ー小鳥がさえずり、花たちが歌い踊る。
森の少女の物語を今始めよう。ー
ここは多くの国と種族が生ける世界。その世界には大国、『クレリュシア王国』がある。
クレリュシア王国には『アデリアの森』と呼ばれる森がある。
アデリアとは、太古の昔に森を創成した女神の名前であるとされており、アデリアの森には人間や他種族は住まうことが出来ず、人間や他種族はリステアと呼ばれる居住地区に住んでいる。森には動植物と森の守護神のみが住むことが出来るとされている。
それは、初代国王バルト・クレリュシアが国を作るにあたり森の守護神との契約で森に立ち入ることが出来る者を制限し容易く入れないようにしたためである。
ー1ー
木々の間から光が差し込み、空間がキラキラと輝く。
小鳥は歌うように鳴き、花たちは踊るように風に揺れる。
まるでこの世のものではないようである。
その中を髪を揺らしながら歩いてくる少女がいる。
少女の名前はリヒシャ、アデリアの森に住むたった1人の人間である。
キラキラと輝く花たちを見て語りかけるようにして言葉を紡ぐ。
「今日もみんな綺麗だね。でも、今日はみんな一段と嬉しそう。何かいいことでも起こるのかい?」
鈴がなるような凛とした声で語りかけると喜ぶようにして小鳥たちはリヒシャの周りに集まる。その光景に目を細めていると、頭の中に声が響いた。
「おはよう、リヒシャ。急で悪いのだけど、私のところに来てくれないかしら。」
優しいく、温かみのある声の女性はおずおずとリヒシャに問いかける。少し驚いた顔をしたリヒシャは笑顔で頷く。
「おはよう、リメラ。大丈夫よ。今から行くわ。」
頭の中から声が聞こえなくなると少し寂しそうに花たちに別れを告げてリメラと呼んだ女性のもとへ歩を進めるのだった。
木々の間を進み、大きな石版の前で立ち止まるとおもむろに石版に手をかざした。
「ギリシガルーテ」と、リヒシャが呟くと鈴のような音が鳴ったかと思ったら、木しか無かった空間が膜が破けるように溶けていった。すると、白い神殿のような建造物が現れた。リヒシャは何のためらいもなく入口をくぐり歩いていく。中は壁画が美しく描かれ、所々に宝石が飾られている。少し歩くと、木製の大きな扉の前に付いた。
「リメラ、入るわよ。」
一言告げると扉を開け、部屋の中へと入っていく。
そこに居たのは、神殿内の壁画に描かれていた、アデリアの森の守護神『リメラ・ガルメリーラ』だった。
美しい翡翠色の長い髪は重力など関係ないように揺れ、金色の瞳はあらゆるものを魅了してしまいそうである。
純白のドレスは一層リメラを輝かせているようだ。
「ごめんなさいね、朝早くから呼びたしてしまって。」
申し訳なさそうにそう告げるとリヒシャに薄くほほ笑みかける。
「いいわよ、気にしてないわ。それに一日の初めからあなたに会えるなんて嬉しいわ。」
そんなことは全く気にした様子のないリヒシャは逆に会えて嬉しいとリメラに告げ、嬉しそうに笑顔になる。
「そう?ありがとう、リヒシャ。そう言ってもらうと私も嬉しいわ。」
軽い挨拶を交わした後、リヒシャは思い出したように訪ねた。
「ねぇ、リメラ。私になにか用事があって呼んだんじゃなかったのかしら…。」
「あ、そうだったわね!すっかり忘れていたわ。」
うふふと、笑ったあと「では要件を話します」と言われ、なんだろうと思っていると、思いもよらない要件にリヒシャは要件を聞くと目が点になってしまいました。
はい。意味わかりませんねーw
ちょいちょい更新していきますのでご容赦ください。