PSO2×SAO VR世界に入り込んだ守護輝士   作:のーん

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お待たせしました、1月ぶりの更新となります。

最近は寒かったり暖かくなったりと気候が不安定ですが、皆様どうお過ごしでしょうか?
作者はハンターやったり働いたり、アークスしています。

それでは、どうぞ。



第14話 休息

ノエルの疲労回復と装備更新、ついでにエリスの攻略情報更新という事で久しぶりにディアリーンたちのパーティは攻略・レベリングを休み、一日の間休息を取ることにした。

当然、町や村の間を移動する際の戦闘は避けられないが、戦闘目的でフィールドには出ないという事を取り決めていた。

 

「ごめんくださーい、装備の強化を今ある素材でできるところまで。あと、インゴットへの変換とプレートメイルの作成も」

「任しときな!」

ノエルが威勢のいい若旦那風のNPCに装備と素材、そしてコルの入った革袋を渡し、仕事が終わるのを待つ。

「そういえば、ディアと二人だけっていうのは意外と初めてかもね」

「確かにそうだな。別行動で二人というのはたまにあったが、最初から二人で過ごすのは初めてだ」

自然と二人で会話をすることになるが、ノエルの言う通り今日は二人だけだ。

エリスはアルゴをはじめとする情報屋や攻略本の執筆者たちとの編集会議のようなものがあるとのことで、主街区に行っている。普段はその間にキリトやアスナ、顔見知りのプレイヤーたちと即席パーティを組んでレベリングや攻略をしているが、今日はノエルの休息が目的なのでそういったのは無しだ。

「体調の方はどうだ?」

「バッチリ、完全回復したよ!」

「そうか。それでも今日は一日休みだからな、ゆっくりするとしよう」

「りょうかーい」

この後どうするかを話しているうちに鍛冶屋の仕事は終わり、幸いなことに一度の失敗もなく強化された装備一式がノエルの手元に戻ってきたそれを装備する。

「じゃ、一回主街区に行こっか」

 

 

ノエルの要望で一度主街区に戻ってきたものの、何をするつもりなのだろうか?

一応はいろいろ買いたい物があるので何か所か店を回りたいとのことだが、何を買うかは秘密らしい。

「まずは洋服屋から」

「構わないよ」

女の子の休日としては妥当なところか。

手近な服屋に入ると探し物があるのか、ケープなどの外套のコーナーに向かって行った。

「これは、うーん、こっちとあれで……」

ぶつぶつと独り言を言いながら服を選んでいるノエルを見ると、コイツの普通の女の子としての面が見れて面白い。そんなことを考えていると、いくつかのケープの名前をメモしたノエルが戻ってきた。

「とりあえずこのお店は見終わったから、次のお店に行こう」

「はいはい」

ノエルに手を引かれ、次の店へと向かう。

キャストの身体では意識しないが、この世界で得た肉体はノエルたち人間と同じ身体で同じ温かさがある。ノエルから伝わってくる温かさや感触はキャストの身体の時よりも、仮想のはずのこの世界の方がよほどリアルに感じられる。

「次も服屋か」

「あっ、やっぱり男の人はそういうの退屈かな?」

「いや、眺めているだけでも楽しいし、俺も服を見繕うのは好きだから問題ない」

伊達に見た目に拘るアークスの多いギョーフに所属しているわけではなく、服装などもちょくちょく気にする習慣がついているため良さげな服が無いかは探している。現実の気候とリンクしているのかこの頃は寒くなってきたので、深い青のコートが無いか探しているのだが中々シルエットと色が噛み合うものが無い。

「じゃ、ディアのコート探しもできて一石二鳥だね。さすがは私」

「そういうことにしておくか」

「ニヒヒっ」

その後も何件か店を回る中で無事にコートは見つかったが、ノエルは未だに探している物が有るらしい。

適当なレストランで昼食をとっていると、別の町に向かうことを提案してきた。

「あと一個だけほしいものがあるから、ちょっとだけ付き合って」

「別に気にしなくていい。もともと今日は何も決めずにぶらぶらするつもりでいたから、そうやって目的があった方が俺としてはありがたい」

「ありがとう!」

 

 

 

ケープにスカート、手袋、ブーツはいいのが見つかったけれど、帽子が見つからない。

この時期だからどこににあるはずだけど、どこにあるんだろ。

「うーん」

「もし」

いっそ裁縫スキルを持ってるプレイヤーを探してみようかな?

