3:公式ゲーム開始<誠璽主観>
「あっと一時間!」
<わかったわかった>
僕は和人と携帯で会話する。
PCにあるSkypeなんて使わないで、PC共通回線を用いて今回のおさらいをする。
何のおさらいって?
そりゃ、今までのSAOの集大成だよ。
今回の非人道的な行いは、僕もそうだけど開発者であるお父さんが激怒しているんだ。
その中で、少しでも有利に働けるようにと、浮遊城アインクラッドのゲームデータとVRを自由に作れるゲームエンジンを
拝借して、僕と誘った和人にデバッグと共に体験をしてもらったんだ。
他にもアイテムコードの呼び出しや割り込みの防止、バグを使ったシステムの隙を縫った戦闘等を学んだ。
そしてこれが一番重要で、今回のゲームを切り抜ける為チートなスキルやアイテム…いろんなものを取得できるよう仕組んだ。
お父さんは逐次僕とマシンコードで会話して、茅場に悟られぬように情報交換をしてシステムに割り込みをかける。
ウィルスに無限のコードを刻むものがあるようだけど、既にそれを超える速度で処理できる光量子PCがあるので
難なくそれを解除できた。
まだ光量子PCは開発途中だけど、そこはゲームクリエイター。
半端ではない人脈を使って、いろんな技術と機械を取り込んでいる。
更に元プランナーであるがため、今でもその人脈は絶えない。
「おーい、呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーンっと」
僕がおかしな言葉を言ったのは、電話相手である和人が自宅に来たからだ。
今回は和人の為に、僕の個室にベッドを配置したのだ。
理由はお察しの通り、ナーヴギアの最終メンテナンスだ。
知り合いにこの開発を行った人物がいるので、おかしいと思われる機能を外してもらった。
インターネット回線であるルータやブリッジに介入して、万が一のログアウトができるようにされた。
「まったく、マイクロウェーブで脳をチンするとかあほらしいっての」
「そうだよな。全く何をしてくれやがるんだか」
インターネット回線は有線でなく、量子を利用した無線になっている。
だから基本的に、無線が切れることはない。
しかし、ホストかクライアントかを定めないと、あたり判定や現在位置の割り当てができないので、
いまだにそこだけ後進的だ。
まあ、グチグチ云ってもしょうがないか。
じゃあ、ナーヴギアを装着致しましょう。
「あとは御願い、お父さん」
「誠璽のお父さん、御願いします」
「ああ。直接解決できない私に代わって、そちらは頼んだ。
俺は俺の仕事を全うする」
そして、僕らは電子世界に潜り込む。
ある言葉が、全ての始まりだ。
「「リンクスタート……!」」