魔導師のヒーローアカデミア   作:北方守護

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終わり、そして始まり……

武昭とマスキュラーの戦闘が終わって………

 

「うん……あれ?ここは……」

 

「「武昭(さん)」」

武昭が目を覚まし場所を確認しようとした時に唯と百が泣きながら抱きついて来た。

 

「唯?百?……えっと、ここは一体、どこなんだ?」

 

「ここは病院よ創史君」

 

「あっ、マンダレイさん……病院て、そうだ!マスキュラーは!!」

 

「落ち着いて、今までの事を話す為に私が来たんだから」

マンダレイの言葉を聞いた武昭は落ち着き、唯と百は武昭から離れた。

 

マンダレイの話によると……

・ウォーターホースが他のヒーローを連れて戻って来ると武昭が倒れていた。

・マスキュラーは捕縛しようとした時に隙をついて逃げ出した。

・その時に武昭の名前を覚え次こそは倒すと言って姿を消した。

・ウォーターホース達も入院したが命には別状が無いが暫くの間はヒーロー活動が出来ない。

との事だった。

 

「そうか………ウォーターホースさん達は無事だったんですね……」

 

「そうね、それは親族としてお礼を言わせてもらうわ

ありがとう、彼等を助けてくれて………」

マンダレイは武昭にお礼を言ったが頭を上げると真剣な表情になっていた。

 

「けどね、ヒーローの立場から言わせてもらうと、あなたがした事は立派な犯罪よ……

それに一歩間違えれば命を落としてたのよ………それは分かってるのかしら?」

 

「それは分かってる………いえ、わかってないのかもしれません………

だから俺は……ヒーローになろうとしないだと思います……」

 

「なるほど………何と無くだけど自覚があるって事ね………

(彼等から聞いたけど………この子はあらゆる個性を持っていて、それを使いこなしている………

まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()())」

マンダレイは真っ直ぐな視線で武昭を見ていた。

 

そんな中……

 

「信乃ちゃん……彼は目を覚ましたのかしら?」

 

「義姉さん!動いて大丈夫なんですか!?」

右腕にギプスをした女性が武昭の病室に入ってきた。

 

「えぇ、お医者さんからの許可ももらってるわ。

あなたが私達を助けてくれた子ね………私はウォーターホースで出水 蒼(いずみ あおい)です」

 

「あぁ、ご丁寧にありがとうございます、俺は創史武昭です」

 

「創史君ね………あなたがいなかったら私も主人もマスキュラーに命を奪われてました……

一つ聞きたいのですが、何故貴方は私達を助けたんですか?」

 

「洸太が悲しむからですよ………家族が失う辛さや悲しみを知ってるのは

同じ目にあった事がある人だけなんです………」

 

「そう………けど、あの時に創史君が命を落としてたら、その子達はどう思うのかしら?」

蒼は唯と百を指差した。

 

「確かに私達が命を落としてたら洸太が悲しむ事になります………

そして、それはその子達にも言えるのよ……それをどう思うのかしら……」

 

「それは………悲しむ事になります……」

武昭は自分がした事が甘い考えだと気付き拳を握っていた。

 

「だったら、俺がした事はただの自己満足って事なんだ………

ハハハ………バカだよな……仲間や友達を悲しませないって自分で決めていながら……

自分がそれをしてないんだからな………」

 

「そうです……創史君がした事はただの自己満足……自己犠牲と言い換えてもいいでしょう……

けれども、それで救われた者達がいるのも事実です………」

 

「信乃さんの言う通り………創史君は間違った事をした………

けど、その間違いがあったからこそ今こうして私達がいるのよ……

だから何が間違いで正しいかは分からないの………」

 

「蒼さん………マンダレイさん………俺は………どうしたら良いんですか?………」

 

「それは私達には分からないわ……それは創史君自身が見つける物だから………

信乃ちゃん、そろそろ私達は………」

 

「そうですね、兄さんの所にも行かないと」

蒼とマンダレイが病室を出ると武昭、唯、百の3人だけになり沈黙が続いた。

 

暫くして唯が口を開いた。

 

「武昭……武昭は前に魔導士だって言ってたよね………

だけど、それはあくまで前世の話であって今の事じゃないんだよ…?」

 

「唯さんの言う通りですわ……武昭さんの思いは立派な物です………

ですが、それにとらわれ過ぎだと思います……」

 

「じゃあ、それを捨てろって言うのか?………」

 

「違うよ………その思いを捨てろなんて言わないよ………」

 

「そうです、その思いを持ちながら新たに探せば良いのです………

武昭さんが進むべき道を………」

 

「俺が進むべき新たな道………けど……そんな事を急に言われても……」

武昭が悩んでると目の前に二本の手が差し出された。

 

「武昭はどんな時でも、私達を助けてくれてそばにいてくれた………」

 

「だからこそ、今度は私達が武昭さんを助け、そばにいます………」

 

「あ………こんな俺なのに………本当に助けてくれるのか……?」

武昭が泣きながら手を掴もうとするが恐怖から震えていると………

 

「うん………武昭は一人じゃないんだよ………」

唯が右手を………

 

「私達は友達であり、仲間なのですから……」

百が左手をそれぞれ優しく包み込んだ

 

「「だから……何でも一人で背負わないで(背負おうとしないでください)」」

そして唯と百は優しく武昭を抱き締め武昭は声を殺して泣いた。

 

「悪いな……男が泣いたらダメかもしれないけど………今だけは許してくれ………」

 

「うん………構わないよ………」

 

「男性と言えども、悲しい時はあるのですから………」

唯と百は武昭の背中を優しく叩いていた。

 

その後……

 

「ありがとうな唯、百」

 

「ううん………気にしないで………」

 

「そうですわ、私達は友達であり仲間なのですから……」

 

「そうだったな……それで2人に言っておきたいんだけど………

俺は中学を卒業したら雄英を受験しようと思う……」

 

「武昭………それって……本当?」

 

「あぁ……まだ、どうすれば良いのか分からないけど………

雄英に行く事で何か見つかるかもしれないし、見つからないかもしれない………

それでも俺は雄英を受験する……」

 

「そうですか……では一緒に頑張りましょう」

 

「うん………目指すは雄英合格………」

 

「あぁ、これから俺たちの進むべき道を歩いて行くんだ」

3人は握手をした。

 

これから進め道を見つける為に……

 

 

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