イース逆行!プリキュアのいない世界!?   作:せまし

7 / 10
前話の幸せの素の話は原作でいう7話、文化祭は原作でいう16話くらいですが
この物語ではナケワメーケは一体だけだしサウラーが仕事してないので
ここまで特になにもイベントはありませんでした。
ということでお願いします。

本作はフレッシュプリキュア視聴済読者向け作品ですので
ネタバレと描写不足が多々あります。ご注意ください。


イース逆行!プリキュアのいない世界!?06

 

 

『幸せの素』を手に入れてからわたしは、

四ツ葉町への被害を最小限に抑えながら

ウエスターとスピ太郎と共に程々に不幸のゲージを集め、

サウラーの気を逸らして仕事をさせず、

ラブや美希、ブッキーと親交を深め、、

カオルちゃんのドーナツを食べ、

ウエスター、サウラーと共に見聞を広め、

街に出てはアカルンを探していた。

 

もしかしたらアカルンは、わたしの寿命が尽きる時にしか

現れないのかもしれない。

以前アカルンは「邪悪な力に邪魔されて近づけなかった」とも言っていたし。

もしそうなら、わたしは次の手を考えなくてはならない。

…ウエスターとサウラーを味方につける事が第一目標だが、

まだ二人はメビウス様を信じ切っている。

二人を説得したいところだが、下手に動いて不信感を持たれては不味い。

何かキッカケが欲しいのだが…

 

 

 

 

 

「「「お化け屋敷~?」」」

「うん!今度の文化祭であたしのクラスがやるの!」

そんなある日、わたしはラブに呼び出されて

カオルちゃんのドーナツカフェに来ていた。

美希とブッキーは、ラブの買い出しを

下校途中に手伝ってそのまま来たらしい。

「それで、あたしと大輔はその実行委員なの!ね!」

「あ、ああ」

ラブが隣に座る大輔に笑いかける。

「それでこの大荷物なのね…」

わたしは、ラブと大輔が持ってきた大量のお化け屋敷アイテムを見る。

怖いマスクとか、等身大の幽霊の人形だとか、蒟蒻まである。

「どうしたの?これ」

ブッキーが聞く。

「姉ちゃんに頼んだんだ」

「ミユキさんに?」

そうそう。大輔はラブ達にダンスを教えているミユキさんの弟だ。

「うん!テレビ局にあったのを貸してもらったんだ!」

「撮影用なんだ…どーりで確りした作りだと…」

美希が納得したと呟く。

「でしょでしょ~」

 

「皆!絶対遊びに来てね!

サービスでいっぱい怖がらせてあげるから~~」

「いやそれは…」

「嬉しくない…かも…」

「…なんでよ」

若干引いてる3人に構わず、

ラブは不気味なマスクで笑っている。

 

「あ、そうだ、東」

大輔に声をかけられた。

「隼人さんも誘ってくれよ。

裕喜と健人も同じクラスだからさ」

ウエスターは、どういうわけか

沢裕喜、御子柴健人、知念大輔の三色団子と仲が良くなっていた。

わたしがラブ達と遊ぶようになってから、なぜかよく会うようだ。

一緒にドーナツを食べたり、ウエスターに相談したりしてるらしい。

「ええ、わかったわ」

きっとウエスターなら二つ返事でOKでしょうね。

 

__________________

 

 

「中坊トリオの学校で文化祭か!行く行く!行くぞイース!」

案の定、ウエスターは乗り気だった。

わたし達は今、占い館の応接間に集まっていた。

暖炉の側でスピ太郎が丸くなって眠っている。

猫みたいだ。大きさは象くらいだが。

 

「お化け屋敷かー、そういえば、

前に行った遊園地にも…あった、な…お化け、屋敷……」

確かに。あの時は、夕暮れまでの

時間を稼ぐ為にキャーキャー叫びながら抱きついたりして

ウエスターの足を止めまくったのだ。

急にソワソワしだしたウエスターを不思議に思いながら、

わたしはスピ太郎の頭を撫でる。

心なしか、喉を鳴らしているような気がする。

 

