夢から始まる君とのLIFE   作:U.G.N

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 第2話
 どうぞ



急げ、グッズは待ってはくれないぞ

「「「プロのアイドルになって引退前のラストライブをしている夢を観た?」」」

 

 さっきにこが騒いでいた理由を皆に話す。

 

「そうよ。それで最後の曲にぼらららを選んだんだけど、サプライズとか言ってあんたらがステージに出てきて9人で踊ったんだけど、あれってセンター穂乃果じゃない。にこのラストライブなのに」

 

「それでいきなり掴みかかって来たんだね」

 

 穂乃果が苦笑いをしている。

 

「ほんと、あんたのせいよ。あーあ、もう1回寝たらまた観れないかしら」

 

 いや、もしかしたら、やり直せるかも?

 

「いや、今の話は重要なのはそこやないと思うけど」

「ええ。1ヵ所気になる部分がありましたね」

「え、そうだった?凛は気がつかなかったニャー」

 

「確かに、おかしなところがありましたね」

「うんうん。穂乃果がそんなことするわけないよね!」

「穂乃果ちゃーん、多分そこじゃないよぉ」

 

「……第2回ラブライブなんて」

「ない、わよね?」

 

 ん? 皆が何か言ってる気がするけど、まぁいっか。

 

「ねぇにこ。第2回ラブライブって……って寝てる!?」

 

 もう1度、ラストライブの夢を観るにこ~。

 

「あ、そっか。この間第1回ラブライブが終わったばかりなのに、第2回っておかしいね」

 

「しかも凛たちが優勝したって言ってたよ穂乃果ちゃん!」

 

「まるで予知夢みたいやな~。スピリチュアルやね」

 

「アホらしい。にこちゃんの妄想が夢になっただけでしょ」

 

「それより絵里。にこが寝てしまいましたが、練習はどうします?」

 

「まぁ、今日はこの後雨らしいから、無しでもいいんじゃないかしら。少し穂乃果と話したいこともあるし」

 

「うん? 絵里ちゃん、穂乃果に何か~~~…………」

 

 あ、意識がだんだん。でも、確かに第2回ラブライブなんて、夢の中の私、何であんなこと言ったんだろう……。

 

 

 

 

 

「みんなーー!! 本当に今までありがとーーーー!!」

 

 終わっちゃったーー!? あっれぇ!? せっかくさっきの続きの夢観れたと思ったら、終わっちゃってるぅ!

 

 うっ、これはもう裏に戻らないといけないのよね。

 

「はぁ、夢だからか息切れとかはないわね」

 

 そういえば穂乃果たちは? もしかして、穂乃果たちがいないバージョン? なにそれ余計にもう1回やりたくなるじゃない!

 

「おつかれ」

 

「ん。おつかれ~」

 

 ……ん? 誰こいつ。

 

「……とりあえず、一段落だな」

 

「そうね。あんたもいろいろ大変だったでしょ」

 

「ああ。お前の相手は大変だったな」

 

「はぁ? なによそれ。違うでしょうが。そこはスーパーアイドルにこにーのマネージャーになれて光栄でした。でしょうが」

 

 なるほど。この生意気な奴はにこのマネージャーか。何か冴えない奴ね。ていうか、目が腐ってない?

 

「さて、明日から色々忙しくなるぞ」

 

 メガネを掛け、スケジュール帳を開くマネージャー。

 あ、メガネしたら意外と……。はっ、にこは一体何を。

 

「わかってるわよ。それにしても、引退した途端にいろんなテレビから呼ばれるなんて皮肉なもんね」

 

「……スーパーアイドルが引退したんなら、そりゃそうだろ」

 

 お、意外とわかってんじゃない。

 

「……わかってんじゃない」

 

「ふん。何年一緒にいると思ってんだ」

 

 え、そんなに長くマネージャーやってるの? 一体何年くらいなんだろ。歳もにことあんまり変わらなそうだし。

 

「そうね。もうーー年だもんね」『ーーーーん!』

 

 え? 今なんて? ちょっと私! もっと大きい声で言いなさいよ! それに何か別の声も聞こえるし。

 