「もし」

「エリスに訊いてみようかな」

そんなことを考えていると急に肩をつかまれた。

「わっ!?」

「んっ、気が付いたか」

「気が付いたかって、別に気絶してないよ!」

「そうじゃなくて、さっきからNPCがお前に声をかけてるのに気が付いたかという話だ」

「あっ、それには気が付いていませんでしたー」

NPCが話しかけて来たってことはちょっと珍しい系のクエストだよね。

今日はやらなくても明日以降にやればいいし、受注するだけ受注しておこうかな。

そう思って、さっきから声をかけられていた老爺NPCに話しかける。

「気付かなくってごめんなさい。それで、どうしましたか?」

「おおぉ、こちらこそ考え事をしてる時に話しかけてすまんね。実はの、お嬢さん方にちょいと頼みごとがあるんじゃ」

話を聞くと、この時期に作るお菓子があるけれど、その材料に使う木の実が足りていないとのことだった。モンスターが原因で穫れないとかではなく、単に遠くの町から運ぶ最中の道が途絶えて運べないから、転移碑で移動できる私たちに頼んだみたい。

「いいよー、パパっと終わらせちゃうから待ってて」

「頼みましたぞ」

「えっと、目的の町は……ルベリ―? ってタイミングのいい偶然があるもんだね」

「そうだな、手早く終わしてしまおうか」

今の拠点にしてる町が目的地、っていうかそこの転移碑をアクティベートしてあるからこのクエストを出来るのかな? 見た感じ他のプレイヤーには声をかけていないみたいだし。

そういうわけで一度オアシスに戻ってアイテムを受け取り、超特急で戻ってきた。それにしてもルベリーベリーはさすがに安直というかストレート過ぎて笑っちゃた。

「さすがに、AGIでは負けるか」

「フフフ、リアルじゃ負けるかもしれないけど、ここじゃあ互角だからね」

ついでに競走したけれど私が2秒差で勝ちました。AGI/DEX型だからAGI/STR型のディアとはいいところ行くかと思ったけれど、装備補正も含めたAGIは私の方が上だったみたい。

「最近はダメージのばらつきを抑えるためにDEXを少し上げてたからな、それに装備の差が出たか」

「かもねー」

とりあえず納品しないと。

 

キリト達がお使い系と呼ぶアイテム納品のクエストをノエルとこなしたが、やはり競走で負けたのは少しばかり悔しい。

スキルビルドやOPの差があるのはもちろんだが、あいつの方が小回りが利いている。

同じ道を通って俺は加減速の切り替えと加速度で勝っていたが、ほぼ最高速を維持したままで細い路地や急カーブを曲がられてはそこの減速分でロスが出る。

普段移動系PAでほぼ直線移動しかしていないツケか……。

「まだまだ、俺も至らないな」

今までの経験に加えてこの世界の、剣士としてのシステムを理解して使いこなさなければ、戦闘者としてのアドバンテージはそのうち無くなる。アークスのディアリーンを土台にして剣士のディアを新たに育て直す、その位の覚悟でやらねばなるまい。

「明日、一度エリスかキリトにもう一度基礎的な部分を習いなおすか」

正直、戦闘システムで良く分かっていないところがある、特にヘイトやスイッチのタイミングはまるで分らん。今後はエネミー相手でもスイッチをする機会は増えるだろうし、特に重点的に習い直すか。

老人に納品とクエスト完了の報告を済ませたノエルが戻ってくるが、報酬を確認した顔が嬉しそうににやけている。

「えへへ~」

「はぁ、どうかしたのか?」

「ちょっといいものが手に入ったんだー。これで欲しかったものは手に入ったし、万事オッケー」

「では、もう一度ルベリ―に戻るとしようか。少し、お前と行きたい場所があるからな」

「うん!」

あの後にもう一度行けるか確認して、イベントのインスタントマップでは無いことは確かめてある。

 

 

 

 

