新釈聖剣伝説 作:そんなバナナ
prologue
王の話をするとしよう。
滅びゆくブリテンに彗星のごとく現れ疲れ果てた人々の希望となり国を導いた王の話を。
イギリスのウェールズに古くから伝わる物語『ブリタニア騎士物語』は以下に挙げる五部構成からなる物語である。
とあるパン屋の息子であった青年アーサーが選定の剣を抜き
花の魔術師マーリン、円卓の最古参ケイ卿、そしてケイ卿の義妹でのちにアーサーの妻となるアルトリア王妃の4人で星の聖剣エクスカリバーを用いて卑王ヴォーティガーンから玉座を奪還し、復興中の王都キャメロットにてアルトリア妃を娶りブリテン島の王アーサー・ペンドラゴンとなるまでの第一章。
ヴォ―ティガーンから玉座を取り戻したアーサーのもとに太陽の騎士ガウェイン、湖の騎士ランスロット、哀しみの子トリスタンなどの後世にまで円卓の騎士と呼ばれるそうそうたる面々が次々と集まり大ローマ帝国の大皇帝ルキウス・ヒベリウスが率いる連合軍との1度目の戦いを書き、キャメロットの主アーサーが獅子王と呼ばれるまでの第二章。
ローマ皇帝を退けたブリテンが次に迎えた危機、
ピクト人の大侵入をブリテン島の守護者、獅子王アーサー・ペンドラゴンが単身で食い止めるも最期は敵の王と相打ちし帰らぬ人となってしまい残された偉大なる王を失った者たちの嘆きを書いた物語の一つの大きな区切りともなる第三章。
戦乱続きだった前三章とは雰囲気がガラッと変わり、先王が討ちもらしたピクト人との小競り合いはあるもののこれといった大きな戦もなく、平和の訪れたブリテンで先代アーサーの跡を継ぎアルトリア王となった彼の妻アルトリア妃とガウェイン、ランスロットを始めとした彼女を取り巻く円卓の騎士たちによる儚いロマンス、所謂キャメロットの黄金期が書かれている第四章。
そして最終章、第五章では先の戦いの被害から立ち直ったローマ帝国との最後の決戦とその直後に起こったアルトリア王とアーサー王の子である反逆の王子モードレッドが王位簒奪を目論んだ内乱によってふたたびブリテンが血に染まり栄華を誇った円卓とキャメロットの崩壊が書かれており、『カムランの丘』と呼ばれる場所での悲しき母娘の死闘をもって完結とされている。
なにぶん古い物語なのでいろいろな派生があり、正確にはどれが大本なのかはわからないのだが最もポピュラーな流れはこれだろう。
もはやイギリスだけではなく世界中の国で知られている『ブリタニア騎士物語』だが、何かの題材となる場合の多くはキャメロットの騎士とローマの戦士たちがぶつかり合い血沸き肉躍る第二章や見目麗しいアルトリア王と円卓の騎士たちの危険なラブロマンス(実際に彼女が靡いていたかは全く根拠がない)が書かれた第四章が取り上げられている。
しかし、どうせならここでは物語が始まる少し前、獅子王アーサーがまだ唯のアーサーであったころから話すとしよう。
――――――これは一人の青年が英雄となる物語である―――――
頭の中で温めていたのを文字にしてみたら意外と難しい。。。
ほぼほぼ展開は決まっているから20話程度で纏めたいなあ
お目汚し失礼