「面白そうな話をしてるじゃないか」

応接間にサウラーが現れた。

「サウラー!どうだ?今回はお前も一緒に行くか?」

「僕は遠慮しておくよ。少し調べたい事もあるからね」

サウラーはそう言いながら紅茶を入れる。

サウラーはどんな種類の紅茶を買ってきても、

それに大量の砂糖をぶちこんだ。糖尿病待ったなし。最早手遅れである。

「あら、もしかして外に出るの?」

「確かに出ようと思うんだがね…」

なんてこと。ついにサウラーが屋敷から出るなんて。

 

サウラーはまだこの世界に来てから外に出ていなかった。

彼のナケワメーケは特殊な能力が多いので、

仕事をされてはまずいと極力外に出ないように色々な本や

彼の興味を引きそうなパソコン等で部屋の中に繋ぎ止めていたのだが…

流石にそろそろ苦しくなってきたか。

別に外に出る分には構わないが不幸のゲージを集められては困る。

さて…どうしたものか…。

思考の海に沈みかけたその時、サウラーの一言で現実に引き戻された。

 

「ちょっとラビリンスに戻ろうかと思ってるんだ」

 

……なんですって。

 

 

「ラビリンスに?なにかあったのか?」

ウエスターが少し慌てたように質問した。

「そういう訳じゃ……いや、君達の意見も聞いてみよう」

少し考えた後、サウラーは答えた。

「妙だとは思わないか?」

「なにがだ?」

「僕達がメビウス様に仰せられた命令は、

不幸のゲージを集めインフィニティを手に入れる事。

僕達は、今だそれを成していない。

だが、当初の予定を大幅にオーバーしているのに

メビウス様はおろかクラインからもなんの通達も来ないんだ」

 

…確かに。

それはわたしも考えていた事だ。

過去の記憶と違いプリキュアの邪魔も無いのに

わたしのおかげで不幸のゲージ集めは時間がかかっている。

だが、メビウス様は特に何も言ってこない。

以前はプリキュアという邪魔者がいないからだろうかと思っていたが、

改めて言われると疑問が多い。

 

「特に問題がないから、

メビウス様も何も言ってこないんだろう!」

「…確かに、そうかもしれないね」

「…あなたはどう思っているの?サウラー」

サウラーの鋭い目が、わたしを見つめる。

「……そうだね、イース。

僕は、メビウス様は…他にもっと重要な案件に

掛かりっきりなんじゃないかと考えている」

 

…それは…

「インフィニティはメビウス様が

全平行世界の支配の為にもっとも欲しているもの!!

それをほっぽいて一体何をしてると言うんだ!!」

ウエスターがテーブルに手を叩きつけ立ち上がった。

その音でスピ太郎が飛び起きる。

「落ち着けウエスターくん。

何もそうだと決まった訳じゃない。

僕はそれを確かめに行くんだからね」

 

「むしろ杞憂な可能性の方が高い。

メビウス様に僕達の働きが認められて

好きにさせて下さってるのかもしれないしね」

「あなたは特に働いていないでしょう。サウラー」

「は、はは…」

サウラーの乾いた笑い声が響く。

 

「とまぁそういうわけで僕は数日ラビリンスに戻るけど、

君達はその間に文化祭とやらを楽しんでおいでよ」

 

__________________

 

 

ラブの通う中学校、四つ葉中学の文化祭は、

前日の雨が嘘のような爽やかな天気の中ではじまった。

 

「そーいや大輔。

お前、昨日の放課後桃園と二人で何してたんだよ?」

「んなっ!?」

「昨日の放課後、二人が学校に戻るのを見かけたんですが…」

「邪魔しちゃ悪いと思って俺達そのまま帰ったんだよな」

「青春だな少年!」

ミイラ男、死神、ドラキュラな三色団子の会話に、

ウエスターが自然に入り込んだ。

「あ!隼人さん!」

「来てくれたんスね!」

「おう!ホントもうすごく楽しみにして来たぞ!」

知らなかった。ウエスターがそんなにお化け屋敷を好きだったとは。

 