ルベリ―に戻り、リリーパ族に案内されたルートを辿っているとノエルが話しかけてきた。

「そういえば、クラリッサのことで進展があった、って言ってたけどどんな感じ?」

「昨日町を歩いていたらイベントが進行した、としか言いようが無いな」

サンドイッチ買った帰りに進行したとか、自分でも訳が分からん。

「やっぱり、変なクエストだね」

「そのあたりは、ゲームに詳しいエリスあたりに訊いてみないと分からないがな。他のプレイヤーたちは武器を入手するクエストとして進めているようだし、それを強引に改変している影響だろう」

昨日はデイアベルたちもこの町に来ていたし、元のクエストでは他の町で進行する予定だったのだろう。この世界全体が【仮面】や俺の影響で改変されているならば、創造主である茅場晶彦の思惑とは外れた、本当の意味で独立した異世界と化しているな

「それにしても、どこまで歩くの?」

「そこの角を曲がったところが目的の場所だ」

「ディアが連れて来るなんて、どういう場所なんだろ」

リリーパ族に案内された行き止まりにノエルと共に到着する。

夜闇の昨日と違って様子もはっきりと見え、午後の穏やかな日差しを受ける其処は池の中に浮かんだ花畑のように石碑を中心に色とりどりの花が咲く、穏やかな雰囲気を漂わせていた。

ちょうど芝生のように丈の短い草も生えており、一服するにはいい場所だ。

「どうだろうか? 気に入ってくれると嬉しいが」

「うん! 気に入っちゃた、綺麗で風が吹いてて気持ちいいし、なんだかのんびりできそう」

「そうか、それならば良かった」

喜んでもらえたようで安心していると、ノエルが草の上に寝転がった。

「はあぁ、芝生の上で寝転がるのは、気持ちいいね」

その姿に、マトイの姿が重なる。

いつだったか、おそらく深遠なる闇が復活する前、クエスト後の自由探索中にエネミーが出てこないエリアで休憩していた時に同じようなことしながら、同じようなことを言っていた。

「クク、アイツと同じこと言うな」

「あいつ?」

「現実にいる、俺の大切な人だ。そのうち紹介してやる」

俺のその言葉に反応して、起き上がって俺の方を向いたノエルが少しだけ真剣な顔をして言う。

「その前に、現実に帰らないといけないけどね」

「俺は現実に帰って、オラクルからお前を迎えに行かないと紹介できないな」

そうして、どちらともなく笑いだす。

まだ5%もクリアしていないゲームをクリアできるのはもちろん、その後のことまで話しているのだ。

法螺か何かと思われても仕方ないが、本気だ。

「さて、茶にしようか。ノエルは紅茶派だったな?」

「ミルクとお砂糖たっぷりのだよ」

「はいはい」

そのあとは他愛もないことを話した。

どこの飯屋が美味い、不味い、ネタとしか思えないクエスト、これまで過ごして来た中で、戦闘とはあまり関係ない出来事ばかり。

こうして振り返ってみると、2か月に満たない中で5層を上る間、戦闘ばかりしているようで意外とそうでない時間を持っていたことに気づく。

不思議なもので普段の息抜きでは全く気にもかけていない出来事が、こんなゆったりとした時間では一息抜けていた瞬間だと分かる。

「ヘクション!」

「寒くなってきたか?」

立ち上がったノエルと建物の隙間から見える夕陽を拝んでいると、ノエルがくしゃみを一つ。

冬に近い気候であることに加えて、このフロアでは元々が砂漠気候という事もあり日が暮れると一気に気温が低下する。

夕暮時ともなれば肌寒さを感じるし、軽装のノエルならばなおさらだろう。

「やっぱり、夕方になると寒い」

「仕方のない奴だ」

買ったばかりの新品だが、自分よりも先に他人に着せるとはな。

アイテムストレージから今日買った蒼いコート、アズール・コートを肩にかけてやる。

買う時は見た目≒値段だと思っていたので気にしなかったが、ちらっと見えたステータスはそこそこで今の装備の上から羽織って戦闘に持ち込んでも支障はなさそうだ。

「いいの?」

「これでもお前よりは厚着だからな、それに寒さは凍土で慣れてるから多少ならば問題ない」

とはいえ、日が暮れればいくらなんでも寒いので足早に宿屋へ帰る。

途中、ノエルに『少し買いたいものがあるから先に戻ってて』と言われ、返事をする前に人混みに紛れられた。

マップで位置を確認すると通りの店に立ち寄っている様だし、心配する必要もないか。

 

