俺は古参プレイヤー   作:サンデイクローズ

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すまない、今回は話を進める気は無いんだ。

UA1000越えアリシャス!


秘密と赤面

 昼に目が覚め、遅めのブランチと洒落こんでからThe WorldをするべくPCを立ちあげる。

 すると、揺光、クビア、欅から昨日のグリーティングカードに対する反応が返ってきていた。

 

 クビアと欅の反応は『僕へのご機嫌伺いより揺光ちゃん(さん)にした方がいいんじゃない?』という何とも言えない反応だった。……こいつら示し合わせたように同じ内容なんだけど、何なのこれイジメ?

 

 それから揺光の方反応はまぁ、なんだ初心な乙女感が凄い。というか『嬉しいけど……できればリアルで渡して欲しいな?』って何だよ。お前めちゃくちゃ可愛いじゃねぇかよ。やべぇよオッサンが本気で惚れちゃうよ。

 

 

 その後、特に気になる噂も見かけなかったため、そのままThe Worldにログインして@HOMEへ向かった。誰かいればそいつとレベル上げ、居なきゃソロでレベル上げをするつもりだ。夢の70台は近いようで遠いから高レベルエリアを回る予定だ。

 

 

「ライ、今日は遅いんだね」

 

 @HOMEに入るとすでにクビアが来ていたようで、声を掛けてくる。……よかった一人でレベリングなんて悲しいことしないで済むんだな。

 

「ぐっすり寝てたからな。レベル上げ行こうぜ!」

「それは良いけどなんかテンション高くて怖いんだけど」

 

 俺を訝しげに見つめるクビアの視線を無視し、レベル上げの為にマップ移動をする。……今日は神社マップにしよう。

 

 

 

 

「そうだ、ライに一つ聞いてみたい事があるんだけどいいかな?」

 

 そうクビアが切り出したのはレベルも70を突破した頃だった。

 

「ん?なんだ?リアルの名前とかだったらこんな所で話したくないぞ?」

 

「違うよ。てゆーかここじゃなきゃいいんだwそれも気になるけど、僕が聞きたいのは腕輪を何のために使うかってことだよ」

 

「はぁ?腕輪ァ?……考えたこともなかったわ。つーか、使わないで済むなら使わないだろうし。正直なところ急に『キミには特別な力がある!』とか言われてもあんま信じられないって言うかだな」

 

「でも見せたじゃないか、君の力、そしてその姿も」

 

「あぁ確かにな。……つーか何でお前が手を翳したら出てきたんだよ、普通ああ言うのは誰にも知覚できないとかそういうヤツじゃないのか?」

 

「うん、そうなんだけどさ。その答えを教える前にさっきの質問に答えてよ」

 

「……例えばだ、有り得ないifの話でだ、俺の知り合いか仕様外モンスターとやらに襲われたとしたら助けるためにその力を使うかもしれないな。とはいえ強すぎる力ってのは代償が付き物だろ?だからさっきも行ったけど使わないで住むなら使わないさ」

 

「そっか、まぁライならそう言うだろうね。……じゃあ、さっきの質問に答えようか。僕はね、ライ、君の持っている腕輪の反存在何だよ。『竜骨山脈を越えしおり 一同、人語を解する猿に出会う。その猿の問うていわく、“汝につきまとうものあり、そのもの汝には耐えがたく受け入れがたきものなり。” “されど、汝とは不可分の そのものの名を唱えよ”と』……黄昏の碑文の一節なんだけど聞いたことは無いかな?」

 

「あぁ伊達に碑文研究会なんてギルド作ってないからな。超古代生物クビアについての文章だったか?」

 

「そうだよ、その解釈で合ってるよ。そして僕はハロルドがThe World内で『本来存在しないはずの力』が行使された時に産まれるはずなんだよ。……ライはまだ腕輪を使っていないから普通ならまだ“産まれるはずはない”んだけどね。ライに話した八相のサルベージ計画の時に僕までサルベージしたみたいでさー」

 

「サルベージしたみたいってお前……。そんな軽い話じゃないだろうに。でもサルベージされても腕輪が無ければ存在できない筈だよな?」

 

「そうなんだよ!どこかの誰かが無責任にサルベージしたせいで僕は今にも消滅しそうだったんだ。自分が存在する上で必要不可欠な『アウラの腕輪』っていうキーアイテムがThe Worldには存在しなかったせいでね。でも、キミが現れた。アウラから何故か『腕輪』を託されたプレイヤーがね。その後もちょっと大変だったんだよ?キミの腕輪が覚醒状態になかったせいで僕自身の回復も遅れちゃったし、力が足りなくて人型にならざるを得なかったりね」

 

「で、クビアはどうするんだ?腕輪を消すのか?」

 

「えーそれしちゃうと僕も消えるんだけど?……それに、サルベージされたせいか一回役目を終えた状態だから正直腕輪を対消滅〜とかはやらなくていいっぽいし?てゆーかやりたくないなー。まだライ達と一緒に冒険したいし」