『ーーちゃん』

 

 何か回りもうるさいし。ほら私、もう1回言いなさい。

 

『ーーちゃん』

 

 うるさいな。私たちの声が聞こえないじゃない。

 

 

 

 

「にこちゃん!」

 

「はっ!」

 

 目の前に穂乃果がいる。

 

「やっと目が覚めた? ほら、早く行くよ」

 

 穂乃果が鞄を持ち、部室を出ようとする。どうやら他のメンバーはすでに廊下で待っているようだ。

 

「待ちなさい穂乃果」

 

「え、なに?」

 

 私は穂乃果に近づき、こめかみに拳を添える。

 

「またあんたのせいで、気になるところが聞こえなかったじゃない!」

 

「えぇ!? 痛い痛い! こめかみグリグリしないでー!」

 

 

 

 

 

 

「それで? どこに行くのよ」

 

 学校を出て、9人で歩きながら皆に聞く。珍しく花陽が先頭にいるんだけど。

 

「秋葉原です! にこちゃん、秋葉原ですよ!」

 

「そ、そう。花陽、興奮し過ぎじゃない?」

 

「これが興奮しないでいれますか!?」

 

 花陽はそういうと、スマホを私に見せてくる。

 

「なになに。ラブライブ優勝記念。秋葉原限定A-RISE新グッズ!? ちょっと何で歩いてるのよ!! 走るわよ花陽!!」

 

 何でのんびり歩いてるのよこいつら! 早く行かないと売り切れちゃうじゃない!!

 

「大丈夫だよにこちゃん」

 

「ことり? 何が大丈夫なのよ」

 

「ふふん。店長さんに連絡して、一通り取っておいてもらってるんだ」

 

「は?」

 

 店長さん? ことりが働いてるメイド喫茶の?

 

「にこちゃんにこちゃん。ここ、ここ見てください」

 

「どれどれ。あ、これってことりが働いてるメイド喫茶じゃない。メイド喫茶で売ってるの?」

 

「流石に普通に売ってるのは売り切れていると思いますよ」

 

「それくらい凛でもわかるニャー」

 

 道理で花陽がそこまで急いでないわけね。

 

「ただその代わりに、私たちの写真とサインお願いされちゃったけど」

 

 それくらいでA-RISEグッズが手に入るならいくらだって書いてやるわよ!

 

 

 

 着いたわよ秋葉原! 待ってなさい、にこのA-RISEグッズたち!

 

「八幡よ! メイドさんにちやほやされるだけではなく、あのA-RISEのグッズまで手に入るとはな!」

 

「いや、お前が好きなのは二次元だけじゃないのかよ」

 

「何を言う! 今を駆けるスクールアイドルだぞ!」

 

「でも、ぼくでもA-RISEくらいなら知ってるよ。あの3人は凄い有名だよね」

 

「おう。あの3人はよく聞くよな!」

 

「あっれぇ!? はちまーん!」

 

 前から男子高校生3人(1人はジャージなので性別不明)が歩いてくる。会話から察するにことりのところのメイド喫茶でA-RISEグッズを手に入れたようだ。

 

 すると、腕をブンブン振り回している太った男の持っていた紙袋から何かが落ちる。

 

 ってあれ、A-RISEの缶バッジじゃない!!

 

「ちょっと!! 落としたわよ! こんな貴重なモン落とすんじゃないわよ!」

 

「ん? おい材木座、お前が振り回すからだろ。すんませんね」

 

「まったく、いい? これは超レアグッズなんだからもう落とすんじゃ、ない、わよ…………あーーー!!」

 

「うおっ、びっくりした。え、なに? 何事?」

 

 ボサっとした髪、だるそうな猫背。そして何よりも……

 

「その腐った目!」

 

「え、何? 俺、とうとう初めて会った女子にまでDISられるほどになったの?」

 

 間違いない。間違いないわ!

 

 

「あんた、マネージャーさんじゃない!!」

 

 

 

 

「………………はい?」

 

 

 




 八幡でました。
 A-RISEのグッズを落とすとか材木座はにこっちに殴られても文句言えませんねw
 では、次回もお楽しみに

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