッキー?」

「あ、あはは…」

「なにか言うことは…?」

「「「ごめんなさい」」」

 

こうして誤解も無事(?)解け、

ひとしきり遊んだあとラブ達3人はミユキさんのダンスレッスンに、

わたしは占い館に帰ったのだった。

 

 

わたしは自分の部屋で四つ葉のペンダントをかかげる。

前回よりも、もっと大切になったわたしの宝物。

「今度は、絶対に壊さないわ」

 

 

 

 

「旨い!旨いぞ!カオルちゃんおかわり!」

「おにーさんよく食べるねぇ。

買い出しに行ってきたばっかりなのに、

こりゃうちの店、文字通り食い潰されちゃうかも!ぐは!」

ウエスターはかおるちゃんのドーナツカフェに来ていた。

たまに彼は、こうしてドーナツを食べまくりに来るのだ。

ワゴン車の中から、その様子を伺う二人の妖精。

「なんや今日もあのにーちゃんぎょーさん食べるなぁ。

シフォンも一緒に買ってきた材料が、どんどん無くなってくでぇ」

「ぷりぷー」

「せやなぁ、明日はワイも一緒に行こうなぁ」

 

四つ葉町は、今日も、平和です。

 

 

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