無事、残党も衛兵に引き渡されシュウェと行商人は街の中にたどり着いた。行商人が言った通りになかなか賑わっており、市場も活気に溢れている。
「兄さん、ホントに無事でよかったよ。」
「ああ、生きているおかげでこんなに美味い料理が食べられる。」
「俺もアンタのおかげで無事に街までたどり着いたんだよ。いや、本当にありがとう!」
「いや、いいよ。俺も今あんたの金で飯を食わしてもらってるしな、おあいこだ。」
「さて、そろそろ行くよ。」
「そうだな。俺も酒場に行くよ。」
「お互いに神のお導きがあらんことを。」
「ああ、神のお導きがあらんことを。」
シュウェは冒険者の店にたどり着きまずは料理を頼み周りの様子を伺ってみる。
「お客さん。この街じゃ見ないね、旅の冒険者かい?」
「ああ、一人でも出来る依頼はないか?」
「悪いね、今の時期は大体が船の護衛なんだよ。向こうの大陸から来る船を護衛して、帰る時にも護衛する。」
「? 報酬はどうするんだ?」
「こっちと向こうの店は繋がっているのさ、誰々が行くからよろしくと言えば向こうで報酬を払ってくれるのさ、勿論、その逆も然り、よ。」
「ふぅん。便利なシステムだな。いちいち戻らなくていい。」
船着場に着き、店の主人の名前を出して船に乗せてもらった。
「アンタが旦那の言っていた旅の冒険者かい?話は聞いているよ。ささ!乗った乗った」
「船に乗るのは初めてだ。楽しみだな」
と、この時は思っていた・・・
「・・・あー、暇だ。暇で暇で死んでしまいそうだ。」
船が港から出て3日。初めの1日は初めて乗る船の感触や景色を楽しんでいたがどこまで見渡しても代わりのない景色というものは案外すぐに飽きるものだ。武器の手入れや荷物の整理などを何度もして、それすら飽きてシュウェは甲板で煙草を吹かしてぼんやりしていた。その様子を周りの船員や、おそらく船に乗りなれている商人や冒険者達は懐かしそうにシュウェを見て笑っていた。
そしたら、
「やあ、少しいいかい?」
「ん?誰だ?お前?」
「君と同じ旅の冒険者だよ。僕も船は初めてでね、こんなに暇だとは思わなかった。船が港に着くまで話し相手になってくれないか?」
「ああ、そういう事なら願ったり叶ったりだぜ。こっちも暇で死にそうなんだ。」
「それは良かった。僕はフィオーレ。よろしく。」
「シュウェだ。こっちこそよろしく。」
と、お互いに話し相手を欲していたのか、話の種は尽きることなく航海予定の最終日まで延々と話し続けた。
「このままだったら金だけ貰って船に乗せてもらったみたいだな。」
「まぁ確かにそうだね。でもそれでも儲けの出るくらいの積荷を積んでいるんだろうよ。僕としては中身がちょっと気になるね。」
「そういう頭を使うのは苦手だ。」
「ははっ!僕もあまり頭は使わないよ。冒険者ってのはそういうのが多いのかもね。」
「かもなー。俺の師匠も頭の中まで筋肉って感じの人だったぜ。」
「へえ、お師匠様がいるんだ。」
「ああ」
などと話していると、
「海賊だー!海賊船がこっちに来ているぞー!」
と、見張りの男が叫びをあげた。その声を聞くやいなや商人達が自分で雇った傭兵や冒険者達がそれぞれ戦闘準備を始めた。
「海賊船か・・・」
「おそらく待ち伏せられていたな。」
「どう戦う?」
「俺が前衛。お前は後衛に回ってくれ。支援を頼む。」
「分かった。」
と言って、シュウェは腰の剣を抜き、フィオーレは弓を取り出し矢を構えた。
行進が遅れた上に尻切れとんぼで申し訳ないです。
会話のテンポ悪いですね。間のとり方も悪い。まだまだ練習が足りないです。