さぁ勝つのはどっちだ!?
「フン、中々やるじゃないか君たち。私が直に手を下すことになるとはな」
偉そうにアリーナに降り立つのはこのトーナメントを仕組んだ黒幕の榊くん(小学生)だ。榊くんに関しては欅が調べてくれてくれていた。つーかCC社のサーバー相手でなんで三時間で調べ終わるのかがホントに謎なんだけど。しかも本人は映画見に行く時間が無くなったとか笑ってるし。
「管理者権限を手に入れてご満悦なのは良いけどごめんな、トオル君、君のことはほんの少しだけ調べさせてもらったよ」
その名を告げると榊くんの表情が面白いほど青ざめて行った。いや〜人を驚かせるのって楽しいよね!えっ、驚かせてるんじゃなくて脅してるって?気のせいだよ、それは。
「なっ!なぜその名を!」
「えーっと都内の小学校に通う小学生?で合ってるのかしら。小学生に良いように使われるなんてCC社も落ちたもんよね〜w」
「酷いこと言うねぇ揺光ちゃんは。小学生な彼でもAIDAを完全にコントロール(笑)したっていうまやかしの実績があるんだよ〜?それなのにそんな酷いこと言っちゃ駄目だよーw」
「あぁこらこらお前ら小学生相手にそんな酷いこと言ってやるなよ。それにAIDAのコントロールが実はできてないなんてことCC社にバレたら榊くんの勝ち誇った表情が見れなくなっちゃうだろ」
三人仲良く榊くんを煽ってたらみるみるうちに顔が真っ赤に染まっていく。いや〜やっぱ小学生ですな。同世代の中で大人びてても世間に出ればまだまだガキってことで、あっCC社のサポート用PCがでばってきた。
「ライ様、専務から出頭するようにとの伝言を預かっております」
「この事について話せってか?嫌だね、あんたらは俺の忠告を無視して突っ走った。そのせいで起きたのがこれだ。せいぜい解雇されないように震えて眠れとでも伝えといてくれや。取りあえず誰をトカゲのしっぽにするか楽しみにしてるってのも添えてくれるか?」
そう言っても、未だに「ですが……その……」なんて呟いてるけど暫くしたら諦めたのかアリーナから出ていってくれた。
「あっ、そういえばライって株主だったんだっけ。私すっかり忘れてた」
「いや〜あのお兄さんも可哀想だよね〜。絶対その専務?さんが尻尾にされそうな気がするよ」
「んなことどーでもいいんだよ。今はおイタが過ぎた子供の躾が先だろ?」
「貴様ら私が下手に出れば揃いも揃って好き勝手始めて、挙句の果てに私の躾だと!?そのような寝言は私にキルされて病室のベッドの上で言うのだな!」
「はーい、クビアくん今の発言何点?」
「うーん、意外性と実現性がないから20点ぐらいかな?」
あっ、耐えきれなくなってこちら側に駆け出してきた。そんなだから小学生って馬鹿にされてるの分からないのかなぁ。あっ、分からないか。
「そんなに俺が嫌いかい、榊くん?おじさん悲しいよ。でも、俺だけに注目してくれるのは有難いかな」
「何を──」
俺に向かって走っていた榊くんは一瞬で対面の見えない壁にぶつかり、地べたに転がっている。
「アンタのこと、ズタズタのボロボロにして命乞いするアンタをさらに原型が分からないぐらい壊すまで許してやんないから!」
そこには自身にとって神聖な地であったアリーナを汚された怒りに燃える少女が立っていた。……なんかクビアがやる時よりえげつないんだけど。せめて原型は留めてあげてくれよ。
「いや〜今回は僕たちの出番は本当に無いかもねぇ。揺光ちゃんの目、見なよ。アレ本気で殺る目だよ」
「いや流石に殺るのは不味いからな?……それより俺らはアイツのAIDAが揺光をキルしそうになったとき弾除けになるぞ」
「りょーかい!てゆーか揺光ちゃんの動き人間辞めてるよね?」
揺光の動きは極力視界に入れないように努める。あれ、空中でさらにジャンプしてね?えっ、そんなアプデ入ったっけ。
「グゥゥゥギザマラァァァァァ!!!!」
「えっ、トオルくんお腹減ったの?俺ら待ってるからご飯食べてきなよ」
そうジョークを飛ばしたのに隣のクビアしか笑ってなかった。ちなみに揺光には睨まれた。……ゴメンなさい。
「ワタシは……私は新たなセカイを!秩序ヲ!The Worldを創ルゥゥゥァァァァッッ!!!!!!!」
榊が叫んだ後、俺達はハセヲくんがスケィス(氏ね)を使った場所と同じ雰囲気の場所に立っていた。そして榊くんはAIDAに完全に乗っ取られてなんか黒い繭みたいなデカイオブジェになってた。
相変わらず?揺光は固まって……。
「何よ、ここ」
なかった。フツーに動いてるなんで?まぁ困った時はクビアに助けを求めればいいや。
「えーやだ怖い。クビア助けて」
「キミにも対抗するだけの力は有るんだけどなぁ。……それはそうと揺光ちゃん、ようこそこちらの世界に」
「ようこそって、何よこれ。……もしかしてアレがAIDAなの?」
「その通りだよ、あぁあとこれから戦闘が始まるからライに守ってもらってて。じゃあいってきまーす」
「いってらっしゃーい!」
クビアにブンブンと手を振る俺とただ呆然と見送る揺光というなんとも言えない絵面がそこにはあった。
それからの戦闘は終始クビアが優勢で進んだ。特筆すべきことは特にないぐらい優勢だった。
「いや〜力に飲まれた人っていうのは行動がワンパだよね〜w」
これが戦闘終了後クビアが笑顔で言ったセリフだ。
いまさらだけど欅はプレイヤーがいる設定にしてます。
公式設定もそうなってるよね?大丈夫だよね?
正直CC社の管理体制は杜撰だと思うの。
今回のラストは多分土曜日あたりに書き直すかなぁ
雑な自覚はあるので