百が武昭の家に泊まったある日の夜……
「ううん……まだ、こんな時間なんですか………」
百が起きた時間は、まだ空が暗く太陽が上がってなかった。
「ふぅ……少し寒いですね………」
バシッ………ドゴッ………
「ん?何処かから音が……こんな時間に何でしょうか?………」
百は自身で作ったガウンを纏うと音がする所を探し始めた。
▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼
百が音の発生源を探しているとある部屋の前に着いた。
「どうやら、この部屋からですが……一体誰が………武昭さん?」
「ハァッ!!」 ガァーン!!
百が扉の隙間から室内を見ると武昭がサンドバッグ打ちをしていた。
「ハァハァハァ……人のトレーニングを覗いてるのは………誰だ?」
「アッ!?す、すみません………無断で覗いたりして……」
声を掛けられた百は観念した様子でトレーニングルームに入ってきた。
「別に覗かれて困る様なしてないよ………それよりも百はどうしたんだ?
まだ、寝ててもいい時間だろうに………」
「そうなのですが、何故か目が覚めたんです。
それで音が聞こえたので探してたらここに来たんです」
「そっか、それよりも立ち話もなんだし座ったらどうだ?」
「えぇ、お言葉に甘えさせて頂きますわ」
百は武昭に誘われると横に座った。
「それよりも武昭さんは、こんな時間にもトレーニングをしてたのですか?」
「あぁ……もし魔法が使えなくなった時に体を鍛えていれば何かしら出来るからな」
「武昭さん………クチュン…アッ……」
「そんな格好なら寒いだろう………ホラ……」
「た、武昭さん!?何を!!」
クシャミをした百は武昭に肩を抱き寄せられて顔を赤くした。
「ん?何をって……百が寒いから暖めようとしただけだけど?」
「そ、そうなのですか………(前に唯さんが言ってましたね……武昭さんは自然に優しく出来ると……)」
「どうやら暖かくなったみたいだな、顔が赤くなってきたし」
「はい……ありがとうございます武昭さん……フワァ〜」
「おっ、眠くなってきたみたいだな………このまま眠っても良いぞ……百……」
武昭は百がアクビをして眠たそうだったので、そのまま眠らせた。
「風邪をひいたら困るな……固定魔法 毛布……おぉ、出るもんだな
ありがとうな………俺を友達だと認めてくれて……」
武昭は毛布を作り出すと百に掛けて膝枕をすると優しく頭を撫でた。
(よく……エルザやミラにも、こうしてやった事があったな……)
武昭は過去の事を思い出していた。
▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲
それから数日後、百が帰る日が来たので3人は駅に来ていた。
「武昭さん、唯さん、短い間でしたがお世話になりました」
「気にするなよ、俺たちは友達なんだから」
「武昭の言う通りだよ………百ちゃん………」
「フフッ、そうでしたね……では、私はこれで」
「あぁ、またな」
「いつでも………電話してきていいから………」
「はい、分かりましたわ」
3人が握手をして別れると百は新幹線に乗り武昭と唯は、それを見送っていた。
「さてと……帰りに何処かで何か食べていくか……唯は何が……どうした?」
「ムゥ〜………武昭………百ちゃんに膝枕してあげてた……」
「ん?あぁ、してた事があるけど、それがどうかしたのか?」
「ズルい………私はしてもらった事無いのに……」
「あぁ……唯もしてほしかったのか………だったら、今日の夜は膝枕してやるよ………」
「ん……なら……一緒の布団で………寝てほしい………ダメ?」
「あぁ、それで唯が良いなら俺は構わないぞ」
唯は武昭に頭を撫でられて喜んでいた。