 

危ない危ない、ディアとお茶しながら綺麗なエリアに居たら、すっかり大事な買い物を忘れてた。

これが無いと、イマイチ今日が盛り上がらない。

「ディアも喜んでくれるかな~♪」

アークスにも今日を祝う習慣があるかは分からないけど、パーティみたいなのはいつやっても楽しいもんね。

「あとは、これを仕込んでっと」

食べても味を壊さないように甘いのと酸っぱいのをいくつかと、一つだけよく洗ったコル銀貨を入れる。

本当は指輪とかも入れたいけど、買えなかったし仕方がないか。

「うん、準備は万端。あとは」

ステータスウィンドを表示して装備をどんどん変えていく。

スカート、セーター、ケープ、それにさっきクエストで手に入った帽子と。

あとはシーツで包んでと。

「これで良しっと、どんな顔するかな?」

さて、楽しいイタズラの時間だよ。

 

 

一足先に宿屋に帰ると、思わぬ来客が待っていた。

「よっ、久しぶりだな」

「久しぶりです、ディアさん」

「ご無沙汰しています」

同じ宿にいるエリスは当然として、キリトにアスナ、ルチアまで揃っていた。

「久しぶりだな、相変わらずのようで安心した」

この階層に入ってからはクラリッサの欠片集めをメインにレベリングをしていたこともあり、攻略のメインとなる町を拠点とするキリトとアスナ、上層にいるとはいえ攻略組には少し届かないルチアと直接顔を合わせるのは久しぶりだ。

「ノエルの奴は一緒じゃないのか? ここに来たのも、メッセージで来て欲しいって連絡があったからなんだけど」

「そうそう。絶対に来て欲しいなんてメッセージが来たら、行かない訳にもいかないし」

そういう二人に事情を説明する、と言っても外出帰りの途中に何かを思い出して買い物に行ったというぐらいだが。

「ノエルらしいうっかりと言えばそうですけれど、他人を呼んでおいて買い忘れがあるとは……」

「あっ、大丈夫ですよ。時間まではあと30分くらいありますし、皆さんとお話がしたくて早く来ましたから」

「そうそう、3人と直接会う機会もなかったし、早く来ちゃたのよ」

そういうわけで、ノエルが来るまでの間4人で会話を咲かせる。

どこのダンジョンに変わったアイテムがあった、最新の攻略状況、効率のいいクエストの話、エリスとキリトのベーター情報、そんな話をしていると弾んだ声とともにノエルが帰ってきた。

「メリー! クリマスだよ!」

そう言う彼女の服装は緑のチェックスカートに白のセーター、赤のケープに、白いポンポンの付いた赤い三角帽子というもので、確かにクリスマスの・・・・・・。

「そういえば」

「今日は」

「クリスマスね」

「すっかり忘れてたけど」

4人でセリフを紡ぐが、クリスマスと言えば。

「氷上のメリークリスマス行けていないな」

ぼそりと、独り言が漏れる。

まぁ、この時期にあるというだけで、この世界にあるわけではないのだが。

「やっぱり。みんな忘れてるけど、今日はクリスマス、一年一度の祝祭だよ! というわけで、サンタクロースからのプレゼント!」

背中の白い袋、というよりは白いシーツをテーブルの上で解くと現れたのはクリームの上に赤い果実の乗ったケーキ。俗にいうクリスマスケーキという奴か。

「ささ、みんな食べて。ちょっと中に仕込んであるけど、ハズレはないから」

そういうと、手際よくケーキを五等分する。しかし綺麗に奇数個に分割できるとは、結構自慢できる特技ではないか?