 

「そりゃ良かった。正直お前に勝てる気全っ然しないから助かるわ」

 

「えーそうかなぁ僕の見立てだとライと戦ったら五分五分って感じなんだけど」

 

「過大評価し過ぎだよ。ガーディアン相手に30分だぞ?クビアなんて1日掛かっても無理だわ」

 

 

「まぁそれは置いておいて。取りあえず、これからもよろしくね、ライ」

 

「あぁ、よろしく。……改めてやるとなんか恥ずかしいな」

 

 これでようやく本当の意味でクビアと仲間になれたのだろうか?まぁガチチートキャラがパーティメンバーにいることが確定したのは確かだけど。

 

「ちなみに今のこと欅も知ってるから」

 

「は?マジで?」

 

「うん、何回か質問されて答えてたら自分で辿り着いたって感じだけど」

 

 どうやら俺の仲間は色々とおかしい奴しか居ないみたいだ。つーか欅さまマジパネェなんだあの人。まぁ月の樹みたいな治安維持組織(笑)を率いてるのに頭部の角は仕様外装飾な時点でアレなんだけど。

 

 

 

 

 

 あれから更に二時間素材集めとかしていたらそろそろ揺光がインしてくる時間になった。

 

「そろそろ揺光迎えに行くか。多分@HOMEに居るだろ」

 

「おっ、さすがライ。愛しの揺光ちゃんのイン時間も計算してるとは恐れ入ったよ」

 

「は?何言ってんの」

 

「だって、次のフロアでボス戦だよ?」

 

 無意識です!無意識なんです信じてください!だからその生暖かい目で俺を見るのはやめてくれ!

 

 

 あの後クビアからの生暖かい視線に耐えつつボスモンスターを倒した俺達は@HOMEへの帰路についていた。

 

 

 

「お疲れ様です!ライさん、クビアくん!」

 

 途中で欅様と合流した。……月の樹の方は大丈夫なんですかね?

 

「大丈夫ですよ!今、楓が事務作業をしてくれてますから!」

 

 それ大丈夫じゃないと思うんだけど。まぁいつもの事と言えばそれまでだし、楓さんお疲れ様です、と心の中で敬礼しておこう。

 

「あっ、そういえば!ライさん、昨日の『ごきげん伺い』のグリーティングカードって何だったんですか?」

 

「ん?迷惑だったか?それならすまないな」

 

「いえ!全然迷惑とかじゃないんですけど、ボク達って知らない仲でもないじゃないですか。それなのに何で送ってくれたのかなーって」

 

「昨日メールチェックしてた時にそういやこんなのもあるな〜って思ってな。揺光に『フラワーギフト』を送ったから二人にもなんか送った方が良いだろって思ってさ」

 

「なるほど〜。それじゃ、今日の揺光さんは見ものですね!……あっ、クビアくんには教えておこうかな?」

 

 欅に耳打ちされたクビアの顔はなかなか悪い顔になっていた。……さっきまでのシリアスはどこに行ってしまったんですかクビアさん。

 

 

 

 

 

 

 

 @HOMEに入るとそこには円を描きながら歩いている揺光の姿があった。……後ろの方から空気の漏れる音がした気がする。うん、気のせいだ。

 

「揺光?」

 

「ライ!?いつからそこに!」

 

「いつからって今さっきだけど。それよりどうした?グルグル回って」

 

「何でもない!……バカ」

 

 赤面しながら何でもないとか言われても説得力に欠けると思うぞ、俺は。

 

「揺光ちゃん、しっかり言わないとライには伝わらないよ?」

 

 と謎の声援?を送るクビア。

 

「うっ、そうよね。……メールだけじゃ味気無いもんね」

「ライ、フラワーギフトね、嬉しかった。男の人からその、本物じゃないけどお花を貰うのって初めてだったから。……だから、ありがとう、ライ!」

 

 頬を赤らめながらお礼を言う揺光は相変わらず可愛らしいと思う俺なのであった。ちなみに俺の頬も赤いのは語るに及ばずと言ったところだろう。

 だから次の言葉が出てきたことに自分でもびっくりしたし、その後の揺光のセリフで今度こそ俺はノックアウトされた。

 

「どういたしまして。喜んでもらえたようで良かった」

 

 

「うん、嬉しかった。……でも、ライから貰ったものだったら何でも嬉しいかも。これってバカみたいかな?」

 

 




オッサン(20代)なんだこのオッサン!?(驚愕)

気づいたらクビアの告白♂話になっていた。
この作品のクビアくんは腕輪の反存在として存在しているけど腕輪は破壊しなくてもいいよ(優しさ)みたいな感じです。
ご都合主義のタグ入ってるからお兄さん許して!

次はハセヲvsエン様あたりになりそう?

G.U.の資料集届く気配もないからあんまり進めたくないんだよなぁ…
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