「せつな!…に隼人さん!」

幽霊の格好をしたラブが、わたし達を教室から出迎えてくれた。

「あ!また大輔サボってる!」

「ゲッ!ラブ!」

「お化けは教室から出ないでって言ったでしょ!」

「だーっわかった!わかったって!」

ラブが大輔を教室に押し込む。

「僕らもいるんですけどね…」

「あの二人はいつもの事だろ」

「あまずっぺー…」

 

「そーいえばラブ。美希とブッキーは?」

「美希たんとブッキー?二人なら…」

ガララ!っと教室の後ろのドアが勢いよく開き、

中から静かに美希とブッキーが出てきた。

どうやら先にお化け屋敷に入っていたようだ。

「どうだった!?美希たん!ブッキー!」

「…あ、ラブ」

「ラブちゃん、次はもっと動物さんをモチーフにしたお化けを増やしてほしいな」

若干青白い美希とどこかズレた事を言うブッキー。

「うーん。ブッキーを怖がらせるにはまだまだだったかぁ」

「ちょっとラブ。それじゃああたしを怖がらせるのは簡単みたいじゃない」

「えー?美希たんはタコの絵で充分だし…」

「やっぱり!あの絵はラブの差し金ね!なんでお化け屋敷にタコがいるのよ!!」

「あ、あはははー」

「ラブ!!」

 

カオルちゃんのドーナツ3日分で美希と和解したラブが、

わたしとウエスターを教室の扉の前に連れてくる。

「それじゃあせつなと隼人さん。泣き叫ぶ程の恐怖を楽しんでね!」

「ラブちゃん…」

「それは…ちょっと…」

引きつった顔の美希とブッキーを後ろにし、

わたしと隼人はお化け屋敷に足を踏み入れる。

「せ、精一杯頑張るわ」

 

__________________

 

 

俺は今日、最近よく会う中坊トリオの

学校の文化祭に、イースと共にやって来ている。

サウラーの奴はラビリンスに里帰り中だ。

難しい事はわからんがなにか確認してくるらしい。

メビウス様やクラインによろしくと伝えておいた。

 

俺がよく会う中坊トリオのクラスはこの文化祭でお化け屋敷をするそうだ。

…お化け屋敷。

俺が以前、遊園地のお化け屋敷に入った時は色々と凄かった。

その時も今回同様イースと一緒に行ったんだが、

その時のイースは何て言うかこう、キャーキャーと喚いていて、

普段は絶対に見せないような顔で俺に抱きついたりしてきたのだ。

その時の俺は何故か体が固まって動き辛くなり、顔が熱く

何か言いようもない気分にさせられたのだ。

あれは何だったのだろう。

だが、悪い気分ではなかった。

そして、今回のお化け屋敷でも、そうなることを期待していたのだが…

 

 

 

ラブのクラスのお化け屋敷は、ミユキさんづてでテレビ局から

資材を借りたこともあってすごいクオリティであった。

まさか、蒟蒻にあんな使い方があったなんて。

今回は、遊園地のお化け屋敷と違い

素の反応が出来たこともあってわたしはよく楽しめた。

なぜかウエスターは段々と元気が無くなっていったが。

あまり気に入らないお化け屋敷だったのかしら。

わたしは楽しかったけどなぁ。

 

「ラブ、楽しかったわ」

「あちゃ~せつなもこーゆーの平気な人だったか~」

 

その後わたしは、

休憩時間になったラブと美希、ブッキーの四人で文化祭を見て回った。

わたしの以前の記憶では文化祭は経験していないのですごく楽しい。

わたしは文化祭を満喫していた。

 

 

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