「まおーさま〜!あそんであそんで!!」
「はいはい、今から人間たちと王国でお話しに行かなきゃいけないから帰ってきたらねー」
どうも、いきなり金髪幼女に抱きつかれている魔王です
色々あって魔王軍に入り色々あって魔王になり色々あって人間たちと平和条約を結ぶことに成功
暗くて重い話をするのは話してる側も気が滅入るから勘弁してくれ
機会があればまたその時話そうと思う
「秘書ーそろそろ行きますよーっと」
「・・・はい」
このふてくされてるメイド服の女性は俺の秘書だ
メイド長でもあるので俺の身の回りのことはほとんどやってくれる
というか俺が言う前に俺の欲しいものが出てくる
喉が渇いたなーと思ったら紅茶が出てきたり
仕事に疲れたから甘いものが食べたいなーって思ったらデザートが出てくる
まあ、すっごい有能なんですわな!有能通り越してエスパーな気がするけども
そんな有能秘書がふてくされてる訳は・・・まぁ、王国に行けば嫌でもわかるので後で説明することにしましょうかね
「まおーさまバイバーイ!」
「おう行ってくるな」
天使の笑顔に見送られて俺は指を鳴らして転移魔法を使う
え?なんで指を鳴らすかって?そりゃかっこいいからに決まってるでしょ?
一瞬で街の前に転移される
城の前に転移をしてもいいんだけど・・・その・・・苦情が来るから街の前にわざわざ転移している
「あ、魔王様!秘書様!遠いところからありがとうございます!」
「んあー遠くても一瞬だっての」
元気よく敬礼して挨拶するのは王国の兵士
「その後嫁さんとはどうなったんよ」
「魔王様のアドバイスのおかげで関係は良好ですよ!」
「オォー良かったじゃんか」
前に嫁と喧嘩したと相談を受けて二人で飲みに行って朝まで話し合うくらいの仲だ・・・結構仲良し
「あ、立ち話もあれですよね!姫様も今日を楽しみにしていたので早く行ってあげてください!」
「っ!」
「おーじゃ、行って来るかなー」
姫という言葉を聞いて過剰に反応する秘書はまぁ・・・ほっといて俺は街に足を踏み入れる
城を目指し歩いていると、もの凄い多くの人に話しかけられた
「お!魔王様、今日は買い物してってくれよなー」
「きゃー魔王様!握手してください!」
「あら魔王様、帰りに寄ってって?美味しいお酒用意してるから」
などなど、城の前に転移できない原因はこれだ・・・魔王が街に来てくれないと寂しいという苦情が城に多数寄せられたのだという
一応俺魔王だからね!?もっと尊敬とか畏怖とかさぁ!!
まぁ、嬉しいんだけどね
そんな街の人々の話に受け答えしつつやっと城の前に到着した
城の大臣が出迎えをしてくれていつもの部屋に案内される
城に近づくにつれて秘書の機嫌が悪くなっていく
城に入った時に至ってはもう人殺せそうな眼光してるから!
隣にいる俺がストレスで胃がやばいんだけど・・・
部屋の扉を開けると満面の笑みの女の子
「おにい〜さま〜!!!!」
「散れ」
「っと、危ないな〜いつも秘書ちゃんは」
「それ以上近づかないでください汚れますので」
「だからさー君ら顔合わせるたびに喧嘩するの止めない?」
このいきなり抱きつこうとして秘書に蹴りを入れられそうになったのが姫・・・まぁ、俺のことを兄のように慕ってくれている
「私は喧嘩したいわけではありませんよ!ただお兄様と熱い抱擁をしたいだけで」
「それがダメだって言ってんだろこの痴女が!」
「口調口調!昔に戻ってるって!」
「っは!失礼しました」
実を言うとこの秘書は元勇者だ
色々あって今では俺の側近
「野蛮ですわ〜怖い怖い」
「ッチ!」
「はいはい!もうみんな集まってるんだから会議はじめんぞ」
国の姫やら王やら偉い人達の会議は何事もなく進んだ
平和条約的な話もするけどほとんど秘書任せだ
俺はというと、この前人間の子どもに教わったペン回しというものをひたすらに練習してる。最近は成功率が上がって3回に1回は成功するようになっていた
「では、この話は終わりにしましょう。それでは」
その言葉を合図に会議は終了
終わった途端に姫が絡みに来る
「お兄様!この後予定はございますか?なかったらー」
「あー悪いな、今日はこの後予定あるんだわ」
城で天使と遊ぶ約束をしているんでな
断ると見るからにしょんぼりして、そうですか・・・
と悲しそうな顔をした
それを秘書は鼻で笑う
それに姫切れる
また喧嘩の流れじゃないかこれ
俺がする行動は一つだよなぁ・・・
「じゃ!先帰る!」
「ちょっ!」
俺は転移魔法で一人で魔王城に帰ることにした
〜おまけ〜
「まお〜さま!おかえりなさい!ごはんにする?おふろにする?それとも・・・わ・た・し?」
「そんな言葉どこで覚えたの!?」
「せんせーがすきな人にいう言葉だっていってた〜」
「先生何教えてんだよ!!」
このくらいののんびりさが好きです