「じゃあ、お言葉に甘えて」

「いただきます!」

「うーん、いい匂い」

「ディアさん」

「まっ、ハズレはないから気にすることはないだろう」

一度クリーム充填の饅頭で痛い目に遭っているせいか、若干エリスは警戒する。

「私は最後のこれと、ついでにディアに紅茶を出してもらえれば……」

「残念だが、6人に振舞えるほどの備蓄はない」

確かにケーキと言えば紅茶の方がなじみ深いが、暖炉で暖まりながらクリスマスケーキというのは乙なものだ。

『いただきます』

めいめいにケーキをほおばると、ノエル以外の全員が驚いた顔をする。

「おいひーれふ」

「この世界で食べてきた中じゃ、一番かもしれんな」

「甘めのクリームと、中にある酸っぱいフルーツが合わさって、美味いな」

「私のは甘さの二段構えで、最後まで甘さを堪能できます」

「えっ!? 私とキリト君で中身違うの? 私のは甘いのが入ってたんだけど」

得意げな、しかし悪戯を成功させたときのニヤリとした顔でノエルがネタ晴らしをする。

「イタズラ成功かなー、ちょっとだけ中身に細工してみたんだ。いろんな味があった方が面白いし、交換もできるし。んっ、私のはラムレーズンみたいなのでちょっと大人風味」

そう言いながら互いに違う味も食べてみたいと少しずつ分け合い、ガヤガヤと楽しみながら食べていると口の中に違和感が。

自分の分のケーキを食べていると、妙に冷たく硬い食感が出てきた。

氷と違って解ける気配もなく、いつまでも無くならないので顔を背けてナフキンに吐き出して拭いてみる。

「・・・? 銀貨?」

それを見せると、ノエルが嬉しそうな顔でこっちを見る。

「大当たりだよ、ディア! それね、幸運の印。地球のイギリスだと、クリスマス・プディングって言ってドライフルーツを使ったクリスマスケーキがあるんだけど、それにならって入れてみたの。本当は指輪とか指抜きとかも入れて占いみたいにするんだけど、そういうのは買えなかったから」

なるほどな、コイツも色々考えていたわけか。

「へー、ノエルがそんなことを知っているとは、意外ですね」

「失敬な、これでもリアルだとケーキ屋の娘だからお菓子関係の知識はあるんだよ。ノエルっていう名前も、フランス語のクリスマスシーズンから取ってるし」

意外なところでノエルの名の由来が判明した瞬間だった。

「だから今日起きてからディアと一緒にいろんなお店に行って衣装を用意したり、思い出してケーキを準備したの。いやー、ほとんど毎日戦ってたせいで日付なんて気にしてなかったからね、危なかった」

その一言で全員がはっとする。攻略を進めることも重要だが、その中で休息することも一種のルーチンワークになっていた。

ノエルがクリスマスだと気づいたのも偶然に近いような休養日を設けたからで、普段通り過ごしていたら、今日が何の日かなんか気にせずにいただろう。

「攻略も大切だけど、たまにはいいでしょ? なにせ、1年に一回のクリスマスなんだし。ちょーっと、財布が軽くなり過ぎちゃったけどねー」

「なら、来年はみんなでやりましょうよ。こうやって集まって、もっと大勢で、衣装も普段着じゃなくてノエルさんみたいにして、もっと豪華なのを」

「ルチアちゃんの言うとおりね、今年はノエルちゃんのご馳走になったから、来年は私たちで、再来年からは全員で」

ルチアの意見に、アスナが賛同する。キリトやエリス、当然俺も同意見で頷く。

少なくとも、この世界にいる間は死ねない理由が全員に一つ出来た。クリスマスを毎年全員で祝うというシンプルな、少し子供っぽい、だけど大切な理由だ。

「じゃあ、来年は豪華なプレゼント期待しちゃうよ」

「楽しみにしてくれていいぜ、ビックリするようなアイテムを持ってきてやる」

「そうですね、今年のサプライズには届かないかもしれませんが」

「まっ、適当に探すか」

その後もささやかなクリスマスパーティは続き、時計が10時を示すころまで下らない話で盛り上がった。

 

これを目撃した他のプレイヤーたちの噂により、次の年からは様々な季節ごとのイベントが徐々に盛り上がるようになっていく。

 




どーも、読んでいただきありがとうございました。
更新遅いのに読み続けていただいている方には感謝を、初めて読んでいただいた方には更新遅いという告知を。


そして宣伝というか、うちのディアリーンが沖田佑士さんの作品に客演させて頂きました、本当にありがとうございます。
私のお気に入りから読みに行けるので興味がありましたら、というか私と同じPSO2×SAOの作品なので知っている人が多数と思います。
ついでに、あそこのシーンを映像で見たい人のためにリンク張っておきます。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20879300
バトルシップはいいものです、一度も見たことのない方は是非見てください。

次回の更新も間が開くと思いますが、お楽しみに―
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